radionight

第61回 2018.6.17

 吉田拓郎です。先日、宅急便が来た時・・・ネット通販を多用しているので、よく使う。商品が届いたときに端数のある金額だったので、細かいのを揃えて出したら、配達員の人がいたく感動して「ありがとうございます 助かります」といってくれた。こっちも舞い上がって「どうも御馳走様でした(笑)」。自分が信頼できない。テキトーな男だとは知っていたけど、とっさの言葉に意味がない。緊張したのか「どうも御馳走様」って、ウチの人が大笑いしていた。よくあるんだよ。口から出まかせ。宅急便の人も、パジャマ着て変な人だと思っていたに違いない。

おじいちゃんおばあちゃん
10代女 おばあちゃんスマホがあるのでスイーツのやりとりをしている >おばあちゃん苦手だった、いろいろ弱みを握られていたから(笑)
10代男 将棋おしえてくれた
20代男 おじいちゃはアロハを着てナンパしていた >イカしてますね
20代女 礼儀正しいおばあちゃんはミッキーマウスにお世話になっていますと挨拶していた。 30代女 おばあちゃんはテニス達人、70歳なのに一緒にやって負けた >クリスエバートもおばあちゃんだとしたら強いだろうな。シャラポアとかもおばあちゃんになったらそうだろう、想像がつかないけれど。
40代男 犬に村田英雄に王将を歌っていたおじいちゃん >歌う 吹けば飛ぶよな ポチ、ポチって古い
60代男 おじいちゃんは風呂が熱いので苦手 >僕もお風呂はぬるいのがいい
 広島にいるとき、おばあちゃんとテレビで相撲を観ていると解説者が悪口を言うと怒り始めた。「もう少し小さな声で話さんか」「聴こえてるがな」「相撲とりが機嫌悪うする」と怒っていた。違う部屋で話ていて聴こえないと説明してもわからない。あとビデオテープをセロテープといっていた。
ばあちゃんが苦手だったな、おばあちゃんが苦手な吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 のっけから凄いよ。紫のi-podnano第7世代。枕元にちょうどいい。
 94年のNHK 大江戸風雲録のテーマ。「決断の時」作るときに、先週の片山誠史君のときもそうだったけれど、ビブラフォンをサンプラーで使う。これだと無限にアレンジができる。
 何か時代劇で和楽器を使いたいとサンプラーを探していた。これは何なんだ、三味線ではないし、でもこれだ!!ということで、イントロと間奏を作って聴いてみたら、これは使える。
 レコーディングもほぼ同じ音源。現場ではギタリストがいて、ベースは生、そのくらいしか違わない。これは夏のアルバムには入らないよ。
 曲も絞っている。ぐずぐずと増やしたくない。三枚組くらいでスッキリと出したい。こんだけ選びに選んで、セレクトしたものとして出したい。今度のデモテープ集には入らないから。なんで入れないのといわれるかもしれないが。これが最初で最後かもしれない。
M1 決断の時 吉田拓郎デモテープ

■CM明け

「ここからは、i-pod ゾーン」

ですって、長いこといろんな番組やってきたけど初めてだよ。
i-podを実際に機動して、ミュージックのプレイリストに進む。

プレイリスト1ダウンタウンズ・河合楽器時代 練習風景とかの音が残っている。
You really got hold on me The miracles
Come on  チャック・ベリー
Let me in The Sensations
What kind of girl Au Paris
Lady Jane The Rolling stones
いとしのルネ The Four Tops >この番組の主題歌だよ
マイガール The Temptations
青い影 プロコロハルム
ブラック・イズ・ブラック ロス・ブラボーズ

プレイリスト2ダウンタウンズ拓郎ボーカル集 ダウンタウンズには睦月君というボーカルがいた中で、僕がボーカルをとったものだけ集めてみた。
As long as I live ニール・セダカ >(歌う)、よく憶えているな、そりゃ毎晩聴いているし(笑)
ペイン・イン・マイハート The Rolling stones
リトルダーリン The Diamonds >♪ア~イヤイヤイア~
渚のボードウォーク ドリフターズ

プレイリスト デモテープ1~9
1
永遠の嘘をついてくれ
淋しき街
夕陽と少年
ロンサムトラベリンマン
生きていなけりゃ
いつでも
2
この国Japan
夢を語るには
ベイサイドバー
海を泳ぐ男
オー・ボーイ
月へ
3
南沙織  黒い瞳
夢見る時を過ぎ
幸せになりたくて
マンボウ
ホロホロと(島倉千代子 紅葉)

プレイリスト オールディーズ 1950-60年代のアメリカンポップ
ヤングワールド リッキー・ネルソン
ティーンエイジ・アイドル リッキー・ネルソン
二人のシーズン ゾンビーズ
子供じゃないの ヘレン・シャピロ
悲しき街角 デル・シャノン
カレンダーガール ニール・セダカ
ワン・ボーイ ジョニー・ソマーズ
プリティ・ウーマン ロイ・オービンソン
リトルダーリン The Diamonds
2
アンチェインド・マイハート レイ・チャールズ
カナダの夕日 アンディ・ウィリアムス
To know him is to love him オーティス・レディング
ドリーム・ラバー ボビー・ダーリン
レッツゴー物語 クレイグ・ダグラス
浮気なスー Dion
ヘイポーラ ポールとポーラ
大人になりたい コニー・フランシス
涙のムーディリバー パット・ブーン

ビルボード1から3
アラスカ魂 ジョニーホートン
Good Golly Miss Morry リトル・リチャード
ジョニー・エンジェル シェリー・フェブレー
テルスター ザ・トルナドース
Hello Mary-Lu リッキー・ネルソン
Be my baby ロネッツ
ボーイハント コニー・フランシス
恋はボサノバ イーディ・ゴーメ

ラジオ1から6 >インターネット・ラジオからダウンロードした
マイガール テンプ・テーションズ
マサチューセッツ ビージーズ
チェイン・オブ・フールズ アレサ・フランクリン
I will ビートルズ
シャルメーヌ マントバーニ
コダクローム ポール・サイモン
タルサタイム シェリル・クロウ エリック・クラプトン
You're only Lonely J.D サウザー
ノックオンウッド エディ・フロイド
イエスタディ・ワンスモア カーペンターズ
プリーズ・ミスターポストマン カーペンターズ
ビリービーン マイケル・ジャクソン
春がいっぱい シャドウズ

歌謡曲
1
大利根慕情 三波春夫 >「止めてくれるな妙心殿・・・」のセリフですーっと寝れる
東京ドドンパ娘 渡辺マリ
アンコ椿は恋の花 >♪三日遅れの~ 都はるみのボーカルが好き
君恋し フランク永井 >♪宵闇迫るぅ
津軽海峡冬景色 石川さゆり >この中で唯一のマイナー
長崎は今日も雨だった 内山田洋とクールファイブ
中ノ島ブルース 内山田洋とクールファイブ

2
いつでも夢を 橋幸夫  吉永小百合
会わず愛して 内山田洋とクールファイブ
思案橋ブルース 中井昭・高橋勝とコロラティーノ
矢切の渡し 細川たかし
ラブユー東京 黒澤明とロスプリモス
銀座の恋の物語 石原裕次郎 牧村旬子
潮来笠 橋幸夫 (笑)

3
上を向いて歩こう 坂本九
北国の春 千昌夫 >好きなんだよ(笑)
有楽町で逢いましょう フランク永井
骨まで愛して 城卓矢 >今でも打上げで歌っている

4
思い出の渚 ワイルドワンズ >これが好きなんだ
男はつらいよ 渥美清
王将 村田英雄 >出ました
宗右衛門町ブルース 平和勝次とダークホース

作品集
1
メランコリー 梓みちよ
やさしい悪魔 キャンディーズ
六本木レイン 研ナオコ
水無し川 かまやつひろし
風の中で 中尾ミエ
ルームライト 由紀さおり
春になれば 小坂一也
ああグッと 近藤真彦

2
赤い燈台 小柳ルミ子
両国橋 松平純子
黒い瞳 南沙織
我が良き友よ かまやつひろし
東京メルヘン 木之内みどり
雪 猫
狼なんか怖くない 石野真子

3
アン・ドゥ・トロワ キャンディーズ
いつか街で会ったなら 中村雅俊
銀河系まで飛んでゆけ 梓みちよ
夜行列車 森進一
花吹雪 大田裕美
白い回転木馬 小原初美 >これ眠くなるよ
M2 白い回転木馬 小原初美
瀬尾一三だったんだ 歌うまいね うっとりとする

4
ハート通信 石川ひとみ
ああ青春 トランザム
ドンファン 神田広美
両国橋 松平純子 あるいは 由紀さおり か
アゲイン アグネス・チャン
風になりたい 川村ゆうこ
いたずら 石野真子
鍵 太田裕美 >アルバム「背中あわせのランデブー」で片面を作曲した。その時確か太田裕美は喉痛めていた。そんなにときに俺に頼むなよと言った記憶がある。「鍵」をあえて選んだ。鈴木茂のアレンジがまたいいんだ 俺を眠らせてくれる。
M3 鍵 太田裕美

5
セブンイレブンの歌 友達になろう 伊藤咲子
君住む街 杉田二郎
恋の歌 ラニアルズ
たどり着いたらいつも雨降り モップス
ふゆがきた 加藤紀子
私の首領 石野真子
風の中 井上順
月の盃 石川さゆり
ひとりぼっちの夜空に 中村雅俊

拓郎集
1
聖なる場所に祝福を (「杯を」って言ったよ)
Pillow >武部が作った結構好き
歩道橋の上で
夜霧よ今夜も有難う
いくつになってもhappt birthday
今度は一体何回目の引っ越しになるんだろう
シンシア

2
春を待つ手紙
慕情
朝陽がサン
ロンサムトラベリンマン
OLDIES
水無し川 >このあたりは次のアルバムのヒントだね。

3
車を降りたときから
花の店
Woo Baby
I’m In Love

夜が来た
>俺の好き嫌いがわかるのでは

4
沈丁花の香る道で
白いレースの日傘
歩こうね
ペニーレインへは行かない
ウィンブルドンの夢
ホームランブギ >なつかしいなニッポン放送の野球のテーマだったな
無人島で

5
私の足音
ガンバラナイけどいいでしょう
金曜日の朝
風の街
恋の歌
戻ってきた恋人
水無し川

 みたいなホルダーです。次のアルバムの様子がわかるのではないか。でも、この中になかったものも今週来週で入れている。とにかくこういうのを聴いて寝ている。外国行く時ハワイでもどこでも同じで聴きながらに寝る。こういうのを共有してみようと思って、それができて嬉しい。もうすぐ届く。

 デモテープをもう一曲。これも秀逸。こっちの方が、レコードよりもいいと思うくらいだ。 1996年「感度良好波高し」。 自宅でやってアレンジもやった。ユーチューブにのっけるなよ、そういうの大嫌いだからな。
M4 夢を語るには 吉田拓郎デモテープ

ベストテイク

 以前に「君が好き」を流したけれど、ライブ73から「マークⅡ」。これはいろいろなアレンジでやってきて今でも歌うが、もともと広島フォーク村の「ユニオンジャックス」 というSGばりの男の二人組が歌っていた。広島フォーク村の自主制作に入れた。僕は、後ろでエレキギターを弾いている。
  (歌う) ああ、涙が出そうになるくらいいいな。
 73年のライブでこのアレンジで演奏した時は、サンプラザの客席がみな唖然としていた。というより、わけがわからず、ポケッとしていた。まさかマークⅡだとは思ってもみなかったようだ。いきなり高中のエレキのリフから入ってまさかマークⅡとは思わない。♪さよなら  が・・・で「あ、マークⅡだ」と初めてわかったと全員が思った。
 ライブ73の岡沢章のベースが良かった。超絶のベーステクニック。それに田中清司のドラムと超一級のミュージシャンだった。とにかく知らない曲ばかりで客席も唖然としたものだったろう。新曲を、いろいろ音を重ねてゆくのではなく、こんな風に一発で、今年の秋には某スタジオで是非やりたい。せーのでやりたい。
 73年のミュージシャンは、その後、日本の音楽の発展に影響を与えた人ばかり田中清司、 石川鷹彦、高中正義、栗林稔、松任谷正隆、村岡健。
M5 マークⅡ'73

エンディング

(ワールドカップ日本VSセネガル戦のため来週の放送はおやすみ。)
すげー一日、疲れちゃった
・寝室事情 ・映画 ・大好きな歌謡曲

個人的思いつきと感想

☆ついに大公開されたi-podの中味。すんばらしい。ハラショ。吉田拓郎さんの勇気と英断に感謝したい。「吉田拓郎はこんな風に出来ている」という極秘レシピのようなものか。レシピで測れるものではないけどさ。

☆調べながら筆記していたらこっちも疲れたわい。聞き違いや勝手に調べた歌手の間違いはあろうが、これからゆっくりと是正しよう。

☆「おれはフォークじゃない、R&B、ROCK、POPSなんだ」との御拓宣だが、実は演歌とムード歌謡の人なのではないか。いいっす。なんであっても、その結晶である吉田拓郎の作品の素晴らしさはゆるぎない。

☆それにしても御大自選の自作に提供曲。御大、もっともっと超絶いい曲がたくさんありますぜ、是非お教えしたいです‥‥‥って本人だろ。

☆とにかく知らない曲もたくさんのこの不磨の大典のようなリスト。一曲一曲を大切に愛でる音楽の旅に出てみようではないかと思うと楽しみだ。珠玉のレシピ、魂のリストをありがとう。

☆星紀行の今日の学び
 吉田拓郎のレシピは、R&Bであり、POPSであり、ROCKであるが、
   その究極の隠し味は、演歌とムード歌謡である。

第60回 2018.6.10

 吉田拓郎です。以前にKinkiのファンに吉田拓郎のライブに来いと言ったけれど、kinkiのファンからたくさんメールをいただいた。
<既にKinkiファンも拍手は潤ってはいなくて保湿クリームが必要という投書>
<Kinkiファンとしては、期待にそえそうにない。年月は平等、客席は既に秋だという投書>
 はははは。客席が秋だ(笑)  
<本気で黄色い声援が欲しいのなら、菅田将暉のファンがいいのではないかという投書>
 はははは。どっかで時間が止まっているんだよな。僕の中ではLOVELOVEのkinkiだし、向こうも50歳の吉田拓郎で止まっている。年月平等というメールはジーンと来ている。
<今やKinkiのファンも年齢で、去年のLOVELOVEの観客席もそうだったという投書>
 そういわれると今だからいうけど、去年LOVE2のステージに出て行って、客席を観たら 一抹の不安と寂しさ、あれ?という感じだった。確かに秋だった気がする。月日は流れている、しょうがないっていえばしょうがない。でも、Kinkiもいいファンをもっているな。自分たちをそう言い切るところがいいファンだ。そうはいっても吉田拓郎のファンよりは若いから、ライブにおいで。今度のライブは菅田君とこにも行ってみようかな(笑)

<今度のアルバムは、寝る時に聴くということですが、聴いていて夢の中にいく曲ですかという投書>
 直前になってこの曲はやめたのというも1曲ある。僕は、i-podの各フォルダーに入れているけれど、だいたい2,3曲で寝てしまう。寝落ちしたい、夢に落ちてゆくような選曲になっている。眠れないと違うフォルダーに行ったり、曲順を変更したりする
<ライナノーツが楽しみ、是非大きな字でお願いしますという投書>
 最近のCD字がちっちゃいよな。デモテープはまだ決まっていない。絞りに絞っている。
<日本初の付録の付録ずばり”ルーペ”という投書のつづき>
ははは(笑)
<リクエストしておきながら、かけない、曲は自分で聴け、この人は昔からこういう人だったのですかという投書>
 はははは(笑)。昔からこういう人ですかって。
<藤圭子のリクエストという投書>
 ひらめいた。「私の大好きな歌謡曲」というコーナーはどうだろう。i-podにも歌謡曲のフォルダがある。ネオアメリカンポップスとかR&Bとかロックとか言っても、どこかに 歌謡曲も脈脈と流れている。私の大好きなリスエスト。東海林太郎とか三波春夫。笑えないな、三波春夫は、実は入っている。タイトルは言わないけれど。

 また一等賞のために、秘話とか秘蔵とか言われているがそんなにあるものではない。
来週に向けての秘蔵音源、未公開だぞ。秘話は少ないんだよな。秘話ってそもそもラジオでするものではないし、秘話が残り少ない吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

梅雨入りですが、休暇はいかがお過ごしか。アウトドア派かインドア派か。
僕も妻も圧倒的にインドア派。ハワイでもホテル中心にプールサイドに出るくらいであとはラナイ。こないだ事務所の社長のベッドルームの話、奥さんセミダブルでダンナさんはシングルというこの方たちご夫婦はアウトドア派。キャンピングカー買ってどうのこうのと言っている。僕には考えられない。
20代 友達とバーベキュー >遠足とか嫌いだった。なんで小川のせせらぎでコメを研がなきゃならんのだ、飯盒とか、冗談じゃない。
30代 ひとりで電車で居酒屋に行く >アウトドアじゃないだろ
30代 山に登る 出逢いを期待して >アウトドアは、こういう山や川だよね。でも星空とテントとか蚊にさされまくる
40代男 ゴルフの打ちっぱなし >インドアだよ
50代 車の中でストレス解消 歌う >これもインドア
インドア派は、
20代 家でラインとか >真っ暗だな インドア派にはインドア派の生きざまがある。
20代 家で悲しい恋の映画を観て泣く
30代 疲れがたまっているのでどこにも行かないので寝る >たまってるのか
40代 小説を読む
50代 おつまみを作って夫と日本酒を飲む >こういうのはいいね
60代 マッサージ
ま、インドア派にはとくにポリシーはないということで

 来週に向けての秘蔵音源。1993年片山誠史という人に曲を書いた「俺とおまえとあいつ」という曲。これが、アレンジが、渡辺格だったんだね。その後、それがわかって、彼もまさかその後、こうして仕事するとは思ってもみなかったと言っていたし、おれも、おまえだったのか、おれのデモテープとアレンジが違うぞと思った。
 本邦初公開。秘話として、この曲はデモテープ集には入らないという決断をした。最初で最後の聴き納め 渡辺格のアレンジとは違う。
M1 俺とおまえとあいつ 吉田拓郎

<怖いもの、地に足がつかないこと、飛行機、ジェットコースター、高層ビルが怖いという投書>
 同感。東京タワーの展望台が怖かった。二度と来るものかと思った。タワーマンションとかも景色はいくらよくてもダメだな。ホテルでも10階以上だと外は観ない。高いところはだめだ。不安定な生活というのも苦手だな(笑)
<昨今中高年世代でディスコブームという投書>
 ムゲンとかビブロスとか再ブーム。ディスコとはナンパをする場所ではない、ある意味では若者の文化の象徴だと思う。あそこからいろいろな流行が発祥した。ナンパではなくて若者たちの自己流の素晴らしい文化を共有するプレイスだった。ディスコが大好きでした

今週のベストテイク

 72年のアルバム「元気です」の「また会おう」。この詞もらったときは、これはなにいってんだろ、えーい、もうコレは3コードのブルースコード(実演)で、やっちゃえ!!という気になった。アマチュアの時から得意だった。だからみなさん3コードの進行をよしとしなさい。チャック・ベリーとかこういうのがよしとされる日本になって欲しかったな。
 最初のころはそういう音楽状況になってほしいなというのはあったけど、フォークソング 和風、四畳半フォークになっちゃって。

 今さらだが、ギターは、アマチュアの田辺和博・・・だっけか、名前も思い出せない(笑)。日本獣医大に言っていた。ベースは、井口喜典は慶応大学に行っていた。田辺は、このギターができたことを「拓ちゃん。わしゃあこれが一生の思い出じゃけん」と感激している。
 田辺がいいソロを弾いている。素人ですよ。アマチュアがいいギターソロ弾いているわけ。特に間奏とアウトロ。キーボードは松任谷正隆。これはね、ピアノを回転数を半分に 落として弾いて、あとで元の回転数に戻すと、すさまじい人間ではできない速弾きになる。松任谷というより機械のワザだ。あの時代の音楽状況ではいろんなアイデアが常に浮かんでいた。ドラムが林立夫、ベースが小原礼。ボーカルがもう何をいってるかわからない、詞もヘッタクレもない。とにかくシャウトだ。まーあの若い頃、田中角栄か。
M2 また会おう 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 この人を語らずしてソウルミュージックは語れない。26歳で飛行機事故で亡くなった。オーティス・レディング。忌野清志郎も大好きだった。R&B好きでこの人を嫌いな人はいない。
 全身全霊で歌う姿やステップもマイケル・ジャクソンのように器用でもないし、不器用そうだけど、地団太踏んでいるような、ステージを踏みしめるような心を揺さぶられる凄いステージング。
 レコーディングはまたシブイ。亡くなる何日か前レコーディングされ、ビルボード一位になった。
M3 ドック・オブ・ザ・ベイ オーティス・レディング

 このバックでスティーヴ・クロッパーのギター(実演) これが ディストーションない綺麗なギター・テレキャスターが忘れられない。バンドの一体感は世界一だった。
 Try a Little Tenderness。いろんな人カバーしているがオーティスの凄さはライブの後半で、もう世界に入りこんでいる、観客もそれを観て世界に入り込んでゆく。
 日本人で三原綱木(ブルーコメッツ)が歌うのを広島で観て、すげーなと思ったのが初めてだった。三原綱木が偉いかっこよかった。カッコよくなれる歌なんだ、とにかくこのオーティスの後半のカッコよさ。
M4 Try a Little Tenderness

エンディング

 デモテープ、アウトロのサックスからアコースティック・ギターにゆくところ、凄くない?「また会おう」「オーティス・レディング」と今週はスペシャルウィークだ。
 来週は、スペシャルウィーク。i-podは、nanoの第七世代。中味を教えるって、全部は何百曲になるのでいえないが。門外不出のデモテープ。不出って出してるじゃん。2曲もってくる。しかもこの2曲はアルバムにいれないよ。
・寝室の話、映画の話、ブルーベイカーの話ができなかったな。

個人的思いつきと感想

☆まさにスペシャルウィークの前夜祭のな盛り上がり。今回で記念すべき60回ですぜ。人間なら還暦。おめでとうございます。しり上がりに元気になってゆく放送をありがとう。
そのうえで、あえて失礼を承知で涙ながらに叫びたい
“絞りに絞ってどうすんだよ!!18曲用意したら18曲全部出せよ!!”
 18曲というのは付録にしても過大サイズだったり不体裁なのかもしれない。しかし、そんな既製の商品概念なんぞはどうでもいい。魂のデモテープ全部聴きたい。それに、量は質に転化するのだ。つま恋も篠島も朝まで歌ったからこそ、1曲1曲がさらに格段に輝くんではないかい。

☆俺とおまえとあいつ。泣ける。ぜんぜん、こっちの詞と演奏のほうが良い。もちろんボーカルは比べるべくもない。詞は、当時、ユーミンが絶賛していた新進作詞家の田口俊の詞だった。これはまさにチャラい青春映画のような詞だったけれど、デモも同じなのだろうか。デモの詞の情景はとても切ない。これって拓郎の詞ではないかと勝手に推測しちょる。

☆永遠に刻まれる田辺さん。名前を忘れるって、まるで「田辺ナントカ」のようで笑った。それにしても松任谷正隆の速度調整技術には心の底から驚いた。レコーディングスタジオで「ミュージシャンというのは尊敬に値する」と言っておられた岡本おさみさんに同感だ。御大が語るレコーディングの風景は、まさにミュージシャンの自由な宴とでもいうべきすんばらしいものだ。ああ幸せ。

☆インドア、アウトドア、結構面白かった。外にいるからといってアウトドアではないという御拓宣がいい。そういわれると同じ野外でも、つま恋はインドアだが、篠島はアウトドアだった気がする。過酷なアウトドア(爆)。中津川はどうだったのだろう。

☆Try a Little Tenderness。すばらしい。まるで吉田拓郎のライブのようだと思った。歌手もミュージシャンもそして観客のグルーヴも。世界にはいってゆく歌手、その歌手をみて世界にはいってゆく観客。
 オーティス・レディングのことを語るときの御大の語り口がいつもと違った。静かで深い敬意が染み出ていた。ていねいに、ていねいに心をこめて絶賛しているのがわかった。「地団太を踏んでいた」とは、なんと魂な言葉だろうか、そして「ステージを踏みしめる」とはなんと素敵な言葉だろう。まさに師に対する「私淑」に満ちていた。

☆星紀行 今日の学び
 オーティス・レディングから吉田拓郎のへの師資相承。私はあの観客のグルーヴを相承しよう。世界に入っている吉田拓郎を観て、私も思い切り世界に入ろう。

第59回 2018.6.3

 吉田拓郎です。サッカーワールドカップは、ホジッチ監督解任で大騒ぎになったけれど、西野監督、とりあえずジャパン、コロンビアに勝ってくれ。
 サッカーの国際試合では、両国の国歌が斉唱される。この国歌が長い国がある。11番まであるウルグアイ、全部で50分かかる。フランスの国歌、ラマルセーズは8分32秒。スイスは7分24秒、メキシコは4分40秒で、日本の君が代は1分。思ったより短い。ウルグアイの長さは、「イメージの詩」みたいだね。

 みなさんが怖がっているもの。
10代女 電車のおっさん
>寝たふりにして、もたれかかってきたりいろいろ大変だよね
20代女 別れた彼氏、今もいろいろ連絡してくる
>それは危ないね
30代女 友達の結婚
40代女 ママ友などの人間関係
50代女 肌の劣化が怖い
>かねがね言ってるように、目チカラのなさ、マッチ棒のような目ね
60代女 段差が怖い
10代男 蜂とか生き物が怖い
20代男 女が怖い
30代男 会社の出世レースが怖い
>最近ある方が偉くなった。小池君は、他人を蹴落としても出世したくないよね、偉いな。
40代男 人間ドック、いい結果が出るわけがない
50代男 コインパーキング 料金システムが違う
>俺もどうしていいかわからずに、たたずんでいる
60代男 フィットネスでものすごいスピードで追いかけてくるおばさん

 吉田拓郎はカミナリが怖い、苦手。以前に声帯に白板症という病気で手術するために入院した。病室に寝ていたら、天気が急変して雷になった。ゴロゴロという音より、光、ピカッという光が怖い。カーテンを全部閉めてベッドで小さくなっていた。そこへ若い看護師が入って来て「雨凄いですねー、雷。大好きなんですよ、わーキレイと見てしまう」そういいながらカーテンを開けてしまう 「わー見てください、光ってますぅ、キレイですね」って、おれは退院したかった。
 カミナリが今も心の底から怖いという吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 いつもここでリクエストにお答えしています、って、先週はリクエスト読んでおきながら好きじゃないからかけなかったけど(爆)それが拓郎さんらしいとメールも貰ったけど。
<拓郎さんを忖度してという投書>ははは、そっちも対策して、いろいろ腹の探り合いだね。 君のリクエストは却下しないよ。僕も好きなんでいい曲だ。
(歌う)フィルスペクター、ウォールサウンドで説明したよね。
<フィルスペクターが最初に音楽シーン知らしめた「to know him is to love him」ビートルズ、ナンシーシナトラ、ピーターゴードン、最近ではエイミー・ワインハウスがカバーしているという投書>
 ジョン・レノンがカバーしてるんだ。ナンシー・シナトラ、昔、ナンシー・シナトラの写真観て、いけないことしていたら、おばあさんがそーっとはいってきた。「なんしょる」と言われた(爆)
 Emmylou Harris,Dolly Parton, Linda Ronstadt,三人が歌っているバージョンがいい。知らなかったです。ありがとう。
 忖度したリクエストは無事通過しました(笑)。
M1 to know him is to love him Emmylou Harris,Dolly Parton, Linda Ronstadt

■CM明け
<秘話、秘話言い過ぎると言いますが、拓郎さんのお話をきくといろいろな伝説や裏話は違っているんだな、東京近郊でフォークソングの原点の民謡を学ぶために民謡ために千葉に行ったという記事を読んだのですが、実際は河合楽器の知り合いの方だったり、実際は違うんですねという投書>
 するわけないじゃん。フォークソングなんて興味なくて、ロックバンドやってたわけだし、フォークを見直すために放浪の旅なんかしたりしない、小林一茶じゃないよ。
 確かに、若かったころから僕はいろいろな場面でテキトーなことをその場しのぎで行ってきたということはある。理由はあって、それは不信感。周りの人々を信用していない。書いてくれる人のことを信用していない。心の底から割って話すことなんかなくて、常にその場しのぎで話していた。但し、このラジオは最終章と思っているので、正直に話したい。この番組終わるまで嘘はつかない。って、今までの放送は嘘だったのかといわれるかもしれないが(笑)それでいい。この番組では、本当の話をしていることをご理解いただきたい。

<拓郎さんは、かあちゃんと呼んでいたといいますが私もです、という投書>
 かあちゃん、とうちゃん、にいちゃん、ねぇちゃん、だったね。おかあちゃん、おとうちゃん、おにいちゃんとは言っていなかった。「お」はなかったね。「お」がつくだけでちょっと品がいい?

<拓郎さんに質問、奥さんに家にいるとき化粧してほしいですか、旦那は化粧していても気にもしないという投書>
 家ではすっぴんでいてほしい、で奥さんは家ではすっぴんです。一緒に出掛けるときはうすぅぅぅい化粧をする。化粧が濃いのは僕はキライ。僕もすっぴんで行きます。って当たり前だろう(笑)。いや、でも、ステージで凄い濃い化粧したことあるよ、楽屋とかで会う人みんなに顰蹙を買った。歌とあっていないと。
<アルバムが実現でわくわくという投書>
 実現しましたよ。あとはマスタリングにライナーノーツも書いて。とにかく、気持ちも天気も熱い間に届けたい。
 デモテープが一杯入っているけど、どういう扱いにするかエイベックスの人と話したけれど、「付録」だと言った。「付録だったら」というそういう気持ちだから、心配いらないそんなに何十万円もしないから安心してくれ(笑)。納得の値段で出すから。一生かけて夢のアルバム。毎晩寝ているときのi-podの曲をみんなと共有するんだよ。僕は嬉しいんだよ。ブログ読んだでしょ。嬉しいわけ!!

今週のベストテイク

 「恋の歌」。ベストテイクというか、思い出深い、青春だなぁという感じが ふぁーっとくる作品。今度のアルバムにいれたいなと思うような曲。
 広島の頃、バンドやってたりした頃、河合楽器でギター教室をしていた。これがイイお金になったんだ。女子高生から儲けては、カウンターバーで女の子をひっかけて呑んでたな。
 いっぱい生徒が来ていたんだよ。ギター教室は、女子高生、女子大生と女の子いっぱいで。人気があったのかな。ギター教室、バンドでは人気あったけど、大学とかではモテないんだよね。コンパで打ち解けてもガールフレンドとかできないし、付き合ってくださいとも言われたこともなかった。唄ったりギターを弾いていると相手にされる。吉田拓郎は、歌っていないと相手にされないということがわかった。
 広島でも有名な美少女がいた。目抜通り歩いているとみんなが見とれるような美少女。清水美恵子さん(笑)。ぼーっとみとれてしまう。ああ、あの娘の彼氏だったらなぁ…その妄想から生まれてきた詞。♪熱い暑い涙が、君のほほを濡らして僕の唇にひとしずく落ちてきた…かわいい詞じゃないか。かぁーちゃーん、かわいいよぉぉぉ(笑)。こういう世界が好きなんだ。詩だけ書いてあって、東京でメロディーをつけて、まず当時、事務所にいたザ・ラニアルズに提供した。一緒にツアーしたこともあった。

 ギター小松君は、徳武のように指引きがうまかった。見崎くんはペニーレインの店長をしている。山本コータローとウィークエンドともやっていたけどペニーレインの店長にもなっているはず。
 木村四郎くんは今ステージのPAをしている。 小田和正のツアーとかもそう。まさか彼がステージのPAをやるとは思ってもみなかった。運命だよね。寺邑君というキーボードのかわいい女の子もいた。サイドギターは、高橋君で、五人組だった。
 ラニアルズのこの曲は、ちょっと売れた。瀬尾のアレンジだよね。このアレンジはi-podに入っている。
M2 恋の歌 ザ・ラニアルズ

 いいねぇ、なつかしくて、サウンドも古いけど、いいな。いかにも瀬尾ちゃんって感じで、好きだな。
 僕が歌ったのは、アルバム「ぷらいべえと」に入れた。 エルトン永田の愛らしくて、うまいハモンドオルガン。ああいうのはエルトンはうまいんだな。間奏でエレピになって、僕がエルトンに口で、こういう感じ(ハミング)と歌って見せたら「いただき」といって弾いくれている。
 バックコーラスは、僕も入っているけれど「oils」。リーダーで同じ事務所の仲間で、今は亡くなってしまったスタッフの陣山君が、すき焼きのオイルが好きだった。お肉とかではなくてオイル。あの四角いアブらの塊が好き。変わっている。肉でも野菜でもなく、「あぶら」が好きだという変な人。普段から「あぶらちゃん」とかいわれていたので「オイルズoils」。陣山くんと、猫の常富くんとかがコーラスをつけている。オイルズのコーラスは、いろいろ参加しているが、すき焼きの臭いがする(笑)。
M3 恋の歌 吉田拓郎

CM明け

 以前に海外レコーディングは三回と言ったけれど、四回だね。LAでもう一回やっている。1996年にアルバム「感度良好波高し」を録音しているので四回やっていることになる。前年のバハマでデビットリンドレイの代わりに今度は、ワディワ・クテルを入れて、ツアーもやった。「感度良好」をレコーディングしている、石原信一が「心もよう」を歌ってスタッフ顰蹙を買ったのはこの時。バハマ満点とすると、その次に楽しくやれたって感じ。
 「マンボウ」は岡本おさみが書いた唐突な作品。しかし詞を読んでいるとあるんだよ。来るべきアルバムには、この「マンボウ」のデモテープがついている、これは本編よりイイから。「永遠の嘘をついてくれ」も、中島みゆきのデモではなく、アルバムを上回る僕のデモテープがついている。え、これ自宅の勉強部屋でやったの?と思うようなもの。
 あとは、もう一曲聞かせてあげよう。橋内くんが、なんとかあと一曲、どうしても一位を取りたいのでといってきたので(笑)、何でも話しちゃう、嘘はつかない放送だから。

 リクエストがあって、<嫁が好きな中島みゆきさん、ライブで拓郎さんは動物扱いされていましたよ、素晴らしい動物写真家=タムジンの話で、「誕生」をリクエストするという投書>
 みゆき、ユーミン、西野カナ、AKBなんでも聴いてみよう。今日は、「永遠の嘘」もあることだし、初めて聴くけど「誕生」を聴いてみよう。
M4 誕生 中島みゆき

エンディング

 ベスト映画と怖いものを募集。
 スペシャルウィークで一位を取りたいので、お宝をと頼まれて、もうない、秘蔵、秘話、それもない。じゃあアルバムにいれる予定で未発表のデモテープを持ってきてやる。「ありがとうございます」未公開はたくさんあるのでどれを持ってくるかまだ決めていない。
 それから吉田拓郎のi-podは、なんなんだ。その中身を教えてあげよう。例えば、歌謡曲フォルダがあって、♪上野発の夜行列車降りたときから、こういうマイナーな曲は避ける。でもこの曲は、唯一マイナーな曲で入っている。
♪三日遅れの便りが届き、こういうメジャーなのが好き。内山田洋とクールファイブとか。歌謡曲のフォルダはこんなだよ。とかベストテイクに入るようなフォルダ。僕のi-pod。こんな番組あるかな(笑)。
吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆オープニングで、ご本人がサラリと話したので、私もサラリと流さなくちゃならないとは思うのだが、声帯の白板症で手術って、場所も場所だし、震撼とさせられる話なのではないかい。これまでも病と思われるエピが、いろいろ垣間見えたものだが、私なんかが知らないところでカミナリよりも怖くて大変なことが起きていたのかもしれない。えーい、憶測はすまい。
 とにかく、盛夏のアルバムを待ち、一斉レコーディングを待ち、ライブを待つ、そんな日々があることにあらためて心の底から感謝するしかない。日々に感謝という言葉を昔はウサンクサイと思っていたが、最近実感としてしみじみとわかる気がする。

☆常に警戒心をもって話をしていたという御大。純朴な青年をそれだけ頑なにさせるような出来事が幾度も襲ったのだろう。確かに、昔のインタビューは、どこか殺気のようなものを孕んでいた気がする。それがまたカッコイイのだが、いまこうしてファンと音楽を共有することを喜んでくれ、偽りのない語りを毎週続けてくれることは、心の底から嬉しい。ただ「最終章」といわれるとそこはかとない寂しさも感じる。
☆そんな話の後だからだろうか、“to know him is to love him”とは、まさに絶妙のタイトルだ。曲そのものも実に沁みた。これは名曲ばい。忖度リスナーさん、なんという名チョイスなのだろうか。ありがとう。

☆「恋の歌」。いいよねぇ。ラニアルズもいいが、エルトンさんのエレピが美しい。「愛らしい」と御大は宣ったが本当だ。
 以前に、とある場所でエルトンさんにサインをいただいたときに「『ぷらいべえと』のキーボードがどの曲も絶妙で、大好きなんです」と話しかけたら「あのアルバムのアレンジのメロディーは全部、細部にいたるまで拓郎さんが書いています」とボソっと言われた。アルバムに記された「Arranged By Takuro Yoshida」の言葉の意味をあらためて噛みしめた。なんとなく「やっつけ仕事」のようなイメージで観られる不幸な「ぷらいべえと」だが、すみずみまで愛おしくなってくる。

☆そして陣山さんとオイルズ。陣山さんのコーラスが入ると、そのアルバムは売れるという縁起物だと昔から言われていた。それにしても、すきやきのアブラって食べ物なのか。身体に悪そぉだなぁ。だから脂ぎった陣山さんなのか。

☆孤高のサイトなので自分で自分に言うしかないが「恋の歌」も、そして陣山さんのオイルの話も大事な話をちゃんと拾えていて偉かったな星紀行(爆)だから元気出せよ。

☆星紀行の今日の学び
Remember 生まれたこと
Remember 出逢ったこと
Remember 一緒に生きてきたこと
私いつでもあなたにいう 生まれてくれて Welcome
  中島みゆきは天才だ。

第58回 2018.5.27

 吉田拓郎です。かねてから話していた「拓郎セレクション」というか「T'sセレクション2018」については、各社OKが出て曲目も揃った。各社から5,6曲、会社によっては7,8曲。エイベックスも頑張ってくれた。どんな曲が入っているかは、いずれ紹介する。ああ、この曲かという予測どおりのもあるけど、えぇ、これが入っている?のという曲もあると思う。なぜなら、僕のi-podはそういう曲を選んでいるから。結婚しようよ、今日までそして明日から、旅の宿、落陽とかは入っていない。でも、ステージで歌ってるじゃないかというのはあるけれど(笑)。
 そして、付録として皆さんから愛されたデモテープ。イイって言ってくれて嬉しかった。前代未聞でしょ、18曲くらい選んだ。これからマスタリングして、付録にしよう。
 発売日は知っているけど言えない、夏には出る。吉田拓郎の歴史のなかで、最初で最後。「もってけこのやろう」という感じの素敵なアルバム。一曲一曲ライナーノーツを書いている。
凄いでしょ。偉いでしょ。デモも一曲一曲メッセージをつけている。これは、10万円でもいい(笑)。このことについては近々お伝えします。

 えー、この番組再び(聴取率)1位でした。特に20代、50代のメールが増えている。素晴らしいこと。LOVE2の頃、コンサートにキンキのファンが来るようになって華やいだね。それまで、カサカサの拍手で乾いた乾燥肌のようだったのが、ウエットな拍手になって若い子がいると違うんだな。でも番組終わったら皆いなくなった(笑)。おぉぉいキンキファン、俺のライブに来いよ。

 映画の話、みなさんのベスト映画はなんだろう。
10代女性、「アナと雪の女王」レット・イット・ゴーの主題歌を皆で歌ったのを覚えている。
30代女性 「木更津キャッツアイ」ドラマが好きだった、森下愛子さんを知ったのもこのドラマだった。
 俺は、ちゃんと観ていない(笑)。怒られそう。クドカンの演出が、最近は慣れたけど最初は慣れなかった。テンポとか時空をさまようのに慣れなかったし、このころはわかんなかった。映画の中では早送り巻き戻しのシーンがあるけれど、自分でビデオのボタン押してしまってんのかなと思うくらいわかんなかった。
60代女 「太陽がいっぱい」25歳の美しいアランドロン。眼・鼻・髪・声・体形どれも完璧。こんな完璧な男はいない。吉田拓郎くらいか。私も何十回も観ました。全くあの映画は素晴らしかった。マリー・ラッフォレも素敵だった。
40代男 「南極物語」犬が好きだったので、映画館で泣いた。
70代男 「用心棒」男の中の男、二つの組織を手玉にとる三船敏郎。
 映画館に誰と行くか、吉田拓郎はガールフレンドといって、映画はどうでもよくて、そのあとの欲望のカタマリと化している吉田拓郎がいた。
 映画館に行くのは、一人42%、配偶者34%、こども12%、友達11%、恋人5%
もはや映画はデートの定番とはいえないのか、吉田拓郎は古いのか。そういうものかね。

 何回も観たが「アルゴ」という映画を紹介したい。ベン・アフレックが監督主演。実際に起きたアメリカ大使館の人質事件でのCIAの奇想天外の救出劇を描いた実話。
 アカデミー作品賞を受賞した。ハリウッド映画のスタッフにみせかけてイランの大使館員を無事に脱出させるという全編ヒヤヒヤで、助かるのか心配で、そんな演出がうまい。
 「アルゴ」という架空のSF映画を設定してそのスタッフという話をでっちあげ、ロケハンのスタッフということで潜入救出する。スリル満点で、まさにヒヤヒヤ、ドキドキ。是非観てください。よくCIAはこんな話をでっちあげたものだ。

 ということで、家では妻と、これ面白い、あれつまんねーと映画三昧している吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 たくさんリクエストきますね。デスパシートとか全然知らなかった曲も教えてくれる。すばらしい。以前に亀渕昭信さん、亀さんからメールを貰って、リスナーからいろいろなものを教えて貰うのもいいよということだったけれど、とはいえ一筋縄ではいかない拓郎くんは、リクエストを変更しちゃう(笑)。 今週はリクエストいただいて、これはかけくたないというのをやってみたい。

<1966年の「孤独の太陽」 ウォーカーブラザーズ、スコットウォーカーの透明感のある低音ボーカルがいいという投書>
 僕ね、ウォーカーブラザーズって昔から好きじゃない(笑)。自分で聴いてください。ハガキ読んどいてかけないって。
<プログレが好きでイエス、ELPとか、リックウェイクマンとか…クィダムの「妖精」をリクエストという投書>
 プログレがダメなんです(笑)よくわかんないんです。ELPとかライブを観ててはすげーとは思うけどわかんない

 音楽は好き嫌いだよ。吉田拓郎を嫌いな人もいる。ヘだと思っている人もいる。僕は、プログレをへだとは思ってませんが。ということで、かけません(笑)

<アメリカでは、デスパシートのようにラテンブーム、カミラカベロのリクエストという投書>
 なるほど。これは聴いてみたけどいいや。ウォーカー・ブラザーズとかはまたね。  
M1 ハバナ カミラカベロ

■CM明け
 寝室事情。すごいたくさん来てる。歌にならないかな、コミカルな歌になるのではないかと思っている。
<シングル2つで寝ているが、朝までWベッドで寝られるのが羨ましいという投書>
 ハイクアウトのMさん、ベッド2つで寝ておられるそうだが、奥様はセミダブル、旦那はシングル。奥さんが大きい(笑) どう解釈するか。理由があるのかな。用事があるときは奥さんのベッドに行くとか(笑)
 <若い頃は一緒に寝るのが嬉しい、中年になるといろんなことが気になってくる、老年になるとお互い生きているのを確認するという投書>
 夫婦の人生。いろいろ読むと、君たち夫婦は仲良くない人が多い。うまくいってないね。
歯ぎしり、鼾、一緒に寝てても知ったこっちゃないという人が多い。おい、うまくいってんのかよ。
<寝るときはWベッドで背中合わせ生存確認のため一緒に寝ているという投書>
もっと優しい気持ちで。心の底から、みなさん仲良くね。夫は妻を愛し妻は夫を愛して。

<拓郎さんはお休みまでの時間はどう過ごすという投書>
 夕食7時ころもそれから9時ころまでスポーツとかを観て過ごす。奥さんが食器の片付けを始め、僕はお風呂タイム。僕が先に入って、奥さんがあと。11:30ころにお互いの部屋に。僕はときどき奥さんの部屋を訪ねて、部屋に昔のベッドがあるので、そこでピロートーク。何を話すかは言えない(笑)
 そして、10分位して、自分の部屋に寝に行く。僕は、部屋に戻ってi-podを聴く。

 奥さんは寝る。みなさんのお宅事情わかりましたが、仲良くしてください。汝妻を愛せよ 汝夫を愛せよ、お願いします。

今週のベストテイク

 2016年のライブ。時間が経ってしまったけど、体調の事もあって、いろいろ治療しなくてはいけないこともあって時間もずいぶん経ってしまった。それも終わりそうなんで、いよいよライブも現実になってくる。
 2016年は満足だった。メンバーもベスト、ボーカルも、エナジーとしての気持ちも入っていていいライブだった。
 「アゲイン」という歌。アルバム「AGAIN」をレコーディングしていた時、その最中に♪若かったころのことをきかせて…ふと浮かんで、武部、鳥山に即興で演奏してもらって「イイ感じですね」と言われて、このまま録音しちゃおうかということで未完のままで入れた

 2016年のステージでは完成形を演奏した。当時、古館伊知郎から、この曲で涙が止まりませんでしたと言われた。
 2016年のライブでは「流星」で、君たちが求めていたものは見つかりましたか、という思いがつのり過ぎてしまった。それで、「なんですかぁ」が声にならなくなってしまった。歌っている最中に君らが欲しかったものは見つかったかという思いが募ってしった。
「アゲイン」が次のライブでの危ない曲になりそうなきがする。歌詞がまずい。「僕等は今も自由のままか」のところ。70年代みんな男も女も自由を求めていた。そうして心の旅をしていた。いろんな体験をしたけれど、今だって自由のままだよねとという思いを共有したい。きとまたつのってしまう。
M2 アゲイン 吉田拓郎(2016)

今週のマイ・フェイバリットソング

 イギリスのロイヤルウェディング。かわいいウェインディングだった。素晴らしいカップルの誕生にふさわしくほほえましかった。途中で、ゴスペル・グループが出た。「スタンドバイミー」R&Bの名曲だよ。驚いたな。開かれた王室ということで粋な演出だった。今週はこれでゆこうと思った。
 歌詞は、夜が来て大地が暗くなて月灯りだけになっても、寂しくない君がいるから、ダーリン君のそばにいてほしい、そばにいておくれというシンプルな歌詞。この間奏のストリングスが凄い。(口ずさむ)なに、これ凄い綺麗なメロディー。アレンジャーに拍手。
M3 スタンドバイミー ベン・E・キング

エンディング

募集テーマ
・マイベスト映画 ・寝るとき
お相手は吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆夏に届くという御託宣というか”御拓宣”の”From T”。デモテープ18曲とはまた凄い。普通は、他のアーティストがデモバージョンを入れてもボーナストラックとしてせいぜい2,3曲のところだろうに、18曲とかすげえよ。ホントにそんなに収録してくれるのだろうか。それこそ発売まで、ベン・アフレック以上にヒヤヒヤものである。頼むぞ。
☆もうひとつの”御拓宣”としていよいよライブの現実化である。いろいろと大変だったご様子が垣間見えるが、ともかく乗り越えられたという事で、良かった感謝したい。歌ってくれ。思いのままに。涙で詰まってもいいから。
☆二つの御拓宣(って、しつこいな)を聴いたうえでの、「アゲイン」が心の底からしみたよ。
“自由””僕は今も自由のままだよね”
 それがいかに大切なワードであるか、昔作った一覧を眺めてみる。フレーズを集めただけで、ひとつの叙事詩になってしまう。すんばらしい吉田拓郎の世界だ。自由は
 ☆映画ね。いろいろメール送ったが、たぶん御大と好き嫌いが合わないのだ。好き嫌いが合わないといえば、ウォーカーブラザーズにプログレッシブのリクエストの方、ドンマイ。試練と書いてファンと読む。みんな同じさ、がんばろう、
☆星紀行 今日の学び
  夜が来て大地が暗くなって 時にダーリンあなたに冷たくされ、ムカつこうとも
        ダーリン ダーリンそばにいて ああダーリンそばいておくれ 

第57回 2018.5.20

 東京のタクシーが変わる。最近は自分で運転はあまりしない。免許証が高齢者免許に代った。高齢者講習を受けなければならず、その免状を貰いに行って、また更新手続に行ってと二回も行かなくてはならない。免許も三年になってくるし厳しい審査にもなってくる。次の更新では返還しようかとも思う。今の車は気に入ってる車で、ムッシュの遺言で…

 一番最初乗った車は(♪僕らの旅を歌う) スバル・レックス、これはいただいた。次が、ホンダ・シビックだった。ジャガーXJ6。たまたま通りかかった店で「これ、ちょうだい」って言って買った水色のジャガー。当時、印税も入って来てたし。フォード・ムスタング→アウディ50 そしてBMW320iは2台乗った。ひとつはオープンカーで、四国まで事務所の社長のU君と一緒に行った。次に、真っ白なベンツ450SLに乗った。ポルシェ924。911でなくて かわいいデザインにいたく気に入っていて、逗子に住んでいたころで、東京の仕事「LOVE2あいしてる」にこれで通っていた。横横を走っているとダンプが追い越してゆく。「トラック抜かないでよ、ポルシェなんだから」。ハワイアンを聴きながらゆっくり走らせてトラックに追い抜かれていた。Kinikiの光一にすすめられたジムニー。可愛いやつだった。「どうでっか?」と言われたが狭い。この頃つま恋までよく行ってたけれど狭すぎるので半年くらい乗って売ってしまった。ジープ・ラングラー。色をブルーに塗り替えたらハイライトと同じ色になってしまった ベンツのゲレンデバーゲンは乗り心地が良かった。アウディA1、女子サッカー優勝時に贈られたものと同一だったけれど、半年で売った そこでBMW 116i。
 そして、かまやつさんに最後に「拓郎が乗ってない車がある、いいから乗ってみな、そういう世界がある」と薦められた車が今駐車場に飾ってある。

 何の話をしていたんだっけか。タクシーの話だった、はははは(笑)
 東京のタクシーが変わるんです。先日乗った東京のタクシーの屋根が高い。ハイ屋根車とでもいうのか。
 BSで「 地球タクシー」という番組がある。密室の中で時を過ごす仕事で多種多様な職業の方との出会いがある。そうだ、最近は自分では車に乗らないという話だった。だから、よくタクシーに乗る。すると最近は、みかけないタクシーが増えてきた。濃紺で屋根がうーんと高い。窓も大きい。東京オリンピック対策らしい。オリンピックまでに100%がこの車種になってしまうらしい。タクシーに乗るとよく運転手と話する。なんで話かけられるのかな。そういう顔かな。カミさんに最近、オレ大谷に似ていないかと言っている(笑)
 ドアも乗り降りがスライド式で、車体が寄りやすい。ちょっとドアがあくまでに時間かかるけど、座席も広い。エンジンもFFで真ん中の突起がない。しかもシートにヒーターが入る。「運転手さん」って、俺が運転手さんに話しかけてるのか。「運転手さん、こういう車は、評判がいいでしょ?」「99%いいけれど、中には暑いと言う人もいる。」やがてタクシーはこの車種一種になるらしい。なんという車種かと聞いたら「ジャパンタクシー」という車種らしい。
 僕は気に入りました。「運転手さん、これもしかしてロンドンのタクシー、あれを意識していない」「メーカーはそうかもしれない」とのことだった。
 東京のタクシーは、ほぼこれになってしまうらしい。タクシー拾おうとするとその車に乗りたい。エアコンも、前からではなく客席のうえから風がくる。
 ジャパンタクシーに代りつつあるということで聴いてみましょう。
M1 真夜中のタクシー 吉田拓郎

 最近新聞のラテ欄に「吉田拓郎秘話を語る」というのが多い、毎回「秘話」「秘話」。橋内くん、僕はそんなに秘話ないよ。そんなに秘話のない吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 秘話はないんだよ。リクエストです。
<50年前、女性観が変わった歌謡映画、イタリア映画に誘われて観た画面の眩しさ 「カトリーヌ・スパーク」の衝撃を受けて以来、高田美和、本間千代子に別れを告げてオトナになった「太陽の下の18歳」という映画の挿入歌「ゴーカートツイスト」という投書>
 日本ではヒットしたけど、世界ではあまりヒットしなかった。イタリアでは、クラディア・カルディナーレ、例えば「誘惑されて捨てられて」。CCと呼ばれていた。 フランスはブリジッド・バルドーで BB、アメリカではマリリン・モンローでMMという時代だった。スクリーンとか映画の友とかよく読んでいたからな。
 曲は決して素敵ではないが、カトリーヌ・スパークは素敵だった。
M2 ゴーカートツイスト ジャン・ニモランディ

■CM明け
 よく考えるとディレクターって、ラテ欄考えるのは大変だよね。   

 「あだな」です。
<キャンディーズの端の太った子に似ていたのでスーちゃんと呼ばれていたが、スーちゃんが痩せて綺麗になってからは呼ばれなくなったという投書>
 キャンディーズは蘭ちゃんが真ん中になったあたりから、綺麗になった。アイドルって変わるよね。

<拓郎さんはよく「勉強部屋」っていうけど、この間「勉強部屋」というラブホテルがありしましたという投書>
 そらぁあんた、いろいろ勉強しなさい。昔、平和公園の勉強部屋で、ホテルのおばさんによく来るねと言われて、どうか内緒にって(笑)。

<VHS断捨離中に「刑事物語4」で拓郎さんが出ていた、植木等、武田鉄矢と共演してたけれど、音楽は別にして役者のクレジットには名前がなかったという投書>
 ひでぇーな。 高知県まで呼ばれて、深夜に喫茶店で待たされて。植木等さんが女装でいた。 夜中の喫茶店で「植木さん、吉田拓郎です」「ああ拓郎さん、大変だね」と言われたけれど内心で、あなたの方が大変ですよ、女装してローカルの喫茶店で深夜、恥ずかしいよね、笑ったな。

 寝室の話
<62歳53歳の夫婦。ベッド生活、ダブルベッドからシングルになったが、ベッドの間隔で間にデスク等を置きたい自分と並べて寝たい妻、自分は寝相が悪くて落ちるのが嫌だかららしいという投書>
 くっつけてやればいいじゃん。ヒシと抱きしめてヨシヨシと言ってやりなよ。
<部屋は一緒で、主人は10:30ころ寝室で読書、私は12時までひとり起きてるが、寝室に入って主人がまだ起きているとムッとしますが、横になって顔を隠して寝るという投書>
 絵が浮かぶ。いい時間を見計らって寝室に行くと「まだ寝てないの」。どっちがムッとするんだ。で横向いて顔隠すの?
 最近自分が心優しい、いい親父になってる。顔なんて隠さないで、どんな不細工でも見つめ合って、元気で良かったね、おやすみ、寝ようね。なんて、したいなーウチも(笑)

今週のベストテイク

 僕が歌っている「水無し川」。かまやつひろしさんに提供して、松本隆が詞を書いて。「我が良き友よの第二段」。あまりヒットしなかったけれど。
 僕の方の水無し川。これは、ものすごいほんのりとした雰囲気になっている。
かまやつさんの方は、瀬尾のアレンジで、石川鷹彦のドブロのソロが美しくてカッコイイ。僕のバージョンは、アレンジャーはいなくて、譜面なしのヘッドアレンジで、せーのでやった感じ。松任谷正隆のチェンバロと駒沢裕城のスチールギター。こういう感じは今はなかなか出せない。トライしたいけど。
 松本くんの詞の主人公は、たぶん生まれ故郷を出て都会で勝負しようという感じだ。僕やら陽水やらは覚えがあるが、そうやって東京に出てきても都会っちゅうところはそんなに甘くはない。故郷の恋人のことを考えてみたらどうなんだ。戻ったらどうなんだ。
 僕は故郷に恋人いなかったし、「マークⅡ」で歌ったように、東京に行く前に「最後だから今夜どうじゃ」「なにいうとるん、バカタレ」と彼女はマークⅡで去っていった(泣)。
 一勝負なんてやめて故郷のことを考えてみなさい、もう故郷に帰りなさいというアレンジだった気がする。♪君の汽車賃送る代わりに最後の酒に酔うかも知れぬ、のところにこの音が入っている(ホホッホー)現場でコーラの瓶を吹く音を入れてみようと松任谷に言った。この手作り感。そういうのはなくなったな。シンセサイザーの影響かな。そういう音がもうシンセにあるもんね。
 のほほーんとした感じを醸し出している。
M3 水無し川 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 音楽の好きな幅は、自画自賛だが、幅が広いな。「シャルメーニュ」一度は聴いたことがあると思う。喫茶店、レストラン、映画ドラマか。
 僕の中では、なんかの気分で精神的に不安定でうつな気分な時、このシャルメーニュを聴くと不思議と落ち着く。身体のチカラやもやっとしたものが薄まってゆく。
 例えば、イケーという時はロックだね。しみじみとしたいときはバラード。ストーンズのライブのビデオを観ていると、いてもたってもいられなくなる。コンサートかしたくなるんだよ。ビートルズを観ていてもそうはならないけれど、ストーンズのライブ映像を観ているとライブをやりたくなる。エレキのサウンドに触発されるのか。
 マウント・バーニーの音を聴いていると気持ちが和らぐ、やさしい音楽だ。
M4 シャルメーニュ マウント・バーニーオーケストラ

エンディング

・寝室拝見 ・家族対抗リクエスト
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆歴代の自動車の話が始った時は、再放送かと思った。おお、ちょうど、去年の5月24日の回だった。「おじいちゃん、その話聞いたよ」と一瞬思ったが、こうしてあらためて遍歴を聴き直し、そこにかまやつさんの遺言がかかわってくると、ただの遍歴ではなく、一篇の叙事詩のような気もしてくる。”今度は一体何代目の車になるんだろう”なんて素敵かもしれない。で、今の車種はなんなのだろう。かまやつさんだから、フェラーリだろうか。でも可愛いフェラーリってあるのかな。

☆寝室拝見企画は、結局のところひとつになれないお互いの寝室をどうにかしたいという御大の静かな心の叫びなのではないのか。

☆水無し川は、かまやつさんのアレンジの方が圧倒的に好きだった。しかし、最近になって、あの沈痛なアレンジも気になりだしている。御大のいうとおり、同じ曲ながらコントラストのあるアレンジだよね。でも、のほほんとは思えないんだよね。ちょうどあの75年から76年の大変な時の御大の姿とも重なって、uramadoは、勝手な思い入れを書いているけれど。ただ、そんなこんなも関係なく、すべては「コーラの瓶」である。もちろん気づかなかったよ。やっぱすげーなぁと心の底から思った。ああやってコーラの瓶を吹いて、それを音楽として使うという発想はもう想像がつかない。パフェのサクランボだけ食べてパフェを語っているバカ野郎はこの自分だ。音楽とは深いものだ。

☆昨日の日記で書いたけど、「ストーンズを観ていると、いてもたってもいられなくなる」という言葉が嬉しい。おいらも、ストーンズを観ると御大が観たくてたまらなくなるよ。

☆星紀行の今日の学び
“いてもたってもいられなくなる人”を見て”いてもたってもいられなくなる”。
   “いてもたってもいられなくなるもの”を持っていることが人生の幸福である。

第56回 2018.5.13

 吉田拓郎です。(ギターを弾く)マイナーです。♪母さんが夜なべをして~母の日ということですが、僕の時代は、ママなんて呼んだ事がなく「母ちゃん」だった。
 父ちゃん、母ちゃんだった時代で、ダディ、パピイ、マミーなんて言ったことはない。
母は朝子さんというが、あの人に「ママ」とは恥ずかしくて言えない。
 でも奥さんは12歳違うけど「ママ」と言っていた。10年違うとパパママになるのかな。オトナになって東京に出てきても、父さん、母さんというのもなかった。
 5月第二日曜が、母の日。そして、目立たないけど6月第三日曜が父の日。父の日はないがしろにしてほしくないね。
 もともと亡き母をしのぶということで、100年前アメリカで女性の呼びかけで始まったのが、Mother's day母の日。ちなみに父の日の由来は1972年に同じくアメリカで始まった。72年て、僕にはつい最近だ。
 子供はこれらの日をどうしているか。
・小学生男子 母の日はお手伝い、父の日は肩を揉んであげる
 大きくなるとなんでおやじの肩を揉むとかいいだすんだよ
・女子 似顔絵と手紙
 これが18になると色気づいて、洗濯物ものは別にして、とかいいだす
・20代女子 母にはカーネーション、父の日はわからない
 父はなんなのよ。父よ、あなたは強かった。
・30代女性 母の日は料理とかしてあげて、父の日は忘れてしまうことが多い
 僕も女系家族で、育ったから・・・・・・・あ、姉も「ねえちゃん」だった。吉田家は「ちゃん」だ(笑)。兄貴も兄ちゃんだった。恥ずかしくて兄さんていえない。
父ちゃん、母ちゃんと言ってたので父の日、母の日といわれても困ってしまう吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 洋楽リクエストがたくさん来ている、また手のひらを返すけれど。ビリージョエルを聴きたいというリクエストが来ている。ビリージョエル好きだね。エルトン・ジョン、ビリー・ジョエルともにピアノを弾きながら歌うけれど、そういうピアノの弾き特有の体形というものがある。エルトン永田、あの人も最初から太ってたな(笑)。ビリー・ジョエルは最初は痩せていたんだけど。
<拓郎さんとビリージョエルが好きだった、ストレンジャーが大ヒットしたが、同じアルバムに入っていたが、「素顔のままで」をリクエストするという投書>
<テナーサックスからフィル・ウッズのアルトサックスに変えてフィーチャーした「素顔のままで」が素晴らしいという投書の続き>
 でもね、僕はこっちの方が好きなんだよな(笑)。でもヒントはありがとう。よく覚えていてくれたね。俺は忘れてたよ、ビリージョエルのことを。ありがとう。こうやってマイフェイバリットもいろいろ気付かせてくれる。リスナー頼りなんだから。僕はこっちの方が好きということで。
M1 ストレンジャー ビリージョエル

■CM明け
 釜めしの話に反応した人が多い。
<荻野屋のあの容器は栃木で製造していてそこで旦那が働いているという投書>
 「いかめし」を送ってくれた。生ものは送ってこないでね。いかめしを食べたことないというので送ってくれたんだろう。

 寝室の話も反応が多い。みなさん、どういう夜になっているか(笑)
<51歳ですが、部屋がないのでイノシシのような夫の鼾に堪えているという投書>
 僕は、鼾は普段かかない。でも、妻から鼾凄かったと言われたことがある。どういう鼾なのか、ICレコーダーを回してみたことがある。2時間で、軽いくぅぅぅぅと音がするが、5分くらいで終わる。そのあと1時間くらいで、ぐぅぅぅになる。それも5〜10分程度。そして、朝方5時6時ぐぅぅぅと始まる。 結局、夜中に三回鼾タイムがあることがわかった。それで、奥さんに迷惑をかけたくないということで愛に溢れた決断で別々の寝室にした。

 新幹線で鼾かいている人いるよね。やっぱ太った人が多い。例えば、これから大阪でコンサートがあって、せっかく音楽のことを考えようとしているのに鼾かかれるとつらい。ま、本人も知らないのだから罪はないけれど。「いびき車両」って、つくれないかね。

<新婚ダブルベッド、マンションでセミダブル、子どもができて和室に布団で川の字、そして今夫婦は別寝室。最初は寂しいが、慣れてくると快適で、これが夫婦円満の秘訣という投書>
 一概にはそうは言えない。鼾の旦那さんと一緒に寝るのは、お互いの空気、吐息を察しながら寝ているということなので大事なことだと思う。寝息が聞こえないのは、何かが足らないのではないか。お互いの寝息で安心するというのもある。

<カリフォルニアサンタバーバラで聞いている、グランドワイレアで厨房にいたという という投書>
 ケアラニ、フォーシーズンズ、そしてこのグランドワイレアがある。ラスカンケルがよく家族で行っていた。ここの食事がよくて、ケアラニに宿泊中にもよく出かけて行った。こういう話をしているとハワイに行きたくなるな、そういえば「ハワイアン」のリクエストが来ない。
<旅先のドミニカ共和国のサカトドミンゴから書いているが、仕事場に金子さんが多い 販売一課を「イチネコ」、販売二課を「ニネコ」と愛称で呼んでいるという投書>
 似たような話があった。先日、ゴルフの女子メジャーで韓国のゴルファー「イ・ジョンウン6」というのがいた。最初意味がわからなかった、ジョージ3世とかそういうものかと思ったら、イ・ジョンウンが6人いるらしい。稀勢の里が6人いるみたいなものだ。驚いた。優勝争いほしていたのが、イ・ジョンウン6さんだった。「ホット6」という愛称もあるらしいが。同性同名が6人いるみたいなもので驚いたね。

今週のベストテイク

「僕の道」僕はマンション暮らしで、マンションの前が長い坂道になっている。その周辺  木々が多くて樹齢も高いそうな樹木もある。東京にしては、静かな場所でとても気に入っている。東京に来て気付いたのは、坂が多い。たくさんの坂がある。800くらいあるらしい。

 江戸時代武家屋敷が、今の文京区、港区、千代田区の山の手に作られた。低い方に下町が作られた。それを整備したために坂道がやや区鳴ったのではないか。

 神楽坂、昔、東京に来たばかりのとき、ここでよく飲んだ。ちょっとした粋なおねえさんがいる。エレックに入る前、上智のやつらとこの神楽坂によく行ったもんだ。

 仙台坂  ♪仙台坂を降りて〜ハイ誰の歌? 俺の歌だよ、タイトルがエーと出てこない、  僕たちのラプソディーだよ(笑)麻布十番にある。

 道玄坂 ジャンジャンがあったところだね。

 乃木坂。これは知ってるでしょ、♪緑のインクで・・・・歌が出てこない
 (あらためてメランコリー歌う) ♪それでも乃木坂あたりでは
 コードも歌詞も間違えた。ああメランコリーを聴きたくなったな。

 ということで坂が多い。ツアーとかコンサートの始まる一ヶ月くらい前から この坂道を通ってウォーキングをする。この坂が好きで、歩きながら歌詞が浮かんできた。
 この道が好きだな、愛する我が家に向う道だな。そして、この道に吹いてる風をかんじながら、みんなにもそれぞれの「僕の道」がそれぞれにあるんだろうな。それは、家路だけでなく仕事に向かう道、あるいは人生の道とか、ひとりひとりの道があるんだなと思ってこの歌を作った。最近の好きな曲のベスト3に入ってる。近々この曲をリミックスしようと思っている。演奏も歌もそのままで音のバランスを作り変えたい。なんでそういうことするか想像するとわかるでしょう。
M2 僕の道 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 今日は去年のヒット曲だ。吉田拓郎は凄いな・・・・・・って知らなかった。最近になってカッコイイ曲だと思ったら、既に去年大ヒットしていた。とにかく最近のヒットに疎い。一度聴いてハマってしまった。何にも知らなかった疎さ。
 プエリトリコ出身のルイス・フォンシュというミュージシャンの作品で、48億回再生されたらしい。ジャスティン・ビーバーの加わったリミックスがビルボードの記録的ヒットとなった。でも君たちも知らなかったと思うよ。 君たちに言いたい。教えてくれよ、こういう曲こそ教えてくれよ。仲間じゃないか(笑)。君たちと僕の仲でさ。
 日本人は、ラテンが好きだ。マンボ、ルンバ、サンバ、タンゴ、チャチャチャ。こういうフレイバーが好きだ。ペレスプラード楽団のマンボNo5、パトリシアなんていうのもいい。
 あとはサンタナだな。ラテン色のノリに弱い。こういうのを君たち教えてくれよ。
M3 デスパシート ルイス・フォンシュ

エンディング

家族対抗リクエスト合戦  夫婦の寝室  吉田拓郎の素朴な疑問
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆私も「素顔のままで」の方が好きだな。リクエスト主さんにご同情申し上げる。知ってるラーメン屋で、”塩ラーメン”を頼むと「ウチはミソだ。ミソが自慢だ。」と強引に味噌ラーメンを出してくる店主がいるが、それと同じだ。しかし御大から「仲間じゃないか」「君らが頼りだ」とか言われてしまうと、ほだされてしまうわな。

☆昔、セイヤングで、拓郎が当時大ヒットしていたビリー・ジョエルについて、「このレベルのメロディーは、日本でもたくさんいる」みたいな話をしたら、それがうまく伝わらなくて、怒ったビリージョーのファンが、アンタごときが何を言う、取り消せと憤怒のハガキをよこして、御大が「取り消すつもりはありません」と応酬していたことがあったな。平和な時代だった。平和じゃねぇだろ。

☆そうか。神楽坂に通っておられたことがあったのですね。あの料理長がいる間に、あの店で御大に美味しい日本酒を飲ませて差し上げたかった。「なんで、一般Pのオマエと飲むんだ」といわれそうだが、「仲間じゃないか」(笑)。

☆鼾を自分でチェックするって凄くない? どれだけ奥さんのことを深く思いやっているのだろうか。

☆「僕の道」をリミックスするのだな。・・・・って、番組で流れたものって.既にリミックスされてないか。イントロにしても間奏にしても、こんなに雫がこぼれるような美しいギターだっただろうか。クリアなキーボードだったろうか。この歌は、溢れくるような演奏がたまらない。すべての人々の道を思って書いたという、今日の話は心に沁みた。あらためてこの作品を味わいたいと思った。デモテープに心奪われがちだったが、そんな風にリミックスしてくれるのであれば、とても楽しみなT’s selectionである。

☆デスパシート。そのおり、知らなかった。我ながらあんまりその良さもわからないのが切ない。ラテンだったらやっぱり御大の”悲しいのは”でしょう。私には究極のラテンの律動なのだ。

☆ 星紀行 今日の学び
 お互いの寝息を感じ合うことで生まれる愛情、
    寝息を慮って互いを分かつのもまた愛情
       寝息は人を変えるが、人は寝息を変えられない

          …意味わかんねぇよ。

第55回 2018.5.6

 こんばんは吉田拓郎です。コンサートツアーをしている時は、全国を回って、そこでいろいろな食事をした。あるとき鳥取県で、瀬尾と回っている時だったと思うが、ここでの夕食が美味しかった。鳥取って料理が美味しい、いいところだったなという記憶がある。何が美味しかったのか、らっきょ、かに、やきそば、白ネギの鍋なんかが印象に残っている

 「純喫茶」って知ってるかな、僕なんかはそういう時代を経ている。
純喫茶というのは、お酒を置いていないものを言うのかな。1960、70年代に多くあった。「純喫茶じゅん」「純喫茶まちこ」とか、ないよ,そんなの(笑)
 純喫茶が若い子に人気らしい。喫茶店は、時代の空気を写す鏡とあるが、喫茶店に行かない行かない吉田拓郎は時代を読めていない。僕は、珈琲飲めないので、オレンジジュースでは間が持たない。吉田拓郎は、喫茶店をどう使っていたか。例えば、「今度の日曜朝11:00に喫茶店で待っているから」という感じで女の子との待ち合わせに使っていた。
 彼女は珈琲、僕はオレンジジュース。それで「今日、どうする?」。 僕がしたいことは今言えない(笑)
 映画でも行くか?観たくもない映画、西部劇とか、ジョン・ウェインなんか女の子は見たくないよな。映画館でも画面そっちのけで、もぞもぞしている。早く終わんないかな、ジョン・ウエインつまんねーな。終わったら、「飲み行くか」ということで、いよいよだ (拍手)
 行きつけの安いバーで、キープしてあるジンのボトル、ジントニック。彼女が嫌いだと困るけど「お酒強いの?」「飲むわ」「じゃ飲もうよ」。カウンターバーで2時間くらいいろいろ話はしても興味はただ一点。少し酔ってきた彼女。「どう酔った?」「酔ったみたい、帰る」
 「え、帰るの?少し歩こうよ」そこは計画済みで、平和公園を歩く。横にはラブホテルが並んでいて、彼女もそれを察して、あそこだけは行きたくないって。
 僕の喫茶店はそんな感じだった。そんな感じの吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 まったく何をやってたんだか。平和公園の近くのラブ・ホテルのおばさんと顔なじみになっていた。
<ダイア―ストレイツが好きだというという投書>
 ダイアーストレイツ好きだな。だいたい僕が好きな曲以外は却下されている((笑))
マーク・ノップラーが、いいギターだ。いわゆる指弾きで、日本でいうと徳武。
 ニューヨークレコーディングで海外アーティストを呼ぶときマーク・ノップラーを呼びたかった。だめだったけど。ディランに合うギターなんだ。2曲(レディ・ライターとワンスアポンナタイムインザウエスト)のリクエストがあったが、こっちの方がいい。あなたたちのリクエストだけど僕が決めているという凄い番組。
M1 レディ・ライター ダイア―・ストレイツ

■CM明け
 かねて話している”T’sセレクション2018”と”デモテープ集”がいよいよマスタリングの段階に来ている。今回は自分でやるからねと言っている。
 いろいろ考えているのがT’sセレクション2018の方。旅の宿、落陽、人生を語らずとかは置いていて、ベストテイクで演るような曲に心を寄せて、アナザー・サイド・オブ吉田拓郎…ディランのアルバムみたいだけれど。   

CBSソニーは7曲、フォーライフ 7,8曲・・・残念だけど1曲は削った、インぺリアル7曲、エイベックス7曲というところか。
 デモテープは18曲。オンエアしていない作品もある。おそらく中島みゆきのあの作品のデモテープが一番人気だと思う、発売まで楽しみに。
 そういうことをしていると毎日が楽しいね。番組も楽しいよ。ますます元気ですねとメールは来るけれど、いろんな不具合はあるけれど元気だね。

<母がファン、就活しているが、レコード会社をやっていたとき採用はどういう基準でしていたかという投書>
 社長時代は、御託の多い奴、口が立つ奴は無視していた。宣伝マンとしては良かったのかもしれないけれど、口が立つ奴は、僕も若かったせいもあるたけど敬遠していた。
 フットワークがあって、積極的になれる人が良かった。宣伝課の若い男が、ある時「社長、バイク一台買ってください。買ってくれたら、日本中回って杏里を売りたい。面白いな。人力で売るというその積極性に惹かれた。「わかった。買ってやる」。するとバイクで旅に出て全国に杏里を売って回ってヒットした。そういう積極性ある人に惹かれていた。

 <60歳、結婚して29年間寝室は一緒だった。1月のインフルで別の部屋で寝るようになって以来戻っていません、なにかするわけでもないが淋しいという投書>
 ははは(笑)。余計な事書くなよ。涙出てくるじゃないか。
 吉田家は別々に寝ています。昔はキングサイズのベッドで一緒に寝ていたこともあった。寝相の悪い奥さんは、寝ている間に一回転して腹とか蹴られる。15,6年くらい前、夜、鼾をかいた たぶん深酒のせいだと思うが、それで妻の機嫌が悪い。それ以来別々に寝ている。お互い別になると、それぞれにプライベートな環境を築くことになる。
 同時に寝るときと違い、夜が寝るまでの時間が自由になる。しかし、今はいつ寝ているのかわからない。そういうプライベートな空間ができる。
 僕は、よく言うようにi-podで音楽を聴きながら寝ている。奥さんは、寝る前に必ず本を読む。ハプスブルグ家とかマリーアントワネットとか結構ややこしいのを読む。お互い何時に寝てるかは知らない。
 そろそろ一緒に寝るかいといってみたことがあった。ただ僕は、夜な夜な起きて曲のファイルを選ぶと、i-podにポッと灯りがつくのが奥さんは不愉快らしい。奥さんは、夜中に起きると読書をつづけるので灯りをつけるが、僕はかなわない。もうもとへは戻れないということで、それぞれプライベートの空間に寝ている。参考になるでしょうか。

 夜はいつも11時30分ころトイレに行ってから寝るんだけど 廊下の奥さんの部屋の前で聴き耳をたてる習慣がある。寝てるかな、起きてるかな、本読んでいるかなと。彼女が俺の雰囲気=アトモスフェアに気づくと「おやすみ」と言ってくれる。寝入っている時は何もない。寂しく通過してひとり淋しく「おやすみ」と寝る。
 参考になったかな(笑)。夫婦の日常生活を楽しもう。

今週のベストテイク

(ギター弾く:たどり着いたらいつも雨降り)
  好きになったよ  女の娘 それが言えない僕なんだ
  忘れられない あの瞳  せめても一度会いたいよ 
  たった一度  見かけただけで
  僕の心は  君のものになったさ

 ノってる場合か。この曲がダウンタウンズで演奏すると「きゃー吉田さん」…拓郎さんじゃないんだよ(笑) 「吉田さん」どっかのおっさんかよ。「好きになったよ女の娘」というこの曲は、東京に来てからリメイクしようと思っていた。そこに人伝に、モップスの鈴木ヒロミツから打診があった時この曲をあげようと思った
 歌詞は「好きになったよ女の娘」のこのまんまではなんなので、作り変えるのに時間を貰った。
 ♪心の中に傘をさして〜原曲にはこの大サビがなかった。ここを作った時、これはいい曲になったと思った。
 疲れ果てぇぇで始まる歌詞も我ながらイイのができたなと思う。メロディがもともと良かったことにも気づいた。
 モップスに渡したけど、後に、子供ばんど、氷室京介もカバーした。
M2 たどり着いたらいつも雨降り 子供ばんど
 ライブで観たこともあっけどパワフルで若々しい。
M3 たどり着いたらいつも雨降り 氷室京介
 もうこれはいかにも氷室  なかなかいいなぁ  いい曲だな
 モップスの完成品を聴いたときは納得した。斬新なエレキサウンド、アレンジも斬新
ヒロミツのボーカルもいい。生まれ変わったこの新曲をそう思って聴いていた。

 鈴木ヒロミツとは、麻布のちゃんこ屋で何度か会った。元気かと軽口をきく仲だったが、先に逝ってしまった。
M4 たどり着いたらいつも雨降り モップス

今週のマイ・フェイバリットソング

 シンディ・ローパーの曲。これにかこつけて別の話がしたい、
 ニューヨークのレコーディング 時期的にも乗り気でなかった。加藤和彦の曲と安井かずみ作詞で、吉田拓郎はただ歌っていればいいということだったけど、それも、どうなんだという気もあったし行きたくなかった。それでもスタッフとかの説得、ZUZUの「ホイットニー・ヒューストンに逢わせてあげるから」という誘いにのってしまって(笑)
 「だったら行こうかな」とのせられた。当時アメリカでもっとも有名なパワーステーションスタジオ。そこで会ったのが、ホイットニーではなくて、シンディ・ローパー。いかにも今回のレコーディングだなという気がしている。

 日本の知られていないアーティストが広いスタジオを使い、有名なシンディが隣の狭いスタジオを使うのは、気分的にも気が引ける。なんだかなという気になって、わかるでしょ。しかもホイットニーは来ないし(笑)
 加藤和彦がリーダーシップをとっていたんだけど、正直、楽しいレコーディング風景、空気ではなかった。楽しくならない。なんか加藤のヘッドアレンジもどうなんだろうな。  ミュージシャンは一流で、ドラムがアンディ・ニューマーク、ウィリーウィークス、日本から高中正義を連れて行った。
 加藤和彦の力みすぎだった。僕もあまり自分を出し切れない。ボーカルは安井かすみに「ライオンなってちょうだい」と言われて、ライオンになっているが世界がつかめていない。どちらかというとレコーディングとしてうまくいったほうでない

 海外録音の最初はLA。ザ・バンドのやったシャングリラ・スタジオ。ブッカー・T・ジョーンズ。この人が予想外のセンスが白人っぽくてびっくりした。残ったのはザ・バンドのやったスタジオの匂いかな、匂いを嗅いで帰って来た。これもどうだったかなと思っている。

 大満足は1995年のバハマでのコンパスポイントスタジオ。「ロングタイムノーシー」。ミュージシャンと深夜まで音楽を語りあい、酒を呑み、信頼関係が出来て、その後ツアーまでやった。それ以外の海外レコーディングはどうだったかなというのが自分の中の成績表で残っている。

シンディ・ローパーに会ってホイットニーには会えなかったけど、シンディ・ローパーも好きだった。パワフルで好きなんだけど。想い出がツライ
M-5  タイム・アフター・タイム シンディ・ローパー

エンディング

今日は夫婦の寝室。みなさんはどうしていますか。
吉田拓郎への素朴な疑問
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆純喫茶の話がどうして最後ラブホテルに繋がるのか。不思議といえば不思議だが、いや若いという事はもうひたすらそういうことだという身につまされる共感も禁じえない。なんだそりゃ。
 ともかく60分の話の中で、ひたすら一緒のベッドを求めようとする若き日と幾星霜を経て、なんとかベッド分けてプラベートを守ろうとする今現在という人生の転変というかコントラストが味わえて実に感慨深いラジオだなぁ。

☆ダイアーストレイツって、最初聞いたとき、ボブディランのモノマネをしているのかと思ったっす。

☆”T’sセレクション2018”と”デモテープ集”、実現するでんすね。いやあ、18曲のデモテープですか。こんな日が来るとは、長生きはするもんだ。「生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言」という映画があったな。まさしくそのとおりだ。

☆出た。不朽の名作「たどり着いたらいつも雨降り」。この作品を称揚して「吉田拓郎をフォークソングというのなら、おまえら,これ以上のロックを作ってみな!!」とすべてのロックンローラーに向って高らかに宣言したい。怖いから言わないけど。
 Uramadoにも書いたが、この作品のベストテイクは、1975年のつま恋のラストステージwith瀬尾一三オーケストラだと思う。演奏、ボーカル、気骨、グルーヴすべてにおいて最高である。文句あるやつはどっからでもかかってこいと宣言したい。やっぱり怖いから言わないけれど。

☆カバーといえば「たどり着いたらいつも雨降り」は、山崎ハコのカバーがあることも忘れてはならない。♪信ちゃん、信介しゃん、織江も,カバーしとるのよぉぉぉぉ って、よしなさい。

☆御大は、アルバム「サマルカンドブルー」をあまり評価していないんだよね。「失敗作」とまで言っていたインタビューもあったと思う。しかし星紀行は「サマルカンドブルー」が超絶好きだ。私にとって”人生キャラバン”は、極北の人生をゆくパスポートみたいなソウルミュージックである。
 後に、いろいろな書物を読みながら、あのアルバムやレコーディング製作過程に満ちていた、御大の悲しみと切なさみたいなものを知るようになる。御大にとってはそういうアルバムなのだろうと思う。しかし、そういう話を聞けば聞くほどまたこのアルバムがいとおしくなるから困ったものだ。

☆星紀行の今日の学び
海外レコーディングも結婚も人生は3度目からである
 おいっ、怒られるぞ 。

☆ 御大の番組の前の柳原可奈子のラジオに、井上陽水がゲストで出ていたぞ。びっくらこいた。何気に井上陽水の出演から吉田拓郎番組にシフトしているのがなんとも凄いぞ。

第54回 2018.4.29

 吉田拓郎です。昔、コンサートツアーをやっていた時代、それからプライベートでも作曲の依頼でディレクターたちと軽井沢によく行ったりした。そういえば前回のゴルフの話は結構のったね。ゴルフやる人いるんだね。反響があった。ゴルフは人生そのものという話に賛同した人もいる。

 軽井沢には、曲作りの仕事で松本隆と合宿したこともある。前にも書いたことがあるが、ある日、松本隆が「信州だし、ソバでも食い行かない?」「いいね」ということで近場の信州蕎麦屋に行った。松本君は、「えーと山菜ソバ、拓郎は?」「んー俺は、天ぷらうどん」。その時の松本隆の驚いた顔が忘れられない(笑)。え、信州で、うどん食うの?と唖然とした松本隆。だって俺は関西なんで、うどんの方が好きなんだもん。

 軽井沢の途中に横川駅があっても釜めしで有名だ。小さな土鍋、陶器の器炊き込みご飯だ。これを必ず買う。峠の釜めしをよく食べていた。
 駅弁が、最初に生まれたのは明治18年、宇都宮駅のおにぎりが発祥らしい。おにぎりというと話が全然違うが、(おきざりにした悲しみは 実演)…この曲のレコーディングの時、写譜の人がタイトルを「おにぎりにした悲しみは」と間違えて書いた。みんな怪訝な顔で「歌詞にあってませんよ」「なんでだ?」、譜面に「おにぎりにした」と書いてあった(笑)。ムチャクチャ。
 駅弁は、昔、列車の窓が開閉できて、トンネルとかで開けっ放しにしておくと煙で真っ黒になるそんな時代、窓を開けて弁当売りから買ったものだ。
 昭和29年に横浜でシウマイ弁当、横浜だもんね、33年に峠の釜めしが生まれた。この弁当のあとの窯を捨てられずについ持って帰ってしまう。でも、なんの役にも立たないんだ。
旅する人に人気の駅弁は、
1位 函館 いかめし 森駅 ・・・食べたとことない 以前、上野発の夜行列車で(歌いながら)北海道に行ったとき、いかめしのアナウンスがあったけれど、食べ損なった
2位 広島宮島口駅 アナゴ飯 ・・・・小さい頃、鰻飯と思っていた。違いが判らん・
3位 奈良吉野口駅 柿の葉ずし
 あとは、仙台の牛タン弁当、そういえば仙台は焼肉とか冷麺とかがなんで有名なんだ。高崎駅のだるま弁当。兵庫県明石のひっぱりだこめし。そりゃあ明石はタコ食べるしね。なんて、タコしか食っていないみたいだ(笑)
 駅弁を食べる人の気持ちで、50代男性、新幹線に座った瞬間に缶ビールと駅弁を食べるのが好き。しかし、僕はこの意見には賛成できない。電車が止まっている時に食うなよ。
 僕はまだ席を探しているときに、もう食べている、ビール飲んでいるのって、ちょっとどうなのよと言いたくなる。東京発の場合は、せいぜい新横浜まて我慢しろ、ビールの缶も抜くなといいたい。
それにしても駅弁は、鰻弁当とかいろいろ食べたけれど、峠の釜めしが美味しかったな。70年代の青春、まだアパートに一人暮らしだったころ、部屋に10個も20個も器がたまっていて捨てるのに苦労したな。
 峠の釜めしが大好きだった吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

 電車と車窓の景色とで、駅弁そのものの味が一割増しになる。日本だけなのかな、駅弁て。ヨーロッパとかでも、車窓で食べるとかあるのかな。

 洋楽リクエスト、これが凄い。
<ゾンビーズ  二人のシーズンという投書>
 ゾンビーズをリクエストしたことが偉い。知ってるだけでいい子だね。好きだったんだよ、グループサウンズでも一味違ってて。ボーカルがフニャフニャ、キーボードがバカテク。柳田ヒロを思い出す。
 でもリクエストの「二人のシーズン」、その曲はかけない(笑)
 あなたのリクエストを呼び込んでおきながら、曲は変えてしまう(笑)
M1 シーズノットゼア ゾンビーズ

■CM明け
 先日、いきつけの美容院に行った、美容院といえば、そうそうネイルも久々に浅野さん(手)と畑山さん(足)にやってもらった、それは一年に一度くらいだけど、美容院はそうはいかない。
 有名人だからさ、美容院って、おばさんや女の子が喋っている場所で、居心地が悪い   。なので、通常の客の帰った後に、連絡貰って行くようにしているけれどね、こちらも時間がままならない。なので、勇気を出して昼に行った。おれもおじいちゃんだからいいじゃないかということで。
両サイドがおばさんで、ワイドショーみたいな話で盛り上がっていた。
 俺をやってくれている美容師が、拓郎さん面白いというかツライ話があるんですと言い出した。女子が付き合っちゃいけない、付き合うと幸せになれない職業3Bという仕事があるらしい。泣きそうになっていた。
 3Bとは、1バーテンダー 2バンドマン 3美容師
美容師も入っている。バンドマンも微妙な言い方だな、どこまでなんだろう。

ハワイの話も反響があった、
<10月ころから雨期だけど、いつころ行くかという投書>
確かに10月から-2月は雨期。カウアイ島は雨が多い。しかし、毎日降り続くわけではないから。ハワイと言う感じが戻って来た。戻って来たって、「メッ!」自分に怒りました。
これからは「起立」と「姿勢正して」と「メ」。ハワイを目指そうな。みんなでワイレアなんて頭の中で描くだけでおぞましいな(笑)

 結局、日本酒は、酒の味がわかんないということがわかった。「男山」が美味しいという話がたくさんきたがわからない。橋口が有名な酒を持ってきたけれど、僕は感動しなかった。

 ゴルフの話に共感した人が多かった。
<人生におきかえると、もうかりまっせとか言ってくるのと似ていませんかという投書>
 ゴルフでいかんなと思うのは、フォーライフの社長のころつきあいゴルフ、接待ゴルフに行ったことがある。
 話はズレるがフォーライフコンペの始球式で俺ドライバー得意だからと振ったら、三回ドライバーをからぶりしたことがあった。その時は、二日酔いのせいにした。ドライバーじゃなくて、軽い5番ウッドとかにしてくれと逃げていた。

 接待ゴルフとかはグリーンにのってからが特に問題。素人のゴルフは、打ち始めると、みんなてんであっちの林とかでバラバラ、最後でグリーンで会うことが多い。その時、仕事の話をする人がいるのよね。やめてほしいね。金利の話とか聞きたくないよ。やたら仕事の話するのはやめてほしい。だから日本でゴルフはやめた。ハワイでそんなことはない。

<結婚してだいぶたって妻が153cm65キロになってしまい、痩せなさいといえないという投書>
やせる必要ない。なんじ太めの妻を愛せよ。それに夫だって変貌してるよ。変わってゆくものだよ。但し、あんまり太っちゃいかんよ健康のため。
 昔、おやじがお風呂から上がって、ビール飲んでて、その横を、おふくろがバスタオル一枚で通ったら、「おまえ、樽みたいな身体で歩くな」と怒っていた。そんなこというなよと思ったけど。グラマラスな奥様を愛しなさい。

<フジフィルムが白黒フィルムの生産終了という投書>
 知ってるよ。♪いろっぽいということは~なつかしいな。僕の専属 あ、中島みゆきもそうか 写真家の タムジン、彼のモノクロの写真は超絶品で味があったな。そういうものも消えてしまうのかな。悲しいな。

今週のベストテイク

 1972年「元気です」に入っている「夏休み」。当時、エレックの時で、お金もないしミニバンドでツアーをしていた。広島の後輩で、一人は慶応大学、もう一人は日本獣医大学に通っていて、エレキベースとエレキギターという変則だった。この二人とよく練習をした。会社が四谷三丁目の喫茶店の2階、20畳くらいの場所があって、夜中にアンプの音量を絞って練習したものだ

 その場で曲を作ったりもした。(どうしてこんなに悲しいんだろう実演) こんな風に詞を書いたり曲を作ったりした。

 夏休みもミニバンド用に作った。口で言いながら、広島弁で「なんしおる」「わかったがね拓ちゃん」という感じで。当時のフォークソングのブームだったので、この身軽な編成がウケていた
 「元気です」では、間奏の口笛 を一緒に、そしてコーラスの部分だけで参加。演奏は、君たちはテクニックが…ということで。
 ドラム林立夫
 ベース小原礼
 キーボード松任谷正隆
 フラットマンドリン&ドブロ  石川鷹彦
 ギターは僕。うまいね。いわゆる指引きで、J-45がバリバリにいい音している。
 当時は、東京に出てきてからあまり時間がたっていない。だから、広島、鹿児島思う気持ちが強い。
 ♪ねーさん先生 ~は、鹿児島の谷山小学校の宮崎先生。2年生の時、ゲタ屋の女の子に砂場の相撲で投げ飛ばされて、気を失いかけた。宮崎先生が保健室までおんぶしてくれた。
たまらなくよかったのっ!! たまらないってば!!心と全身に響いた。
 エレックの2階でミニバンドと作っていた時代があった。あぁ懐かしいな。
M2 夏休み

今週のマイ・フェイバリットソング

 僕はコンサートが終わってお客さんが家路につく時の客出しの音楽にこだわっている。だいたい、パーシーフェイス楽団の「夏の日の恋」をよく使っている。

 ビリー・ヴォーンオーケストラも多い。
M3 波路はるかに ビリー・ヴォーンオーケストラ
M4 真珠貝の歌 ビリー・ヴォーンオーケストラ
 これらはインストゥルメンタル。当時は、インスト全盛で、チャート位や上位を毎週にぎわしていたものだが。
M5 峠の幌馬車 ビリー・ヴォーンオーケストラ
 大好きで学生の頃よく聴いていた。実は2006年のつま恋。かぐや姫とのリユニオンで、南こうせつが客出しの音楽は自分に決めさせてくれとしつこく頼まれた。「拓郎さん、頼むから僕の選曲でやらして」、どーせ、つまんねー曲じゃないのかと思っていたら、「エデンの東」だった。確かに名曲だし、あまりにしつこいので、コンサートで「行くよー!!」とか言われると嫌なので、エデンの東でOKを出した。本来は「夏の日の恋」にしたかったけど。南があまりに言うので涙を呑んだ。
当日、最後に思った「ああ、これ違うな。あの僕の最後の曲の後にこの曲は違うよ」と後悔した。
コンサート最後の家路の曲はかなり必要だと考えている。どんなアーティストも考えているのだろうが、バシーフェイスのこの曲が一番。青春の想い、青春のプレイバックのために選んでいる。
時々ビリー・ヴォーンオーケストラも流している。この曲も一、二度使ったことがあるけれど覚えているかな。エルトン永田も大好きだという
M6 星を求めて ビリー・ヴォーンオーケストラ

エンディング

たくさんメールありがとう。これが続く限り、番組は続く。キャッチボールしながら番組を続けてゆきたい
あだな ひっこし ハワイ 探し物 日本酒 吉田拓郎のへの素朴な質問

個人的思いつきと感想

☆峠の釜めしのことなど考えたことはなかったが、ここまで御大に語られたら大変だ。なにせ若き日の青春と結びついているスーパーソウルフードであることが判明したのだ。孤高な私であるが、何人かの拓バカたちの顔が浮かぶ。絶対、彼ら彼女らは峠の釜めしを食べる会の準備を既に始めているに違いない(爆)。亡くなったK君が生きていたら、絶対、あらゆる手を尽くして御大に釜めしを差し入れて、自分の器にサインを貰ったに違いない。みな美しい。私も今度出張があったら路線変更してでも食べようと固く決意した。しかし、例えば、グルメ番組を観て、ああうまそー食べに行きて―と思うことがあるが、そういう感情よりはもっともっと切羽詰まった情念のようなものである。こういう小さな生きる張り合いが人間には大切だ。

☆ゾンビーズのキーボードのバカテク。御意。いいねぇ。聴き惚れた。柳田ヒロというが、私には、どうしても中西康晴、エルトン永田コンビのプレイを思い出してしまう。

☆最近、御大の「日常」の指南の話が心にしみる。「達成感の話」「ギターや音楽を大音量で聴きたいという引っ越しの話」そして今日の「夫婦の変化の話」。静かなるオトナ感に満ちた御大の言葉はまた格別だ。

☆それにしても、いつもなからベストテイクは、ていねいに、ていねいに掘り下げて語ってくれるねぇ。聴きなれた、あるいは聴き飽きた曲が再び輝きだすかのようである。アンプの音を絞って、エレックの2階で深夜音楽を作り上げる姿。こんな姿や景色を、私たちと共有するかのような愛好崩して語ってくれるなんて思ってもみなかった。

☆そこまで客出しを考えてくださっていたのか。終わったら、一目散にビールを呑みに会館を後にする自分の不明を深く恥じる。ごめんな。今度は、開場から閉場まで、しっかりと御大の愛を受け止めるぞ。だから、また渾身のライブを待っているぞ。

☆つま恋では、オープニングで「夏の日の恋」が流れて、みんなでアレレレと思った。そうかそういう事情があったのだな。確かに夏の日の恋が適曲だったと思う。南こうせつさんには失礼だがエデンの東はいい曲だが、ライブが終わってへたりこんだあの時の音楽としては微妙だった。御大、ひとりでつま恋やればよかったのに…って、もっと失礼だろぉ。
☆聖なる場所に祝福を→夏の日の恋(原題A summer place)
The holy place→Summer place なるほど。って関係ないか。

☆星を求めて ビリー・ヴォーンオーケストラ 聴き入る。どこのライブの客出しだったのだろう。そんな音楽の話をさりげなくしている吉田拓郎とエルトン永田の姿を思い浮かべる。音楽家はいいな。音楽とは随分違う○○家のはしくれとしては、音楽家にとても憧れる。

第53回 2018.4.22

 吉田拓郎です。ラジオを聴いているみなさんの中にゴルフをやられる方はおられるでしょうか。僕は、20代でゴルフを始めて30代でやめた(笑)。トラブルがいろいろあって。
ゴルフは深いスポーツ。老いも若きもそれなりに楽しめる。そしてゴルフは人生そのものだ。
 第1打、ティーショットを打つときは、自分も一番ホールをどう攻略するか、パー4でどう行くか素人なりに考えるものだ。ところが、人生と同じ計算どおりに行かない。
あそこに第一打と狙ったところに落ちない。
 僕は、飛距離はあるけどよく曲がる。フック、スライスが自然に出てしまう。林の中に走って行って、そこから何とかフェアウェーに出したい。そこで、人間は欲をかく。林の中からグリーンにオンする、そんなことプロでもなかなかできないのに、デキるかもと思ってしまうのだ。
 本当なら、ここで慎重に真横に打ってフェアウェーに出せば傷も少ないのに。しかしそこで冒険してやろうと思う。するとボールは、カンコンキンコンカンコンとボールはもっと林の奥に行ってしまう。それでも人間はここからならいけるだろう。どうなんだ,というくらい大変になってしまう。
 安全策で出しておけばいいのに、それができない人生ってありません?
あそこで冒険したためにっ・・・ていうこと。
 バンカーなんてのもあって、出しにくい。出るために4打も打ってしまう。最後は、手をつかって、サンドウェッジならぬハイドウェッジ、手の5番使ったり。
 不思議なスポーツで、18ホール終わって、シャワーとか浴びていると反省がどーっと出てくる。こうすればよかった、ああすればよかった。すべて人生の一シーンのようで、そこが深いところだ。
 今は、やめちゃって、でもハワイではやるけど
 日本では、喧嘩してやめてしまった。
 軽井沢のゴルフ場で、東芝ディレクターMさんと某音楽出版社の方と回った時があった。Mさんがパターを撃とうとしたとき、手に蜂が止まった。Mさんはビギナーで、マナーを大切にしなくてはいけないと厳しく言われていたので、僕達に「この蜂どうしたらいいのか」とお伺いを立ててきたので、僕らは、そりゃあMさん蜂が去るまで待ちなさいよといったら(笑)、刺されてしまったことがあった。

 昔、ローラ・ボーというと女性ゴルファーに憧れていた吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 ゴルフは随分やっていないな。ハワイに行かないからな。ハワイの話は今日は存分にふれる
<白髭さんの渾名がひげちゃんという投書>
 白髭くんとは仲良かった。「イメージの詩」のフォーク村バージョンのギターを弾いているのは白髭けんじくん。フォーク村の後輩。珍しい苗字だね。この人も広島の単身赴任してるそうで、面白いな。 
<中2のころ”たわし”という渾名。剛毛で密集していて亀の子たわしのようだったことからついたあだ名という投書>
 羨しいな。僕は、ふにゃふにゃの猫毛だから。
<女の子に髪の毛触らせてといわれて、気持ちいいと興奮させていたという投書>
 ははは、全国広しと言えども、おまえだけだ。

さぁこのあとはとっておきのデモテープだよ

■CM
 前回のデモテープに大変な反響だった。デモテープを、今度のレコード会社の壁を越えたアルバムのオマケにつける。どれとどれというように、みなさんが聴いた事のないもの、出来のいいものとか、30曲くらいになる。全部出すわけには行かないから、選択中。  
 さて、本邦未公開というよりアルバムに入らなかった作品。なので、完成形ではなかったし、「季節の花」に移ったり引用したりしたフレーズもある。
 イラクがクウェートに侵攻したというニュース。1990年のある朝、早起きだった僕はテレビのニュースを観て戦争の始まりを知った。僕は朝は早いんだけれど、例によってウチの奥さんは寝てました。基本的に朝は弱い人。いまごろ寝てんだろーな、女たちときたらもう、戦争なのに寝てんだわなという、ある朝突然に僕に浮かんだ作品。
 この頃は大橋に住んでいた、その後、洗足に行って、逗子に行く。逗子に行く前の自宅の勉強部屋で作ったけれど、これがクリアな音色なんだ。ギターがうまいのなんの。エレキの音色がいい。恩師の高中もどきのギターが、うまいなぁ、つくづく。アレンジも凝っている
 逗子ではサンプラーを使っていたが、その前だったけれど、すでに見事な打ち込み。心して聴いてほしい。サックスも出てくる。
 とりあえずのタイトルとしては、
M1 女たちときたら 吉田拓郎

今週のベストテイク

 「シンシア」。かまやつひろしさんと歌っている。70年代初めから、かまやつさんからセッションしたいと言われていた。当時から吉田拓郎にことあるごとに接触を求めていた。
 当時、CBSソニーで毎年のヒット・パーティがあった。銀座だった。そこで南沙織と知り合った。「よしだたくろうといいます。”早春の港”好きなんですよ」と声をかけた。凄くクールでシンプルないい人なんだな。
 早春の港は、♪故郷持たないあの人のいい故郷になりたいの~のフレーズが、いいなぁと思っていた。東京に来てしばらく経ち、もう広島にも帰れないし、放浪モノの気分だった。そこに、”故郷持たないあの人の”にジーンときてアンサーソングを作りたいと思った。
M2 早春の港 南沙織
 いい声だな。竹内まりやとか、こういう低音の音域が好き。南沙織さんは、ペニーレインにも来てくれたし、みんなで騒いで楽しかった。
 アンサーソングをつくるにあたって、かまやつさんも歌うというところが、ネックになった。ひとりで歌うなら自由なんだけれど。かまやつさんは、カントリーなので、カントリー風味ということで、当時、流行していた、アメリカのニッティー・グリッティー・ダート・バンドを参考にして、サウンドのヒントを得た。
 かまやつさんという人は、歌をなかなか把握してくれない。「竜飛崎」なんて、演奏は、愛奴だよ、青山徹と浜田省吾がいるんだよ。時間はかかったわ。それに、歌も大変だった。
 なつかしいから聴こうかな
M3 竜飛崎
 すさまじいね(笑)。愛奴の演奏もすごいけどかまやつさんのボーカルすごいね。二度とできない。あれ以来歌っていないでしょ。むづかしいよね。
 「シンシア」の時も「タクローどうなの」とか言っていたけれど、カントリー風味で ニッティー・グリッティー・ダート・バンドなので、かまやつさんは歌いやすかっただろうと思う。
M4 シンシア よしだたくろう&かまやつひろし

今週のマイ・フェイバリットソング

<ラジオについて「おいハワイはどうなった」と夫が気にしているという投書>
 ゴルフの話をしたが、ハワイでやるゴルフは楽しい。そこでなら得意の5番アイアンを握る。
 ハワイというとワイキキ、オアフを思い浮かべるが、カハラ (歌う)地区は、閑静。
あとノースショアもいい、松本シェイビングアイスで有名だ。
 あとは、広いハワイ島、雨のカウアイ島、モロカイ島とかいろいろあるが、吉田家はマウイ島だ。ゴルフが好きなら、カアナパリにゆくところだが、ここを避けて西のワイレア地区に行く。ここには、グランドワイレア、フォーシーズンズ、ケアラニの三つしかホテルがない。ラハイナには近い。矢沢永吉の歌にあったな。
 なにしろ静か。有名人ぶってるといわれるかもしれないが、そうなんです(笑)ワイレアが近く、ケアラニの広いプールサイドでブラッディマリーを飲むのがなんともいえない。あてもなく、ぼーっとしながら時のながれのままに何も考えない。近所のキヘイのレストランで食事をすると。今度はアウトドアのバーがいい。風がそよそよと吹いてくる。夕暮れのマウイの風が格別だ。「時間よとまれ」はここのことではないか。空気が穏やかに流れて時間がとまっている。ここで飲むのは、ピニャ・コラーダ。まったりと時間を過ごすことまさにワンダフルワールド、パラダイスだ。

 ドラマでカミさんが一緒だった菅野美穂さんが、ハワイで一か月過ごすというやりとりで、マウイのワイレア近くをすすめた。後に、とてもご主人が気に入って、ありがとうございますとメールをいただいた。
 こういうところにみんなと行ったらあの静けさがぶちこわしだな(笑)。ちょっと恐怖感。みんなと行くならカアナパリ、いやワイキキでいいか。
 いろんなところを旅した僕が勧めます。一度ワイレアを体験してください。この曲を聴くとあそこが浮かぶ。
M5 この素晴らしき世界 ルイ・アームストロング

エンディング

<子育て終わって引っ越しを考える。近所に気にせず音楽やギターを弾きたいという投書>
 そんなことを望むことではない。僕はだって、家では大音量では聞かない。ちょうどいい音で聴いている。それより日常の暮らしを第一に考えるべき。二人にちょうどいい広さ、ちょうどいい間取り、大きすぎず、狭すぎずという住環境。大事なのは日常だよ。ギターなんて弾かなくていいじゃん。ギターは俺にまかせておけよ。

 渾名。悲しいのが多くて読めない。 洋楽
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆仰せのとおり、あぁぁぁギターが美味い、違う、巧いっ!!と思わず声に出してしまった。なんというリリカルなギター。まるで歌っているかのようだ。メロディーもそしてチカラぬいて歌っているボーカルもまた魅力的だったりする。ただ詞のテーマの”女たちはもう”というのは、すまん、私にはよくわからない。「季節の花」とか「東京の長く暑い夜」とかの方が、私にはストレートに伝わってくる。まぁ、私の話しはいい。ともかくこんな演奏がご自宅に埋もれていてイイわけがない。聴きたい。すべてを果てしなく聴きたいという思いが募ってくる。デモテープの現実化も進捗しているようで嬉しい限りだ。

☆しかしデモテープ30曲ってゼンゼン多くないっすよ。50曲あっても多すぎると文句を言うファンはいないはずだ。あまり制限をかけずに自由に出してください。

☆ゴルフといえば”懐かしき海の歌”での練習場の吉田拓郎の美しいショットである。

☆飛距離はあるけれどスライスして林に入る。御意。失礼ながら、なんかわかる。観たことはないが、きっと小田和正は、細かく刻んで、ネチネチと正確に寄せてきそうな気がする。

☆ローラ・ボー懐かしいぃぃぃ。昔、セイヤングにデビュー当時の石野真子がゲストで出た時、確か御大におねだりされて、真子ちゃんがローラ・ボーのモノマネをやったのを思い出した。日清サラダオイルかなんかのCMのまねだった。どっちも可愛かったなー。ああ、青春は燃える陽炎か。

☆「シンシア」は。生まれた初めて買った吉田拓郎のレコードだ。忘れようにも忘れられない。中学1年の夏休み、”シンシア/竜飛崎”をwoh!!といいながら毎日毎日聴いた。たまらん。あれから44年、うかうかしていると半世紀になってしまう。

☆ハワイの話はなんか涙がでそうになってしまった。ハワイ遥かにあらず、心中にして即ち近し。いみふ。ここじゃうまく語れない。

☆大切なのは日常だ、ギターなんか弾かなくていい、ギターは俺にまかせろ。御意。私は思い切り任せたよ。

第52回 2018.4.15

 吉田拓郎です。楽しみにしているテレビ番組…といってもドラマもワイドショーも観ない。NHK-BSのアナザーストーリー、沢尻エリカが司会している番組はよく観る。二度目のハワイ、リスボンとか、若い子が3000円くらいで旅をする、旅は二度目からが面白いという番組も室井滋のMCとあいまって面白い。
 あとは「奇跡のレッスン」。毎回世界的なコーチを招いて、子どもたちに、卓球、テニス、新体操とかを教える。いろんな競技をレッスンする。これを観ていると泣かずにいられない。子供たちの純真さに僕はもうダメ。こういうのに弱い。
 あと、観とかなきゃというのが、囲碁将棋。いつ陽水から観たか?と電話かかってくるかもしれないので、絶対観ている(笑)。

 最近は、野球だね。開幕して、なんつったって大谷を観なきゃ。大谷のこと、そんなに好きだったかというくらい。ウチの人も「キャー大谷君」と騒いでいる。  
 二刀流をメジャーでもやり通すのは凄い。まさにベーブルース以来だね。いきなり3連続ホームランに、あわや完全試合かという成績。凄いね。今年の流行語大賞は、「二刀流」でキマリだね。
 街の人は大谷くんをどう見ているか。
30代女性 少年の瞳キラキラ素敵。 >顔もいいんだよね  
40代女性 チャラチャラしてなくて清潔感 >そうだね、僕は若い頃チャラ男だった(笑)。でも清潔かどうかはどうしてわかるんだ。
 世間の人にあなたの二刀流を尋ねてみた。
20代女性 テレビを見ながらユーチューブを観られる >そういうのは違うだろう
30代女性 契約社員で給料が安いので夜はキャバクラ >大谷くんの二刀流とまったく違う
20代男性 ギャル系とお嬢さんと同時に付き合っている >ふざけんなよ
 ラジオ業界の人は二刀流をどう観ているか。
・出世しそうな二人の上司派閥に入っている >ははは(笑)誰だよ。
・60代 私は泌尿器科と整形外科に通院している >どこが二刀流か(笑)

 ウチの妻にもブームがある。時々男性のスポーツ選手に興味が出てくる。有名なのは、サッカーの遠藤、ヤットさん。その後、一瞬だけ照ノ富士というのがあったが、2週間で醒めた。最近は、大谷くんの影響で、よく野球を観ている。「いいわ」とか言いながら、何がイイんだか。大谷くんの家族のこととかまで調べて「お母さん、”かよ子”っていうのよ」とか言っている。

 サッカーは、ホジッチ解任して西野監督になった。西野監督は、昔、ガンバの監督で、その時から「いいわぁ」と言っていた。彼女にとっては、その西野が帰って来たことが大きい。
 大谷、西野、両角…これカーリングのヤットさんに似ている人ね、そして本命遠藤、さらに野球解説の和田さん…これがわからない。
 スポーツ花盛り、ハチャメチャな妻に振り回されている吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

 スポーツはいいな。ハラハラドキドキしながら観るのがいいな。そこに嘘はないし、平昌もスケートなんかドキドキしながら応援していた。

<就職活動しているが、人生は第二希望でいいというアドバイスを貰ったという投書>
 第1希望でなくていいと思う。僕なんて大学は第3志望の滑り止めだよ。それでも友達ができて音楽ができて楽しくてよかった。

<拓郎さんはシンガーソングライターが一番の希望だったのかという投書のつづき>
 音楽は一番だったね。でも第二希望として河合楽器に勤める予定だった。ピアノのセールスを若い奥さんにすり寄って(笑)。たぶん広島支店の支店長くらいには昇り詰めていた。

 僕はシンガーソングライターではなくて、バンドで成功したかった。それで広島のバンドとナベプロに売り込みに行った。もしバンドで売れていたら、僕はリードボーカルでなくてギターだったろう。後ろでギター弾いているのが本当に幸せなんだ。しかし、東京ではシンガーソングとして迎えられたからね。そういうわけで別に第一志望でなくてもいいと思う。

<佳代さん、拓郎さんに長生きしてもらうには、お猪口、二杯くらいはお許しくださいという投書>
 高見澤からメールを貰ったけど、アイツも酒を嗜む程度になったと言っていた。アイツも60幾つだからね。お猪口1杯にビール2杯くらいがいい。ビール一杯の時は、お猪口2杯でどうかと奥さんには言っている。もうそんなに飲まない。

■CM明け
 今日の洋楽リクエスト。そんなコーナーあったっけ?すげーな、いい加減だなこの番組(笑)
 これは僕も聴きたい。
<昔観たテレビドラマ「サンセット77」ロジャー・スミス、エド・バーンズ、エフレムジンバリストジュニア、カッコよかった という投書>
 俺も観ていた。ロジャー・スミスがギターの叩き弾き(実演) ウマイんだよ。声は、園枝啓介さんだったか。聴いてみたいな。
M1 サンセット77

今週のベストテイク

 今週は、遡って、また他人のために書いた作品。岡本おさみさんとはニッポン放送のフォークビレッジで知り合った。その頃彼は詞なんか書いてなかった。前にも言ったけれど、とにかく歌いづらい詞だった。音楽の畑の人ではなかったので、言葉にリズム感がない。メロディーをつけるのが困難だった。それでもなんとか作った中で、「襟裳岬」これがナンバーワンだ。詞とメロディーが見事に合体している。
 最初は「焚火」という詞だった。いい詞だなと思った。この詞は、あれこれいじらないでそのまま曲をつけたかった。
 森進一のビクターのディレクターだった元ソルティシュガーの高橋くんという人が、夜な夜なペニーレインで僕を口説いた。山本コータローのことはよく知ってたけれど、彼のことは知らなかった。いっちょうやってみようということになった。
 キャロル・キングの"つづれ織り"が流行していて、ピアノのアレンジがフォークロックでいいなと思っていた。そこで、ギターとエレキギターとベースとドラムマシーンでデモテープを作った。だいたいこんな感じだった。こんなによくはなかったけど
M2 襟裳岬 吉田拓郎(oldies)
 この鳥山と演奏したoldiesというアルバム。話は違うけど、例のレコード会社の垣根を超えたアルバムとデモテープは、出るよ。今、選曲しているけれど、この襟裳も入れたいな。  鳥山と二人で鳥山の家のスタジオで録音した。ホーム・レコーディングというやつで、大きいスタジオと違って、音が温かいんだよ。こんなに素晴らしくはなかったけど、こんな感じのデモテープだった。
 デモテープを渡して約1か月経って出来上がった森進一の作品を自宅のオープンリールで聴いて、最初貧血がおきそうに吃驚した。
 まさかトランペットで始まるとは、そういう概念がなかった。リズミックなのを想像していたので本当に吃驚した。これは一体何なんだと思った。
 そうはいいながら大ヒットして歌謡大賞、レコード大賞を受賞した。
 しかし、このトランペットを聴くと「あ、襟裳だ」とわかるくらい浸透した、これは、演歌としての王道アレンジだったんだなと思う。僕のアレンジではヒットしなかったろう。このトランペットこそが王道だ。
 貴重な体験で、アレンジの馬飼野俊一さん、康二さんの兄さんには、敬意を表したい。
僕は、R&Bとかをやってきて、こういう音楽をあまりわかっていなかった。その後、こうやって、いろんなアレンジャーから音楽を学んだ。こういう手がある、こういう方法があるんだなと知った。
 森進一にはこのアレンジがあっているし、これ以外は考えられない。
 付け加えると、岡本おさみの歌いにくい歌詞。これを歌いこなした森進一は歌唱力が素晴らしい。よくこれを歌えたなと思う。当時は難しいよね。自分では何とか歌いこなしていたのが、他の歌手では歌いこなせたのは、由紀さおり、小柳ルミ子、森山良子くらいかな。 
 そうこうしているうちに岡本おさみ吉田拓郎コンビに依頼が来なくなった(笑)難しいよね。
M3 襟裳岬 森進一

今週のマイ・フェイバリットソング

 ひとりの美女。シェリル・クロウ。いいんですよね。綺麗。ルックスが好きだな。ボーカルも自然体でgood、ギターの持ち姿、立ち姿綺麗good、スカート、ワンピース似合うけどジーンズもいい、good、スッとイイ感じの人。
 カミさんにとっての大谷君とか西野さんに匹敵するくらい。カントリーに分類されるのかもしれないけれどロックだな。
 このビューティフルなシンガー。”タルサタイム”のリクエストが偶然にも来ている。
シェリルクロウが歌うバックでクラプトンが弾いているアルバムがある。まずは、シェリルクロウの唄声。
M4 オールアイワナドゥ シェリル・クロウ

いいですね。好きだな。
<2017年のラジオで武部さんが「やっせっぼちのブルース」をオールマンブラザーズみたいにと頼まれたといい、そこで久々にタルサタイムを聴いたという投書>
 タルサタイムはクラプトンもいいが、今日はシェリル・クロウ、後ろでエリック・クラプトンが弾いている。
M5 タルサタイム エリック・クラプトン

 ブルースコードいわゆるスリーコードがある。C7~F7~G7(野良犬のブルースをワンコーラス歌う)あるいは(狼ブルースを歌う)  
  2コード、ブルースコードの曲が吉田拓郎にも結構ある。こういう曲でもう少しノってくれる?お願いだから(笑)。こういうのばかりじゃなくて(落陽を実演)。僕達はそうやって生きてきた、白いレースの日傘、野良犬のブルース、やせっぽちのブルース…そういうのでノってくれるかな…‥‥媚売ってどうする(笑)
M6 タルサタイム シェリル・クロウ

エンディング

 来週はスペシャル。本邦初公開のデモテープ。後に「季節の花」になった作品。当時朝起きたらイラク戦争のさなかでクウェートに侵攻していた、そういう歌。副題が”女たち”アルバムもないしボツった曲だけど、お楽しみに。
募集中 渾名 洋楽リクエストに落ち着いた
 吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆大谷翔平くんは凄いと思うが、もう、凄すぎて、なんというか死語だろうが私には”新人類”という感じで、実感が湧かない。どこの星から来たんだ、この青年。むしろ彼の才能を認めず、頑なに誉めようとしない張本勲に現実を感じる。そのくらい凄いと思う。

☆自分もシンガーソングライターが一番の目標でなかったという御大だが、それとこれとは違う気がする。しかし、ここまでのシンガーソングライターになっても、バンドでギターを弾くことの幸福感を持ち続けているところが、なんともステキだ。多くのシンガーやソングライターは、いかに自分の作品と名前をあげるか、商業戦略も含めて執心するところだが、御大は違う。そういう商戦からは一歩も二歩も引いて、音楽好きだ、ギター弾くのが幸せだという無欲なスタンスにいる。それゆえファンには歯がゆいことも多いけれど、たからこそ吉田拓郎のことが好きなのも事実だ。

☆で、出るんだな、デモテープ付アルバム。超絶楽しみにしているぞ。BOXで構わん、とにかく、たくさんの作品を世に出してくれ。

☆岡本おさみと襟裳岬。前にも書いたとおり、このリズムも字数も関係ない詞と格闘し制覇したところに、吉田拓郎の魅力と才能が開花したのではないかと思う。僭越至極だけれど、まさにそこにこそ”奇跡のレッスン”があったのではないか。

☆僭越ついでに、R&Bだからノらないのではないと思う。少なくとも私はそうだ。メロディーやリズムやブルースが最高でも、詞に共感できないとノれない。
 例えば、御大の言う「白いレースの日傘」・・・これはもう詞が素晴らしい。岡本おさみの後期真骨頂のひとつだと思う。だから、イントロだけでウキウキしてライブでも何度かスタンディングしてしまった。それと比べると”恩を忘れない野良犬”とか”粋なあの娘が色目を使う狼”には、どうしても感情を投入しにくい。”僕生き”も、個人的には好々爺のお説教みたいで詞に感情移入ができない。
 ロックンロールやR&Bのメロディーとリズムに、キレ味するどい、深みたっぷり、共感の雨アラレのようなすばらしい詞をガッチリとかみ合わせてほしい。さすれば、誰もが、止めても立ち上がってノるのではないか。というわけで「詞」だと思うよ。御大、あなたは幾多の名詩をものにした詩人じゃないですか。すんげえ詞とリズムとメロディーが競い合って噛み合うコンペを、今度のアルバムで見せてくれよ。

☆来週のデモテープも楽しみだ。イラク・クウェートというと「東京の長く暑い夜」が浮かぶ。あれは名曲ばい。
 "東京の長く暑い夜"→"WOMAN"→"季節の花"という流れだったのか、"WOMAN"→"東京の長く暑い夜"→"季節の花"という流れだったのか、どっちだろうか。

第51回 2018.4.8

 こんばんは吉田拓郎です。この放送をたくさんの方が聞いてくださっているということが調査でわかった。1位らしい。うれしいじゃござんせんか。

 みなさん年齢的にVAN ・アイビーにお世話にならなかっただろうか。石津謙介さんのブランド。 僕は大学では、VAN一色、広島フォーク村もそうだった。
 東海岸のニューイングランドを中心としたアイビーリーグをもとにしている。もともと裕福な学生の裕福なブランドだった。1960年代に銀座みゆき族が登場したが、彼らもアイビーだった。彼らも裕福だったのではないか。
 石津謙介さんは、日本人が世界基準の文化として日常に密着したファッションを得ることを目指したとのことだ。もともとは裕福なアイビーが、結果的に一般の学生、社会人にまで広まった。
 当時、フォークグループという連中がいっぱいいた。ブラザースフォー、キングストントリオ、それから日本のキャンパスフォークは、みんなアイビーだった。アメリカのフォークはアイビーだったね。ボブ・ディランで様変わりしてヒッピー風になってゆくけれど、その前は、七三でタイトで先の 細いパンツに靴はリーガルって感じだった。
 石津さんが広めた細めのシルエット。僕は広島時代あまり理解していなかった
 フォーク村はみんなアイビールックだった。僕はライバルで「ジュン」というブランドのヨーロピアンのテイストも捨てがたいファッションだった。ある日、下はジュンのスラックス、上は  VANジャケットといういでたちに、Kくんが「変じゃがね」というトドメを差してくれた。写真があるんだけどさ、いかんな。あの時代、殆どの学生がアイビーだった。

 みなさんでジーンズ履いている人もいるでしょう。ジーンズは、永遠の青春。ジーンズをはけなくなったら終わりという気がしている。
 吉田拓郎の考えるジーンズだけど、ビンテージ加工、「ひげ」とか「あたり」。これをある程度のおっさん、おばさんは、はかない方がいい。着古し加工のビンテージは、本当のおっさんおばさんになってしまう。なんか薄汚い感じになってしまう。
 どちらかというと脱色していないインディゴ・ブルーかワンウオッシュ程度がいい。VANは細身のデザインだったけど、ジーンズもおじさんおばさんは、レギュラー・ストレートではなく、かといってとても細いスキニーはダメだけど、スリーフィットとかがいい。ストレートはダボっとしてしまう。

 今でも70歳ジーンズをはいている吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

<年下の話、40年前の日本青年館のチケットが余って、会館近くの少年に声をかけたら群馬の同郷の青年、意気投合して付き合ったけど、6つ年下で大反対されて別れたが、大反対していたのが今の主人という投書>
 ははは、 面白い運命だね。これややこしいね。   
<今でも心通じたのは彼、内緒ですという投書のつづき>
 読んじゃったよ(笑)
<妻は6つ歳の上、手の上で踊らされているようでたまらんという投書>
 ベタ褒めだね。西郷どんみたいな。西郷さんは、奥さんに踊らされていたという説もある。このメールはノロけだな。
<9歳年上の女性と付き合っているが強くてやさしくてという投書>
 安井かずみと付き合ってはいないけれど、よく呑みに行ったが、恋心は抱かなかった。僕は、年上というだけでNG。 古いかな。年上女性とのカップルもたくさん知っているし、それは新鮮なんでしょうが、僕はNG。
 若尾文子さんは好きだけど、でも…何言ってるんだ…当り前じゃないか。何考えているんだよ。

<ジプシーキングスの「インスピレーション」をリクエストドラマ「鬼平犯科帳」エンディングでかかる、時代劇だけど切なくてジーンとするという投書>
 「おにだいら」じゃないの?観ないのでよく知らない。「平平平平」=「ひらだいらへいべぇ」って知ってる? 関係ないけど。ジプシー・キングスは好きで、パクっている。正直だな。ジプシー・キングスみたいにって鳥山に頼んだ。
M1 Voice 吉田拓郎 “OLDIES”より
 いやあ鳥山君よくパクっている(笑)
M2 インスピレーション ジプシーキングス
■CM

 お酒の話をしたけど。たくさんメールが来た、詳しいね。自分のこと棚にあげてなんだけど、僕はそんなに飲まないし、君たちももうそんなに飲まなくていいよ(笑)

<辛口で、トマトパスタに合う日本酒を行きつけの料理長にきいたら立山を薦められたという投書>
 あなたの知らないイタリア・・・イタリア料理が好きだな。「たてやま」なんて日本酒の読み方は難しい。
<京都の勝駒は、フルーティという投書>
 フルーティというのは日本酒でもワインでも避けている。赤ワインは前にも言ったけれど、メルロー。鳥山はワインに詳しい。高見澤は詳しいけれど味がわかってないんじゃないかと(笑)。鳥山は詳しい。かつてハワイのレストランから銘柄を聞くために、鳥山に電話したことがあった。「カベルネソービニオン」を教えて貰った。ぶどうの種類ね。赤は最近はメルロー、白はソービニオンブラン。この番組は何なんだ。
<池田の「呉春」という投書>
 どうしてこう読めないのか。
<日本酒は冷  長野 遠藤酒造場の渓流朝絞りという投書>
 そういわれても近所にはないよな。
<蔵人さんの広島の「雨後の月」という投書>
 広島は賀茂鶴しか知らないな。
 黄桜と…最近呑んだ八海山しか知らない。美味しいのがあればどんどん教えてください。  

今週のベストテイク

 今日は自分で歌っているのではなく作っている歌。森進一さんとか、いろいろやっているけれど、こういうのもやっていきたい。モップス「たどりついたらいつも雨降り」とか。

 今日はキャンディーズ「やさしい悪魔」。いろいろレコーディングでは楽しかった、もうかかりきりでやった。ひとえに、あの三人が可愛かったというのもあるが、楽曲の思い入れも強かった。
 大好きな馬飼野康二のアレンジ。出来上がったあとで、オケにもうひとつ何か足りないと思った。そこでハモンドオルガンのB3を使いたいと思い、亡くなってしまった羽田健太郎=ハネケンに直々に頼んで、ブルージーでソウルフルなオルガンを頼んだ。コード進行Eマイナー、Gマイナーで、リズムが続く中でオルガンのアドリブをかましてくれないか。ブルージーなヤツを頼んだ。これがバッチリ。

 キャンディーズのいろんな楽曲を聴いたが「やさしい悪魔」が一番イイ。自画自賛((笑))ボーカル入れは、夜中になった。ギター弾きながら、ひとりひとりにハーモニーを歌って教えてあげて、この通りに唄うといいと指導した。「拓郎さんのデモテープは難しい」と彼女たちは言っていた。アイドルだし音楽的に高いレベルのものはなかったろうけど、デモテープはよく聞いていた。そこに手取り足取り。そりゃあ楽しいに決まっているけど、やる気があったなぁと思う。とにかく三人が一生懸命で、雰囲気がなんとも楽しかった。後日、振付を最初に見せてくれた。ヒットしてくれたらいいなと思った。大変で時間はかかったけれど、
 ♪やさしい悪魔 んんんんん~に自分の声が入っている。そしてオープニングに悪魔の足音をイメージして、革靴で音のステップを入れている。
 実に前向きで楽しかった。三人の存在が大きかった。
M3 やさしい悪魔 キャンディーズ

今週のマイ・フェイバリットソング

 ボブ・ディランの映画で使われた曲。これは何度か観たけれど最近もテレビで観た。映画「ハリケーン」。実在の人物で無実の罪で投獄されていたハリケーン=ルービン・カーター。ディンゼル・ワシントンがクソ真面目に演じている。その無実の罪に対して、モハメド・アリやボブ・ディランが抗議運動をしている。ディランもそういう運動していたんだな。それでこの曲を歌ったのかな。
 黒人の少年を大学にいかせるためにカナダ人三人が引き取るところから始まる。この少年が、獄中にいるハリケーンと手紙のやりとりをしながら、黒人差別に心折れたルービン・カーターの心を少年が開いてゆく。少年と三人のカナダ人が無実を晴らすまではと誓い、 投獄刑務所の近くに引っ越して解放運動を続ける。背後に根深い人種差別があり、彼らが事件の真相を探り始める。当時の警察の捜査を観直す。
 ルービンカーターは、1985年に再審が決まる。この少年と三人のカナダ人が閉ざされていたルービン・カーターの心を開いてゆく。この「ハリケーン」が実に映画にマッチしている。
M4 ハリケーン ボブ・ディラン

エンディング

<東京生まれで転勤で地方とのコミュ 温かな反面 我が家の様子を細かく  田舎の距離感に息苦しかったという投書>
 最初マンションに住んだ時都会は冷たいなと思った。今は、この感覚、距離感が心地よい。逆に広島に帰ると、人間関係が近すぎる、面倒臭いと感ずるようになった。一年に一度帰るのが億劫になってくる。はじめは東京は嫌なところだと思ったが、今はこの距離感がいいな。今は広島では暮らせないと思う。だから同感。
 あだな ニックネーム 洋楽リクエスト
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆VANのファッションは,世代的にも知識的にもよくわからない。ファミリアの創業者をモデルにした朝ドラで、石津謙介さんが出てきた。どれだけ日本を席巻したかは、そこで初めて知った感じだ。
 なんといっても私のファッション・リーダーは、吉田拓郎である。一時期、GAPやバナリパで御大的な洋服を探したものだが、なにせ私は御大ではないから、根本的に似合わないのがよくわかった(爆)。なので最近はもうシマムラで買っている。”シマムラ”="島村"="島ちゃん"を連想させる響に憧れる。なんだそりゃ。
☆「立山=たてやま」。メールを読んでいただいてありがとうございます。ずっとこのadayで書いていた料理長にちょっとお礼が出来た感じがして嬉しい。それにしても、「君たちもそんなに日本酒飲むなよ」には爆笑した。いいなぁ、自分で広く募集しておいて、御大のそういうところが大好きだ。
☆ジプシー・キングスがベースだったのか、oldiesのVoice。あの鳥山氏のVoiceは、もうすんばらしいよね。ライブでも再演されてそこでも唸った。あまりのギターにポカンと口を開けて観ていた記憶がある。
 もちろん石川鷹彦の原曲のすさまじさも揺るがない。uramadoにも書いたかもしれないが、このVoiceに関しては、石川バージョンと鳥山バージョンがともに神Ver.であり、豪華両神の渾身のコンペの様相を呈している。

☆キャンディーズのレコーディングの話は、また凄かったね。ハモンドオルガンの話は初めて聞いた。そうなのか、羽田健太郎さんなのか。ハネケンさんとそういう関係だったというのもちょっと驚いた。もちろん自分がしらなかっただけだが。渡る世間は知らぬことばかりだ。どこまでも深い御大の世界がまだまだあるということだ。
 そう思って聴くと、例によってオルガンの音がたまらなくいとおしい。こういう歴史の深層を聞かせて貰うことは有難く嬉しいし、そうするとまた思い入れ深く作品が味わえるようになる。これが、たまらん。
 しかし、どれだけ丹念に作品を作りこんでいるのだろうか。毎回ながら驚くばかりだ。

☆ディランは世代的には、もうゼンゼン外れていたそんな若造の自分だが、それでも75年「ハリケーン」は、リアルタイムで聴いて、そのカッコよさが中学の教室でも話題になっていた。
 「すげーな、ボブディランって」とガキたちをも嘆息させられた。息もつかせずたたみかける演奏と歌唱がもの凄い。今でも何度も聴くよ。これが、せーの、で一発録りなんだよね。この曲を聴くと一発録りの迫力と意味合いというものがよくわかる気がする。そうなると、御大の今度の一発録りレコーディングが、いっそう楽しみになってくるというものだ。

☆以前の日記にも書いた。「ハリケーン」を聴くと収録されたアルバム「Desire(欲望)」を思い出す。昔、山田パンダさんが話ていた。 奥さんが原宿で帽子屋「みょんみょん」を営業していた時。 御大が、ボブ・ディランの「Desire(欲望)」のジャケットを持ってやってきて 、「これと同じ帽子を作ってくれ」とオーダーを入れた。
 苦心して作り上げ、試着に来た、御大は喜び満面で、その帽子のまま原宿の町に飛び出していったそうな)^o^(。
 1980年10月新宿西口都有地でのイベントにこの帽子をかぶってステージに登場。「ヒロシマ」と「アジア」を熱唱した。それはそれはカッチョエかった。


第50回 2018.4.1

 こんばんは吉田拓郎です。昨年4月から1周年。早いね。半年で終わると思っていた。これも、みなさんからのメールやハガキのご支援のたまもの。ま、みんなと仲良くやってきた、コミュニケーションができたからだ。1年経っても飽きていない。だいたい吉田君はすぐ飽きるのに、この原動力は皆さんが支えてくれたからだ。と、心にもないこと言わなきゃならない(笑)

 過去に番組でどのようなことをやっていたのか、行き当たりばったりなので覚えていない。だいたい70年の人生、いつも行き当たりばったりだった。1年間続いたのは奇跡に近い。メールやハガキが楽しませてくれたからだ。

 最初のコーナー、「ついていけないもの」…記憶にない(笑)
最初にかけた曲は「シンシア」だったらしい。近々、この曲はベストテイクでやるつもり。

 「名曲リンゴのカップルについてどう解釈するか」、憶えているけれど、ずいぶん難しい番組だったんだな。今はイージーだけど。
 シャボン玉のように次々と浮かんでは消えてゆく企画が多かった。

 「僕の歌あの歌思い出してみよう」という企画は、すぐに没になって、その後「ラジオナイトクラブ」になって、いまや「ベストテイク」に代っている。
 ネット局が4局が8局になった。山梨、北日本、福井と。そうなると全国的な恥はかきたくないな。

 最近、エイベックスのプロデュースの偉い方と食事会をした。この方は偉い方で、今度のニッポン放送にも抜擢してくれた方だ。年に2回、東京で一、二という寿司屋に妻も一緒に連れてってもらう。ニッポン放送、吉田拓郎、エイベックスという三者会議が持たれた。

<デモテープのプランが素晴らしい、エイベックス頑張ってという投書>
 レコード会社の垣根を超えた、個人的なベストテイク、レコーディングとか思い出深い曲、あるいは深夜聴くと気持ちよくなれるよ、というものを横断的に出したい。選曲が難しい。
 これにプラスにデモテープをつける。先日のデモテープの反響が凄い。そんなに欲しいならあげるよという気持ちがある。僕にとってはこのラジオは最終章だから「持ってけよ」という太っ腹な気持ちがある。

 ニッポン放送としてもいろいろ考えたいという話があったので、言わなくとも考えていると言ってやった。僕にもいろいろ考えがある。レコードも年末位に、スタジオ一発撮りを考えていて、場所等も考えてある。その模様は、映像、テレビでも流れるはずだ…と勝手に決めている。テレビ局も決めてある…あそこならやってくれるはずだと。

 それと同時に1年間もやっているので、ラジオを聴いてくれる人たちにデモテープのみならず、プレゼントをしたい。Mさんが、うまいね、このタコ…と焼酎でタコばかり食べていたが。
 例えば、東京でコンサートやると東京国際フォーラム・ホールAだけれど、ホールCという1000人から1500人のホールで、この番組のためのコンサートを考えようか。Mさん、嬉しくて、このタコ!とタコをお代わりしていた。

 ラジオのおかけで、いろんなことが元気なんだよ。もちろん身体的には、腕の軟骨が擦り減ってたり、脊椎が曲がっててブロック治療とかしているし、今度もインプラントもやるとかあるけれど、精神的な元気さ、エナジーはあると思う。

 アルバム出そうよ、ステージやろうよという気持ちがふつふつと湧いてくる。これから人生が楽しくなってくる気がする。これから、いろいろ時間はかかるけれど、殆ど実現するだろうという確信がある。
 まーそのぉー、いろいろ大丈夫だ、という気がする吉田拓郎ラジオでナイト

■タイトル
…言っちゃった。言っちゃった以上、やるっきゃないよな。

<マンポウのデモテープが聴きたいという投書>
 マンボウ。CDよりもいいよ。
<菅田将暉くんと友達になって一年、よくぞここまで、ここで生番組ではどうでしょうという投書>
 別に友達ではない、会っただけだ。テレビでも生のオファー来てるけれど、深夜なので寝てる時間なのよ。中島みゆきは、深夜3時から5時の番組って、えらい。そういうのは無理。

<ベストテイクにたまには、武部、鳥山、松原のゲストはどうかという投書>
 ゲストは呼ばないと最初に行った。しかし、松原秀樹は元ジャニーズ。ファットな感じで喋るとおもしろい。ベースもうまいよね。
<エイベックスのデモテープ付CDというのは、画期的売り方という投書>

<拓郎さんのコンサートに落陽ナシは考えられないという投書>
 落陽をどうするかは永遠のテーマだ。一番だけにしてしまおうか。例えば、(ギターを弾いて)、前奏だけで終わる   なんだ、それだけかよ、いや、それならよかった、 いろいろあるだろうけど 一応やったことになるじゃん(笑)。
 どうするか、落陽、人生を語らず、春だったね、あ、「春だったね」は歌いたいから歌わせろ。
今、コンサートの次期33曲をリストアップしている。「夕映え」「戻って来た恋人」「RONIN85」「 季節の花」「スバルレックスの僕らの旅を入れたoldies」とか。そして「春だったね」を今、無性に歌いたい

<太っ腹「とっておけよ」が素晴らしいという投書>
<豪華デモテープのおまけアルバムという投書>
 その寿司屋の時、殆どお酒は飲まないけど、ビールを二杯飲んだ。いつもはビール一杯と冷酒を少しだけれど。その時食べるのに夢中だった奥さんがちゃんと観ていた。二杯のビールのあとで、Mさんが呑んでいた冷酒八海山をおちょこ一杯貰った。これが美味しかった。もう一杯…というと、ウチの山の神が、ちょっと2杯も呑むつもりと。いえいえ お茶けです、あがり一丁…となって寂しかった。

<ホリプロ新人のデモテープというのは、片山誠史の「おやじが嫌いだった」「俺とおまえとあいつ」ではないかという投書>
 よく憶えていないけど、外国でレコーディングということで随分違ってたなという記憶がある。(、♪おやじが キライだった…歌う)(俺とおまおとあいつ ♪こんな気持ちブルー)  スティーブ・クロッパー、彼は「ブッカーTと MG's」にいた。 彼のアレンジで、僕のデモテープはすっかり無視された。

<サムクックのア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム、拓郎さんと同学年の方の投書>
 オーティス・レディング、アレサ・フランクリンという名前が出てくるだけで、君は、R&B好きだとわかる。こういう時代のソウルの絶対的ボーカリスト。このボーカルは誰だってワーオとなる。
M1 ア・チェンジ・イズ・ゴナ・カム サムクック

今週のベストテイク

 4月が来て、また誕生日を迎える。誕生日は嬉しく淋しくまたツラくもある。とはいえ、喜びだな。精神的なエナジーに、衰えとか閉塞は感じていない。今日は、いくつになってもHappybirthday。

 コーラスアレンジを武部がやって、あとは全部俺のヘッドアレンジ。現場でコーラスが楽しかった。英語のフレーズとかも考えられていてよかった。
 歌詞としてはまだまだこれからもやるんだぞという元気とここまでよくやってきたという感謝の気持ちが現われている。
 自分らしいなと思うのは、FマイナーとAフラットを使っているところ。Cに対してよく使うドの音は、C Am Fなのだが、そこでFマイナーとAフラットを使う。
♪いくつになっても~Fメジャーでは、明るすぎるので Fマイナー。♪いろんなことがあったでしょう~人に隠れて…でそこでFマイナーとAフラットを使う。
 ドラムはサンプラー。ギターは、LOVE2で知り合った長田進、ベースは、子供ばんどの湯川トーベン、キーボードは、竹田元という若手とやった。こういう歌は若いミュージシャンが必要だった。武部・鳥山とはまた違う、若手の感じが必要だった。今聴いても気持ちいい。垣根を超えたアルバムに入れたい。
M2 いくつになってもhappybirthday 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 広島時代、ディスコで演奏していたので、いつも踊っている若者を観ていた。ディスコが好きだ。ディスコブームが何度かあった。東京だと70年代中期かな。80年代以降のバブルのお立ち台の時はディスコを卒業していた。やはり、70年代中期 六本木にはよく行ったものだ。ディスコは掛け値なしに青春。行かなきゃだめだよって、今さら行ってもダメだけど。
 マネージャーだったSさんは、僕の父親にそっくりの固いマネージャーで、怖かった。普段は学校の先生のようだったんだけれど、たまにツアー先とかで誘われてディスコに行くとSさんは人が変わる。学校の先生のような人が踊り狂う(爆)。盆踊りのようなステップだった。  

 かまやつひろしさんとは六本木のキサナドゥによく行った。丘サーファーがたくさんいた。  かまやつさんとパブ・カーディナルでテキーラを一杯ひっかけて、カッコイイね、キサナドゥに向う。かまやつさんは有名人で顔パス。やがて拓郎も顔パスになった。かまやつさんも僕もフロアーで踊るよりも、女の子と話すことが多かった。
 昔は、よくナンパしていた。ある時、かまやつさんとキサナドゥのサーファーの女子を連れてシーズンというバーで、両耳元で世界で一番で恥ずかしい話題、言っちゃいけない話題を囁き続けたら、とうとう女の子が怒って水をかけられてひどい目にあった。お互いに世界一わいせつな話をしていた。お互いになんてヤツなんだ(笑)。
M3 ステインアライブ ビージーズ

エンディング

<探し物ということだが、私は若い頃の挑戦し達成感があったが、その達成感ないという投書>
 それは君の勘違い。一日を大切に生きる。やさしい気持ちで、おだやかな気持ちで一日を過ごすということ、そのことだけで見事なる達成感を味わえるようにならなくてはいけないし、それは見事な達成なんだと僕は思っている。
だから一日、日常を大切に生きるということは、口で言うところの達成とかなんとかではないけれど、心にある達成というものがある。僕は、今、日一日と達成…達成というのは言葉が違うかもしれない、充実して、寝るときに、今日も元気で一日良かった、明日もこの調子で行こうかな、そういう日常を目指して生きている。そんなに達成感を大袈裟に求めなくていい。  募集テーマ
 ・あだなとなまえ   例えば子どもの頃「どてかぼちゃ」で不満だった。「かぼちゃちゃん」とか言われていた。  
 ・洋楽リクエスト
 ここまで吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆一周年おめでとうございます。というより、ありがとうございます、だ。これだけ続いたことはもちろん、番組のクオリティとしても素晴らしいの一語しかない。この御大のパワフルな遺言が、私にも精神的なエナジーをたっぷりとくれた。

☆「おまえらとっておけ!!」のデモテープ発売へ向けた具体的な進捗が窺えたし、ラジオ用のライブの企画という夢の企画、そして、次回ライブの候補曲としてのリストアップされた「RONIN85」「季節の花」「夕映え」。身悶えして涙するしかないじゃないか。もちろんすべては未定である。これから、紆余曲折いろいろあるのかもしれない。おい、約束したぞ!とか、言ったよな!とか言質をとったりするのではでなく、浮足立たず、まずは御大の元気だけを、御大の気持ちだけをしかと受け止めてまいりましょう。

☆この喜びの中、私にとっての今日の最大のハイライトは、エンディングの言葉である。

「一日を大切に生きる。やさしい気持ちで、おだやかな気持ちで一日を過ごすということ、そのことだけで見事なる達成感を味わえるようにならなくてはいけないし、それは見事な達成なんだと僕は思っている。
 だから一日、日常を大切に生きるということは、口で言うところの達成とかなんとかではないけれど、心にある達成というものがある。僕は、今、日一日と達成…達成というのは言葉が違うかもしれない、充実して、寝るときに、今日も元気で一日良かった、明日もこの調子で行こうかな、そういう日常を目指して生きている。そんなに達成感を大袈裟に求めなくていい。」

 投書した方の想いは勘違いというより、誰もがカタチこそ違え、心に抱えている思いだと思う。自分もそうだ。一日を大切に生きる事の大切さをこんなふうに諭してくれる吉田拓郎の素晴らしさを思う。精神的なエナジーも元気さも、デモテープもラジオ向けライブもすべてが、この言葉の中にきれいに収まるのではないかと思ったりする。

☆なんて素敵なのだ、ハラショ、吉田拓郎。

☆シンシアがこの番組の一曲目だったのだな。記録をふりかえってみると、ああ「1人の友人が天に召されました」と御大は語っている。今回のキサナドゥの話と相まって感慨深い。