第37回 2017.12.17

クリスマスでナイト
♪ホワイトクリスマス  ビングクロスビー

 メリークリスマス。もうクリスマスとお正月だ。早いな。
 最近はもう正月を家でやらなくなった。お節料理とかもういい。普通に、トースト、スープ、卵焼きでいいじゃんということにしている。クリスマスも同じ。
 暮れになると唯一やることが、お正月に店が休みなので年末に夫婦で買い出しに行くこと。買い物かごを押してついてゆく中、彼女がいろいろ放り込む。ごった返しているスーパーを吉田拓郎が歩いているわけ。いよいよ、そのシーズンがまた来るな。
 クリスマス、お正月といってもそう楽しみはない。  

 ニッポン放送管内では、年内最後の放送。来年は、1月7日から。

吉田拓郎ラジオでクリスマスナイト

 4月から番組がよく続いたな。飽きっぽい自分で、そろそろ辞めたいというところだけど、なぜか番組に飽きていない。なぜ楽しいか、みなさんから楽しいメールやハガキが来るから。投書に元気づけられて成り立っている。毎週来るのが楽しみだ。

<洗濯物たたむのが億劫、私はおたたみが大好きという投書>
 天邪鬼としか言いようがない(笑)  
<洗濯物たたむのは面倒だが、干すのは楽しいという投書>
 君はどういう人か。
<洗濯物たたむ妻に感謝しろというが、でも自分でいろいろやっているという投書>
 自慢話でしかない(笑) 僕だってクリーニング受け取っているよ。「あーどうも」とか 好かれようとして(笑)
 最近妻の仕事の関係で、洗濯中に届け物が来る。トイレ行きたいときもあるんだ。
午前中11時ころに家事が終わって青息吐息。でも、もうすぐ終わるよもうすぐフリーになれる。
<洗濯と浴槽の掃除をしていますという投書>
 そういうメールをくれと言ったっけ?(笑)
 みんながこの話題に反応したことで、男性がいろいろやっているというのがわかってきた。
 結構みんな働いているじゃん。拍手。夫婦円満の秘訣だよ。いいことだ。
■タイトル

クリスマスですから、いろいろあるでしょう

<昭和30年代鹿児島、靴下にふかしたサツマイモが入っていたという投書>
 貧しいな。ふかしたサツマイモ。鹿児島ってサツマイモがよく取れて、食わされた。
カボチャもそうだ。子どものころ「ドテカボチャ」という渾名だった。哀しいな、僕もそういう時代だった。サツマイモはうんざりだった。
<2013に拓郎さんがゲストにくるという直感でクリスマスの約束の観覧に当って拓郎さん登場、大好きな小田さんと拓郎さんを間近で見られて感激したという投書>
 大好きな小田さんと一緒…っておかずか(笑)

クリスマスをどうするかというアンケート。
・いつもより高いワイン
・夫婦でプレゼント交換‥‥‥  したことない
・彼氏いない女性を「クリぼっち」というらしい。クリぼっち、女友達と飲み会行く、SNSでつぶやく、自分へのご褒美で買い物…自分へのご褒美って大事。自分をもっとほめてやるべき。自分は自分から、もっとご褒美をもらっていい。
・クリぼっちは、仕方ないので大掃除する…寂しいな
・彼女のいない男性は、後輩と飲みに行く、ガールズバー‥‥‥勝手に行きなさい。
・SNSとかで彼女の動向をうかがう。‥‥ネットに依存するのは考えろ。
・早めに眠る…いいな(笑)

 外国ではクリスマスは家族で過ごしたり、教会にゆく。おふくろはクリスチャンだったので、教会から讃美歌隊が家の前に来て歌うのが恒例で、これが恥ずかしくて、うるさかった。
M-1 赤鼻のトナカイ ディーンマーチン

 次は浦島太郎ばりの古ぅーい音源です。

■CM明け
 僕が高校時代、広島で過ごした。同級生とバンドを組んで、学校では軽音楽愛好会でさまざまな音楽を楽しんだ。
 その頃の音源がある。1961、2年、つまりは55,6年前の音だ。高校時代の吉田拓郎の音源がある。これは聴かない方がよかったかも。浦島太郎的で、こっぱずかしい。
M-2 ヘイポーラ ポールとポーラ
 なつかしいな。ポールとポーラの二人が歌うのを聴いてこういう関係に憧れた。ポーラを求めていたんだけど、全然モテなかったので。音楽やっていたのにモテなかったな。当時は不良、ナンパというイメージだったのだろうか。結局、理想のポーラに会えなかった、準ちゃんはいたけれどそれは別格だった。
 演劇部の岡田しげみさん一緒に歌ってくれた。藤井君というプレイボーイズで一緒だった歯医者の息子の家で、彼の家にピアノがあったので、吉田拓郎がここで歌った。
M-3 ヘイポーラ 岡田しげみさんと吉田拓郎
 いやあ、こっばずかしい。こんな音源よくあったな。
 高校卒業にあたって記念のテープを残した。オープンリール9.5という長さのやつ。高校時代からこういうことやっていたのは凄いな。全国で藤井、神庭、そして吉田拓郎の三人が持っている。その卒業記念のテープを作った時に、ナレーションが欲しいということで、放送部のにしずみみゆきさんという一級下の女の子に頼んだ。
 (ナレーションを流す「・・・・だって通じあっているんですもん」)
 よくできたテープだな、シロウトにしてはと思うけれど、恥ずかしい。

 極めつけは正路正子さんという一級下の自転車屋さんの娘。「ワシ曲作ったけん 歌うてくれんか」ということで、作詞作曲しているけどダセー曲なんだ。
M-4 ポッケの虹 正路正子さん
 ポッケの虹とじゅんちゃん(歌う)。どっちが先だったろうか。どっちでもいいじゃないか(笑)

今週のベストテイク

 大変なものお聞かせして申し訳ありません。でもたぶん続きが近々あります。

 クリスマスなので、今日はフォーライフで作ったクリスマスアルバム。
このアルバムは若気の至りで作った。フォーライフ自体も4人の若い奴らが夢みたいなこと語ってできた会社で、何もわからないまま踏み込こんで行った感じだった。陽水的に言うと「魔が差した」。自分もそうだった。クリスマスアルバムも僕の発案で、よくわかんないうちに、4人で出せば、1000万枚くらいいくと(笑)
 当時、渡辺晋さんや田辺昭知さんから「会社ごっこは面白いか」と聞かれた。社長をやってから特に面白くなかった。新人の売り込みなど頭さげて芸能プロの行ったりするのは面白くなかった。
 このレコードは実によくできていたが、レコードを買う人は、4人集まっても4倍にはならずに半分になってしまう。後に、社長コンベンションで全国各地の各レコード店の方々にご挨拶に回ったけど、「売れると言われて大量に仕入れたのに、どうしてくれるんだ、在庫は」と怒られた。ゴルフ焼けした店長とかにいろいろ言われて、嫌な仕事だった、
 石川鷹彦、中西康晴らに手伝ってもらってディラン風にやってみた。ヘッドアレンジだけでその場で演って、レコーデングはとても楽しかったけど売上は楽しくなかった。
M-5 諸人こぞりて 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 クリスマスといえばこれしかない。山下達郎によれば、バロック音楽のコード進行
こういうベースコードで作ったらしい。シュガーベイブの時代に未完だった。それが、後に♪雨は夜更け過ぎに・・・が突然ひらめいたそうだ。よくわかる。降りてくるときがある。僕だと「流星」は、ワッて降りてきた。達郎もあっという間に出来たらしい。それが永遠に語り継がれる歌になる。もはや国民的な曲。CMも印象的だった。初代は深津絵里らしい。僕は、牧瀬里穂が印象に残っている。
 山下達郎のボーカルはいい声だ。あそこは夫婦して、旦那も女房も(笑)いい声しているよね。こういう夫婦っているんだね。
M-6 クリスマスイブ 山下達郎

エンディング

 ここで新しいテーマ、ユアフェイバリットソング。曲やアーティストの思い入れ。こういうところが良いというポイントを教えてほしい。
 生まれ変わったらも募集。所ジョージになりたいというのがあった。所ジョージとか植木等に憧れる人が多い。でも、所も大変な人生だよ、たぶん。遊んでいるように見えて。本当に遊んでいるなら凄いけど。
 こいつにだけはなりたくないというメールがあって、これは実名出せないな。僕もこいつにはなりたくない(笑)
ハワイ、同級生募集。

 ニッポン放送とは年内これが最後。吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆柳原加奈子の番組が、31日もルーティーンであると言ってたので一瞬びっくらこいた。「こりゃ大変だ!御大のラジオは31日から元旦またぎでカウントダウン放送するのか、→そうなると生だよな、→そうなったらニッポン放送で出待ちするぞ!と覚悟を決めた。
 今年は「紅白歌合戦」はもちろん「孤独のグルメ大晦日スペシャル」も「コント55号の裏番組をぶっ飛ばせ」もあきらめようと思った(爆)。コント55号はやってねーよ。
 しかし、すぐに年内最後の放送というご託宣があって、すべては夢と消えた。

☆「ひとりで語るラジオ」。お疲れ様でした。御大ありがとう。みんなの投書が番組を支えてくれた・・・・なんて谷村新司が言いそうな面映いセリフを言われるとこっちも恐縮してしまう。でも、万感の思いをこめて、このラジオがあって幸せだったと言いたい。

☆もうすぐフリーになる御大。幸せな年末年始をお送り下さい。

☆予測しなかった高校時代の音源。御大は奥ゆかしいから、こっぱずかしいと謙遜しまくりだが、やっぱり若き御大の声は魅力的だし、音楽のクオリティもトテモ高いのではないかとまじめに思う。時代考証を考えると、相当な水準ではないだろうか。なにより音楽を愛する若者の心意気が伝わってきて清清しい気分になった。

☆「ポッケの虹」。いいじゃないか。これ、武部聡志にアレンジしてもらって、林部智史くんにあの美声で思い切り歌ってもらおう。無理か。

☆愛と哀しみのフォーライフ。そしてクリスマス・アルバム。
 会社の社長業の辛さを聞くと「悲しい気持ちで」を思い出す。そういう歌ではないのだろうけれど、社長業に身を削っている御大を思い出す。uramado/悲しい気持ちで
 勝手な思い込みで書いたけれど、ゴルフ日焼けの店長の話がちゃんと出てくる。御大の言うとおり、自分で自分を誉めてあげたい(爆)

☆このUramadoで言いたかったのはただひとつだ。「社長ごっこ」と世間は揶揄するし、音楽家としての御大にとって社長業の経験が良かったのかどうかは激しく疑問だろうが、それでも御大が命がけで社長業に取り組んでいたのは事実だ。
 せめてファンは、「社長ごっこ」など言語道断、このときの吉田拓郎の本気の取り組みに対して心の底から敬意を表したいものだ。御大アナタは良く戦ったよ。そんなアナタを誇りに思うよ。そうエールを送りたい。

☆「諸人こぞりて」は何度聴いても素晴らしいよね。ボーカルも演奏もすんばらしい。この曲のカバーとしては最高峰なのではないか。 中西のキーボードが冴えるオリジナル・ロックウェルバージョンの秀逸さはもちろん、エルトンのピアノが響くNHKビッグバンドバージョンも素晴らしい。
 きっとイエス・キリストも喜んでおられるに違いない神バージョンたちだと思う。

☆山下達郎の「クリスマスイブ」。フルで聴いたのは初めてだ。こんなの国賊の音楽だとずっと忌み嫌っていた(爆)。でもいい曲だとあらためて思います。今度は「流星」が降りてきた話を楽しみにしている。

☆それじゃまた来年、よいお年を。本当に拓郎ファン諸人こぞりて幸せになる、よいお年を頼む・・・・と念を押す(爆)。

第36回 2017.12.10

こんばんは吉田拓郎です。
<63歳年金暮らし、無人島へは年金手帳を持ってゆくという投書>
どこへ行こうとしてんのよ(笑)  保険証、米穀手帳はいらないだろう。
<レコードプレイヤーを買ったが、奥さんに内緒で車に置いているという投書>
 そんなに悪いことしていないのに、なんで怯えるんだ。 ね、小池君。
最近、怯えている夫からのメールが多い
<人生初の入院で25年前の恋人と再会し結婚 60歳と50歳初婚同志という投書>
 へぇー良かったね。広島バンド時代のドラムのK君は、一人暮らしなんだけど、彼女がいて、再婚したらどうだいとすすめている。愛があれば、二人で乗り切ってゆけばいいじゃないか。なんかデレデレしてしまう。
<人とうまく接することができない、アドバイスをという投書>
 僕は礼儀正しく、低姿勢で人と対面する。相手を驚かさない。起立礼という感じで正しく。こういうのって、ひとえにどこかで好かれようとしている気配がある(笑)。前も話したけどいきなり朝青龍にファンといっちゃうし。とにかく人に好かれるには、そのためには礼儀正しい。もともとお茶の先生の息子だしね。
<番組ブログでスタジオが広すぎで寒そうという投書>
 観葉植物、囲いを置いてくれよ。橋口。ブログの写真、確かに寂しそうでもある。
■タイトル

クリスマスプレゼントランキング

小さいころ父親が長靴のお菓子を置いてくれたのを、そーっと薄目を開けて見ていた。あ、やっぱ親父なんだな(笑)。それ以降、ロクにプレゼントを貰ってない。

・男性へのプレゼント
1財布 2マフラー・・・・嬉しいのかな
手袋、セーター、家電
 僕は素敵なボールペンとかが欲しいな あんまり高価なものじゃなくてね 手編みセーターとかマフラーとか勘弁してよ
 デビュー前後、手編みのセーター一杯貰ったけど、一応着てみるけど、サイズとか合わないし下手なものが多い(笑)
・女性へのプレゼント
1ネックレス 2バッグ 3指輪 4花束…ピアス、財布、腕時計
…えーっクリスマスごときで、高いね。 ケリーとかバーキンとか、大変だな。
・子どもへのプレゼント
1テレビゲーム 2ロボット 3キックボード、旅行

 旅行は 1台湾 2中国 3ドイツ 4オーストリア 5イタリア‥‥今、テレビ番組で、あなたの知らなかったイタリアにハマっている。パスタが旨そうなの。奥さんに作ってよという。イタリアは行きたいな。6チェコ 7アメリカ 8スペイン、行きたいな。食べ物美味しそうだし。食べ物ばかりだな(笑) 9香港 10ニュージーランド‥‥‥白ワインが美味しいんだよ

<広島のジュリーのコンサートに行った、また対談してほしいという投書>
 沢田研二とはメールのやりとりをしている。旦那が女性に尽くすという最近のラジオのテーマだが、ジュリーも奥さんが朝早いと朝食を作って差し上げる。どうだい?沢田研二にしてからがこうなんだよ。沢田研二に憧れた自分としてはがんばらなくてはいけないでしょう。
M-1 カサブランカダンディ 沢田研二

■CM明け
ハワイ
<かつてハワイで拓郎さんは、船には乗らないは、山にはドタキャンという投書>
 そうそう。そういうことがあった、あった。そういう企画は通用しない。僕はハワイでバスガイドをしたことあるけれど、その時も解説だけして、バスから降りるなと降ろさなかった。降りれない、降ろさない、そういうものになる。上から目線じゃないからね
<メッシになりたいという投書>
 遠藤さんヤットさんの時代が変わって最近サッカーに燃えきれない。野球は横浜ベイスターズを応援している。横浜のCSシリーズ面白かった。
 サッカーでは、バルセロナのイニエスタ。遠藤のような芸術的な頭脳的選手。ただ頭が薄い(笑)。ウチの奥さんが好き。野球の解説の和田と宮本も好き。大谷君とか清宮君じゃなくて、和田、宮本なんだよね。とにかく、最近は、このイニエスタが好き。
<松島トモ子の子供の頃 、可愛いルックス、という投書>
松島トモ子、大人になってライオンに襲われたよね。
<堂本光一のお母さんになりたい 美しく天然な息子…という投書>
僕も光一のお父さんになって、かつては光一によく注意されたので、逆に注意したい。階段落ちはもう危ないとか(笑)
<美しく可愛らしい大原麗子になりたいという投書>
本当にすねたり、甘えたりする人。Love2のゲストの時、リハーサルに取り巻きの方々たくさん連れていらして、その中に藤村俊二さんとかもいた。取り巻きの方々に、「麗子 歌うから聴いててね」。リハーサル終わって、いざ本番という時に「麗子歌いたくなくなった」と言い出した(爆)
ワガママだな(笑)吉田拓郎もそうだけど、麗子ワガママだなぁ。

今週のベストテイク

「慕情」武部聡志のアレンジが凄くハマっている。武部の場合、口頭で伝えたことがその場で対応されて生かされる。柔軟な対応をしてくれるところだ。間奏の転調とかあいつらしい良いアレンジだ。初めて河村カースケのドラムが参加。カースケの噂は聴いていたけど、実際にこの時会って、丁寧で正確でロック色が強いドラムだった。ああ、これツアーでやりたいな、いいドラムだなと思ったものだ。今こうして実現している。
時代劇のテーマ曲だった。美青年沖田総司を思う男の気持ちを書いてみた。男と男のラブソングを思ってみた。もともとラブソングが書けなくなったら限界だな、終点だなと思ってきた。我ながら、異性間でも通用するし、いい作品が書けたと自分ながら満足している。今、ニューアルバムにラブソングを書いている。楽しみにしてほしい。
ギターは、小倉正和。あの間奏転調するところ、鳥山と比べると型にはまらない感じでミディアム・バラードがたまらないな。
とにかく武部のアレンジが冴えている
M-2 慕情

今週のマイ・フェイバリットソング

ロックバンドの女性リードボーカリスト。女性が率いているという感じが凄かった。滅茶苦茶憧れていた。そういう後ろでギター弾きたい。中島みゆきにずっと言っているけど、瀬尾一三からお呼びがかからない。本当は、一度話、あったけど…お忍びで本人も内緒でギター弾くというプランがあったけれど、スケジュールが合わなかった。いつか「悪女」を弾きたい。
M-3 あなただけを ジェファーソン・エアプレイン グレイス・スリック
こういうのに刺激をうけた。憧れてしまって、広島時代にエキゾチックな南沙織似の娘を入れた。リードボーカルに据えてようと思ったら、吉田拓郎が、本気で恋をしてしまった。バンド内では恋愛はいけないのに入れあげてしまって。しかしその娘は 吉田拓郎に見向きもしないで 東京から来たグループサウンズについていってしまった(笑) 

 ショッキングブルー(弾いて見せる)。ヨーロッパのバンドだけどジェファーソンエアプレイン、グレイス・スリックを意識している。ボーカルのマリスカ・ヴェレスもそうだろう。この曲は、ビルボード1位で世界的にヒットしたし、あああれかとわかるはず。
M-4 ビーナス ショッキング・ブルー

エンディング

クリスマスナイト クリスマス特集
浦島太郎のような想像を絶する音源が出てきた。何しろ古い。
ハワイ、生まれ変わったら、同級生、最高のクリスマスなど募集。

個人的思いつきと感想

☆クリスマスにはさしたる想い出もなく、どこか他人事だ。でもさ、クリスマスころに開催されていた、御大はじめユイのミュージシャンが勢ぞろいする「来年もよろしくコンサート」、あれには一度行ってみたかったな。

☆沢田研二。最近あらためていろんなところでいろんな情報に接するにつけ、もちろん不世出のスーパースターであるとか超絶素晴らしいミュージシャンであることはもちろん、それを越えて、この人は「人物」なのではないかと思い始めている。気骨において、矜持において、思想において、ひとかどの傑出した人物なのではないか。これからこの人に自分も日本もみんな助けられるのではないかという予感がする(爆)
 ともに安井かずみの薫陶と寵愛を受けた二人の男、フォーマルなスター沢田研二、インフォーマルなスター吉田拓郎。そこに考察すべき何かがありそうな気がする

☆イニエスタ・・・・なんか昔の永島敏行みたいな頭だ(爆)

☆星紀行は、過去のハワイの文句が言いたかったのではなく、それでは、どういうハワイにすればいいかの提案をメールの本文で訴えたのだが、そこはしっかりカットされた(涙)。ダメなのか。

☆そうだ、確かに「車窓観光」だった。バスから出ちゃいけないって、そんなのは吉田拓郎のハワイツアーと富士サファリパークだけだと当時は怒ったものだ。

☆御大がハワイに求めるものは何なのか。何を期待しているのか。難題だ。愛と悲しみと上から目線を越えて、人はどうあるべきかという、もはや哲学的な問いかけをしているのではないか。「コペル君、どうすれば吉田さん一行が喜んでワイハに行けるか君の魂で考えてみたまえ」 ってな感じで「君たちはどう生きるか」の世界に入ってしまっている気がする(爆)。

☆大原麗子さんのお話は爆笑した。
さて緊急妄想アンケートです。
★★★「麗子、歌いたくなくなっちゃった」という言葉を聴いた瞬間、

「おい、それ一緒じゃん!!」

と一瞬でも思いましたか?★★★

(※あくまで当サイトの予測です…意味わかんねーよ)

☆「慕情」はいい歌だよね。カースケ氏の来歴がはじめてわかった。御大の抜擢だったのだな。
 十分におわかりと思うが、この詞のひとつひとつが、そのままファンの御大に対する思いなのである。よくぞこんなファンの深い愛を詞にしてくださったものだと思う。だから、十分、ファンに優しい御大だけれど、もっともっと優しくしてくれていいのよ(爆)

☆ニューアルバム、ラブソング上等だ、新曲制作の言葉に自信が漲っていたのが何より嬉しい。これは来年はいよいよニューアルバムに出会えるのか。頼むぞ。今日の放送のイチバン嬉しいところだった。

☆みゆきさんのギタリストプランは具体的に動いていたのだな。これじゃいつ何時フイに実現してもおかしくはない。耳を澄ませ、目を見張れ、そうだ油断をするな。って、さすがにどうやって注意していればいいのかわかんないけれど。

☆それにしても御大、浦島太郎って、いったい何を発見したんだ。

第35回 2017.12.3

こんばんは吉田拓郎です。
<林部智史を応援している、という投書>
 ルックスもいいしスタイルも気持ちいいから(笑)伸びてゆくと思う。今度の曲も、我ながらいいと思う。阿久さんとのコンビで石川さゆりに作った曲も好きだった。ヒップホップにして冒険しちゃったけど、阿久さんも好きだったといってくれた。今度の曲も阿久さんに聞かせたい。
<志村けんの「だいじょうぶだ」で外は白い雪の夜が使われたという投書>
 今BSで放送中の「ドリフ不大爆笑」を全部videoで撮っている。加藤茶は天才。歌舞伎の役の時には腹を抱えて笑う。その加藤茶と志村けんの二人のコントが好きだ。
<監獄のお姫さま、クドカンワールド大好きです、クドカンは、話が飛ぶ人の方か理解できるという投書>
 これは鋭い。理路整然と話す人はダメかもね。話が飛んじゃう人。時間軸があっち行きこっち行き、伊勢谷くんがいろんな人になって登場すると何なんだと思う人もいる。こういうのにハマると面白いけど  わからないとツマらない。話が飛ぶ人というのはそうだね。
<ふーみん ウチのとまったく同じで、急に機嫌が悪くなりビクビクしているという投書>
 ふーみんという女性マネージャーがいた。インド好き。字はきれいだけれど字は綺麗だけれど運転が下手だった。港区の自宅から六本木のお店へ頼んだらも15分くらいしたらまた家の前を通っている、「この景色、観たことある」「お店の向かい側に行ったけれど、店の前につけられないのでどうしようかとおもってあちこち回ってしまった」「だったら向かいで降ろしてよ」「前に着けてあげたいと思って」…… 使えないな(笑)

 おれも、カミさんに「ねー拓郎」といわれるとドキっとする。義母も「ねーママ」でどきっとしていた。対処方法は「なんで機嫌か悪いの」と問うた後に謝る。とにかく謝る。自分の部屋に閉じこもる。約半日から一日かかる。長いな、おい。そーっとトイレに行く。
■タイトル

 洗濯物をたたむ話をしていて、自分で何の番組なのかと思った。これが吉田拓郎の番組か。今の時代は、一昔前のサムライの時代ではなく、男女は支え合う時代ということを言いたかった。

赤ちゃんの名前 ランキング
 男の子は、れん、ゆうま、みなと、ひろと、ゆうと、はると、ようた、いつき、そうた、ゆうと
…「ろう」とかいないね。拓郎、哲郎、二郎とかいないね
 女の子は、ゆい、ひまり、りん、さくら、ゆうな、あおい、ひな、みほ、めい、ゆあ
ゆいは新垣ユイだからかな。子の着く名前がいないね、僕は陽子がいい。もちろん佳代も(笑)

アメリカでは歴史的に、
 ジョーン、ロバート、ジェームズ、マイケル、ジェイコブ、マイケル、ノア、リアム ウイリアム
 メアリー、リンダ、リサ、ジェニファー、ジェシカ、アシュリー、エミリー、エマ…
ボブ、ポール、ジョンとかはないのか
M-1 昔の名前で出ています 小林旭

■CM明け
ああ同級生。
<県内で進学校、国際結婚3 内科医、歯科医、CA、会社経営など錚々たるメンバーで、そして私は主婦という投書>
 主婦。それが大事なんだ。ただの主婦こそ日本を支えている。今度総理に会ったら言っておく。
<同級生で、岬めぐりとかやってフォーク三人組、ザ・ベストテンにドリカムで出てきて驚いた、スターになったことより29歳年下の嫁を貰ったことが羨ましいという投書>
 中村にもずいぶん会っていないな
<同窓会、ハゲ、白髪、腹が出て、病気の話題ばかりという投書>
 広島の同窓会でもそうだった。どれが生徒で先生かわからない。どこでもたぶんそうだと思う。暗い話題しかしない。

クリスマス。最低なクリスマスを送った人が多い
<結婚して初めてのクリスマス。御馳走作ってたら、旦那が炬燵で寝てしまって心がつながっていないという投書>
涙がでます。気を使えよ夫。
<つきあって初めてのクリスマスプレゼントもなかったという投書>
プレゼントがないから…というのはどうかな。

 吉田拓郎が広島時代。クリスマスに女子大生と喫茶店にいた。よからぬことをたくらんでいた。コーヒー飲めないのでオレンジジュース飲みながら、これから映画観て、飲みに行って、そのあとどうなの?と誘うと、今夜はパーティやるから帰ると言われて帰ってしまった。喫茶店でボーっとなってしまって、窓を眺めていたら、そこを車がスーッと止まって彼女はひらりとのって去っていった。
 (マークⅡ 歌う)
♪わかってくれる ただ一人の君を‥‥‥わかってくれてないじゃない。

今週のベストテイク

 50歳の時にLOVE2という番組を始める。いろんな人にいろんなことを言われた。自分もやりたいことがあって、生演奏にこだわった。いろんな要望をぶつけたけれど、かなったこともかなわなかったこともあった。そして第一回ゲストが安室さん、横にキンキというセッティングに「ダメだこりゃ」と思った。辞表を懐に、いつ辞めてもいいと思ってマイナスな気持ちでいた。回を重ねることによって、彼らが「ピュアな若者」であることに気付く。大変な時間をかけてリハーサルをやっていくなかで彼らの気持ちがわかってきた。
 篠原ともえの存在も大きかった。最初は、ウザくて心の底から苦手だった。とにかく若者が嫌いで、渋谷で歩いている若者にケリをいれたかった。無用な怒りをもっていた。そんな若者へのリスペクトが湧き、自分の中で変化が起きてきた。若者から教わるようになった。
着るものも変わった。自分で着るものに悩んでいた。50歳でどんなものを着るべきか悩んでいた。
 スタイリストから例えば、カムカムギターキッズの時に、Tシャツにダンガリーという昔自分が着ていたファッションを用意してて、またコレを着るのかよと思いつつ…これが俺に合うなと思うようになってきた。71歳だけど 50歳が転機だった。

 奥さんも長い間病気で苦しんでいたところ、ドラマに復帰した。池袋ウエストゲートパークの出演に悩んでいた。クドカンのドラマね。長瀬くんのお母さん役という今までの森下愛子にない役だった。ちょうど自分もLOVE2の頃だったので、奥さんに前向きにすすめたことがあった。

 若者とロートルとどう付き合うか、なんとか接点を見いだせると人生はまんざら捨てたもんじゃない。言葉少ない若者だったが、無言のうちにいろいろなことを教えてくれた。番組の終了を聞かされてショックだったが、キンキと篠原にありがとうをいうべきだと思って。この歌を作った。全部僕のコンピュータ打ち込みだ。
M-2 ありがとう 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 カントリーというジャンルがある。日本ではカントリー系はなくなっている。カントリー風のミュージシャンや音楽も減って来た。
アメリカでは、テイラー・スイフトとかいまだにスーパースターが多い。カントリーとロックと融合している。そこにはエレキギターの存在。カントリー風エレキギターがある。日本で一番これが上手いのが、徳武弘文。彼の指弾きは、天下一品だ。
 リックネルソンのこの曲は、これ誰が弾いているんだろうというくらいにい上手い。1985年リックネルソンは飛行機事故で亡くなった。この間奏のギターが好きで、好きでギターを始めたようなものだ。リックネルソンは、リオブラボーにも出るくらい甘いマスクだった。でもこのギターは誰なんだってくらい上手かった。誰か教えてくれ。
M-3 ハローメリル リックネルソン
 あ、ギターは、ジェイムズ・バートン。プレスリーのバックでも有名だった。僕もペイズリーの豹柄のギターを持っていたけれど、徳武に、お前が持っていた方がいいとあげた。ジェームズ・バートンは、テレキャスターを愛用しているんだ。それで、自分もテレキャスター好きになったんだな。

 スチールギターを入れたりカントリー風味のフォークもあった。僕のシンシア、水無し川、吉田町の唄、これらもカントリーの影響を受けていた。かまやつさんなんかもカントリーシンガーだからね。
M-4 ヤングワールド リックネルソン

エンディング

再来週 クリスマスナイト (♪クリスマスイブ)よくできた曲だよな
ハワイ、生まれ変わったら、同級生。

個人的思いつきと感想

☆ひどい風邪をひいてラジオを聴きそびれた。radicoって超絶便利だなと身に染みて思った。

☆「フーミン」可愛らしい方でした。辻かや子さんといい女性マネージャー・スタッフには魅力的な人が多い。どうしても店の前に車を止めてあげたい、もう素敵じゃないか。

☆赤ちゃんの名前トップが「ゆい」って、新垣結衣ではなく、ユイ音楽工房から名付けたとは考えないのだろうか。>考えねーよ

☆クリスマスに「マークⅡ」が生まれたのか。クリスマスに辛酸をなめた人ほど後に大成するという法則は本当だ。御大が、リア充なクリスマスを迎えていたら、あの名曲はなかったのだ。

☆「50歳が人生の転機だった」と言える71歳。こんな71歳がいるだろうか。
世のロートルは「オレの背中を観て学べ」とか得意気にいうが、若い人の無言の背中から学んだ御大。私たちは、こんな素晴らしき男のファンなのだ。山下達郎のクリスマスイブがいかに名曲だろうと関係ない。拓郎ファンとして胸を張ろう。

☆Uramadoのありがとう 篠原を忘れてた。ごめんな。

☆ストーンズもディランもカントリーとシンクロしている。カントリーというとどこかダサいイメージがあって申し訳ないが、アメリカでは、まさにかの国を開拓してきたフロンティアスピリットの象徴なのだろうと思う。ロックの魂と共鳴するのではないか。

☆はからずも、あ‥‥‥じゃなくて、御大のテレキャスター愛の秘密が解き明かされた、これは貴重ではないかと。

第34回 2017.11.26

吉田拓郎です。
 日常生活で、主婦の皆さんは家事に喜びや不満があるだろう。現状、殆ど撮影で妻がいないので自分は毎日家事手伝いをしている。このあいだ妻に「いつも家事していて、とても面倒なことがひとつある・・・」と言ったら「洗濯物をたたむことでしょ」と言い当てられた。
 「たたむ」という作業は、洗濯機や食器洗い等の作業とは違って、とても億劫で、ため息が出てしまう。「私もそう。たたむのは嫌だ。」と言われた。世の主婦たちが洗濯物をたたむ時、あーあとため息が出てしまうことだろう。
 男達よ、当然、家事は奥さんがやるものと思っていないだろうが、鼻歌歌いながら家事を楽しそうにこなしているように見えても、洗濯物をたたむときは歌は出てこない。主婦の方はご苦労様。ノーギャラだよ。無償の労働。男は感謝の意を示すべきだよ。本当に洗濯物たたむのだけは苦労だな、人生いくつになっても勉強だよ。

<自分に生まれ変わりたい、自分の人生を違う人生にしてみたいという投書>
 それだったら生まれ変わらなくても違う道を歩めばいいじゃない。なかなか違う人生を歩むことは(角栄のまね)難しいよ、きっと同じ人生を歩むことになる。また吉田拓郎に生まれたら、同じ成功と失敗繰り返すんだよ。
<今度は絶対男に生まれたい、好きなように寝転がって、拓郎さんやディランのように好きなように旅して山に登りたいし、つま恋もひとりでのびのび行きたいという投書>
 なるほどね。女だから不自由ということね。つま恋では高校生は安全上、帰らされたよね。帰らなかったけど。僕なんかは女性がいいな。そっちの気があるのかな、いやんと言いたい(笑)
<楽器ができて歌をうたえるイルカのような強くて素敵な人になりたいという投書>
 良かったなイルカ。強いんだなイルカ。昔、亡くなった旦那と家に来て、曲作ってと言われて、クジラのスーさん…を作った。
<寅さんになりたい、カバンひとつで啖呵切って自由気ままがいいという投書>
 男性にはこういうのはあるかもしれない。僕の父は、寅さんまではいかないけれどアジア系の放浪癖があって、九州の屋久島に行ったりしていた。東京に来ると必ずストリップに行く。吉田家で一番最初に飛行機に乗ったのも父だった。「どうだ飛行機で来たんだ、今日の俺は違っているだろう」と自慢されたが、いつもの父だった(笑)。新しもの好きで流浪の徒だった。 心が旅をする男。いいなぁ。どうだい小池君。都知事じゃないよ。
 俺は寅さんには憧れないな。そうは見えないかもしれないけれど、もっと現実的できっちりとしたいのね。アバウトのように見られるけれど、こじんまり、きっちり生きたいのね。だから岡本おさみの心は全く理解していなかった。
■タイトル

(♪絞ったばかりの夕陽の赤が……歌う)
 こんな歌詞を歌っていながら、理解していなかったのかもしれない。心が旅をできない男。どうだい小池君。

 さて、中高年になってハマったもの
30、40代になってイケメンにたむろする追っかける女性が増えている。羽生結弦くんとかにハマれる。そういうのが今の女性にはある
 30代女性 御朱印集め…神社好きとか山ガールこういうのはわからない。
 40代女性 立ち食い呑み…こういうのは趣味とは言わない--
 40代女性 フェスでいろんな歌手を観る
 50代女性 プログラミング…すごいね

 20代男性 酒蔵巡り……渋いね。でも日本酒は4、50にならないとわからないだろう。俺は60代になってからだよ。それまでは酒蔵に番組で行ってもわからなくて番組が成り立たなかったことがあった。最近冷酒を一杯だけおいしいと思うようになった。
 40代男性 競馬……賭け事はわかる。でも気をつけなさいよ。

<吉田拓郎という人生が大変だと聞いて、生まれ変わったら坂崎幸之助という言霊が降りてきたという投書>
 言霊と読めて嬉しい(笑)
<一時代を築いたスターに寄り添う人生がいいという投書のつづき>
スターとしての坂崎でないのね。スターの坂崎だったら、そうか?と言おうと思ってたけれど。
<高見澤俊彦、陰ながらの苦しみはあるかもしれないが、博識で独身で趣味多彩で美しい、憧れるという投書>
 確かに高見澤は、苦しみとかをわかってないよね、ワイン、美食と知識はあるけれど、味はわかっていないような気がする。高見澤、坂崎に憧れている人が全国に二人いたということで。
M-1 メリーアン アルフィー

■CM明け
<故郷ではないが十津川村に住んでいた、自然が豊かで、美しい夜空だった、風に香るという投書>
 人間が苦手な人っているよね。僕は人恋しいほうかな。でも一人になりたいときがある。こういう自然の中に、自分がいれたらいいなぁと思うけど、都会のど真ん中にいるのでこういう自然の景色にはお会いできない。つまらないと思うが、旅は億劫だ。たまには広島、鹿児島に還ってみようかと思うけど、大阪でいいやと降りてしまう。
<パジャマを着ない人多いという投書>
 私はトレーニングウェアだよ。スエットで寝て、そのまんまん一日過ごす。ナイトウェアとルームウェアは同じパジャマだとゴミ捨てに行けないし。
<ハワイは拓郎さんがファンに感謝と労いの態度をみせるべき、上から目線ではダメだという投書>
 怒ってるね(笑)。怒るなよ。僕はそういう人間なんだから。これから自分がファンを楽しませる企画なんて考えられない。
<ハワイで、結婚しようよツアー、お見合い企画で、最後は拓郎さんと佳代さんが仲人になってハワイの教会でゴールイン、そこで拓郎ファンの男性をゲットしたいという投書>
いい企画だ。でも、来てるおじさんおばさんは辛いね。それにゲットしたい男はいるかね

無人島に持っていきたい
<資生堂アクアベール、肌が命だし、魚介類の調理図鑑という投書>
うちの人も肌が弱いのでわかる。ビタミン不足にりやすいなので僕もリポビタンD、オロナミンCを持っていきたい。

今週のベストテイク

 武田鉄矢から映画作りたいのでその曲の依頼があった。台本を送って来た。武田鉄矢とは、それほど親しくなかったし、関心もなかったが、「映画」という話に心が動いた。自分も映画に関心があったからだが、だいたいミュージシャンはみんな映画を作りたがる。小田、桑田、松本とみんな映画に憧れる。
 台本を読んだらよくできていた。武田鉄矢は、「幸福の黄色いハンカチ」で役者の地位を作り上げた。桃井かおりとのコンビも最高の、いい映画だった。あのカッコ悪さは、日本人には好かれる。逆ヒーローだ。
 その後、シリーズ化されて四作目に出演した。四国徳島まで行って、ラーメン屋で一瞬すれ違う役。待ち時間、植木等さんが女装して深夜に喫茶店で待っていたところに同席した。植木等さんが「大変だね」と声をかけてくれた。でも、女装して喫茶店で待っている「大変なのはあなたでしょ」と思った(笑)  セリフは「あ」だけだった。武田鉄矢は、低予算でよくシリーズ化したものだと思う。一作目の最後は感動的だった。そこにバッチリはまった。この歌を作って良かったと思った。広島弁が哀愁をそそる。ラストにはまって納得した。
 演奏は、当時の悪玉バンド。青山、中西、島村、エルトン、武部。レコードと映画バージョンと違う。映画が好きという人もいるが、今日はレコードバージョンで。
M-2 唇をかみしめて 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 70年代イーグルス、リンダロンシュタットなどを支えたLAのミュージシャン。そのつながりで、今日は、J.Dサウザー。
 何が僕を刺激するかというと、時々聴こえるピアノがたまらない。コーラスもちょろっとだけどジャクソン・ブラウンがいたりして、これもたまらない。
 そして極めつけは、チョンチョンというギター。このギターがワディー・ワクテル、僕のバックを演ったことがあった。もともとロックンロールの人だが、この人のギター……誰でも(笑)、あららとしか聞こえないのが、肝なんだよな。
 ワディー・ワクテルでは、日本のツアーの時、一緒に過ごした。僕は音楽的に煮詰まっている時だったので良い経験ができた。
 旅先で「ボス(俺の事ボスって呼ぶ)、ワインには葉巻があうぜ」と薦められた。禁煙してんだけどしつこいので一服吸って、それからまた吸うようになってしまって、こいつのおかげで肺がんになったのではないかと思っている(笑)
M-3 You're Only Lonely J.D サウザー

エンディング

ハワイ…上から目線と怒られたけれど
無人島 老眼鏡はいらないか
生まれ変わったらなりたいもの、同級生はどうしているか……など
吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆日常家事お疲れ様です。先週テレビのニュースで、洗濯物をたたむ乾燥機が開発されて200万円するというのがあった。とあるコメンテーターが、そんなことにそんなお金出せないと文句を言っており、自分もそのとおりだと思ったが、おそらくは、御大の言う家事をしない人間の言い分なのだろうなと反省した。

☆大陸浪人、吉田正広氏。いいなぁ。フラリと一人で屋久島に行ってしまうなんて、とてもカッコエエ。屋久杉の森で何を思ったのだろうか。

☆拓郎ファンから見れば、坂崎さんはスターの側に寄り添う人かもしれないけれど、世間的に客観視すると、押しも押されぬスターの一人である。このことを忘れてしまうのが自分も含めた拓郎ファンの陥りがちな錯覚である。他にも、拓郎ファンが、浜田省吾を観て、「浜田、立派になったな、がんばれよ」とか根拠のない超絶上から目線になってしまうのと同じ錯覚である。いるのかよ、そんなやつ。いずれにしても、いつか心ある人々から怒られるので気をつけたいものだ。

☆唇をかみしめて 久々に聴いた気がするけれど、いい歌声に、いい演奏だねぇ。さすが悪玉バンド、万感胸に迫る。悪玉って(笑)

☆ 撮影の時に、植木等が御大に「大変だね」と声をかけたところが今日の感動のツボだった。その話が聴けて嬉しかった。当時すでに役者としても大御所になっていた植木等にとって、この映画は自分のキャリアにとってさして重要なものではなかったはずだ。それでも現場や出演者の方々に、心をこめてあたるところに植木さんの人柄が偲ばれる。「大変なのは植木さんあなたでしょう(笑)」という心の中の返しも笑った。
 自分は、やさぐれていた時代、吉田拓郎のみならず、植木等の映画にも救っていただいたので、この二人の夢の顔合わせがたまらないし、そしてその舞台裏の二人の光景がなんとも嬉しい。

☆JDサウザー。きっと浜田省吾も彼のこと好きだよね。そんな感じだった。

☆ワディ・ワクテル。キースリチャーズのソロツアーの時のギタリストとして知った。その人が、数年後、水無し川のイントロとか弾いててびっくらこいたものだ。キースも吉田拓郎も「ボス」なのであろうか。何か誇らしいぞ。

☆「クジラのスーさん空をゆく」。拓郎さんはなかなかタイトルを覚えない・・・とイルカが怒っていたことがあった(笑)

第33回 2017.11.19

こんばんは吉田拓郎です。生まれ変わったら何になりたいか。たくさんのメールやハガキをいただいている。
<男性なら吉田拓郎、女性なら岡本さんの奥さんになりたいという投書>
 岡本おさみさんのことか。歩道橋の上でとか、旅の宿とかはモデルは明らかに奥さんだ。ああいう風に愛されたいということか。
<菅田将暉になりたいという投書>
 拍手(笑)。わかるような気がする。素敵な若者だ。何が素敵って、肌ツヤだよ。肌のきれいな事。25,6の肌ツヤはオレに比べるといきいきしている。
<「イケメンとしての人生」を送りたいし、彼が息子でもいい、拓郎さんに会わせろといえるからという投書のつづき>
菅田将暉くんのお父さんに楽屋におしかけられて迷惑しました(笑)。
<僕の奥さんの旦那さんになりたい、25歳の出会い、一緒に青春を過ごしたし、もう一度結婚したいという投書>
今のままがいいということか。僕もちょっと怖いけれど…佳代がいいかな。他の人は考えられないかな。
<蚊になって嫌いな奴をさしまくりたいという投書> (笑)
■タイトル

<なりたくないのは、90歳まで生きてこられたのに、ことあるごとに金、悪態、死にたいと口にするお年寄りという投書>
 僕のおばあちゃんはこういう人でした。金、金とは言わなかったけれど、父、兄、家族バラバラで貧乏な暮らし。そんな中で、口癖のように早く死にたい、邪魔だろうと言っていた。そういう言葉を聞くと、子どもながらに、こっちの心も痛む、子どもながらに辛くなって気分が塞いでしまう。だからそんなにおばあちゃんの記憶がない。
 一度だけ中学か高校のころ、ナンシー・シナトラの写真を観てあれこれしていたら、後ろにばあちゃんが立っていて驚いた。年寄りは音がしないんだ。驚いたな、飛び起きて本棚整理してるふりした(笑)あれやめような。

<吉田佳代さんになりたい、私は料理を失敗してもふくれないという投書>
 そうです。ウチの奥さんは、ふくれます。渋谷で一人暮らししている時、「サマルカンドブルー」の打ち合わせで時加藤和彦が来訪した。その時、まだ結婚していないけどウチの奥さんが「鳥のもも」を焼いてくた。加藤和彦とビール飲んて食べながら、加藤が「拓郎、鳥ってこんなに赤いか」「ねー、これ加藤が焼けていないと言うんだけど」と言ったら慌てて下げて機嫌が悪くなってふくれて。ウチの人はふくれる。直してほしいけど治らない。癇癪持ちで短気。義母もそうだった。逗子の7年間、よく喧嘩していた。親子で激しく罵り合っていた。いつも怖くて二階に逃げていた、そういう俺の姿(笑)。
 山下達郎が、ウチの奥さんに、「あなたの旦那は誰だと思っている、天下の吉田拓郎ですよ」と説教してたことがあった。
<吉田佳代さんになりたい、わがまま波乱の人生の拓郎さん妻は大変だろうが、気兼ねなく愛していると言いたいという投書>
確かにこんな吉田拓郎なので吉田佳代という人生も大変です。

 年齢を重ねるということは、目力がなくなってくるという話をライブでもした。歳を取るということは、つまんねーんだよ、歳をとることは素敵ではないと言っている。サプリのCMとかどうなの?
さて白髪。ロマンスグレーでいたいという女性も多いらしい。主婦の友社の調べで8割が染めるけどグレイ・ヘアに憧れるとのことだ。
 僕も色は入れている。ヘアサロンに行くと、6:4か7:3で部分的に白髪増えていると言われた。白髪だと10歳くらい老けて見える。しかし、これをあえて染めないのもかっこいいという人も増えている。

白髪をどうしているかをラジオ業界の人にアンケート
 30代女性 子どものために染めている
 40代女性 童顔なので白髪似合わず染めている 白髪はまばらにはえているので老けてみえる
…僕も55歳くらいから増えてきて老けて見えるようになった
 60代女性 若作りに疲れたので染めるのやめた
…確かにカラーリングは面倒だ

男性では
 30代 白髪そのままにしてたら何かストレスあるのかと聞かれた
 40代 キャバクラで褒められたからそのままにしている
…ネイルサロンとか若い子にいわれるとその気になるよな
 50代 ひげも白くなったので染めるのをやめた
…ひげは白くなるんだよね まあ俺も70代だから
 50代男性 生えているだけでありがたいと思え。
…こういうのがいい(笑)
 結局、老いとの戦いである。目線に力が無くなる、老眼もあるし、色々出てくる。こういう話は、気持ちのいい話ではないが、これらを良い方向に転じることが大切だ。

 最近、武部聡志と眼鏡の話をした。ブランドが同じだった。お店の人に似合うか見立ててもらうのが好きと話が合った。こんな風に眼鏡を楽しむ。こういうことが必要だ。ともかく気力が萎えてしまうのが問題だ。
 敢えて言うと、最近あのドラマが話題になっている。いいにつけ悪いにつけ。このドラマが面白いかどうかは紙一重にある。クドカンは、じいちゃばあちゃんが入るとわからない。ごめんね青春、マンハッタンラブストーリーとか最初はわからなかった。クドカンのは時空を行き来するんだよ。それがついてゆけない。あるドラマには、エナジーと努力が必要。クドカンドラマには苦労しているんだ。しかし、一回ハマるとわかるんだよ。ごめんね青春も二三度、観直して面白さがわかった。観ている人間の老いにも関係がある。あのドラマがわからんようじゃ、じいさん、ばあさんってことだよ。

■CM明け
<阿久悠さんの詩は夢を持ち続ける大切さを歌う詞に拓郎節がマッチしているという投書>
 未発表の詞が何遍か来て、「この街」はできそうだとを選んだ。林部君は、ハイトーンで本来はバラード向きだけど、敢えてエイトビートの感じでリズミックにしたいと思った。冒険してみようと。
<阿久さんは原稿用紙に万年筆だが、拓郎さんは?という投書>
 パソコンでは詞は書けない、原稿用紙を使う。文具店で作ってもらい、二行に一行で書く。マスにはめない。二行に大きく書く。
 今回はデモテープは作らずにギター一本で歌って、武部に「フォートップス」つまりこの番組の始まりとエンディングのあの曲の演奏しているグループのあの感じで若干にラテンを入れてとアレンジの打ち合わせしながら作った。
(一番を弾き語る)
 こういうギター一本の歌のテープを渡したら、スタッフも首をひねったらしい(笑)
M-1 この街 林部智史

今週のベストテイク

 70年代頃の人生観がゆらぐなかで影響を与えてくれたのが、かまやつひろしさんと安井かずみ=ZUZUだった。当時、僕は遊び人だったから、そういう自分の遊びの生活の中で、自分の遊びがいかに狭くてセコイかということをわからせてくれたのがこの二人だった。
「戻って来た恋人」この詩を一緒に思い浮かべてほしい。これは、ZUZUが自分のことを詩にしているんではないかと後年確信していた。これは自分のことをモデルにしていると。
 情景を思い浮かべながら詞を読んでみよう。
 「あの晩 君は裸足でかけこんでくる小花模様の長いスカート」。ZUZUは確かに着ていた。
 「僕は、黙って珈琲いれてあげる。」…僕はいれ方わかんないけどさ(笑)
 「あいつと分かれてきたんだ、」昔の恋人だった自分は気づく。「泊ってゆくのかなと思う。でも裸足で突然出て行ってしまった。」「許さないと思ったけれど。戻ってくる気がしていた。」
 いわゆる70年代の こういうとっかえひっかえというのがよくあった光景だった(笑)。サイケの時代のいい女が着る小花模様。まさに自分を主人公にしているなと思う。
 「猫」のために書いたけど、僕の方がいいので(笑)松任谷正隆のピアノとオルガンに矢島健のギターがワウワウというリズムのパターン。
M-2 戻って来た恋人 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 笑っていただこうという秘蔵のテープ。どうしてこんなことになったんだろうという音源。まずは聴いてください。
M-3 真夜中のタクシー 吉田拓郎
歌う♪真夜中のタクシー~あなた次第。ココをバックコーラスつける。
 これをとある会場のライブのテープで聴き直したらとんでもないことが起きていた。
どこの会場かは言えないが。比山貴咏史、木戸やすひろ、宮下文一、若子内悦郎、宮下以外は、とんでもない。おまえら本当にプロの歌手なのかという状態。

コーラス部分
 ウーウーウー以外は全然あっていない。各人の音を分けて聞くともっと凄い。
比山) 歌詞覚えろよ
木戸) 笑ってんじゃないかよ
若子内) オマエ本当にプロの歌手なのか
 とにかくとんでもない(笑)
 こないだのツアーのコーラスはうまかったな。もうあいつらは歳だったし。こないだのツアーあの面々は、林部君のもやってもらった。

エンディング

 ハワイ、無人島・・・オロナミンとかリポビタンはどうか、生まれ変わってなりたいもの、なりたくないもの、新企画 同級生はどうしているか・・・余計なお世話だけど
募集してます
 吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆生まれ変わったらなりたいもの、なりたくないもの。いきなり吉田佳代さんの深奥に突っ込んでしまったみたいで、大丈夫なのでしょうか。もちろん生まれ変わっても一緒になりたい、吉田拓郎の奥さんでいることも大変だ、という温かい言葉でヘッジされていたと思いますが、それにしても。
 まぁ他人にしてみれば、加藤和彦「拓郎、鶏って、こんなに赤かったっけ?」というあたり大爆笑だったが。

☆おばあさんの話は心に沁みた。個人的だが、自分は子どもの頃から自分の祖母がとても嫌いで許せず悪態の限りをついていたのだが、そんな自分には、昨日の御大の言葉がとても痛かった。
 昔、Ryu's Barで、「おかあちゃん、おばあちゃん優しかった」と愛に満ちた幼少時代を語った御大。そういうおばあちゃんが「自分は死にたい」とか、「生きていても仕方ない」という愚痴を聴くたびに、子どもながらに心が辛くなってくるというくだり、御大は優しいんだなぁと感じ入った。自分ならクソ○○○、勝手にしろと啖呵切って終わるところだが、祖母の悲しい言葉に心を痛めている御大の優しい心根が垣間見えた。それを聞いて不孝ものの自分を恥じ入るような気持ちになってしまった。
 きっと、おばあさんも、ナンシーシナトラと愛の交歓をする孫の姿を見てちょっと辛くなっただけなのではないか…って、おい。

☆クドカンドラマ。わかる。御大は、結局、このドラマへの不評に対して怒っているのではないか。とにかくしかと観ますばい。歴史が最後に裁いてくれるはずだ。

☆で、で、で、「この街」。たっぷり本人歌唱で弾き語ってくれた御大。これで今日の番組はタダみたいなものだ。って、聴取料とってねぇし。少し枯れたこの詞の陰影を歌いあげるのは、若くて美しいボイスではなく、御大の深みのあるボーカルこそだと思うのだよ。
 一昨日の日記にも書いたトリビュートライブでの林部君の言葉、
「どちらかというと悲しい詞と思っていたのに拓郎さんがポップで明るいメロディーをつけてくださって、はじめてこの作品の意味がわかった」
 あれは、林部君だけでなく、現場サイドのとまどいを言葉にしたものだったのだな。もっと哀愁あるバラード系を期待していたのだろう。
 しかし、御大は「冒険だ」と言った。御意。これぞ御大の真骨頂。素晴らしい仕上がりだと思う。それとは別に、しつこいが、御大の本人歌唱バージョンが待たれるところだ。余計なお世話ついでにいうが、林部バージョンを武部・鳥山で演奏したのなら、本人歌唱は、島ちゃん・エルトン・徳武さんらのバンドの演奏で、まさに対バン感覚で聴きたいものだ。

☆戻ってきた恋人。なるほど小花模様で奔放な安井かずみさん、ご本人を投影させているのか。御大のzuzuへの想いが浮かび上がってくるような素敵な話だった。

☆はからずも、今日の番組は、①奥様、②御祖母様、そして③安井かずみさんという御大にとって大切な女性が語られた。「自分にとって大切な女性というのは、必ずしも自分ににとって都合のいい、たやすい女性ではなく、ある種の試練とともにあるものだ。」という御大自らの身体を張った切実なメッセージ(爆)を投げかけているのではないかと思えた。

☆「真夜中のタクシー」 コーラスの崩壊ぶりに大爆笑(笑)。しかし、このライブでのプレイに苦言を呈するのはあんまりだと私は思う。この作品は稀代の名曲だと思っているが、ライブでのそれは、もう御大自身の語り部分で既に破綻してしまっていた気がする。
 自分が、聴いた会場でも「このあたりも変わりましたね、昔、薬屋だったところが、今は薬屋になって・・・あ、同じだ」とか(笑)滅茶苦茶だった。そして、ヤケクソ気味に「運転手さん前から象だ!キリンだ!」と絶唱する御大。そりゃあ、コーラスも吹き出すし、とっちらかるというものだ。昨年の若手コーラスの方たちでも同じ状況に置かれれば同じになってしまうと思うぞ。

☆そうそう、山下達郎、いい人だな。ずっと拓敵と思ってきたが、こうして蜜月が訪れて嬉しい。何度も言うが、大瀧詠一とも「お互いエレックではヒドイ目にあったよなぁ」とお互いに相好崩すような、そんな蜜月な時間があれば良かったのにと勝手に思う。

第32回 2017.11.12

こんばんは吉田拓郎です。
<懐かしい愛媛のイベントのチケット発見、出演がオフコース、ブルーハーツ、米米CLUB、RCサクセション、そして最後に“電話の”声は…で吉田拓郎、総合司会武田鉄矢という豪華なライブだったという投書>
 憶えている。辺鄙なところで歌って、終わってから愛媛市内に戻って小田と清水とイベンターと一緒に飲んだ。四国のデュークというイベンター。コンサートツアーを始めた当時、若者中心に全国にイベンターを立ち上げた。それまでのコンサートは地元の鑑賞団体、有力者が仕切っていた状態から変えた。
 東京でリハーサルし演出を完成させ、そのまま全国に持って行く。チケットの取り扱いも各地に必要だということになってイベンターが全国に生まれた。北海道ならBEAというように、東北、関西など各地にできた。四国にはデュークが出来て、そこに宮垣という男がいた。その宮垣が、「拓郎さん、男になりたい」と電話があって出演を依頼された。たぶん、小田やヒロト、キヨシローにも同じように電話して、みんながほだされて、もしくは騙されて(笑)、すげーメンツが集まったのよ。それ以来四国でのイベントは聞かないな。

<阿波、徳島の名物は酢橘と阿波踊りだけではない…という投書> 
 四国には色々思い出がある。デュークの宮垣と徳島で飲みに行ってカウンターバーで飲んでいた。店の女の子が、拓郎ファンで、「拓郎さん大好き」という話ばかりしていて、アルバム「元気です」を出してきて延々と吉田拓郎の自慢話を聴かされた。
 「俺だ」というチャンスがなくなって、とうとう最後まで、僕が吉田拓郎と気付かないまま自慢話を聞かされたことがあった。
 四国では、コンサートが終わって隣の県に移動する時が寂しい。「峠の茶屋」でサンショウウオを観ながら食事したり。四国って今もそんなに変わってないのではないか。坂本龍馬の頃と変わってないのではないか(笑)
■タイトル

 まずいな、四国もネットしているんだよ。・・・・好きだな酢橘、今、行きたいとこは四国(笑)手の平を返すよ。

 コンサートの環境は最初は良くなかった。会場備え付けのマイク、スピーカーを使っていて、アコースティックだと、チープな音しかしないし、ロックだと歌が聴こえない。
 全国のツアーをやるにあたって、音響・照明・演出を東京で何回もリハーサルして作り上げて全国の旅にでるというシステムを作り出した。
 それは世界でも同じで、ビートルズが、ニューヨークのシェイスタジアムで6万人のライブをおこなったが、このときもPAシステムがなったていなかった。
 客席では殆ど聴こえない。モニターもないし、アンプも質力がなかった。60ワットくらいで、6万人に聴こえるわけがない。また、客席もキャーキャー大絶叫で、演奏も歌も届かなかった。でもね、さすがビートルズはちゃんとした演奏をしている。やっぱ天才。いいアンサンブルだったんだな。
 その点、日本は遅れていたな。日本のライブを聴くと穴があったら入りたい演奏していた。だって、高中がギター鳴らすと、凄い音でもうわけがわからなくなっていた。弾き語りの音も納得できなかった。
 今は天国よ。昔は、俺達もオーディエンスも低かった。そう考えるとビートルズは凄いな。

■CM
 浅草マルベル堂ブロマイド。戦後からランキングがあった。僕は、ブロマイドなんて無縁だった。タムジンの写真だから。タムジンは、タバコ吸ってよとか注文つけられて。写真は苦手だった。写真を撮るときに、5,60分とる。そんな撮っても仕方ないだろと被写体が怒る(笑)だから僕の場合10分で撮り終える。撮られる方向や角度にもこだわりがある。
50年代男 1位中村錦之介 2位大川橋蔵 3位石原裕次郎 女1位美空ひばり 2位岸恵子 3位淡路恵子 4位若尾文子 5位芦川いずみ・・・・若尾文子、芦川いずみ・・・好きで映画館に行ったものだ。

60年代男 1位舟木一夫 2位高倉健 3位フォーリーブス・・・・ランクに歌手が入った。女1位 吉永小百合 2位松原千恵子 3位酒井和歌子 4位本間千代子

70年代男 1位西城秀樹 2位郷ひろみ 3位森田健作・・・・野口五郎は7位 女1位山口百恵 2位桜田淳子 3位岡崎由紀 4位ピンクレディー 5位キャンディーズ 6位大場久美子

80年代男 1位チェッカーズ 2位真田広之 3位近藤真彦 4位田原俊彦 女1位薬師丸ひろこ 2位南野陽子 3位松田聖子 4位中森明菜 5位クラッシュギャルズ・・・おおクーラッシュギャルズ懐かしい

 ニューミュージックはいないね。中島みゆきとかいないな(笑)ユーミンとかイルカとか五輪真弓とかないね。陽水とか入っててもよさそう。桑田とかはないのかな。
 マルベル堂は吉田拓郎のは扱っていませんでした。だよな。俺達はズズに言われたもん。あんたたちが芸能界をだめにした、汚い恰好して髪の毛のばして、そんなの芸能界じゃないと怒られたもん。確かに、ブロマイドになっていないということはニューミュージック系は中途半端なんだ。うちの奥さんはプロマイドはあったそうだ。あーあ、中途半端だったんだな、俺たちは。

M-1 I saw her standing there ビートルズ

今週のベストテイク

 バハマでのレコーディング。遠くて嫌だった。アトランタ乗り換えの20時間。辛かった。コンパスポイントというスタジオ。ストーンズやボブ・マーリィで有名なスタジオ。あまりに遠かったが意を決して向った。ミュージシャンは、70年代のLAサウンドを支えた連中を集めた。いろいろ勉強したね。言葉を通じて、それだけでなく無言まうちにもいろいろなことを教わった
 特にラス・カンケルとリーランド・スクラーとはよく話した。リーから「拓郎 音楽は心と肉体を自由にしてくれる。いつまでも音楽の傍にいようぜ。」 という素敵な言葉を貰った。素敵なヤツらとセッションできて幸せだった。
 日本では再現できない音だ。ヘッドアレンジだけで、OKという感じでやってくれる。アドリブで全員やっている、そこが気持ちいい。「君のスピードで」。デビット・リンドレイの間奏が、日本調なんだな。無国籍なのに和調。今でも鳥山が「この間奏コピーしますか」と聞いてくるが、でもこの曲にはこれしかない。和洋折衷。まったりとしている。LAならではの世界だ。ボーカルはロスで入れた。ロスの空気も独特だった。のんびりして空気がぼやーっとしているんだよ。
M-2 君のスピードで 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 時代が古いが、映画「卒業」。一度は観たでしょう。スカボロフェアが有名。僕は、4月になれば彼女はが好きだった。アン・バンクロフトの絡みでの「ミセスロビンソン」も忘れられない。大学生の頃観たのかな。アン・バンクロフトとダスティンホフマンのこの関係がおかしかった。
M-3 ミセスロビンソン
M-4 スカボロフェア
M-5 四月になれば彼女は
 S&Gはそんなに好きでなかった。「ボクサー」はいいと思ったが。でも広島でも絶大な人気あった。いろいろ聞いているとポール・サイモンのギターテクニック超絶ではないかと思う。ギターうまいなぁぁぁこの男。この男って、天下のスターに失礼だが。ソロになってからは、よくレコードを買った。これこそフォークとか言ってられない。ロック、南米、アフリカの音楽と多彩だった。

 「4月になれば彼女は」は昔、ギター教室で教えていた。今で弾けるか弾いてみよう (弾き語る)
・・・弾けないな(笑)スリーフィンガー最近やらないからな。
 広島の楽器店で僕は、ピックギターを教える人で、ロック色が強かった。あんまりスリーフィンガーとかはやらなかった。 
 個人的にはポール・サイモンだけ(笑)、じゅんとネネだとじゅん、ピンクレディーだとケイちゃん(笑)  
 今日のは、マッスルショールズという集団と演奏している。ロッド・スチュワートの「アトランティック・クロッシング」。マッスルショールズは、これでもいい音を出している。
M-6 コダクローム ポールサイモン

エンディング

 ハワイ。どうやれば吉田拓郎が喜ぶか、企画してくれ。無人島に持っていきたいものも。もし生まれ変わったら、誰になりたいか。矢沢かロッドか、オードリーヘップバーンか。BR>  生まれ変わったら絶対になりたくない。それも知りたい。
 ここまでお相手は吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆今回は私生活やハワイなどのテーマではなく、音楽というか音楽のスピリットに満ちた回だったな。これはこれでこの番組の魅力的なところだ。

☆伝説の愛媛のイベントの話が少しでも聴けたのが嬉しい。そこに行った方の声というのも初めて聞かせてもらったな。もっともっと聞きたいところだ。こんな超絶素晴らしいイベントが、歴史の片隅にひっそりとあるというのも面白い。

コンサートツアーとイベンター誕生の話は、何度も聞いたり読んだりしているし、拓郎ファンにとっての誇りであるけれど、これは、とてつもなく凄い偉業だということをこの国はわかっているのだろうか。そんじょそこらの手柄話とはワケが違う。
 ビジネスモデル・・・って言葉は好きじゃないが、まさに現代音楽を支えるビジネスモデルを作り上げた後藤由多加や吉田拓郎らの功績はあまりにも偉大すぎる。紫綬褒章や勲章なんていらないけれど(おまえがいうな)、今この時代に誰がどれだけこの偉業に感謝と敬意を払っているというのだろうか。何かというと「レスペクト」だ「レジェンド」だと騒ぎ、コンサートツアーというビジネスでしこたま儲けているすべての音楽業界の人々に問いたい。コンサートツアーの始祖たちに対するあなたがたの態度はそれでいいのか。あなたがたのレスペクトとは、レジェンドとはなんなのだ。


☆ブロマイドを作れば良かったのに。絶対、森田健作よりも売れたはずだぞ。なんといってもビジュアルの吉田拓郎である。いや今からでもいいぞ。買うぞ。原宿の地下に少年少女かきわけて生写真とかあれば買いに行くぞ。

「拓郎 音楽は心と肉体を自由にしてくれる。いつまでも音楽の傍にいようぜ。」
・・・そうか、リーランドスカラーだったのか。涙ぐむくらい素晴らしい言葉ではないか。
♪音楽の傍らにいつもいるそんなアナタのおそばにアタシを置いてぇぇ・・・と神楽坂の芸者さんの都都逸みたいな気分になる。音楽の傍で倒れるという御大の傍で私も倒れたい。

☆バハマの「君のスピードで」。この曲には、そこはかとない「静けさ」を感じる。今までの御大の曲には決してなかったシンとした静けさ。クラブ25で深夜に聴いたからだろうか。
 それまで拓郎は静かなバラードを歌っても、どこかで魂の律動のようなものが息づいていた。しかし、この作品にはどこまでも「静けさ」が漂う。静寂の海を小さな船が滑り出すような「♪こんなに人を愛せるなんて・・・」という導入。拓郎のボーカルはどこまでも穏やかに流れて行く。そして何よりこの詞は素晴らしい。自分的には、この作品は、御大の作品の分岐点のように思う。ま、自分ごときが勝手に分岐しても仕方ないけどさ。
 でも確かに、この原曲こそがベストテイクであることに異論はない。

☆「4月になれば彼女は」・・・・「お喋り道楽」のときに、細川直美のあまりの可愛さに舞い上がって、頼まれてもいないのに、これを弾きだした御大を思い出した。たぶんギター教室の昔から女の子を惚れさせるテクニック・ツールだったに違いない。そういうチャライ御大も好きだぞ。

☆個人的には、アンバンクロフトは、「奇跡の人」のサリバン先生だった。それが後に妖艶なミセスロビンソンになっているのを観てしまった時の困惑と衝撃は凄かった。大人の事情ではすまなかったものだ。ダスティンホフマンのセクハラも驚いたが。やはりダスティン・ホフマンではなくアル・パチーノ派で良かった。いみふ。

第31回 2017.11.5

こんばんは吉田拓郎です。
<笑い声や喋り声すべて可愛いという30代女性の投書>
 おらーね、・・・僕はね、嬉しいよ。家を出るとき、帽子、ジーンズとか、ちょっと見て貰って「カッコイイ」と言ってもらうと嬉しい。異性からほめられると嬉しい。年下にいわれるとまんざらでもない。
<イタリアントマトパスタを食べたという投書>
 久々に妻の仕事の時間が空いて・・・大変だったんだよ、監獄のお姫さまというけれどこちらは、地獄のお父様なんだよ。それでも時間ができたので、パスタを作ってもらった。チリ産のワイン。プロシュートでイチヂクを撒いて、これが美味いんだよ。で、トマトパスタをいただきました。しかし、どうも味がうまくいかなかったらしい、心の機微があって、妻の機嫌がよくない。カミさんは無口になってしまった。この不穏な雰囲気。「おいしいよ、佳代」「何か違うのよ」・・・雰囲気に耐え切れず一気に食べて飲んだ。夫婦というのはむつかしいな。<20代、「午前中に…」が好きで、特に「ウィンブルドンの夢」が好きという投書>
 この唄は、もっと評価さるべき。キミは、音楽的センスがいい。おっ広島か。広島カープが負けちゃったな。まさかと思ったよな、みんな。 
<未収録音源を加えて完全版ライブ73という投書>
 未収録音源、僕は持ってない。レコード会社にもないと思う。客席のバカ野郎が勝手にしているのが出回っているだけだ。そういうのは許されないことだ。
<監獄のお姫さまの姉御が品の有る着物姿、岩下志麻さんみたいに素敵、「そんぐらいにしとき」と拓郎さんはいつも言われているのか・・・という投書>
 言われてます(笑)。ウチのは着付け先生もやっていた、すぐやめたけど、着物の着方がいい 。
 しかし、ドラマのおかげで生活乱れた。それまで7時に起きて12時に寝るという規則正しい生活が乱れて、朝4、5時に起きて栃木とかまで行っている。近所でなんとかならないかと思うが。ドラマ本当に大変。睡眠不足になりがち。12時過ぎ、帰る連絡があると、起きて待っている。家に着く30分前からお風呂を沸かしといてあげる。風呂にはいってから先に寝るが、睡眠導入剤がないと生きていけない。
 洗濯の仕方とか、その家々のしきたりがある。夫は知らない主婦のやり方がある。細かい指図があって大変なの。
 ドラマはどんどん面白くなる。クドカンワールドなので、とっつきにくい人はいるだろう。僕も最初は慣れなかった。最近はやや理解できる。今回は筋立てがいい、なぜ彼女たちは、こういう危険なことをするのかの謎がとけてゆく。
 しかしまぁ 日常はグッチャグッチャ、あとは家事で大変。大変な吉田拓郎の「ラジオでナイト」(笑)
■タイトル

 ハワイ行きを真剣に考えている。
<先日、結婚式をかねて行った、オアフの料理をデリバリーして楽しむとか、バウリニューアルにみんなで参加という投書>
 おっ、行きましたか。オアフの料理はデリバリーはダメ。いまデリバリーの舞ナチなんだもん。バウリニューアルは是非参加してほしい。 
<みんなで拓郎さんの昼寝を見守るという投書>
 とんでもない企画だ。そんなの見られたくない。神経質なんだから見られてたら寝れない。どんな睡眠薬でも寝れないよ。僕を一人にしてください。
<男女混合水着コンテストという投書>
 男女混合、キミ達の水着なんて見たくないよ、君たちいくつなのよ、体形はどうなのよ

恋人パートナーから言われた嬉しい一言。僕なんか、妻から言われるたびに、おびえてしまうけどね(笑)
 10代 片思いの人からニックネームで呼ばれた 好きな人から道を譲ってもらった
…心の純粋さを感じるね
 30代 あなたの瞳からこぼれる涙が綺麗だろうね
…勝手にしろ
 40代 ありがとうという一言
…あるよね。キンキにありがとう言いたくて「ありがとう」という唄を書いた。ベストテイクで今度やるかな。
  「拓郎のコンサートに行っていいよ」と言われた
…こうせつに行っていいよとは違う(笑)
  手料理が美味しかった
…パスタ褒めたんだけどね
  一緒にいて飽きない
…飽きられたら終わりだよ
 50代 今までで一番好きだよ
…年のわりには若いよ

 30代男性 デートの終わりに帰ろうかというと「いやだ」
…なーに言ってんだよ
  会えないときに他の女子話しているだけで憎い
…なーに
 50代男性 生まれ変わってもあなたと会いたい
いいね
  新婚時代 出世はのぞまない 元気でいてくれればよい
…て言いながら出世しろといわれるんだうな
 60代 白髪になっても仲良くしよう
…髪の毛無くなってもという人いないかな、髪の毛なんかいらない、髪の毛なんか邪魔よ、という人いないかな(笑)
M-1 君といつまでも 加山雄三

■CM明け
 僕がラジオとつきあうキッカケ。デビュー直後、テレビに出ない時代があった。フォークだからではなく、音楽表現するにはテレビは時間が短い。自分の歌を理解してもらうにはあまりに短い。マスメディアでも週刊誌で音楽の話をしてもプライベートの話しか出ない。ま、メディアからは、軽く見られて冷たくされていたんだな。
 で、僕には取材を拒否する姿勢が芽生えた。苛立ち虚しさは頂点だった。そういうなかで、僅かのの音楽雑誌とラジオだけが理解してくれた。ラジオがチャンスをくれた。自分の表現の場だった。そうしてラジオに愛着と信頼が芽生えたのだ。

今週のベストテイク

「おきざりにした悲しみは」 (イントロとアウトロを弾く) 
このイントロは、現場で高中正義がアドリブで弾いてくれた。コードだけ渡して、思いついてやってくれた。素晴らしいと思ったね。ベースも高中だった。つのだひろのところでベーシストだったから、ベースも巧い。キーボードが柳田ヒロ、ドラムがチト河内・・・お兄さんのクニ河内がハプニングス・フォーで起用代でミュージシャン。それに僕のアコースティックギター。
 結婚しようよ 旅の宿の次のシングル盤。これまでは、フォーキーなサウンドだったので、この曲は重すぎて暗くないかと反対されたが 、重いロックビートでいきたかった。反対があったが、ソニーの洋楽担当だけが、日本もココまで来たかが感心していた。
当時としては重たいロック。ヘッドアレンジだけで4人で作った。高中は天才だな。
M-2 おきざりにした悲しみは

今週のマイ・フェイバリットソング

 みんなに知って欲しい。
 エイミー・ワインハウスと言う歌手。昨年亡くなった。「エイミー」という映画を観た。観ていて心が痛くなつた。この人は、天才です。あまりに凄い天才女性ボーカリスト
27歳で薬物中毒で死ぬ。なぜそういう人生を歩んだのか。何でこの人死ななきゃいけなかったんだろうか。愛情に飢えていたのか。
歌う姿に感動させられたが、なんで死んじゃったのと思ってしまう。多くの方々に知って欲しいし、映画を一度観てほしい。
M-3 Rehab エイミーワインハウス

エンディング

ハワイで持ち上げるという企画、祭り上げる企画、無人島にもっていきたいもの
生まれ変わったら誰になりたいか。憧れと人生は違う 坂本竜馬か武田鉄矢どっちか。
吉田拓郎という人生は大変だよ、きついよ。生まれ変わってもあいつにだけはなりたくないというのも楽しみにしている。

お相手は吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆昔、70年代中盤から80年代中盤の頃、御大は「自分は人一倍家庭願望が強いんだ」と口癖のように言っていた。しかし、その当時の御大は、白馬に跨って美女から美女へと駆け回っていたスキャンダラスなイメージだったし、「愛を残して旅に出ろ」「家は出たけれど」「家を捨てたんじゃなかったのか」などと絶唱しておられたので、超絶説得力を感じなかった。
 しかし、先週の逗子転居の話はもちろん、ラジオで垣間見せてくれる話からは、家庭を大切に生きる御大の姿が浮かんでくる。あの日語った「家庭願望の強い人生」というものを見せてくれているかのようだ。
 一生をかけて一生を歌う御大。このラジオがあってよかったとつくづく思う。

☆ハワイに向うのだな。御大にはハワイの風に吹かれてほしい。ここまでハワイを愛した男だ。ハワイの方から、御大のところにやって来いとトランプ大統領にいいたい。いみふ。

☆それにハワイに行ければ、きっと日本はどこにでも行ける。行くかどうかはもちろん別にして。

☆髪の毛にこだわる御大。愛に髪の毛は邪魔である。御意。

☆「未発表音源」。私も聴きたい。でも「あるだろう、持ってるだろう、だから出せ」ではダメなのか。答えは「ない」しかない。たぶん、ものすげーーー聴きてぇぇぇぇぇぇという声が高まりに高まってうねりのようになった時に、無いと思っていたものが倉庫の片隅から偶然発見されました・・・という筋のものなのではないのか。なので聴きたい自分をいつも全力で維持していよう。いみふ。

☆「おきざりにした悲しみは」いいねぇ。自分なんがが言うまでもなく、もう神曲だよね。中学生の頃、ステレオの片側のスピーカーだけ大きくして、このなんとも言えない饒舌に唸るようなギターを繰り返し聴いたものだった。高中も、ロックもブルースも皆目わかってなかったが、凄いということになっていることだけはわかった。ギターもすんぱらしいけど、御大の歌声も涙が出るくらい素敵だ。
 それにしても歳とともにしみいるこの作品。高中って未成年だよね、このころ。どんだけ天才なんだろう。

☆「エイミー」に見入ったという御大。御大は、本当に音楽が好きなんだなと思う。即amazonに注文した。エイミー・ワインハウスがどういう歌手だったかとともに、そこに御大が何を見つめ、何を感じたかがもとても気になるじゃないか。

第30回 2017.10.29

吉田拓郎です。
新企画
〈埼玉県に引っ越して来ないか、海が無くて最高です、ハワイよりいいですという投書>
吉田拓郎引っ越し企画。こいつはやけくそじゃないか。
 大宮でよくコンサートする。大宮なのに前乗りして駅の中のターミナルホテルに泊まっていた。前日は近辺でむ。ゆうというマネージャーと宇田川と背広来てバーに入って、お店の子に「東京で車のセールスしてる」と偽って「カローラ?トヨタで働いているんだぜ」と嘘ついて盛り上がったことがある。だから大宮は好きだけど引っ越しとなると二の足を踏む。

<声にハリが出てきたという投書>
 若返ってるかね。最初は年相応だったけど喋っているうちにバカになっちゃった。2、30代に戻っちゃってさ。なれなれしいよな。自分で聴いてても自分の笑い声で笑っちゃう。
<故郷自慢、長野はぶどうの名産地という投書>
 そういう、知ってるぞというわけではないけれど、ワインは、昔、日本のは甘かった。フランスやカリフォルニアには勝てなかった。しかし、最近は美味なものが増えている。
ぶどう 赤だとカベルネ・ソーヴィニヨン メルロー 白だとソーヴィニヨン・ブラン
 これでトマト味のパスタを食べたいけど、12月まで作ってもらえないのよ。イタリアン一緒に行く人がいないし。つまんねーな。
■タイトル

 なくて七癖、ルーティーンについて、ニッポン放送で働く人のアンケート。
 20代 上司の癖、かわいい子にはちゃんづけ そうでもない子は苗字で呼ぶ。
…胸が痛むな。俺も傾向としてあるかもな
 仕事の時「さぁ」と腕まくりする40代の女性。
…昔、夫婦喧嘩をして、ソファーに座ってたらカミさんが「なんなのよ」と腕まくりした時は殺されると思った。死を覚悟した。それ以来頭が上がらない。
 60代の女性でマッサージの時、イケメンを指名してしまう
…俺だってネイルサロンではそう。美容院は、お客さんが帰ってからやってもらうが、女の子が帰ってしまって、男の美容師に頭とか洗われると気持ちよくないもん。
 50代男性のついつい妻にご機嫌とる
…年代関係ないよね。しようがない。

 ドラマの主題歌が安室奈美恵。いろいろタイムリーだ。このドラマが面白いんだ。クドカンワールドでマニアにはたまらない。
M-1 ショータイム 安室奈美恵
 このドラマの主人公で小泉今日子さんの役名が「馬場カヨ」。うちのカミさんは「吉田カヨ」なんだよ。

■CMはさんで
<ハワイ・マウイマラソンに行くという投書>
 マラソン…ハワイまで行って風光明媚な場所でわざわざ走りたいというのがよくわからない。ハワイは、のんびりして心を解き放って、そういう場所で、走る気持ちがわからない。かかりつけ医はマラソン狂で全国に行く。新幹線にまで乗って走りに行くようなマラソンマンの気持ちがわからない。
<ハワイで胴上げしようという投書>
 昔、ファンとハワイツアーに行ったとき、代理店の小野さんが、ホノルルで胴上げされていた、それぐらいみんな感動していたんだよ。吉田拓郎とハワイ行くとロクなことないと思っているかもしれないけど、吉田拓郎といくと感動がまっているわけさね。料理から手配したり、いろんなことをやってくれるわけさね。ないがしろにしないで、ちゃんと企画を書けよね。俺のコンサートの完成度をみならえ。
<おれはこれだけ拓郎が好きだという弁論大会をハワイで開催という投書>
 熱いだろうな。想像するだけでやめたい。それは相当むしあつい。ここはハワイかという気分。絶対やってはならない企画だな。
<なんだかんだいわず行こう、定員200人、ハレクラニビジネスツアーとヒルトンエコノミーツアーを設置しツアー料金から5万円から抜いて200人分1000万円夫妻に差し上げるという投書>
いい企画だね、という思いと、そこまではできないという思いがある、…が企画として面白いなぁ。

ベストテイク・レコーディング

 今週は、アルバム「午前中に…」。いろんなドラマーと付き合っているが、スケジュールの都合で最近は会わない村石雅之が好きだ。「こんにちは」ではたくさんやってもらった。
ドラミングをリズムを刻むのではなく、ソロみたいな感じでやってくれと注文した。自由でフリーなドラムでやっている。大好きな曲で今も夜寝る前に聴いている。自分への応援歌だと思っている。

 かつて体調を崩していた気があった。どうしても物事を前向きに考えられない。理由もなく前向きになれないそんな状態が続いていた。
かかりつけの医師に「どうしたらいいんだろう」と憂鬱な状態を訴えた。
 医師が「無理してがんばっていないか、尻に鞭を打ってないか」と聞かれた。その頃は何かしなくてはいけないと思って、スポーツ観戦とか魚釣りしてみようか考えていた。
「だめだよ。魚釣り好きでもないのなら。興味のないことを無理にしようとしちゃダメ。 それだと、今の病もひどくなる」というアドバイスが今でも忘れられない。
 目からウロコだった。自分の得意なこととは家でゴロゴロすること。何かしないことを悪いことと思わない、それが自然なんだと思うことにした。
 そこから元気になった。無理に挑戦して無理に成し遂げようとは思わなくなった。
 その医師は亡くなって息子さんに診てもらっているが、名医だった。奥さんも心ふさいだ病に苦しんだ時、このお医者さんから東京へ引っ越したらどうだいとアドバイスがあった。
 7年間、逗子で暮らしてきたが「君たちに逗子の暮らしはあっていないんじゃないか」と言われた。家も建てて、そこで終生暮らすつもりだった。そうすれば妻は良くなるだろうかと先生に問うと「賭けだけど僕は治ると信じてる」と言われた。
 厳しい決断だった。妻と妻の母に話して、もう一度東京に戻った。すると妻の病気が快方に向った。
 心を病むときがある。人間は頑張れないときがある。そういうことは許されるんだという気持ちを歌にしてみた。
M-2 ガンバラナイけどいいでしょう 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 今週は、趣向を変えて日本に伝わる御三家を紐解いてみたい。
 僕と陽水、ユーミンと中島みゆき…は三人ではないけれど、日本の芸能界には御三家がある。
 御三家の元祖は、徳川御三家。尾張・紀州・水戸。
 音楽では、橋幸夫、舟木一夫、西郷輝彦
この辺りは、俺の青春だ。
M-3 潮来笠 橋幸夫
M-4 高校三年生 舟木一夫
M-5 いつでもいつでも君だけを 西郷輝彦
 知ってるかな。

 新御三家は、西城秀樹、野口五郎、郷ひろみ。
デビューがほぼ同期。みんな17歳くらいなのに、吉田拓郎だけ23歳。ずっと年上で恥ずかしかった。すんげー傷ついていたんだよ。デビュー遅かったんだな。
M-6 情熱の嵐 西城秀樹
M-7 君は美しすぎて 野口五郎
M-8 男の子女の子 郷ひろみ

 中三トリオ。これは男達は、みんな誰が好きだったかとかあるだろうね。
オレは桜田淳子だったかな。そういえば、桜田淳子には曲書かなかったな。
M-9 私の青い鳥 桜田淳子
M-10 せんせい 森昌子
M-11 ひと夏の経験 山口百恵

三人でまとめた方が売りやすいのか。そういうシステム傾向はなんなんだろう。
スパーク三人娘というのがあった。これは、ナベプロかな。中尾ミエ、伊東ゆかり、園マリの三人。
そして新三人娘、天地真理、南沙織、小柳ルミ子
つい最近のことのような気がするのはオレだけか
M-12 恋する夏の日 天地真理
M-13 17歳 南沙織
M-14 瀬戸の花嫁 小柳ルミ子
 南沙織が、好きだったが、彼女からは作曲依頼が当時は来なかったな。小柳、天地からは依頼が来たが。    

 元祖三人娘というのがあった、雪村いずみ、江利チエミ、美空ひばり。この辺は自分でも怪しい。
 演歌三羽烏というのもあった。
M-15 お富さん 春日八郎
M-16 王将 村田英雄
M-17 哀愁列車 三橋美智也

みなさん何曲ご存じでしょうか

エンディング

ハワイ旅行で持ち上げる企画募集
お相手は吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆一週間空いただけなのに、妙に懐かしい。もう30回。私たちの大切なルーティーンが戻って来たよ。

☆ハワイ再加熱か。いよいよ企画が具体化しつつあるのだろうか。
 旅行代理店エンターテイメント・ワールドの小野さん。懐かしい。確かに胴上げしたいくらいの人だった。ワガママな御大とこれまた思い詰めた私らファンの間に入って、あれこれと気を配ってくださり、並々ならぬお世話になった。
 現地で、急遽、茶話会「田家秀樹さんを囲んで」(爆)を設けてくださったり、帰ってからも旅行のアルバムについて気を配ってくださったり、ファンの想い出作りのために陰ながら奔走してくださった。彼の新宿のお店にも行ったなぁ。あらためて感謝とご冥福を祈ります。 そして、ついでに厚かましいけれど天国から、拓郎とファンをまた素敵なハワイにお導きください。

☆「ガンバラナイけどいいでしょう」は聴くたびに新鮮な涼風が吹いてくるようでどんどん好きになる。なんと繊細で優しくてチカラ強い唄なのだろうか。最初の印象とは随分違ってしまった。
 この作品の出自ともいうべき主治医の先生のお話は、私とても忘れられない。いまさらながら、何かをしなくてはならないと焦慮していたという御大の苦悶をの深さ思う。
 そう思うと、こういうサイトまで作って、あーだ、こーだと文句や要望を言うファンというのは、本人が読んでないにしても、申し訳ないという殊勝な気持ちにもなる。しかし、これこそが自分の好きなことなのだ。吉田拓郎を満喫して、あれこれ勝手なことを書く…これをしないと私が病んでしまうのだ。すまん。

☆いちばん胸わしづかみにされたのは、逗子から東京に戻る経緯の話。初めて知った。当時は、LOVE2で忙しくなったし、六本木界隈が恋しくなったからかと思っていた。確かに家を建て、終の住処として選んだという鎌倉・逗子の地。当時のラジオCLUB25を聴いているだけで、御大が、そこでの暮らしをどれだけ大切にしているかが伝わって来ていた。
 私なんかには到底想像できない苦悶があったと思う。それでも奥様への深い想いから、医師の言葉に賭けた御大の勇気の決断…が垣間見えた。これは簡単にできることじゃないぜ、少なくとも自分には。リセットとはこういう愛をこめた賭けのことを言うのだ…軽々しく使うなよ都知事だか党首。そういう話じゃないか。
 終の住処を離れて東京に向かう。東京移転の決断を、あなたのために引っ越してあげるんだ…ということではなく、あくまでも自分の決断として奥様と奥様のお母様に告げていた様子も感じられた。御大のすばらしさに胸を打たれる。このひとつの逸話だけで、私は吉田拓郎という人を心から尊崇する。そしてファンであることを誇りに思う。…こういうのがご本人には蒸し暑いのだろうけど(涙)。素晴らしい話を聞けた。

☆御三家。かまやつひろし、水原弘、守屋浩の三人”ひろし”を忘れてやいないか、御大。それから私も桜田淳子だった。確かに桜田淳子に作品を書いていない。今から書くという手もあるが、いろいろ大変なことになりそうだし(爆)。おい。

☆ワインがお好きなのだな。ぶどうの品種の知識を語る前に、「ウンチクひけらかすワケじゃないんだよ、ごめんね」みたいな感じの遠慮というかテレが入る御大がまた素敵だ。

第29回 2017.10.15

吉田拓郎です。
<奥様のロケで忙しいのなら、ロケに同行してはどうかという投書>
 「拓郎、一緒に来ればいいのに」といわれるが、小泉今日子とか管野美穂とかいるところで恥ずかしい。ロケ弁も悲しいらしい。ドラマは観ているのはいいけれど、撮影の現場で作る方は厳しい。早朝から深夜までが連日で辛い。映画RONINの撮影でわかったけれども、現場も不潔だったり、大変なんだよ。ロケ弁もえてして美味しいわけではない。
 これから冬になって手料理が恋しい。我が家では、義母の教育のおかけで家庭的な料理が多い。炊き込みごはん、肉じゃがとか。その中で、手羽大根が好きだ。でもしばらくは無理みたいだ。手羽大根を食べたいよ。
<ひとりの過ごし方 自分で募集しといて勝手にしろよとはひどいけど、慣れっこですという投書>
 確かに自分で募集としいて「何言ってんだよ」という(笑)
<つま恋2006のMC「若者どもは夢のあと」「つわものども」ではないかという投書>
本当にバカヤロー(笑)
<人生を語らず~遅すぎることはない 早すぎる冬よりもの意味がわからない、という投書>
 (歌う)どうしてよ。こんなことがわかんないで。遅すぎることはないんだよ、早すぎる冬よりも。
<川の流れの如く「みずもに浮かぶ」は「みなも」ではないかという投書>

<間違い探しが多いが…気にしちゃダメ。アーティストは自由という投書>
 気にしてないよ。いろんなことがあるけど。もう終わったことだしさ。確かに、俺の場合、多いよね。陽水も「極彩色(ごくさいしき)」を「ごくさいしょく」と歌っているものがあるらしい。
 いろいろあるけど、たかが歌じゃねぇか。
■タイトル

 AIで強い将棋囲碁のソフトがある。リスナーにロボットがあったら何をし欲しいか聞いてみた。
 10代 着物の着付け…着物はいいね。色めく。僕がしてあげる おばあちゃんになったら白髪染めしてほしい。
 20代 トレーナー…なーに(笑)
 30代 食器洗い・洗濯…おれもそう。今はわかる。
 40代 好きな音楽
 60代 小さい字を読んでほしい…10代と随分違う。

 20代男性 会社で怒られているので慰めてほしい…情けないな、しっかりしろよ。
 30代男性 風呂面倒…ちよっとだけわかる。今、奥さん忙しく。一人でネイルには行けないづら。
 40代 ロボットは怖い…「ウエストワールド」というユルプリンナー主演のロボットに襲われる映画があった。
 50代 ロト6の予想…競馬とか予想できないのかな

 最近、トム・ペティが亡くなった。トム・ペティ&ハートブレイカーズはボブ・ディランのバックで演奏したことがある。このトム・ペティ&ハートブレイカーズとザ・バンドは世界最強だと思う。来日した時も、ボブ・ディランというよりハート・ブレイカーズを観たかった。シンプルだけれど、いい演奏だった。エイトビートでリッケンバッカーに対応していた。 その後、ジョージ・ハリスン、ジェフ・リン、ロイ・オービソンらと共にトラヴェリング・ウィルベリーズというグループで素敵なアルバムを何枚か出した。
 ご冥福をお祈りします
M-1 I Won't Back Down トム・ペティ

無人島
<ウォシュレットを持ってゆくという投書>
 無人島なんだから電源ないだろ。
<筆記用具、経験を残しておきたいという投書>
 お薬はいらないんでしょうか。糖尿の薬か血圧の薬かの話。かかりつけの医者にラジオを聴いてもらったら先生も笑ったらしい。無人島で、まさか薬に発想が行くというのが、凄い。

ベストテイク・レコーディング

 僕がある時期青春の一ページを原宿で過ごした。ユイもあったし、そこで青春を送った。
でも、ある時から、そういう日常から引きたくなってきた。嫌気がさしてきたというか、仲間とズレてきた。原宿と別れようという思いで「ペニーレインへは行かない」を作った。原宿との青春に訣別の歌だ。ニューミュージックの連中が集まっても最初は良かったが、熱気がありすぎ、蒸し暑さ、暑苦しい。
 一人のミュージシャンとしてシンプルに生きてゆくのがいい、こういう熱気の中にいるのがいいとは思えない。熱気とはおさらばという気持ちで詞を書いた。  

 この曲のバックは不良バンド。中西康晴、エルトン永田、青山徹、島村英二。中西が、シンセサイザーを巧みに操っていて、打ち込みではない島村のシンセドラムが、世界観を作っている。青山がギターを効果音としてディストーションをきかせて歌詞と実にマッチしている。 
 そして間奏のジェイク・コンセプションの素晴らしいサックスソロ。彼はフィリピン出身で幅広く活躍していた。当時はジェイクが席捲していて聴かない日はなかった。中島みゆき、ユーミン、松田聖子、みんな彼を使っていた。最近は間奏になぜサックスを使わないんだろう。ジェイクは、80代と思うが元気でいてほしい。
 コードだけで「まかしといて」とプレイしてくれた。矢沢永吉の影響ですぐ「ビッグだね」というのが口癖だった。
M-2 ペニーレインへは行かない 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 「今週のマイ・フェイバリットソング」が録音になっているけど、生で言わなくてよくなった。ホッとした。

 トム・ペティの話をしたけれど、ザ・バンド。好きだったね。松任谷正隆とよくレコーディングで「バンドいいよね」と話していた。僕がディラン、松任谷がバンドを意識していた。レコーディングにしてもアレンジにしても、バンドには憧れていた。
M-3 アイシャルビーーリリースト ザ・バンド
 大好きだけど…シブイね。   

 1974年にザ・バンドをバックにコンサートをするという話が盛り上がった。事務所の社長がカナダに飛んで交渉したら、のってきた。夜中に社長から「もうすぐ決まる。5,6,7本のツアー。曲作れよ。」と電話で言われて興奮した。「曲も作るし、演奏したい曲もある」。しかし、その後の電話で「拓郎…ポシャっちゃったよ」。泣いた。「どうしたんだよ」「ディランがツアーをする」と言い始めた。ロビー・ロバートソンーが「ディランのオファーを断れない」ということでボシャッっちゃった。
 もし演っていたら、どうなってたんだろう。
 それでディラン&ザ・バンドの全米ツアーを観に行った。ミュージカルステーションの金子社長さんやソニーや事務所の連中とロスに観に行った。行きの飛行機で金子社長が、「家内のおにぎり食え」(笑)。あの頃は、エコノミーだったかな、窮屈で長い時間かけてロスまで行った記憶がある。
 ロスL.Aフォーラム。そこの熱気が凄かった。ディランは、直前に自動車事故でコンサートを休んでいた、実に久々のコンサートだったので、異様な盛り上がりだった。みんなで横に並んで観たが、ここでおにぎり出さないでよ、さすがにここで出したら怒るよ(笑)
 凄いコンサートだった。ザ・バンドはディランを囲むようにいる。ディランが端にいて、バンドが真ん中。それがカッコイイ。
 帰ってツアーでマネした。「愛奴」…でも愛奴とバンドは違う(笑)ドラムが浜田省吾だもんね。
 ロビー・ロバートソンがディランのギターをチューニングしにくるんだよ。ディランはチューニングできないのかな、泉谷みたいだな(笑)
 すべてがもう夢のようで。
 あまりに素晴らしく、俺にはもったいない、早すぎたかなとも思った。
 ディランのバンドで、ザ・バンドとトム・ペティ&ハートブレイカーズ、これは良かったけど、その他のバックバンドには納得していない。映画「イージーライダー」に使われた曲。
M-4 ザ・ウエイト ザ・バンド

エンディング

 お相手は吉田拓郎でした。
 ハワイ。持ち上げるのが無理なら、持ち下げるのでもいい
 方言 故郷 広島でも始まったらしいな。いいたいことはたくさんある。広島市民球場。王さんのホームランで立ち上がったら叩かれた。広島は怖いところだな。
 さて来週は選挙でお休み。

個人的思いつきと感想

☆最初に言っておきたい。「国難」で解散・総選挙するそうだが、おかげで来週はラジオが飛ぶ、こっちは「拓難」である。

☆「字が違う」「読み方が違う」のコーナーは確かにもういい。御大のMCなんて、もともといい加減なんだし(笑)
 ただ、意味があるとすれば、普段は話題にも意識にも上らない「川の流れの如く」なんて曲を御大にリマインドさせるという効果は大きいかもしれない。
 「みずも」でなく「みなも」だから♪今は黙って水面(みなも)に浮かべ…という「流れる」まで記憶換気してくれればいいのに。確かに、たかが唄だ。「RONIN」も「川の流れのごとく」も「君の街に行くよ」も次のライブで唄ってしまえばいいことだ(爆)。ワーオ。
☆トム・ペティを悼む御大。図らずも、何日か前のadayで知りたかった、トム・ペティの解題を伺う事ができた。ボブ・ディランのバックとして、「ザ・バンド」と「トム・ペティ&ハートブレイカーズ」は、双璧・世界最強と言う言葉が聴けたことが嬉しい。

☆「ザ・バンド」との幻の競演。いつも思うのは、「後藤由多加」って凄いよな。だって、28歳くらいの若造が、アメリカ行って「ザ・バンド」と契約交渉して成立寸前まで行くんですぜ。なんという度胸と才覚と情熱。みんなもっともっと誉めよ、讃えよ。

☆そして思うのは、御大のみならず残念だったなという無念の思いだ。本当に実現していたらどうなっていたんだろう。時期的にたぶん「ペニーレインでバーボン」「人生を語らず」「暮らし」「僕の唄はサヨナラだけ」とかをバンドと演奏することになったのだろうか。夢想は尽きない。

☆Shangri-laや「あの娘を待っている街角」の時の御大の喜びは、そういう歴史と文脈のうえにあることを考えないとわからない。いや、意識してもしょせん御大の気持ちなのでわからないが(爆)

☆ただ、私は、それをとおりこして、今も「ザ・バンド」と「トム・ペティ&ハートブレイカーズ」という二大バンドへの超絶熱い気持ちをここまで語る御大がもうたまらなく大好きである。トム・ペティやバンドが何者かに関係なく、ここまで力強いオーラを聞き手に向って送りながら語る御大にしびれるのだ。

☆同じバンドへの敬愛で語られた「ペニーレインへは行かない」。私は間違いなく蒸し暑いファンの一人だ。あの時、御大に置いていかれた側である。御大はもちろん誰も私のことなんか知らないが(笑)。そういう鬱屈した思いがあって、この曲を音楽的にきちんと聴き込んでいなかった気がする。

☆なので、この解題は嬉しい。そうか不良バンドの本領発揮か。何回も聴き直してしまった。特に、ジェイクの間奏のすばらしさ…御意。「ローリング30」や79年のツアーはジェイクのサックスと不即不離の関係にある。

 「英雄」の扇情的なすんばらしいサックス、そして暗い海のような情景を湛えた切ない「冷たい雨が降っている」の間奏、砲撃・爆発のようなライブの「されど私の人生は」、そして、今でも聴くたびに泣きそうになるのは79年ライブの「もうすぐ帰るよ」のリリカルで歌うような間奏。もうたまらん。
 そして、79年から10年以上の歳月を経て、流れてきた「しのび逢い」の繊細な前奏。

 最近お姿を見たのは、もう随分前だ。ベーシストいかりや長介さんと競演するCMだった。あれも超絶カッコ良かったな。ジェイクさん、いつまでもお元気でいてくださいと私も言いたい。

第28回 2017.10.8

吉田拓郎です。おうちに、一人でいる生活。奥さんはドラマの仕事で、朝は4時から深夜まで、ドラマ関係者は大変だ。ドラマは観ているのは楽だけど一本作るだけでも大変なことだ。そういうわけで一人の時間が多いので、音楽聞いたり、録りための映画を早送りで、スーザン・サランドンとジュリアン・ムーアは苦手だが、よく出ている。将棋番組も観る。

そういう一人の寂しさもあめわけで、時間のつぶし方のアンケートがある。
 20代女性 「Siri に話しかける」「手あたり次第ライン」
 …ダメだね。
 20男性 「youtube投稿動画の案を練る」
 …なーにが
 30代女性 「ヨガ・ストレッチしながらビデオ観る」
 …なーにが
 40代女性 「アイドルのDVD等」
 …なーにが
 40代男性 「酒のつまみをつくる」「プラモデル」
 …なーにが
 60代男性 「パズル等脳トレ」
 …なーにが
 60代女性 「犬ペット」
 …なーにが
 他にないのかよ  全体的に、若い人はスマホやネット、年寄りになるとテレビとかかな・・・どうでもいいか。  
■タイトル

無人島にひとつ持ってゆくもの

<旦那ではない、別れたあの人という投書>
…なーにが
<旦那を持っていく、矢じりになる石を見つけたり、火も起こせる、木も登れて家も作れるし、海で獲物も採れる、外科の治療もできるという投書>
旦那が必要なんだな。その旦那に逢いたいな。
<通信手段を持っていきたいという投書>
姿勢を正して。
<吉田拓郎さん連れて行きたい中三受験生、拓郎さんはギターを持ってきてくださいという投書>
 ギターは持っていきません。行く気はないけど楽器は持って行かないよ。「無線機」はわかる。いいなぁ。
<血圧と糖尿の薬で悩んでいるのでどちらにしようか迷っているという投書>
 ふははははははははは (大笑い)
 これは切実だね。おまえは両方もってゆけ。おまえだけは許すぞ。

ハワイの企画

<殺到するので論文選考、「吉田拓郎の多大なる影響」で審査すべきという投書>
 確かに論文はいいな、でも70年代の弾き語りがイイという頑固爺のは読みたくない
<サインと握手とエステという投書>
 実にシンプルな企画。そういうのは、俺じゃなくて、南こうせつでいいんじゃない。
<ハワイでモヒート奢りますという投書>
 モヒートはマイアミだよ。ヘミングウェイで有名 ハワイはチチとマイタイ チチはココナッツミルクとラム酒…わかんない。
<娘がハワイで挙式 一緒にという投書>
 本当に勝手な奴だな。そうはイカのあし。

 ハワイは、実現に向って着々と進んでいる。前回のハワイ実現しなかった富山も行けるといいですねと言っていた。

M-1 スリープウォーク サント&ジョニー

ラジオでナイトクラブ

 方言
<名古屋、「あらすか」…こんなアラスカみたいに寒い場所あらすか‥という投書>
<名古屋、机を移動する…つる 広島…をさげる、香川…かくという投書>
 さっぱりわからない。
<福岡の田川 語尾に「き」をつける、「行ってくるき」 「すき焼きがすきやき」という投書>
昔、田川出身の陽水とパンダ、どっちが都会人か言い争っていて可笑しかった。
「モーリス」…あったなぁ
<長崎 三つの文字  とっとっと という投書>
とっとっと? とっとっと
<秋田 ひともじ「け」「く」「め」という投書>
 食べて「け」、いただきます「く」、おいしい「め」
 寒いのでなるべく口を開けないで会話するのはホントらしい。

ベストテイク

 ライブ73
ソニーに移籍した直後のアルバム。それまではエレックにいて、フォークブームの中でギター一本で演奏することが多く、バンドも十分な形ではなかった。
 移籍後、それまでにたまったストレスか一気にライブ73で爆発した。ライブ73は、もはやフォークソングではない。50、60のリズム&ブルースに、ブラスセクションまで配した。一日目は、満足いく出来ではなかった。その夜、瀬尾一三と村岡健と打ち合わせをして修正して、満足なリハーサルもできなかったが、二日はベストなステージが出来た。ライブ盤は殆ど二日目。
 73年だからミュージシャンも芽生えの頃、すさまじく手馴れている時代ではないし、大編成も珍しかった。ドラム田中清司。すばらしい ベース岡沢章、この時代にこんなベースがあったのか。エレキは、高中正義だし、オルガンは、松任谷正隆、ブラスは、村岡健で、ストリングスにコーラスもつけていた。
 この大編成でシャウトして歌う感じ。これのどこがフォークなんだろう。そういう枠に入っていないと思う。
 田中、岡沢、高中は今でも聴くという…ミュージシャンも絶賛するアルバム。73年にこんな演奏ができているのか。ブレイクしまくっている、爆発している演奏。

M-2 君が好き 吉田拓郎
 もう爆発してるね。ドラムとベースのかけあい、アンサンブル。ミュージシャンのエネルギーが凄い。
 このテープをスタジオに持っていってトラックダウンの時、普通は楽器などの音の上げ下げをするんだけど、「これいじるのやめない」という空気になった。このまんまエネルギーを出そうとしたライブ73でした。

今週のマイ・フェイバリットソング

 今週は、キャロル・キング。ジェームス・テーラーとイメージだぶる。60年代後半から活躍が目立ちアルバム「つづれおり」で有名なシンガーソングライター。しかし、その前にも名楽曲を他の歌手に提供していた。メロディーが当時の5,60年代の典型的なコード進行 C- Am- G 7 これをひねって転調させるところが好きだった。
M-3 One Fine Day シフォンズ
 …好きだったなこの曲
M-4 Go Away Little Girl Steve Lawrence
M-5 ロコモーション リトル・エヴァ
 …伊東ゆかりが歌っていた。
 こんなふうに既にヒット曲を既に作っていた。リトル・エヴァは、キャロルキングのベビーシッターだったらしい。
 ニールセダカは、「おおキャロル」 キャロル・キングと恋仲だったという噂。ニールセダカ (カレンダーガールを歌う)。
M-6 おおキャロル ニールセダカ
 ビッグスター同志。おおキャロルに呼応して「おおニール」を作ったという噂がある。
 俺が中島みゆき、ユーミンを歌にするとこうなるのか(笑)
M-7 きみのともだち キャロル・キング

エンディング

 ハワイで歌わないと言ったら、奥様は「あなた50歳の誕生日で歌ってたわよ」と。
 方言、ふるさと、無人島…募集。
お相手は吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

 キャロル・キングも素晴らしかったが今日はとにかく一点集中。ライブ73である。御大の解説は、いちいちごもっともである。もう超絶すんばらしい。それは、拓郎ファンすべての共通の思いだろう。

 このライブ73は、「フォークじゃないことの証明」なんてことは、もう当ったりめぇよ。そんな小さな意味にとどまらない。ライブ73の威力は、そういうフォークに対する反証の具としではなく、これが音楽世界の最高峰のひとつであることを積極的に証明する証拠として用いるべきだ。
 自分の思いは、uramadoの「君が好き」で書いた通りだ。

 名盤「よしただくろうライブ73」に初めて針を落とし、この作品のイントロでビッグバンド全開の一撃を受けた時はびっくらこいたものだ。まるで黒船がいきなり大砲を撃ってきたかのような衝撃だった。フォークじゃないじゃん。吉田拓郎は、かねてから管弦を入れたビッグバンドの演奏で歌うことを夢見ていたという。その夢がかなった総勢約30名に及ぶビッグバンド。そのパワー全開のぶ厚いロックンロール。その激しい演奏とせめぎあうような拓郎のシャウト。 素晴らしい。ああ、もう賞とか勲章と殿堂入りとかなんでもいいから授与しろよ。
 うねるようなギターを弾く高中正義、松任谷正隆は二十歳そこそこ、拓郎も瀬尾一三もそしてこのコンサートを企画・製作したユイの後藤由多加らスタッフもみんな二十代の半ばだった。そんな若者たちが、よくこんな音を実現させ、また残せたものだ。間違いなく音楽の神様が、演奏させ残した音なのだと思う。」

 と私ごときが偉そうに書いているが、このライブ73のライブとアルバムについては、もっともっと熱い思いを持たれ、深い音楽的分析・考察をなされている方々がたくさんいらっしゃる。それほどに、ファンそれぞれの胸の中にあるライブ73の大きさは計り知れないものがあろう。

 これはもはや文化財のレベルである。

 しかし、そういうファンの高い評価をよそに、日本の音楽史で、このアルバムは賞や栄誉や殿堂はおろか、一般的に評価されたり語られたりすることは殆どない。そういうツマラナイ国に私たちは住んでいる。拓郎ファンは、きっと日々とても生きづらいはずだ。>おまえが決めるな。

 よくある「JPOPを作ったアルバム○○」「ニューミュージック名盤ベスト○○」とか夥しい評論本や記事が入れ代わり立ち代わり出ているが、どこにもライブ73は、取り上げられていない。
 そして必ずその手の歴史本、評論には、うやうやしくNo.1アルバムとして「はっぴいえんど」が祭り上げられている。「はっぴいえんど」。あんな低体温の寝言みたいな音楽が、日本の音楽革命だなんてほんとかよ。このライブ73を理解せずスルーして、意味がわかんねぇ。
 偉大なミュージシャンで組成されていたから、彼らへの「忖度」で音楽界が動いているだけではないかと私は思う。それはいいから、音楽の神様に懺悔して、このアルバムもをちゃんと刮目して観ろ、いや聴け…か。

 とにかく、レコード化されなかった「ともだち」「子供に」「襟裳岬」「金曜日の朝」など珠玉のアウトテイクを参集させて、このライブのコンプリート盤を是非是非出してほしい。初日もあわせて是非。豪華BOXにして、貴重な未発表写真や関係者の証言を集めたブックレットもつけよう。

 せめてこの偉大なる作品を現代にリマインドさせ、そして後世の人々に投げかけようではないか。年齢にして吉田拓郎27、瀬尾26、松任谷正隆22、高中正義20、田中清司25、岡沢章22、石川鷹彦30、後藤由多加24、恐るべき若造たちの偉業を歴史はきっと見逃さないはずだ。

第27回 2017.10.1

吉田拓郎でござんす。ニッポン放送内でのアンケート。女性が男性におっさん、おじさんを感じるとき。
20代の女性。 <メールラインで絵文字使う人>
 俺も武部・鳥山へのメールでは、音楽的な話なので、絵文字は入れないが、奥さんにはハートやニッコリをつけたりする。
<「今朝も10キロ走った」「今度東京マラソン出るんだよ」 聴いてもいないのにランニングをアピールする>
30代の女性。  
<コピー機、新しい機器の前でうろたえている人>
 オレも笑えない。電車乗れないだろうな。昔は、横須賀線乗ったけど、今は乗れない
<酔っぱらうと顔を寄せて至近距離に来る人>
40代の女性<派手な時計とセカンドバックとバブルの抜けない人>
 臭い人はカッコつけてもおじさん。タバコとかポマード臭。
<ランチの後、歯の間につまっている人>
 はさかりがちな野菜。炒めたほうれん草、小松菜、春菊とかがあるね。
・・・「はさかる」っていうのかな。RONIN以来、ノイローゼだよ。

50代の女性<シャツインする人>。ベルトにおなかが乗っている人かな。
 クリントイーストウッドはシャツインしているけどいつまでもカッコイイ。
<自分のオヤジキャグで笑っている>それはオレか。
■タイトル

<気になっていること「ローリング30」の「君の街に行くよ」で「身を粉にして」は、「こな」ではなく「こ」にしてという投書、複数>
 そっとしておけよ。「君の街に行くよ」は松本隆。漢字で「粉」とあるのを「こな」と歌ってあげたの。71歳今日の今日まで気づかなかった。(「君の街に行くよ」該当部分、歌う)
すみません。世の歌手は間違いないのかね。他の人もいると思う。このシリーズが続くのか。

<「我が身可愛く」嘴青く、嘴は黄色いだろという投書>
 いいだろ、オレの生き方は俺の自由だよ。これでは戦いの場だ。いいだろ、嘴青くで。くちばしが黄色い…それぐらい知ってるよ(笑)

<「赤い燈台」は「しれとちょう」は、「しりとちょう」という投書>
 調べると、駅は「しれと」、町は「しりと」らしい。そんなことするなよ(怒)そもそも岡本おさみさんのふりがなで最初に歌った、小柳ルミ子のせい。
M-1 赤い燈台 小柳ルミ子

 毎週メールハガキで元気になれる。御礼申し上げる。深夜放送でやっているけど、このごろ楽しみになってきた。雰囲気を読んでくれる。

<6つの顔というが、ファンに逢ってしまった時の顔があるという投書>
 オレは、つくり笑顔するからな。<出版社のパーティでファンですと声をかけたら、たぶん「気軽に声かけんな、坊主、今飲んでんだ」と怒られると予想していたら、 敬語でていねいに話してくれ、最後には「ありがとうございます、またライブにお越しください」とまで言われて感激したという投書>
 なにせ僕は昔からお茶をやっていますから。ジェントルマンな顔というのがありました。
<30代のファン「車を降りた瞬間」バリバリ打ち込み嬉しかった。おじさんおばさんの好きなアコースティックとかと違って打ち込みもいい、「約束」とかも好き、フェスに来て歌ってくれという投書>
嬉しかった。日本独自のフォークソングを好きな人々は、打ち込みと聞くだけで拒絶してしまう。ピコピコサウンドを想像するけど違う。今、コンピュータは必須だよ。プロトゥールスの時代。
 昔だったら、歌がアイドルうまくなかったので、8から10チャンネルくらいでツギハギしていた。今はプロトゥールスで、音程はすぐ治せる。長短も調整できる。そう考えると歌のうまさとかってよくわかんない。
 写真なんかも修整が簡単で信用できない、コンピューターは、音楽とも深い関係。コンピュータだからダメというのは、はあまりに音楽をバカにしている(爆)。「車を降りた瞬間から」は、こういう打ち込みでやった曲で自分でもいいアレンジができた自信作。こういうものもベストテイクとして流してゆきたい。これからもレコーディングやステージでも打ち込みを使っていきたいと思っている。

今週のベストテイク

 今日のベストテイク。これリズムセクションは打ち込み。ドスンという重低音な感じを希望した。ギタリストの小倉君が、デモどおりやってくれ、ベースも僕がやりますよとやってくれた。ギタリストはベースも弾ける。鳥山もベースはうまい。
 跳ねないレゲエの感じで、小倉君がギターを三重に重ねてくれた。間奏は、違うギタリストがいいかなという感じで、高見澤に頼んだ
 当時T×2ショウというテレビを二人でやっていた。ゲストに女子メダリスト中尾美樹さんが来たとき仲宗根美樹 と言ってしまった (「川は流れる」を歌う)。 
当時ゲストによく出ていた「フォルダー5」。そのメンバーの満島ひかりが大女優になったので、高見澤にメールしたら、「ああ、うらしまひかりですね」と返事が来た(笑)
 この曲の時も闘牛をして骨折して包帯だらけでスタジオに来た。弾いてもらったけど、大したフレーズは弾けない。高見澤は自分でブログレッシブなギターというけど、俺は認めないが・・・幸いにして(笑)高見澤らしくないギターになった。こんなギターなら誰でも弾けるわという感じもするが。エンディングに高見澤らしくトレモロが馬のいななきのように出てくる。ちんぷんかんな人(笑)
M-2 夜が来た 吉田拓郎
これはいいな ♪ヨールレイホー ステップを踏みながら次のステージで絶対やろうかな。

今週のマイ・フェイバリットソング

素朴な疑問 「今週のマイ・フェイバリットソング」は生なのに、「ベストテイク」は生じゃない。どうして違うのか(笑)。

 フォーシーズンズ。大好きだった。Big girl don’t cry 恋はやせがまんは。5週連続ビルボードの大ヒットだった。日本語のタイトルはどうかと思う。
M-3 Big girl don't cry 恋はやせがまん
M-4 Walk like a man 恋のハリキリボーイ

クリントイーストウッドの映画「ジャージーボーイズ」には感動した。音楽好きな人はぜひ観てほしい。
 天性の裏声というボーカルのフランキー・バリ のファルセットが時代を引っ張っていたビートルズが出てくる前は、フォーシーズンズで決まりだった。
「ジャージーボーイズ」で描かれたバンドの確執。バンドは必ずごたごたがある。それで多くは解散してしまう。自分のアマチュア時代の経験では、酒と女とパチンコのもめごとが多かった。どこのパチンコ屋がでるかでもめる(笑) 映画は是非観てほしい

「シェリー」は、日本で九重佑美子が、ダニー池田とニューパラダイスとカバーした。 低音の「Why don't you come out」 を「さぁ出ておいで」と訳していたのを聴いて倒れた
M-5 シェリー フォーシーズンズ

エンディング

お別れの時間ですが、ハワイの企画は続いている ハワイ旅行へどう持ち上げるか
故郷、無人島、募集。
お相手は吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆RONINの「あがらい」は、「あらがい」「あがない」か、意味がわからなかったから気になったが、あとはいいじゃないか(笑)。
☆でもおかげで「赤い燈台」が聴けたのは嬉しかったなぁ。いい作品だよねぇ。「蛍の河」とともに超絶名曲だ。また小柳ルミ子さんの歌唱がすんばらしい。小柳ルミ子さん、サッカーもいいけれど、この二曲をなんとかしてくれ。

☆可愛がられるおじさんというのは、御大はじめごく少数の選ばれた人々であり、私を含めた大多数のおじさんは、世間から基本的に鬱陶しいものと取り扱われる運命にある。だからこそせめて御大は素敵でいてほしいのだ。

☆「打ち込み」には、自分も拒絶反応が強かった。なので御大に怒られているような気分でラジオを聞いた。すまなかったな。断じて音楽をバカにしてはいないが、常に誤読を繰り返しながらゆくのが自分の歩みである。
 しかし、アルバム「俺が愛した馬鹿」の水が一滴もでない砂漠ような「風になりたい」、アルバム「マッチベター」の「いくつもの夜が」などは、となりの席で小学生がゲームをやっているようなピコピコ音が、どうしてもダメだ。
 ただ、そこが御大の凄いところで「ひまわり」の一部と「176.5」の全部については、打ち込みの進化と熟達が示される。その成果物としての「車を降りた瞬間から」だと思う。ああ何日か前に書いたけど「しのび逢い」も、絶品だよ。

☆同時代やリアルタイムのしがらみのない30代の若者は、そういうふうに「打ち込み」を両手広げて迎え、聴くのか。「車を降りた瞬間から」は、さすがに全世代的名曲だが、「約束」をチョイスするあたりが、とても感慨深かった。若い世代の聴き感じる吉田拓郎というものにも興味が湧いてくる。若者はどんなふうに吉田拓郎を聴き、伝えていくのだろうか。

☆ライブの打ち込みが不可欠なこともわかる。しかし、レコーディングとライブは少し違うのではないかとの思いを拭い去れない。細かなところで打ち込みのアシストがあるのは当然にしても、例えば大切なキーメロが打ち込みというのは、不明な自分にはよくわからないんだよ。キーボードや管のミュージシャンを補員すればいいのではないか。どうしても大切な部分が打ち込みになるなら、ワタシが弾いていますって感じで人工ロボットのペッパーくんあたりをステージに座らせておいてくれ(爆)。

☆同じく「夜が来た」このヨーデルの意味がわからず個人的にはトホホソングであった。uramado/夜が来た
でも、昨日、サラリとヨールレイホーを弾き語ってくれたが、あーら不思議、ちょっとカッコイイじゃん。ライブで思い切り説得してほしい。もし凄く良かったったら、お詫びに、みんなでハイジと爺さんとペーターとロッテンマイヤーさんのコスプレで駆けつけて一緒にステップを踏もう。みんな…って誰だよ。