radionight

第100回 2019.3.31

 吉田拓郎です。いよいよ今週で打ち切り(笑)。さっきスタジオにユーミンが来て、久しぶりに話しをした。君の足がきれいでコンサートを観にいったとか、いろいろあったこととかワケのわからない昔話をした。ユーミンと石川セリのパックインミュージックに井上陽水とおしかけたこともあった。当時、一人暮らしの家に遊びに来たりもした。久しぶりだったな。

 この番組はひとりでやってきた。最初にゲストはいらないからと言った。聴取率のためにゲストを読んだりしなくてもいい。なんもかんもひとりでやりたいと言った。
 これが良かったな。音楽を色々と紹介した。音楽が永遠の友達と伝わったという気がした。音楽と人間関係。人間関係はいろいろあってうまくやれなかったこともあったが、音楽とはうまくやって来られた。人生だからいろいろ出会い別れがあった。でも音楽は傍らにいて助けてくれた。

 音楽は素晴らしい、ずっと音楽と一緒にいたことを誇りに思うし、音楽は永遠の友達だ。その友達をより多くの人に紹介したい。だから新しい曲をつくりたい。

 最終回ということでいろいろ考えたけれど、能力のないスタッフでいい案がなかったので(笑)。普通どおりメールを読んでお茶を濁そう。

<最後のコンサートの予想、難病で戦っているが 楽しみにしているという投書>
 思いっ切り楽しんで欲しい、そういう中身だ。しんみりする曲もあるけれど全体としてハッピーで幸せで明るいステージだ。

<こんなにも素敵な放送ありがとうございました、いろんな音楽という投書>
<このためラジオ買った、夫が、拓郎さんが教えてくれたコードを練習するためにギターを抱えている、君のスピード、慕情などをリクエストするとを歌ってくれる、65歳の夫婦だが会話が増えたという投書>
 いい旦那だね。ウチでもないよ(笑)。夫婦は会話がないのはダメ。夫のことを話さない妻、妻のことを話さない夫はダメだな。お酒とか飲んだ時はにもウチはこうだとか話すのがいい。

<ひらがなの”よしだたくろう”の頃からのファンという投書つづき>
 若い人からメールがたくさん来ている。これなら続ければよかったなと思ったりして(笑)

<19歳、拓郎には打倒米津という投書>
<米津、あいみょんも拓郎さんから教わりましたという投書のつづき>
 いろいろな音楽を教えてもらって勉強になったな。
<名古屋在住で息子夫婦の嫁が実家に帰ってしまい、そこで私が かーちゃんが帰って来た時は一発やったものだと言って顰蹙を買ったという投書>
 バカだね(笑)。面白いな。
<「何もないのです」をこきおろして済みませんでした、歪んだネット社会の警告とは気づかなかったという投書>
 私も気づかなかった(笑)。聴いてみようか。
M1 何もないのです 吉田拓郎

 これは鋭い、 歪んだネット社会を予感していた(笑)
井口ハーモニーだめじゃん、音程はずれてる。こういうのを出してしまうレコード会社が信じられない。

<寂しいのは拓郎さんの笑いが聞けないこと、その大笑いを聴くと元気が出るという投書>
 国際フォーラムでいきなり「ハハハハ」と笑うのか。そんなステージがあるのか。

<母がライブに行くのよとビキニを出しているが、何の集会があるのですかという投書>

<リスナーからオープニング、メンバー紹介、ラストに聴きたい曲を募集しながら、結局は参考にする、しないはオレの勝手だ、期待には応えられないと言ってしまう拓郎さん、という投書>
 ははは(笑) でもね、そんなこともない。参考にしているところもあるよ。これいいかなと番組で言ったのが、入っているよ。重要な部分に入っているのが2曲くらいあるよ。意外と期待できるよ。

<夫婦ともにファンで金婚式、45年前から支えられて、コンサートもハワイツアーもいったという投書>
 ハワイ行きたいな、みんなどうだい?最終回なのにどうだい(笑)

 チケット転売はダメだよ。
<チケットはないけれど、自分は拓郎さんが嫌っているファンで弾き語り大好きな昔からのファンという投書>
 ダメだよ。過去は時々昔話するのは健康にもいい。僕も昔の歌も歌うけれど、心のありようとし は、そこにこだわっていけない。過去は変えられない。一歩でも半歩でも明日のことを考えよう。年齢も関係ないよ。

 この人は車が好きなので歴代の車を教えてもらって嬉しいということだが、今乗っている車種は何かと聞かれた。言うまいと思ったが言ってしまう。今は天国に召されたかまやつひろしさんと直前までよくメールをしていた。若いバンドが好きだった。最後まで若者とつながって居ようとしていた。ムッシュに「最後に乗り納めの車を探している」と相談した。ポルシェ、ベンツでなくて4WDが いいなと言ったら、「拓郎には乗ってもらいたい車がある」と言われたのが白のミニクーパーのカントリーワゴン、森山良子も載っていたかな、木枠の窓なんだ。「拓郎は小さい車には乗らないかな?」と訊かれて、ジムニーに乗っていたことがあった。光一に勧められて乗っていた。色は塗り替えてハイライトブルー。珍しかったけれど。あまりに派手なので短かった。
「ジムニーに乗ってたんだったらミニはいいよ」と言ってくれた。この色が今はもう発売中止なので貴重らしい。あんまり乗っていないんだ。駐車場に飾ってあって、毎日ごみ捨ての時に、「よしよし」と撫でている(笑)。
 バッテリーが上がってしまうので一か月一回、事務所のMくんが運転して神奈川の家に乗って行ってもらっている(笑)。

<おじさんの海パンはダメか、トランクスでなく競泳用水着で行くことを許可してくれないかという投書>
 客席が40、50、60歳のビキニと海パン水着。そんなの絶対に許可しない。歌いたくないよ。歌える曲は一曲もない。あるとしたら、最初にステージに出て行ってハハハハと笑って、♪あの山の向こうに何がある…それ以外はいやだ。

<3歳の娘がファン、シンシアを歌う、自分も父から拓郎を教わった、娘とライブに行きたいのでそれまで歌ってほしいという投書>
 娘が歌えるまで10年というと80歳か。よし、そこまで歌うかな。
M2 シンシア よしだたくろう&かまやつひろし

タイトルを言ってなかったことに今気が付いた吉田拓郎のラジオでナイト

■オープニング
 ライブ'73のジャケットのテレキャスターを今も大切に持っているという人の写真をいただいた。懐かしい。ギターを抱いているお嬢さんが可愛い。大事にされている。でもライブ'73というと昔話だな。そういう感じだ。大事なのは今なんだよ。今度のコンサートの内容もいいたい、一曲目・・・

■CM明け
 みなさんに毎週マイフェイバリットで聴いてもらってきた。音楽はいいもんだ。それで人生観が変わったりすることがある。今週はもうひとつ聴いてほしい。
 オールディーズから最近のヒット曲までいろいろな音楽を紹介したけれど、いわゆるスタンダードも永遠だし、こういう曲も聴いてほしい。永遠のスタンダードは心も和む。
スタンダードといえば、フランク・シナトラ、トニー・ベネット、アンディ・ウイリアムズ、女性では、ペギー・リー、ジュリー・ロンドン、ドリス・デイといろいろいる。
 これらのスタンダードは、本当にボーカルによって心が和み、解放される。今日は、。黒人歌手のナットキング・コール。ビロードの声とはよく言ったものだ。
M3 モナリサ ナットキング・コール

■CM明け
公演名:神保町ミュージック フェスティバル 
    ニッポン放送開局65周年記念
     吉田拓郎 ライブでナイト 2019 in 神田共立講堂
公演日:2019年07月10日(水) 17時30分開場 18時30分開演
会 場:神田共立講堂
チケットは20000円
オリジナルグッズとチャリティがある。

 公演の内容はコンサートツアーの本編とは少し違う。リハーサルで曲をたくさんやって何曲か差し替える。インストルメンタルでやってみたい。名うてのミュージシャンがいるし、 僕もギターを弾く。そういうのもいいんじゃないかと思う。
 チケット先行予約  ニッポン放送とこの番組のページで。
 神田共立講堂でお会いしましょう

■CM明け
<21歳パティシエ、キビシイ修行に挫けそうに、ガンバラナイけどいいでしょうに励まされたという投書>
 先日もパティシエのコンテストを観たけど、おいしそうなチョコケーキ、食べたいな。なんで好きになったんだろう。甘いケーキを作ってほしいな。

<横浜に行く、2009年にガンバラナイけどいいでしょうが良かった、78年のガナリ声もいいという投書>
M4 ガンバラナイけどいいでしょう

<22才、名古屋に行くが、4月から社会人なので間に合うか、開演時間を遅くしてという投書>
 ダメ。6時に入らないと。今回は客入れの時から客出しまで重要。客入れはビリーボーン楽団に決めてある。「星に願いを」とかも流れる。そこから聴きながら本番を待つ。だから6時には会場に入ってろ。コンサートが終わって「夏の日の恋」を聴いてからゆっくりと席を立て。一気に帰るな(笑)

<21歳、幼少期ドライブ中に父が聴く拓郎さんを知った、初の帰省、車中で聴いた拓郎さんの歌がピッタリで涙が出たが、父に観られないように頑張ったという投書>
呪われたって感じかな(笑)。人生も学校でもこれからからいろいろあるでしょうが、いい人生を送ってください。

<20歳、前回の放送でいよいよリハーサル始まるのかと楽しみだという投書>
 楽しもう。泣かせる、しんみりした曲もあるけれど、全体はロックンロール。広島のアマチュアのロックバンドの気分でセットリストもリハーサルもしようと思っている。
 小冊子に書こうかな。広島のバンドそこから始まっているという話を書こうかなと思っている。

<18歳、初めて読まれたのが洋楽のリクエストが忘れられない、アネット・バニセロのパイナップルプリンセスをお願いしたら、田代みどりだろと言われ、17歳も嘘だろと信じて貰えず、田代みどりのをかけられてリクエストが半分かなえられたという投書>
聴いてみようか。
M5 パイナップルプリンセス アネット・バニセロ

■エンディング
 コンサートは1曲目はあれで、3、4曲続けて、4、5、6と3曲、7、8曲が繋がって、10、11、12、13と4曲続けてもいいかな、14、15、16曲あたりでメンバー紹介、武部のぶっとび、そのあとに感動のこの曲、そのあと軽くかわいい曲、全曲吉田拓郎の作詞だから。春だったねも落陽もない。一部の最後はこの曲。アンコールはこれ、名古屋では変えてこっちにしようと、久しぶりなんで。関東ではこうしようと… 

 この放送は100回、休まずにひとりでやった。ライブが終わって落ち着いたら、またMさんから話があるかもしれませんが、今のところその気はありません。

 番組のアドレスは開いておくのでコンサートの感想とか送ってください。それではみなさんコンサート会場でお会いしましょう。

 吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆何もかもひとりで100回。お疲れ様でした。

☆先週は驚天動地の放送だったが、今日はとてもナチュラルに流れていった。音楽の素晴らしさ、大切なご拓宣も、これまでの放送の中に十分にあったのであって、格別に最終回だから、どうのということではないのかもしれない。とおい昔、某記者会見で「やさしさというものは最後の時に出てくるものではなく、これまでの生活の中にあるものでしょ」と言った御大を髣髴とさせる。

☆第一回の放送は、かまやつさんが天国に召されたという話だった。まだ日の浅い哀しみの中、思い出話で笑わせてくれながら“シンシア”を流した。そして今回、かまやつさんの置き土産のような愛車の話とともに“シンシア”を聴けた。観たい。いつか写真をUPして欲しい。

☆「ずっと音楽と一緒にいたことを誇りに思うし、音楽は永遠の友達だ。その友達をより多くの人に紹介したい。だから新しい曲をつくりたい。」 御意。待っているぞ。
☆「思いっ切り楽しんで欲しい、ハッピーで幸せで明るいステージだ。」望むところだ。どっからでもかかってこい(爆)
「神田共立講堂でお会いしましょう」。「わかった、わかったからチケット送ってくれ」と誰もがラジオの前で身もだえしながら叫んだことだろう。

☆パイナップルプリンセスをリクエストした18歳の方に、今度は田代みどりではなく、アネットバニセロでさりげなく応える。やさしいな。

☆本当に若い人のメールが多かったな。LOVE2の頃は、女子中高生ファンのバブル現象に困惑したものだが、この歳になると「頼むぞ若者」と心の底から伏してお願いしたくなる。君らは未来に向って蒔かれた種なのだ。

☆ライブがあり、新曲もある。一歩でも半歩でも前へ。「・・・娘さんが歌えるまでというと10年・・・80歳か。よしそこまで歌うかな。 」とつぶやいたが、もちろん言質をとるのではなく、これからの“よすが”として大切にしまっておこう。

☆☆☆  星紀行今日の学び ☆☆☆

吉田拓郎こそが心を解放してくれる永遠のスタンダードである。
果てしない冒険に充ちた最終章でありますように。
”No termination date. I didn't know how long we had together... Who does?”

第99回 2019.3.24

吉田拓郎です。
<年間一億円とも言われるラジオのギャラ無くしてしてどうやって生活するという投書>
はははは。誰かに聞かせたい。モニタールームの人に聞かせてやりたいね。そんな馬鹿な。

<2年前の菅田将暉との2ショット以来ずっと聴いている、コンサートが終わったら、やっぱりラジオでナイトで復帰してくださいという投書>
コンサート終わったらまたやってくれという投書をたくさんいただきました。とりあえずそれは置いといて、終わろう。始まりあれば終わりあり、終わりあればまた始まるものもある。とりあえずスッキリ終わろうよ。

<残すところあと数回、夜行列車を津軽弁で歌ったのが忘れられないという投書>
(歌う)いろんなことがあったね。

<カミオカベロいいですね、番組終了してもブログ更新の頻度をあげて、あいみょんとかおすすめるアーティストを教えてほしいという投書>
 バハマいいね。アレンジをパクりたい。グラミー賞でも流れたね。
 You tubeでリハーサルの様子の中継とか何らかのアプローチを考えている。新しく前へすすむ、一ミリでも前へ。

<サンデーフォークさんに、名古屋であいみょんは天むすのキャラブキが大好物と言っていたという投書>
 キャラブキ、あれは好きだよ。天むす、ひつまぶしは用意するように電話しとけよ(笑)。そのほか新しい名古屋名物もね。キャラブキうまいよね。あいみょんはいいセンスだね。

<マウイに住んでいる、帰国して横浜のコンサートにいきますという投書>
 いいね。天国に住んでいるんだ。ワイレアのケアラニに、妻と妻の母と毎年よく行った。瀬尾も一緒に時々い行った。真っ白なホテルで三つのプールがあって、天国。近くのワイレアショッピングセンターでTシャツやキャップやジーンズを買い込んで瀬尾と買い物おじさんになっていたこともあった。いいところに住んでんなぁ。

<月曜は眠い、拓郎さんは、やんちゃ坊主、奥様限定の甘えん坊、あまのじゃく、 起立といったっきり着席させないという投書>
 はははは、一度も着席させない。
<映画紹介が好きだった、”15時17分パリ行き”が特に良かったし、シェリル・クロウ も好き、夫婦の寝室の話も楽しかった、おしゃれは大切、拓郎さんファンの男性、おしゃれしてくれ自分磨きしてくれという投書>
 シェリル・クロウはウチの人から教わった。男性たち、吉田拓郎のコンサートだからいいやという気持ちでおしゃれに気を使わず来ているけれど、女性が観ている、おばさんたち(笑)がおっさんたちを観ているぞ。女性にもいえるけれど、男たちがダッセーという感じだと女性たちだって自分もどうでもよくなると思う。西野カナのトリセツ以来2年間言い続けたよ。

<浜松一人、大宮は夫と行く、パスポートの身分証明を使えるという投書>
 ああパスポートはハワイ企画のためだったんだ、それが今回コンサートの確認に役立つということか。浜松はなぜ一人、両方夫と来てくれよ。

イベント詳細の発表
吉田拓郎ライブでナイト in 神田共立講堂
7月10日午後5時30分開場、6時30分開演。チケットは2万円で、観覧者の方には全員にオリジナル記念グッズを差し上げて、売上はチャリティの基金に使われる。
内容はコンサート本編とは少し違う。「君のスピードで」は本編ではやらないけれどこっちでは歌う。インストで演る。コーラスにカバーさせて「やさしい悪魔」とか、
詳しい注意はアナウンサーの方から。当日身分証明書本人確認、転売はダメ。同行される方と一緒に入場・・・。
※詳しくは番組ホームページ等でご確認ください。

アナウンサーの声はほっとするね。チケット転売よくないねと思うよ。  
といってアナウンサーに安心してしまった吉田拓郎のラジオでナイト

■オープニング
 いろんなことで決まった。転売とかの話はネットで怒りも心頭だ。

 さて、コンサートについては全曲「吉田拓郎作詞作曲」で通したい。だから、落陽、春だったね、今日までそして明日からのないセットリストだ。
 新鮮な気分で新人の頃みたい。様変わりしたセットリスト。リハで実際に演奏してみて外すかもしれないけれど、かなりびっくりすると思う。
 昔から好きなレゲエ、ロック、長年演ってきて一度も歌ったことない曲も入っている。ボイトレをコーラスの今井くんについてやっている。
 
 一曲目は絶対当たらない。これはびっくりだろうな。なんだろうと思うかもしれない。誰も予想しないだろう。これでいくと武部・鳥山にも言った。

 あとメンバー紹介の曲。これまでの「全部抱きしめて」は、作詞が康珍化だし、使わない。かわいい曲があって、これをアレンジしてくれよと武部に頼んだら、武部がこれよりこっちの方がいいと言ってきた。そのアイデア、おーそうくるか、カッコイイなということで決まった。武部がアレンジしてくる。かなりエキサイティングでドキドキしてる。

 コンサートツアーもいつまでもできるわけでもない。しめくくりという感じもする。そういう気持ちがどっかにある。
 コンサートの最後のこの曲が流れると家路につく。やっぱりこの曲。長年の客出し、これも聴きおさめか、吉田拓郎のライブとともに忘れないでほしいと思う。
M1 夏の日の恋 パーシー・フェイスオーケストラ

■CM明け
 吉田拓郎には5つの顔があるとかつてラジオで言った。ラジオの顔は、明るく多弁、テレビの顔はシャイな顔、ステージの顔は音楽に集中している、家庭ではやさしくて、雑誌のインタビューは、口からでくまかせ嘘つき、レコーディングでは頑固に音楽で譲らない、日常生活では、穏便・・・・
 もうひとつ住んでいるマンションの理事会での顔がある。本当はよくわからない議題でも、なるほどという顔している。世間から浮いていませんよという顔(笑)

さて、嫌いな曲   

<意を決して言うが 「マスターの独り言」が嫌い、軟弱、雨だから閉めて彼女のところに行くなんて、CMのために作ったんでしょうけれどライブでも歌わないでくださいという投書>
 CMのために作ったんじゃないよ。歌わんでください…ははは。おまえは歌の世界がわかってないね。このマスターほど男のロマンのある男の中の男はいない。そういうのが伝わってこないとは、ダメな男がいたもんだ。こういう曲のロマンチシズムがわからないとは、頭が固い。愛する女のところに駆けつけていきたい、これを軟弱とは君はカッキンコッキンだ。
M2 マスターの独り言 吉田拓郎

■CM明け
 この番組は、ラジオの最終章とすると言ってきたし、本当のことを話してきた。ネットの嘘や都市伝説の違うものを否定もしてきた。"From T"でもこのことを説明してきた。

 残り少なくなったので、今までどこのメディアにも話さなかったことを最後に話ておこうと思う。これまでいろいろな病と闘ってきた。

 2003年に肺の三分の一を切除した。肺癌ということだった。偶然、かかりつけのお医者さんが発見してくれた。風邪気味で行ったところ、開業医のお医者さんが胸のレントゲンをとってCT等から見つけてくれた。
 大手術で、肺活量は落ちたけれどボイストレーニングとかいろいろなトレーニングをして、昼は公園でキャッチボールしたりして、カムバックすることができた。
 瀬尾一三との壮大なビッグバンドセッションで、かつてライブ73とか、つま恋とか野外イベントでは時々ビッグバンドでやっていたけれど、そういうビッグバンドでツアーをやりたいと企画していことがこの病気で中止になってしまった。しかし完治したので、肺活量が落ちてもやりたいということで、みんなの協力で感無量のツアーが出来て嬉しかった。
 この時の病については公には語りたくなくて、特に癌の取材は今も来るけれど受けないことにした。

 2007年ころから体調が原因不明で不調で波がある、そんな日常が始まった。2009年は最後の全国ツアーと銘打ったが、これも途中で中止となった。とにかく体調が不安定だった。
 原因不明の体調不良が続いたが、2011年ころに体調が徐々に改善され、2012年にはステージに立つことができるようになった。そのまま元気で行けるのかと、関東近郊でコンサートができると思っていたら、2014年になると、実は声帯に白板症という異物が発見され、これはこのままでは声の質が変わってしまうということで、専門医から手術した方がいいといわれ全身麻酔…怖いんだけれども、手術を受けた。手術の結果、取り除いた異物から癌が発見された。ダブルパンチを受けてしまった。
 そのために喉に放射線治療を2か月間、毎日病院で10分くらい放射線を当てた。治療自体はそんなに辛くはなかったが、治療が終わってからが苦痛の日々だった。数か月間、後遺症で大変な苦痛を味わう。その苦闘は言葉では言えない。非常に苦しい。食べ物は喉をとおらないし、喉が非常に痛いし、声も出ない。半年くらい苦痛が続いた。もう歌えないと何度も思った。カミさんが黙々とそういう日常を静かに支えてくれた。必ず完治するから、一日一日一歩一歩だから大丈夫だから・・・、ということで…痛みで喉を通らないのでおかゆを作ってくれて毎日苦闘の日々が続いていた。

 そんな中でも、音楽の夢は忘れることはなくて、素晴らしいミュージシャンとスタッフが支えてくれて蘇えることができた。今は次なるコンサートに向かって日常を過ごしている。苦しい体験のその都度に思ったけれど、心と身体が健康でないと幸せな気分というか チカラが湧いてこない。
 健康はどうでもいいと若いころ思っていたけれど、それはとんでもないことで、愛のある日常でなければ人生が味気ない。この番組を通じて、みなさんに言いたい。心でずっと思っているのは、みなさんの健康を心から願っている。愛情あふれた日常生活を永遠に送ってほしいと思っている。・・・アゲイン。
M3 アゲイン 吉田拓郎

エンディング

・人生はいろいろあるんだよ、みなさんもあるでしょう、一歩一歩。
またお会いすることはあるのかないのか。
・みなさんが覚えている名シーン 送ってください。

吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆思いつきも感想も何もあったもんじゃない。99回であと1回まで来て突然の疾風怒濤に見舞われて、もう言葉がない。どうしていいかもわからない。

☆今にして思えば2016年のコンサートに至る道のり、そしてこのラジオと、どれほど身の置き所のない極北を歩いておられたのか、想像すらもできない。

☆なのに私は、2016年のライブに、また今日までのラジオにも日々好き勝手言いたい放題を続けて申し訳なかった・・・と一瞬思ったが、でもそれは違うか。それはそのときの精一杯だから。
 ただひとつこれだけは言えるだろう、2016年のライブもこの毎週のラジオの言葉も曲たちも、今までとはまた違った深みのものになっていることは間違いない。この3年間についての「充分な資料の咀嚼、おちついた思索、心おきない反芻」が、きっとまた違うものを教えてくれるんじゃないか。

☆・・・というわけで、ああもうアゲインがたまらないじゃないか。

☆そしてついに全貌を現した神田共立講堂。御大とそして私たちの思いの果てにあるライブ。最後の最後に神田共立講堂という聖なる場所を選んだ吉田拓郎のカッコよさに心が震えると同時に、そんな私たちの前に、”一、厳正なる抽選”、”一、残念ながら御席がご用意できません””一、クレジット付で当選確率上がります”が、社訓になっているとしか思えない株式会社「チケットぴあ」が立ちはだかり失意の無力感にさいなまれる。まさにオレは上と下に引き裂かれそうだ。・・・それは浜田省吾の歌だった。

 そうだよな、それが講堂の中だろうと外だろうと、この道をついていくしかないよな、友よ。

☆☆☆ 星紀行 今日の学び ☆☆☆
「みなさんの健康を心から願っている。愛情あふれた日常生活を永遠に送ってほしいと思っている。」
 これが、2年間のラジオで、あるいは今まで、そしてこれからのライブで私たちに投げかけてくれた吉田拓郎の究極のメッセージなのだな。しかも「永遠に」とまで言葉を添えてくれた。拓郎、本当にあなたも。最終章の冒険と挑戦にどこまでもついてまいりましょう。

第98回 2019.3.17

吉田拓郎です。
 あと3回。どんな気分かというと、スッキリした、いよいよ終わり。肩の荷が降りた。いろいろやりたいこともあるし。

<京都放送で聴いているが、コンサートで深々とお辞儀するとき、おじ様お辞儀しているという投書>
 不気味。やめた方がいい(笑)。それはコンサートじゃないよ。目線はステージに。おれは見えないからさ、お辞儀はよくないよ。目に焼き付けておこうという感じで。

<女性はお辞儀はひとりもいないという、私は心をこめて手を振るという投書のつづき>
いい。僕はありがとうだけど、君たちがお辞儀は変だ。

<60歳浜松・名古屋、初めてコンサート行く。今の拓郎さんが聴けるのが楽しみ、乾いた拍手しないキャピキャビという投書>
 最近知ったのでしょうか。それは貴重だね。ハッピーなことだと思う。ずっと昔からのファン、あそこ行った、ここも行ったと自慢するよりいい。
 武部・鳥山打ち合わせあった。アレンジは相当変わる。大好きなドラムの村石がいるし、ダブルキーボード、武部、村田の二人でそれぞれオルガンとピアノを交代するし、鳥山と格にもっとギターも白玉・・・食べ物をじゃないよ・・・多くしてと指示している。おれもギターで入るからといっておいた。

 目がマッチ棒化している、メヂカラがないということだが、・・・これは言えない。コンサートで話す。

<全部抱きしめてトロピカルを結婚式で使ったという投書>
 いいよね、富山の結婚式で9年前か、いい曲だなと思った。結婚式とかにあう冨山の結婚式でね、あってるなと思ったね。どんどん使ってね。

<拓郎ファンではないがラジオDJとして好き、初めて買ったアルバムは”From T”バランスいいデモテープ、グルーウ感が素敵だったという投書>
 オレはDJか。 ”From T”コレはもってないと。いいね、君も述べるね。音楽のことでアレンジやグルーヴ感、ミックスのこととかを言ってくる奴はいなかったな、ちょっと寂しかったかな。
 今回もDVDとかのためのレコーディング・エンジニアを変えたい。挑戦だ。音を変えてみたい。音のことで、番組でも洋楽邦楽といろんな音楽をかけたが、それぞれ音質音色が違う。エンジニアによって音が違うし、アレンジによってサウンドも変わる。

<自分は立教大学だが、拓郎さんが入学してくれればどんなによかったか、文学部は一クラス殆ど女子だから、今日の拓郎は存在しなかったかもしれないという投書>
 確かに受験した時、男子は少なかった。だから狙ったというのもなきにしもあらず。3時限目で途中で頭が混乱して、そのままパチンコに行った(笑)
 すべっているのに、発表は兄貴に行かせた。「途中パチンコ行ったんだろ」「それでも通っているかも」「甘く見るな」と怒られて、ダメでした。

<男はダメだという話に共感。2月にラジオで重大発表というときも、ウチの人はピンとこない、仮に離婚したくても気づかない、30年間ありがとうといいそうという投書>
 2017年5月7日に西野カナのトリセツをよく聴けと発言して以来、"男はダメ"の始まり。ね、おっさんは飲み込み悪いよね。鈍感なんだろうね、頭が固いね。
 特に理事長とかは固い。エライ人は、どうして現実をわかっていないのか、自分だけの世界に生きている。

<そういう私もお互い様、拓郎さん夫妻をみならって仲良く生きたいという投書のつづき>
 持ちつ持たれつだね。

 ツアーのリハーサル風景をネットでUPしようかな。幸いツアースタッフに詳しい人がいるので、毎回リハの様子をUPしようかなと思っている。僕やバンドメンバーののメッセージとかも送れる。
 時代はネットかな。ネットを信用するなと言ったのに 最後に時代はネットかな。微妙かな。ただネットはすべてではない。信じるのはよくない。特に吉田拓郎のニュースは嘘八百でたらめ。ひとりよがり自分勝手に書いている。そいつは自分をアピールしたくて書いているだけ、ほかに生き方はないのか。ま、でもネットから始まる新しいこともあるし、振り回されっぱなしの吉田拓郎のラジオでナイト。

■オープニング
 「FromT」は、いろんな関係で、もれてしまった曲がある。ベストテイクがある。本当は入れたかったがある。
 この何週間か、そういう曲をかけているが今週が最後かな。僕の年齢になると、先に天国に召された友人が多い。哀しいし寂しい。70年代の人たちは、なんか不器用でぎこちない人が多かった。そういう人たちとたくさんお別れをしてしまった。
 ある人物がいて彼も不器用な人だった。作詞家喜多条忠が葬儀で送る言葉を述べた「あなたの素敵なスポーツカーに乗せてほしかった。カッコいいなと思ってて、いざ乗ったらアンパンのかけら、コーラのあきびんと散らかっていて、すぐに降ろしてくれと言いたくなった。」そのごあいさつで葬儀の会場が笑いに包まれた。
 この人の青いセリカは車内がきったない(笑)。もっと洗えよと言いたかった。
 僕の事務所のSくんは、レコーディングで行ったロスでレンタカー借りたら、アメ車じゃなくてカローラを借りた。普通、ムスタングとかアメ車借りるだろうに。そして毎日洗車している。アメリカまで来て毎日洗車する人を初めて見た。そういう人ばかりだからダメになったんたせろうな。
 多くの友人知人が天に召された。みんな向こうで楽しくやっているんだろう。
M1 あなたを送る日

■CM明け

大いに嫌われた曲のコーナーもそろそろいいんじゃないか。

今週嫌われたのは、
<昨年還暦 「黄昏に乾杯」がうまく歌えなくて嫌い 早口は江戸っ子の得意技なのだが、という投書>
おかしいよ君。引き出し、しきだし、「ひ」と「し」が江戸っ子とかは大変らしい。
「溶かしたコーヒー」が「とかひたコーシー」になったりする。
M2 黄昏に乾杯

 いい歌だね。吉田君もボーカルがいいね。来週話すけど、事情があって、いい声の時とそうでないと時があった。もう最後だから話しとく。これは絶好調だ、いいね。

<横浜当選して夫婦でゆく「全部抱きしめて」で、「パン」と手を叩くタイミングが合わないという投書>
 奥さんと持ちつ持たれつで男は柔らかい柔軟な心でね。
 あれはステージから見てて、あってない人が多い。「リズム感ねーなー」と思ったりする。名古屋はリズム感いいね。全般におっさんはリズム感ない。今回はこの曲ありません。今回は驚きのメンバー紹介。武部からの提案。「え、この曲でかよ」。言うのやめよう。素晴らしい武部のアイデアだ。今度は客席は体験したことない曲やリズム感にあえる。無理して立たなくていいよ。楽しんでくれればいい。

<爪、君が磨いた床、愛が滑って自業自得さ・・・家事につとめた女を捨てるのはヒドイという投書>
 僕も同感(笑)。松本隆だからな。松本くんにもあるよ男目線が。掘り下げずに歌った僕も僕だけど、正しいね、松本くんに言っておく。
M3 爪 吉田拓郎

■CM明け

勝手に選ぶ日本の歌50選

「り」
・林檎殺人事件 郷ひろみ&樹木希林 ・リバーサイドホテル 井上陽水 ・リンダリンダ ブルーハーツ ・リップステック 桜田淳子 ・旅愁 西崎みどり ・りんごのうた 椎名林檎 これやらせて

<「流星」ライブに彼女と行きますという投書>
 彼女と一緒においで。おいで。

<普段は泣かないけれど「流星」を聴くと泣いてしまいそうですという投書>
確かに前回のステージで胸がいっぱいなってしまった。リハーサルにはいっているが 本番のセットリストではやらないんだ。ひとつ踏み出す感じ。
 最後におまけに神田共立ではやるかな。練習だけはやる。
<ツイッターではビキニで盛り上がっていた、観たくないといわれれば、余計ビキニで行ってやろうと思う、「流星」なんていいんだろうという投書>
 流星はイイのでかけたいが、でも僕のではなくて。
M4 流星 ミセスグリーンアップル

エンディング

・あと2回 福井とはおわかれ
・嫌いな曲
・ラジオでナイトの名シーン
・7月10日ライブでナイト神田共立講堂については、いよいよ来週詳しい情報。
 吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆いよいよ残すところ僅かの放送だ。寂しさもあるが、いよいよライブの現実化に向って、全体的に大いなる上昇気流を感じる。こういう感じがたまらない。
☆特に、音からアレンジからサウンドから、「変わろう」という意思が漲っているところがすんばらしい。流星すらもセットリストから外れているところに、なみなみならぬ決意を感じる。
☆リハーサルを動画公開するとは、ご英断だ。バックステージの拓郎の魅力については何度も何度も書いたし、書くまでもなく当然に感じ入るところだろう。
特別なステージなんだから、そのステージが、どんなふうに出来上がってゆくのか、そのプロセスも大切な財産だと思う。快哉を叫びたい。

☆「あなたを送る日」。久々に聴いて胸にしみる。ただの一ファンですら、渋谷さん、陣山さん、常冨さんと名前を聞くと万感の熱い思いが溢れる。陣山さん、もう10年以上も前になるのか。

☆恋愛の教祖といわれながら、ホントは怖い松本隆。

☆拓郎は今日も苦言を呈する「ひとりよがり、自分勝手、ほかに生き方はないのか。」
          ない。

☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆☆
 このコーナーでつくづくわかった。誰かの大好きな曲は必ず誰かの大嫌いな曲である。
   セットリストの一喜一憂はもはや虚しい。その先に脈打つ音楽を味わうべし。

第97回 2019.3.10

 吉田拓郎です。映画の話。ジョン・スタインベックの名作「怒りの葡萄」。若き日のヘンリー・フォンダが主演し、監督が有名なジョン・フォード。1940年にアメリカで制作されて日本公開は1963年と随分時間が経って公開されたんだね。
 この映画は何度も観たけれどラストシーンがいい。ずっと言っているように、男たちはいかに情けないか、それに対して女性はいかに柔軟に生きられるか。

 子どもの頃から父母を観て、近所の大人たちを観て、先生を観て、そういう男女から学ぶものだが、自分の時代は男性優位が自然に身に着いてしまう。
 ニュースで観たが世界のアンケートで、男女格差は日本は、下の方である。100何位かな。そんなに格差がある国だ。それなのに先進国ぶって。遅れている国だなぁとがっかりした。自分の反省もこめて、あらためなきゃいかん。男たちはなんでそうなんだ。

 映画のラストシーンの年老いた夫婦の会話がいい。
 苦労のすえに放浪する老夫婦が車中で語り合う。夫が、「おまえは強いな。最近俺は疲れたよ、昔の事や故郷のことを考えるよ。」すると妻が「女はね、変わり身が早いんだよ。男は不器用で、生死や仕事やいろんなことで、いちいち立ち止まる。女というのは流れる川なんだよ。渦もあるし滝もあるし止まらずに流れる、それが女の生き方なんだ。」
 この時代に既にこういうことを言っていたんだ。今の時代に言われても名言だ。

 ここなんだな。男はいろんなことですぐ立ち止まってしまう。みなさん、胸に手をあてて考えなきゃ。まだまだ人生は続くんだよ。夫婦しかないとするとここの心構えは大切だ。男は頑固一徹でいいのか、それで人生は楽しく生きられるのか。オープニングから説教になった。まだ最後までにもう一度大説教したいことがある。

<25歳、もう終わってしまうのか、同世代とは話があわないが、共有したくない密かな楽しみ、コンサートについて行けるか心配という投書>
 ははは。共有したくないのか。おじいちゃんは共有されたいな(笑)。コンサートは何歳だろうと150歳だろうとついていける。

 今の吉田拓郎を聴きたい。新しい曲とかいうのではなく、今の吉田拓郎のボーカル、今の演奏を聴きたい人は、今度のコンサートは必ず満足いくと思う。
 セットリストも95%固まった。そのセットリストをもってリハーサルに臨む。昨日バンドメンバーにメールをしたら、その日のうちに全員から一斉に返事が来た。コーラスなんか、DAPUMPもオッケーという返事が来た。みんな楽しみにしているとのこと、嬉しいじゃないか。

 今の拓郎を聴きたい人は必ず満足させる。

 70年代の弾き語りが好きだったという人がたくさんいる。こういう過去形の方々にとってはつまらないステージかもしれない。そういうステージではないし、やりたくない。
 Kinkikidsと番組を始めたとき、ブーイングした方がいた。覚えている。Kくんが番組宛にブーイングしている拓郎ファンの方々の意見が届いているとのことだった。すげーなコイツらと思った。そういう人は去っていったと思っている。何度かそういう分岐点があった。いいじゃないか、去ってゆけ。ズルズルと続くのが嫌いだ。そういうことでフォーライフやみなさんとの御縁も絶った。来るも自由、去るも自由。

 今度のコンサートは、2012年からのライブの完結編である。それと同時に挑戦編、冒険編でもある。アレンジも挑戦と冒険がある。まだまだ一歩でも先にすすむ。そういうのにがっくりしそうな人は来なくていい。転売はだめだよ。あらかじめ親切に云っておく。

<ステージの赤い水は何かという投書>
 スポーツドリンクらしい。夢中だからわかんない。そこに置いてあればお抹茶だって飲む。

<大腿骨骨折、良くなったら吉田拓郎のコンサートに行きたいと言って主治医を驚かせた、当たり前に生きることはありがたいという投書>
 そうだね。健康と愛情、そして妙な男の依怙地がないことが大切だ。

<東京横浜はファンクラブだったのに外れたが名古屋が当選したとという投書>
 ファンクラブはないよな。この人は鹿児島から来るんだ。ありがたいな。その頑張りに頭がさがる。一生懸命歌うから期待してほしい。

<落陽'89が嫌いと皆いうが自分は好き、89年宇都宮のライブで佐野サービスエリアで楽しんだというMCがあったという投書>
 ああ宇都宮この時に行っていたんだな。今回も車なのでSEでお茶とかアイスクリーム…好きなんで、あれが結構楽しい。さきいか食べようとか…セコイな。

<50代のビキニをやめろというが人生100年の時代、50代はまだ若い、時代遅れという投書>
 着てくるのか、怖いな。一番前の席がビキニだったらどうしよう。ビキニのおばさんだったら…中止にしたいな、でも何処に来るかわからないので。入口で「ビキニ厳禁」と書いておくかな。
<若い頃コンサートにはおしゃれしたけれど、拓郎さんが観てくれるわけでもないし、でもおしゃれして横浜に行きたいという投書>
 大切なポイントだ。どれを着ていこうかと普段とは違う装いでおしゃれするって大切だ。男性も普段着ではなくてコンサートに来るという意気込みが欲しい。おしゃれは気分が清々しく楽しい。先日も久々に銀座にウチの人と行って大変な買い物をさせられて「ひぇぇぇ」と泣きそう。
 あれ着ていこうと考えて行った銀座で「ひぇぇぇ」といった吉田拓郎のラジオでナイト。

■オープニング
 みなさんの嫌いな曲の反面で僕の好きな曲をかける。

 話は長いがニッポン放送の元ディレクターでオールナイトニッポンゴールドを担当していたTくんが、同じニッポン放送の女性社員と結婚した、その結婚式で大変な体験をした。まず式で主賓の挨拶ということでニッポン放送のMさんという偉い人が、主賓として挨拶を指名された。ところがMさんは、ニッポン放送の中で離婚歴ある社員のエピソードを話はじめた。いきなり離婚の話だよ。大いに顰蹙を買って式場はシーンとなって、花嫁親族からはブーイングも出た。マズイなと坂崎と話していた。

 次いで乾杯の御発声ということで吉田拓郎が指名された。乾杯の役は人生で多いな。なんでだろう。雰囲気がしんみりしてしまっているので盛り上げようと、今日出がけに、スーツ、ネクタイをああでもないこうでもないと妻と話しながら、妻はネクタイを結べないんだけど、あーもういいやと飛び出してきた…そのエピで笑わせてやっと笑顔が戻った。
 乾杯のBGMが「 全部抱きしめて」のトロピカルバージョンで新妻が選曲したらしい。この時、新郎は「流星」。流星で乾杯はあまりにしんみりしてしまう。
 Mさんの主賓の挨拶がコケたのが、やっと穏やかになった。このトロピカルちゃんと聴いていなかった。すごい新鮮で、この時、なんだろこの曲と思って自分の曲だと気づかなかった。いい曲だな家に帰って調べたいと思っていたら、歌が出たら、ああ俺だ(笑)。我ながら感動した。冨山くん…言っちゃった(笑)。彼も今や二児の父。キンキも40歳。
こうして時は流れて行くのでした。
(伊豆諸島に竜巻)
(辰巳琢郎 自民党の推薦の出馬を断る)
M1 全部抱きしめて tropical 吉田拓郎

■CM明け
 大嫌いな曲のコーナー。今や人気のコーナー。こんだけ嫌われると嬉しいな。
<29歳、無意識に避けているのは、「青春の詩」共感できない、ジュリーもショーケンも欽ちゃんも世代が違うという投書>
 これはそうだろ、君らそういう年代とは違うんだから聴いちゃダメ。こんな古いのが合うわけがない。70年代、少なくともフォーライフを辞めたあとから買いなさい。こんなの楽しくもなんともないよ。最近の曲を聴きなさい。こんな「青春の詩」なんて歌わないよ。「青春の詩」でワーッという人は来なくていい。

<「ぷらいべえと」が全曲鼻声ではないかという投書>
 君は58歳にしては何にもわかってないな。風邪をひいてたって前から言ってたよ。会社が危ない時に必死で深夜にレコーディングした。深夜だと使用料安いで、銀座の音響スタジオで、本格的なプロといったら青山とエルトンくらいかな。あとは安いミュージシャンを集めた。そういう深夜レコーディングをしているうちに風邪をひいてしまった。スケジュールが決まっており体調崩してもボーカルを入れなきゃならなかった。このアルバムめちゃくちゃ売れちゃったんだな。風邪ひいてレコーディングしたのはオレくらいだよ。

<逆切れ説教コーナー楽しみです。オンステージともだちの「何もないです」が嫌いという投書>
 エレックとか捨てちゃえ。そういう人のためにコンサートはないから。(歌う)嫌いといったってどうしようもないよ。だから、あの山の向こうに何があるというところに、若者の好奇心がある。こっちからでは見えないものがある向こうにあるのではいなか、実際に行ってみようという作品だ。ここにいて、グズグスああでもないこうでもない、いまのネットの社会みたいに、俺に会ったこともないくせに、あーだ、こーだとオタッキーなヤツが多いじゃないか。純粋な若者の好奇心があって、今でも俺たちは、憶測・空想でなく実際に行ってみよう。見事なメッセージなんだよ。よくこんなデタラメが思いつくな(笑)

<「せんこう花火」が嫌いという投書>
 いい曲じゃないの(ほぼ8割近く歌う)もういいか。いい詩だな。こういう詞は、送ってこなかったな。「春だったね」みたいなものも期待したんだけれど。なぜか詞に日本酒が多い。かつては20代のリスナーだったからかな。

<22才、大好きだけど大嫌いな曲は「俺を許してくれ」、そんなに謝らなくてもいいのではという投書>
 謝ってないよ。自分が沈んで、いろいろあるけれど、ここから一歩ゆくぞ、前へ進むぞというそういう歌なんだよ。またもや口から出まかせ(笑)。
M2 俺を許してくれ (18時開演)

■勝手に選ぶニッポンの歌50選
「み」
・Mr.サマータイム サーカス ・見上げてごらん夜の星を 坂本九 >いい歌だね ・港町ブルース 森進一 ・港のヨーコヨコハマヨコスカ ダウンタウンブギウギバンド ・岬めぐり 山本コータローとウィークエンド ・水色の雨 八神純子 ・水色の手紙 あべ静江 ・未来予想図Ⅱ ドリカム >47歳のリクエスト ・皆の衆 村田英雄 今日かけるのはコレ。
M3 皆の衆 村田英雄

エンディング

・「皆の衆」村田英雄 i-podに入れようか。 ・嫌いな歌 ・ラジオでナイトの名シーン
・「り」「う」 料理は苦手だよ 今夜はチン

神田共立講堂の詳しいこともう少し待ちなさい、今夜決まるそうだ
吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆「怒りの葡萄」御意。学生時代、ミニシアターで涙ぐみながら観た。忘れていたが、そうだった。暗い悲惨な映画だったがトラックの中での母ちゃんの胆力に満ちた様子に、希望の光が刺すように終わった。そうか「流れゆく」のか。まさしく自分も、すぐやめる、もうできない、消すと止まっては全力で弱気を発揮することが何度あったことか。そのたびに胆力ある女性たちの助けによって、私は辛うじて生きてきた気がする。最近もそんなことがあった気がするな。

☆「今の吉田拓郎を聴きたい人は必ず満足させる」。望むところだ。どっからでもかかってこい(爆)。いえ、楽しみにしています。

☆私に言われたくないところだろうが、2012年あたりは、武部・鳥山というスターミュージシャンがフィーチャーされているだけの平板なバックという印象だったが、~2014~2016とミュージシャンの一体感、カタマリ感、バンド力が少しずつ高まってきているかのようで、いまや全員即レスとは2019年がえらく楽しみだ。御大の魅力による統率なのではないか。
 ビッグバンドも最初は2003年のデカイオーケストラ感から始まったが、最後の2009年のときは、スケールメリットをそのままに、すごく細やかなところまでゆきとどいたバンドサウンドになっていた気がする。それと同じかもしれない。
 それにしても「挑戦編」「冒険編」とはワクワクするぜ。

☆アルバム「ぷらいべえと」は、愛と哀しみの拠り合った、しかし圧倒的な名盤だと思う。

☆それにしても引続きネットがお嫌いなんですね。「会った事もないくせに」・・・御意。そんならお会いしましょう(爆)。いつでもどうぞ。
 御大がネットやたぶんココのようなサイトがお嫌いというのはよくわかる。なので申し訳ない気持ちを抱きつつ、ひっそりと"永遠の片思い"を続けるしかない。しかし、"へ"のような私も映画「怒りの葡萄」のお母さんの最後のシーンの別のセリフをお借りすると「打ちのめされてもしぶとく生きる。私たちは死なないよ。永遠に生きて行く。民衆(ファン)なんだから。」

☆☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆
 村田英雄「皆の衆」。神曲。すばらしい。この歌、ボブ・ディランより凄いぞ。
    どうせこの世はそんなとこ、そうじゃないかえ、皆の衆。

第96回 2019.3.3

吉田拓郎です

<ラジオ終了というが新しいアルバムが楽しみ 新しい吉田拓郎に期待、今の言葉を聴きたいという投書>
 今の言葉、これからの吉田拓郎に期待すると心にしみる。どうすりゃいいというのもある。昔のことばかり言ってても、70歳過ぎてのアルバムを考えなきゃ。既に、途中まで書けたものも含めて詞は、5,6曲できた。来週には、コンサートのアレンジの打ち合わせがある。
 今回はアレンジをヒネリたい。武部、鳥山にはこんな感じでと伝えてある。イントロだけでは何の曲かわからないものも考えている。楽しみだな
 ラジオが終わるのは寂しいが、そのあとにやることある。コンサートもアルバムもあると楽しみ。日常が「よし、やろうぜ」という気分になる。

<士気が落ちないように、ハンドクリームでカサカサの拍手にならないようにしているし、なんだったらビキニ水着ていきますという投書>
 いくつなんだろう。50代以上だったらやめてください(笑)。客席50,60代のビキニだったら歌えないし、隣近所の席のおっさんも困る。

<セットリストを知りたい、予習できるし、その方が味わい深いという投書>
 アレンジを変えたいのでイントロでもわからないという曲がある。

<セットリスト公表してほしい、どうせすぐバレる、ネットに載ってしまうという投書>
 みんなお喋りでさ、ネットってさ、いろいろあるからさ。だいたいそういうのは男が多いね。

<浜松で手を抜くと言っていたけれどやめてほしい、今回はどんなギターを弾くのかという投書>
 口から出まかせ手抜きなんか絶対しません、全力投球です。黄色いテレキャスターはあげたし、往年ギブソンJ45は持ってかない。古いし、壊れちゃうよ。ムーンのATテリーとっくに持っていない、確か、鈴木茂にあげた。
 白のストラトキャスター、サンバーストのテレキャスター・スペシャルエディション、オレンジ色のテレキャスター、シンラインスペシャルエディション。

<ステージ衣装は何着あるのか、自宅で洗濯しているのかという投書>
 何種類か用意して、一回くらいステージ着替える。ミュージシャンで自分で洗濯するヤツなんていないよ。スタイリストがまとめてクリーニングして(笑)

<マウイに行った、「教えてハワイ」、「ワイハーへ行こう」を熟読して大満足、カーナパリという投書>
 いいねぇ行きたい。本当はワイレアの方がケアラニホテルとかアジア人が少なくていいところ。正月に菅野美穂と堺雅人に紹介したら良かったというメールが来た。

<RCC入社時に君は貴公子のようだねと褒められた門田(もんでん)氏からの投書>
 貴公子なんて言ったかな。門田、覚えているよ。ダウンタウンズ、ミニバンドの復活ドキュメント番組のディレクターだ。懐かしいな。同業者なのにこうやって番組にメール゛か来るのか。一松(ひとつまつ)アナウンサー、ちょっと付き合ったよ…亡くなったのか。当時、アナウンサーの何人かと付き合った。かわいい素敵な人だったよ。

<番組終了は寂しいけれど大学生時代、山にハイキングに誘って予行演習した話が好きという投書>
 そう計画してここで押し倒そうとしたりと考えた。もう一人思い出した。大学時代に付き合った女子大生がいてこの人が困ったんだ。ある女子大生と付き合ったけど、夏に波打ち際で、彼女がおなかを指さして、産毛が生えている場所あり、「ココから将来赤ちゃんが生まれてくるのよね」と言って、絶句した、「ええ?、そこから生まれるの?」、それ以来交際をやめた。怖くなっちゃった。凄い話。すごい事が広島時代にいっぱいあった吉田拓郎のラジオでナイト。

■オープニング
 いろんなことがあったよ、青春していた頃は。広島のダウンタウンズとかバンド時代が楽しかったな。いまだに話すと女の子のことだね。実は、あの娘と付き合ってたとかいう、今になってバラした話とか盛り上がる。

 若いミュージシャンと少しアレンジを変えようと打ち合わせをしている。彼らのスタイルで聞くべきことは聞こう。ココを取り入れようとか、ココまでやるとは客席がわからないとか。それこそ米津玄師も聴いたりしている。その米津玄師、ツアータイトルが「脊椎がオパールになるころ」という。こんなツアータイトル考え付かない。夏とたぬきうどんとか言っていた自分とは違う。ココで脊椎。時代だな。脊椎が問題なんだ。
 次回がやるとしたら、今回が最後だと言っているけれど、もし次回コンサートがあったら、脊椎に異常があるので「脊椎で整形外科に通ってます」というタイトルにしようと思った。脊椎に反応した米ちゃんファンが来るかもしれない(笑)。このセンスが大事なんだよね。脊椎なんだよね。

 嫌いな曲の募集の前に好きな曲をかける。

 次のコンサートで歌おうか悩んでいる。広島時代、世界にはばたきたいと思っていたが、バンドでうまくいかず、一人上京して人生にかけようとしていた。しかし、東京は両手を広げて迎えてはくれなかった。
 デパートの屋上、みかん箱の上、グループサウンズの前座そういう環境で歌った。いろいろ苦労していた。
 丸の内線の新高円寺から朝出て、四谷に行って、夜帰ってくるサラリーマンのような生活だった。数少ないがコンサートを観たことある女子高生がエレックレコードに訪ねてくるようになった。せっかく来てくれたので、喫茶店であったり、近くの新宿御苑で聴いてもらった。♪どうしてこんなに悲しいんだろう 新宿御苑で、こんな曲ができたけれど聴いてもらった。
ブームや流行を生み出すのは男子じゃなくて女子だね。ディランしかりビートルズしかり、ちょっと前のルーズソックスとか、ガングロ…は最近いないけれども女子だ。女子が最初に見出して男は、あとからファンづらしてデカいことを言ってくる。女子の感性。それをエレックの専務の人が見ていて、吉田拓郎に可能性感じてチカラを入れた。

 毎月一回、マンスリーコンサートというのを行った。紀伊国屋ホール、安田生命ホール、新宿厚生年金会館小ホール。最初一回目なんて殆どサクラだ。新宿界隈でチケット配っていた。このコンサートをアルバムとして商品化するなんて思ってもいなかった。マイク一本だけだし、そんな音を後にアルバムにしてしまうというゲリラ手法、これにはまいったし、夢も砕かれる。ある種の挫折と不信感を感じた。
 そのころ、鹿児島の谷山小学校の同級生の前田君が訪ねてくる。出来たばかりのCBSソニーでにしきのあきらのディレクターをしていた。いろんな話を聞いて、今の僕の現状では飛躍は望めないと教えてくれた。このままじゃダメだ、このあたりがエレックとの限界だと考えた。人生は出会いと別れだ。東京の青春の混乱の終わりとはじまりだった。
M1 ともだち 吉田拓郎 (みんな大好きVer)

■CM明け
<61歳、オンステージともだちの「老人の詩」が嫌いという投書>
認める。俺も嫌いだよ、捨てちゃえよあんなアルバムと思うけれど、そのおかげというのもあって、そうもいかない。

<大阪行きは何番ホーム、ガンバラナイけどいいでしょうが嫌いとは、アンタは何を聴いてのだと 思うが、言わせていただければ「あの娘といい気分」が嫌い、ムチムチムチ夢中に「ハズしたわ」と思ったという投書>
 (歌う)、いいじゃないか陽気なロックンロールじゃないか。ライムライトでよく飲んでいるころ、そこで働いてた若い娘がモデル。可愛いんだ。結構、ナンパだね、吉田拓郎は。青山徹が「拓郎はん、あの子モデル歌にしんさい」「書いてみようかの」ということで作った。

<ロンサムトラベリンマンが嫌いという投書>
 失礼だな。一番好きな何曲かなのに。(歌う)ああ、わからないくらい動揺しているのに 話にならない

このコーナー始まってから僕も君たちのこと嫌いになってきたよ、好きになれない。

<こうき心が嫌い、10年近く連れ添った彼女が「好きな人が出来たので家を出ていきます」と言って出て行った「拓郎も街をでてみよう~恋をしてみよう」と歌っているじゃないのと言われたという投書>
 悪かったな。はははは (笑)。この歌のせいじゃないな。この歌も候補だ。ライブ'73のアレンジで考えている。今候補曲が40曲近くあるけど絞り切れない。
<43年ファン、好きな歌はその年代で変わる、旦那様は拓郎に興味がないが、この曲だけは聴きたくないというのが「気持ちだよ」、家で流していたら「気持ちだよ」が「仕事だよ」と聞こえてプレッシャーになるから嫌いだという投書>
 辛いよね。曲がどうこうじゃないね。

<ファンためもの嫌いな曲は胸にしまっておくべき、それでも、ひとつ言わせてもらうとその存在を知らなかったのが落陽'89、聴いてみるとイケてないですねという投書>
 胸にしまっておけといいながら、おまえも言うな。おまえ知らなかったとは何事か。もっと悪いぞ。今週もかけるんだ
M2 落陽'89 吉田拓郎

勝手に選ぶ日本の歌50選

「ひ」
・人にやさしく ブルーハーツ ・ひとりじゃないの 天地真理 ・氷雨 日野美歌 ・ヒーロー 甲斐バンド >たくさんリクエストが来ていた ・ピースサイン 米津玄師 ・HERO 安室奈美恵 ・瞳を閉じて 平井堅 ・ひこうき雲 荒井由実 >なつかしいな。EMIのディレクターに連れられて、小さなホールに行って、「ひこうき雲」って、いい曲だなって ・ひまわり娘 伊藤咲子 ・瞳はダイアモンド 松田聖子 ・ひと夏の経験 山口百恵 ・ひだまり 村下孝蔵
 家では米津と双璧で聴いている。
M3 ひかりもの あいみょん

■エンディング
 ネットは信用しない。使い方は便利だけれど。「夏休み」という曲を反戦歌といっているところがある。ありえない。先週かけた「この指とまれ」をハンドインハンド谷村新司さんのシアターフレンズに対して作ったというのを読んだことがあるが、違う。そんなセコイ歌を作らないし、そんな歌はその後も延々と誰が歌うか。
 真実はネットにない、ライブにしかない。もっというと真実は僕にしかわからない。何を書いてもひとりよがりでしかない。なんでそういう思い込みを書くかな。

吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆いよいよ放送も最終月に入った。100回が最終回とな。キリが良すぎる。

☆コンサートの準備に向けた空気がたちこめている。この感じがいい。このまま続いてくれれば、そのままコンサートのメイキングを同時中継でリアルタイムに眺めることができるのに…と思うと残念でならない。

☆40曲。ああ40曲、全部聴きたいと身悶えする。

☆新宿御苑で♪どうしてこんなに悲しいんだろう~を聴かせてもらった女子高生の方々は、いまごろどうしておいでだろうか。究極の原始会員みたいなものだ。彼女たちの糸がすべての今に繋がっているのだ。
 確かに自分に省みても男は保守的だし、新しいものをキャッチするのは女性の方かもしれない。それにこれも自分に省みて、男の方がすぐにオタオタする確率が高いとも思う。

☆それにしても、最初は鷹揚な雰囲気で始まった嫌いな唄のコーナーだったが、星一徹か丹下段平主催の矯正道場と化している。しかし負けずに、「拓郎の何を聴いているのか」「嫌いな曲は胸にしまっておけ」などと言いながらも「せっかくの機会だから」というリスナーの投書センスがまた抜群で笑った。

☆真実は吉田拓郎にある。吉田拓郎しかわからない。全くだ。自分のサイトも独りよがりな思い込みと思い入れしかない。だから吉田拓郎という真実を求めて、妄想と誤読とそしてたまにこっち側にも落っこちている小さな真実とが混沌としている森を旅するのだ。吉田拓郎という真実が素晴らしいからこそ出来る幸福な旅である。この命ただ一度この心ただひとつオレも許してくれ。

☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆
 大切なのは作った時の気持ち、初めて聴いたとき時の気持ち、そこから旅立って変化し成長してゆくことだと思う。一個の曲がそうやって広がっていって、ああいい曲だなぁと魂の底から思えることだよ。だから吉田拓郎は素晴らしいんだよ。

第95回 2019.2.24

 吉田拓郎です。今日は何の曲かなと思っていた人もいるでしょうが、そうはいかない(笑)

<森下愛子のCM、受験生の母を観たという投書>
<佳代さんだと思った、米さんを歌う佳代さんも観てみたいみという投書>
 人の奥さんつかまえて気安く「佳代さん」はどうなんだ。LOVE2でキンキが「佳代さん」を連呼していたのがいけなかったな。

 あのCFは面白い。手前みそだけど本人を知っているから笑ってしまう。
息子がスマホで受験勉強しなくて困った母親だけど最後にドアで泣き崩れる。あそこで笑う。およよよが笑う。またあの父親の犬が面白い。

<横浜公演では中華街に行かないのかという投書>
 中華街は店じまいが早い。コンサート終わって、夜の10時30分に開いている店は少ない。なので東京に帰っちゃう。日帰りなんで終わったら帰ってしまうようになった。全国ツアーの頃は終わると必ず飲みに行ったね。

<あいみょん、マリーゴールドが好きで特訓しているが、70年代の頃の曲と違って難しいという投書>
 70年代でも吉田拓郎は難しいと言われたそれよりも言葉数が多いし、畳み込む感じなのでもっと難しいと思う。  

<これ以上セットリスト公表はやめて、埼玉だけで奥さんと一緒にステージでダンスご披露願いたいという投書>
 そんなにセットリストの公表は知りたくないのか。じゃう、これから発表すると言ったらラジオ切るのかな。そんなに嫌かな。僕は、会場で、例えばブルース・スプリングスティーンだったら、次の曲は何かがわかったら楽しみだけどね。次は、何の曲だろうという方がいいのかな。ちょっと依怙地になるな。来週セットリスト発表するといったら、聴取率下がるのかな。

(米津について)すごいね、相変わらず熱に浮かされているよ。

<最後のコンサートならば松田聖子ファンの妻を連れて行くという投書>
 これはどうかな、松田聖子のファンなら寝ちゃうんじゃないか。

<拓郎さんのカバーでお気に入りは何かという投書>
 文句ナシにミセスグリーンアップルの流星。こんな気に行ったことはない。若い人がカバーしてくれたことが嬉しい、その歌いっぷりが好き。カバーしてくれた他の人のを悪いとは言えない

<名古屋では、錦のスナックで楽しんで帰るのか、ファンは馬車道で飲むという投書>
 名古屋に女子大通りというのがあって、カラオケで♪生きてる限りはどこまでも~これを延々と歌って青山たちと帰ってきた。翌年、同じスナックに行ったら、その時の映像が残っていた。消してくれよ。あれ以来歌うのをやめた。ずっと全国で骨まで愛してうたっていた吉田拓郎のラジオでナイト
■オープニング

 堂安選手のドキュメントを観た。フィジカルトレーナーが、20歳の堂安に話かけている。トレーナーは、君は自分の身の丈を勘違い。日本ではスター扱いしているけれど、高い下駄を履いているだけで実際の身の丈を見誤っている、そんなに背は高くないんだと諭していた。それを聴きながらジーンとしてしまった。
 僕も自分はもともとは一匹オオカミだったんじゃないか。僕に限らず、あの頃は音楽やっているヤツはみんな一匹オオカミだった。それを見誤っていた。
4人でレコード会社を作って、めぐりあわせで社長までやった。1982年頃に辞めるのだが、そこが会社ごっこの限界と終焉の時だった。会社としては、僕が退任したあとはアーティストではない本来的なスタッフが社長になった。
 これも一匹オオカミが無謀にも徒党を組んでしまって、何をするのか、わからなくなっていたのではないかと思う。僕が社長を辞めた時、既に泉谷はフォーライフを去っていた。それだけでもうこの会社の存在の意味はなかったと思う。会社の設立イベントに参加した自分は、明らかに道を間違えていたのではないか。これはやるべきじゃなかったと退任の時に思った。社長を辞めたと同時に僕もこの会社を去るべきだと思った。
 「この指とまれ」というのは、会社を作って徒党を組んでいた自分の自己否定だと思う。その後、50歳から今日までフォーライフ設立の時のみなさんとは陽水以外は会っていない。いろいろ事情もあったし、食い違いも感じたし、言葉が先行しているつきあい、変な友情でずるずると続けているのが嫌だった。音楽やるに本音で嘘をつきたくなかった。自分は、一匹オオカミだったじゃないかと決意した。
 人生に失敗はつきもの。若かったということだ。僕の性格中に欠点があるとすると、僕はキビシイ観察眼が欠如している、いわゆるお人よしである。そのことが時として災いしていることが何度かあった。
 魔が差したと陽水が言ったがそのとおり。一匹オオカミが徒党を組んだりしたらダメだ。そういう自己批判も含めた歌
M1 この指のとまれ 吉田拓郎

■CM明け
 好きじゃない曲の前に好きな曲を押し付ける。今日押し付けるのは「裏街のマリア」。ベースラインかR&B独特。この時アレンジャーがとある事情でスタジオに来なかったんで譜面をみながらブラスのセクションに頼んでみたりした。

 「ローリング30」は、10日間で曲を作ったアルバム。短時間で仕上げたが露イバンだと思っている。傑作だと思っている。松本くんと箱根ダイアランドホテルのプールサイドのコテージに泊まって、隣の部屋で松本隆が詞を書いて、出来たらそれに僕がギターで曲を作るという流れ作業で作った。

 プールには女の子たちがいて、気になるなと言いながら作業をしていた。あの頃、松本隆はポルシェ、僕はBMWに乗っていた。
 サイパンに、撮影のために、松本隆と亡くなった写真家の大川さんと行ったりもした。日本の二人連れの女の子とかナンパしていた。よく松本隆と一緒にナンパしていた。「有名なカメラマンが写真撮ってくれるよ」ということで、僕と松本は、アシスタントと嘘をついて、女の子にいろいろポーズをつけて楽しんだ。大川さんもいいね~と言いながら写真撮って、何やってんだか。当時は松本隆とはよく遊んだ。楽しかったな。

 松本隆から学んだのは、爪、恋唄、無題、舞姫、外は白い雪の夜とか、例えば影を踏んで歩く女性とか僕は描けないような世界、実体のないことを空想連想しながら物語を作り上げている。ああなるほどな。そうすると歌が楽しい。歌の世界も広がってゆく。そんなふうに10日間で松本隆が詞をつくるのは勉強になった。
 松本隆とは大ヒット曲はなかったけれど「外は白い雪の夜」などの佳作、素敵な愛の歌をたくさん作ったなと思う。
M2 裏街のマリア
 なるほどな、実体験だけでなく妄想で書けるんだな。

■CM明け
 さて大嫌いな曲に対して考え直せと怒りまくり苦言を呈するコーナー。

<番組が終わるのは寂しい限り、外は白い雪の夜が嫌い、あんなドラマティックな歌、拓郎さんには似合わないという投書>
 寂しい限りと言ってて、そんなことを書いてくるか。君がコンサートに来ると思うと、いい曲じゃないか。ドラマチックなら吉田拓郎にあうんじゃないのか。君は僕を何だと思っている。

<紅白歌合戦で、ショックでしたという投書のつづき>
 失礼だな。浜松に来るのか、浜松もう手抜きしようかな。もうドラマチックな歌なんて歌わないよ。
<新しい朝、王達のハイキングが嫌い、メロディー好きだし、シャウトは最高だけど、♪僕らの足音だけを今は信じて生きよう ♪遊びに行きませんかとこの歌詞に疑問符という投書>
 ♪王様達のハイキング…歌う。覚えているな、ずっと歌っていないのに。いいじゃないか。自分の足音信じることがどうしてダメなんだ。王様達のハイキングが気に入らないって頭固すぎるよ。
 人生は時に踏み外すのも許される。遊んでみないとわからないことが転がっているんだ。このヤロー。固い事言って正義の味方みたいなことだけでなくて遊んでみないとわからないことがあるんだ。

 ♪ Woh、Wohこの 半音進行、レゲエ…実は大好きなんだけど、母親がある日「拓郎あたしは、あなたが東京に行って自由な音楽活動をすることはいいけど、王様達のハイキングは、高い下駄を履いているんではないかというようなことをまさに言われた。自分を見誤っているといわれた。わかったよ、歌わんよという約束をした。ところが今回ツアーで・・・言わない。

<アレンジが嫌いな落陽'89、打ち込みが好きでない、やはりライブ'73の高中のイントロだという投書>
 あの落陽、評判よくないね、あれは評判が悪いのを知ってる。でも、僕はすっげー好きなの、僕が自分で打ち込みしたの、このバージョンでやりたくてしょうがない。村石だったらやってくれそう。ガンバラナイけどいでしょうのドラムソロもあいつだし。もうやらない。ステージでやりたかった。嫌いだろうが、知ってるよ。これはおれの打ち込みだよ、悪かったよ。
M3 落陽'89 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

「に」
にいちゃんが ~米津、あいみょんのファンは知らないだろうから、何の歌だと思うよね
・22歳の別れ 風 ・ニンジャリバンバン きゃりーぱみゅぱみゅ >言えない ・人形の家 弘田三枝子 ・虹色の湖 中村晃子 >古いね ・虹とスニーカーの頃 チューリップ ・虹を渡って 天地真理 <あの頃の真理さん可愛かったですね、時間は残酷ですねという投書> オレはさ、共演してるけど、んーんー時間は残酷だね。
M4 虹とスニーカーの頃 チューリップ

エンディング

あと5回、だんだん寂しくなってきた
・大嫌い ・「ひ」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆いよいよ、Numberedな放送になってきてしまった。ああ、なんか書く気がおこらない。力が湧かない。

☆確かに人の奥様を「佳代さん」というのは失礼かもしれない。しかし、正直に言って、私の青春の中にいた鮮烈なおねーさんの「森下愛子」が、吉田拓郎の配偶者であるという事実にいまだに慣れない。なので吉田拓郎のご家族=「佳代さん」という人格のクッションが入るとなんとなくしっくりくる気もするのだ。ものすげー勝手で申し訳ないが。

☆一番グっと来たのは、身の丈とフォーライフのくだりだ。フォーライフについての回想は何度も聞いたが、いつにも増して哀しかった。「僕が社長を辞めた時、既に泉谷はフォーライフを去っていた。それだけでもうこの会社の存在の意味はなかった」…泣く。

☆フォーライフ設立は道を誤ったと拓郎は言う。拓郎自身が何を経験して、何を失ったのか、そして何を感じるのか、私なんかにはわからない。きっとそれだけの切実な思いがあるに違いない。
でも何にも知らないたかがファンの私は、今でも偉業だったと思うし、会社の社長として身を削って奮闘した拓郎を”会社ごっこ”とは絶対に言わないし、むしろ尊敬し誇りに思う。拓郎の思いとは別に、拓郎あなたは素晴らしかったと心の底から叫びたい。吹けば飛ぶような私ではあるが、それがせめてもの矜持である。

☆後藤次利のあの時は衝撃だったな。一瞬にしてクラスの男子ほぼ全員が彼の敵になったあの日。あのアレンジには、現場での拓郎のテイストが入れられているのか。

☆突然弾き語る「王様達のハイキング」すげぇ良かった。いい声だし、なんかギターも扇情的だった。もしかして演るのか。演るということなのか。
☆落陽’89 気に入っていたのか。無かったことにしようとしていると思っていたけれど、もしかすると評判が悪かったので、黙っていたのか。すまん。
☆あの落陽はステージで演奏したよね、90年の「人間なんてツアー」で。

☆☆☆星紀行 今日の学び☆☆
 松本隆が空想で描く物語の詞はドラマティックだが、吉田拓郎の詞は、自分の身を削って書くところに真骨頂がある…と思う。もうそんなに削らなくていいけれど。

第94回 2019.2.17

♪ 永遠の嘘をついてくれ 2006  吉田拓郎&中島みゆき

 吉田拓郎です。いきなりびっくりでした。ふと思いついて今日の一曲目としてどうかと考えた。2006年のつま恋での中島みゆきとのステージ。昔から、古くは浅川マキ、♪夜が明けたら~黒装束の不気味なおねーさんだったけれど、結構可愛がられてジョイントのステージもやったし、最近では、小田和正の恒例のクリスマスの約束で小田と共演した。いろいろな人と一緒に好きステージをやったけれど、この中島みゆきとの「永遠の嘘をついてくれ」は歴史に残る名ステージだ。お互いにアガって動揺しているけれどいいステージだった。だけど永遠の嘘というのはあり得ないこと。
 今年の4月からコンサートのリハーサルが始まる。今回は、かなりタイトものが予想される。体力的・精神的にも相当疲れる。
 この番組は2年間、毎週全部のメールに目を通してきた。なんだこりゃというメールに、感動的なメール、凄い時間をかけて全部読んでいる。これから予想されるタイトなリハーサルと同時進行はキツイので悩んで検討した結果、3月いっぱいでコンサートに専念することにした。
 今回は、名古屋とかも行くし、行ったり来たりが激しい。最初は、東京近郊で4か所くらいと言っていたのに、8本とずいぶん増えてしまって、これじゃいずれ全国ツアーに舞い戻る。何のために止めたんだということになってしまう。

 とにかく10年20年と番組を続けるタイプのパーソナルでない。短期集中全力型。何度も言うように、過去のことは変えられない。未来を観た方がいいよ。
 僕は、残り少ない時間、曲で言えばエンディングの演奏している。過去にこだわっているより、過去は変えられないから、これからの人生の旅行、Voyageを楽しみたい。
 このラジオはやって良かった。特に、最後の1年、ベストテイクとマイフェイバリットが定着した。メールの応援もすごかったし、「やった」感がある。自分は満足。後悔は微塵もない。この番組で出た結論、音楽は奥が深くてイイなぁということが伝えられたと思う。

 広島からロックバンドに始まってずっとそういう音楽をやってきた話も伝えられた。ありがたかったな。「ラジオでナイト」というタイトルもぴったりだった。途中から、ラテ欄が「吉田拓郎のナイト」になっていた。なんだそりゃ、省略しすぎ。

 実に楽しい2年間だった。まだ番組はつづく吉田拓郎のラジオでナイト。

<26歳のファン、まだ6年くらいだが毎日聴いている、地響きのよう拓郎さんの音楽が好きという投書>
 遅いね。もっと早く気づいて。「毎日聴いても飽きない」というけれど実は、我が家も米ちゃん台風が吹き荒れている。
 映画とか観ていると、リビングから女の人歌声が聴こえる、ウチのヤツは歌わないのにと思って、そーっと覗くと米津くんに合わせて歌っている。あっていないけれど(笑い)。
字余りとか早口が拓郎どころではないので難しいけれど、一生懸命合わそうとしている。毎日午後1時から4時間くらい歌っているので、僕は家で居場所がない。
 今日も歌うのかなと朝言った。歌うのは心身に良い行為だよ
 言うと「そうね、振り付けもつけたい」「ええー踊るんですか」ということで我が家は季節外れの盆踊りになってしまう。しかもなんか米津君とは違う振付になっている。
 しばらくこの台風はやまない。対抗して僕も「あいみょん」でいこうかな。

<自分の漫画がアニメ化するならエンディングで流星をお願いしたいという投書>
 いいね。がんばれ。その時は是非いいよというから。

<宇都宮当選、餃子が美味しいよという投書>
 当たって良かったね。何万円とかでチケット売っているバカがいるけど買っちゃだめだよ。なんで宇都宮が餃子になったのかね。とにかく楽屋にいれておけよと言いたい。

<投げキッスお願いという投書>
 凄い企画というかアイデアを考え付いている。それを僕の音楽人生の最後を飾るステージにしたい。セットリストを作っていると、作詞も全部吉田拓郎が揃ってきたな。落陽、春だったねをやらないと自分の詞でいけるなと思えてきた。落陽とかがないのは心苦しいけれど自分で作った言葉とメロディで押し切るかなと思う。有終の美かな。だいぶセットリストが変わりそうだな。そうやってあれこれ考えているのが楽しい。

<前回コーラスの加藤いずみさんが動物スリッパを履いていたという投書>
 映像を観て、あれこいつ何を履いてるんだと思った。 

 ライブの曲目、曲順も出来てきてラストも決まってきた。いずれ公表しちゃうかな、もう我慢できない、黙っていられないんだよ(笑)

 さて、嫌いな曲の前に僕が好きだという曲をかける。
 1983年、僕が作ったフレーズを青山に弾いてもらっている。2016年でも演奏した「Woo Baby」。こういう感じで(弾く)間奏とリフ。これを聴かせて「かっこいいですね、拓郎はん、わかりました」ということで青山が演奏してくれた。
 1982年、4チャンネルのテレコであるローランドTR808、通称「八百屋」を使っている。 これでデモテープを作った。これが名器だった。
 シャッフルというとアメリカのレコーディングたど、チャック・ベリーの曲を例にすると跳ねるような演奏と跳ねていないような演奏の中間をうまく演奏してくれる。デビットリンドレーなんて、「シャッフル」と言いつつあまり跳ねていない。これが日本人だと思い切り跳ねてしまう。アメリカはその中間の感じがうまい。跳ねているような跳ねていないような感じを出してくれる。(グッド・ゴーリー・ミス・モーリー)
 アルバム「FromT」に入れようと思ったけれど、フォーライフの曲ばかりが増えてしまったので残念ながらカットした。
M2 Woo Baby デモテープ 吉田拓郎
 よくできているな。これをギター青山、ドラム島ちゃん、ベースは亡くなったチー坊、キーボードは中西とエルトンに演奏してもらった。
M3 Woo Baby 吉田拓郎

■CM明け
 嫌われた曲(笑)
<オールディーズが嫌い、僕らの旅とフォークビレッジのテーマを合体したので、いつまでもたってもサビがこないという投書>
 君は音楽がわかっていないな。募っておきながらお叱りのコーナーになっている。それにしてもわかっていないな。
 多少僕もムキになってるのか。こうして嫌われたら、逆にステージで歌ってやりたい。セットリストに何曲か入れてある。オールディーズは歌いたいよ。嫌いで悪かったね(笑)。

<大阪行きは何番ホームが嫌い、御大の人生を彷彿させて止められないという投書>
 君は顰蹙を買うよ。これは大好きだよ。良くできた曲じゃないか。あまりに良すぎて聞かせてあげたくなくなった。もう歌わないけれど。瀬尾の時に、最後だといって演奏した。

<ひとつまえが嫌い、人妻へ、に聞こえるという投書>
 記憶が定かない。人妻に捧げる歌なんかつくるワケない(笑)

<ガンバラナイけどいいでしょうが嫌い、旦那は気に入っているが何を軟弱なことを、永遠の嘘をついてという投書>
 軟弱じゃないよ。そうじゃないんだってば。これは一生懸命に日常を生きている人への愛情あふれるラブソング。これは歌います。どんどんバレてゆく(笑)。オールディーズとこれは入ったな。泣かずにいられないアレンジにするから。

<おいでよが嫌い、聞き流していたけれどとてもセクシーなことに最近気が付いたから嫌いという投書>
 文章力ゼロだな(笑)。 あのアルバムに入ってる「あの娘に逢えたら」(歌う)。オーギュメントが入っているんだよ、歌いたいな。
M4 あの娘に逢えたら 吉田拓郎
 いいな。エレックの頃、新宿二丁目のガンバルニャンという店によく行った。そこに北海道から来た双子の女の子、デラとチャコという子が働いていた。そこのバーテンの木寺というのが僕の初代マネージャーだった。
 彼女らからいろんなことを教わったな。妄想したのは、当時は売れていないから、彼女らのボディガードになりたいなと考えたりしていた。そのころのことを歌いたいなと思った。

■CM明け

勝手に選ぶ日本の歌50選

「ち」
<米津、あいみょん に続くブレイクはAimer(エメ)さんの「蝶々結び」がオススメという投書>
聴いてみるよ。みんなも心を広げて聞きな。
・チャンピオン ・小さなスナック パープルシャドウズ >ギターがキレイだった
・地下鉄にのって 猫 オデッセイというレーベル 雪、地下鉄にのって
 東北のたぶん秋田あたりから上野までの帰りの電車の中で、岡本おさみの詞の丸の内線の詞が手元にあって、もともと自分で歌うつもりだった。六本木の一スタで、チト河内を呼んで、せーので演奏した。ガットギター弾いているのもオレ。もうやっつけで上野までの帰りの電車の中でまさに作った。良い出来で、コーラスも現場で指図してつけた。
M5 地下鉄にのって 猫

エンディング

・嫌いな曲 ・「に」 ♪兄ちゃんと~♪人間なんて
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆今回が番組終了の明確な意思表示と考えていいのだろうか。

☆どの番組もそうだったが、本当にやっていただいて良かった、素晴らしい番組だったよ。「音楽家吉田拓郎」とあらためて結縁できたような素敵な番組だった。いろいろ悪口雑言った気もするが、こちらこそ感謝しかない。

☆ま、確かにずっと続けていたら、きっとコンサート前に全部セットリストをバラしちゃうもんね(爆)。ぜったいリハサール始まったら、リハの様子とか流しちゃうもんね。嗚呼。

☆番組ブログに「日曜の夜、11時30分という時間は、 あなたにとって、どんな時間だったでしょうか?」という問いかけがあったが「人生のすべてだよ」

☆最終章と言ったことは忘れるので、コンサートが終わったらまたフツーに帰ってきてはくれまいか。待ってる。

☆なーんて、しみじみしていたら「Woo Baby」のデモテープにガツンとやられたよ。いやぁぁぁぁぁ、いいなぁぁぁぁぁぁ。こんな逸品たるデモテープ。

☆それにしても全曲流さんかい!!

☆このデモテープが、血肉化された完成バージョンもあらためて素晴らしい。極悪バンドの名手・名演奏ぶりがくっきりと浮かび上がる。吉田拓郎⇔バンド。スピリットとテクニックの応酬。いやあ、音楽っていいなぁとこの二つのWoo Babyを聴きながらしみじみと感じいる。

☆「あの娘に逢えたら」新宿の双子の女の子がモデルだったんだな。なんで原宿でなくて新宿なんだろうと当時疑問でもあった。そういうことか。82年のツアーのMCで、双子の子から店に変な客がいると電話があると、拓郎が中野坂上から自転車で駆け付けてぶっ飛ばすという話があった。大好きな話だった。あれは妄想だったのだろうか。

☆☆☆星紀行 今日の学び☆☆☆
 808八百屋さんには、ものすげーカッコイイ、デモテープがまだまだすげーたくさん眠っているんだな。ああ、あらゆる意味で最終章にはまだ早い。

第93回 2019.2.10

M1 早送りのビデオ 吉田拓郎
吉田拓郎です。
 僕の半生を振り返ってみると、人の100年分を半分の50年で走ってきたような気分だった。
 せわしなかったな。特に20~50代の30年間。こんなに突っ走ってゆく大人になるとは少年時代には考えられなかった。小児喘息で学校も行けなかった。つま恋75で朝まで歌ったとき、同級生があの貧弱な吉田が信じられないと驚いていた。

 僕の意図とは関係なく、時代とか若者たちの考え方とか、そして置かれた環境や状況が作らせたものだ。吉田拓郎をしてそうさせた。決して自分が突っ走ろうと意図して走ったわけではない。結果的にこういうことになっていた。

 間違いなく、あの頃の都会、東京に対しての反発があった。強引に東京から常識を押し付けられるという状況に僕からすると反発したくなる。押し付けに反発し、その結果、ついつい突っ走ってしまう。
 いずれにしても「たかが歌」「たかが音楽」だけれども、僕は負けたくなかったんだ。都会にも大人のつくった線路にも乗りたくはなかった。それが僕を走らせたのだ。
とにかく忙しい何十年かだった。
 ここのところ、妻とゆったりと人生を味わいながら一歩ずつ落ち着いて生活ができていて、やっとこういう時が来たかというニュアンスでいる。
 こういう歌が出てきたのは、そういう自分の半生をやっと振り返るようになったからで、とにかくずっと突っ走っていたような気がする吉田拓郎のラジオでナイト。

■オープニング
 かねてから言っていたラジオでナイト特別版がついに決定した。

 ニッポン放送65周年
  吉田拓郎ライブでナイト2019 in神田共立講堂
       2019年7月10日水曜日

 中身は決めてないが、ツアーバンド全員出るので、コンサートが東京で、もう一本増えたと思ってくれていい。リハーサルで余裕ができたら違う曲も歌ってみようかな。フォートップスとか、うまくいったら演奏してみる。
 コンサートの件で、ずっとMCで2014、2016年とあるバーでの話をしているが、もう聴きたくないというメールが来ていて、失礼なやつだな。おまえは、もう来るな(笑)。せっかく続きの話の中身を練っているのに。この特別ライブでは、いろいろMCも増やそうと思う。

 好きじゃない曲というか嫌いな曲の募集は、盛り上がってきているが、無理矢理っぽい、ウケを狙ったものも増えてきた。
 で、みんなが嫌いという前に、僕はこれが好きだというのを押し付けておこう。僕の自由にしたいんだという感じで。
 僕は若いころからギターのコードについて、C- Amが一般的なところ、Am-Cと順番を変えていた。
 ディミニッシュ、オーギュメントという和音を多用していた。   

 今日の曲は「風邪」だけど、
 ディミニッシュ~(実演)♪こんなに
   (実演)♪ああ ああ これも  オーギュメント
  「ガラスの言葉」だと♪ミルクウェイに花が~これがディミニッシュ
 こういうようにフォーキーなメロディとは違っている。吉田拓郎流でつくっていたつもりなだ。ライブの名盤ライブ73もロックやソウルテイストに溢れている。フォークなんかではない。しかし、時代がフォークブームの真っ只中だったんだな。
 かぐや姫の神田川が大ヒットし、和製フォークの時代だった。そういう曲がいっぱい出てきた。「どうでもいい、つまんねーよ、和製フォークなんて思っていた。「なんだこれ」というヒット曲がいっぱいあった。

 僕の曲はポップスだったから、他のシンガーにも提供し歌ってもらえた。純粋に、あらゆるジャンルの音楽が大好きだった。例えば、ビートの聴いたオーケストラの演奏なんか好きだしビリーボーンやパーシーフェイスも大好きだった。
 ディミニッシュとオーギュメントを多用したりして、ちょっと周りの人とは違っていたのだ。
M2 風邪

■CM明け
<偉大な人として憧れ、カーリーヘアーに憧れて母のかつらをかぶった、どこまでも好きですという投書>
愛情あふれるメール。たくさんのものを代表して読んだ。読んでると歯が痛くなる(笑)

<ハワイ企画はどうなった、自分も初めての海外楽しみにしていたのにという投書>
 無言。起立一同礼。…10年後くらいにやるかも。ごめんな。

<夫70歳69歳、転勤族で今は大阪、今度は名古屋のライブに行きたいが、主人は、ウザおじさんさんすべてがあてはまるので「もっと未来のことを考えて」というと「墓のことか」と言われたという投書>
 ダメだな君の夫。同情するよ。過去は変えようがない。だからこそ未来を考えて一歩でも半歩でも進むべきなんだわ。

<夫にも米津を聞かせて若い人のすばらしさを教えたいという投書のつづき>
 そう。男は頭が固い。俺は結構柔らかいというヤツほど固い。人の話を聞かないし、自分がわかっていない。女性の方が柔軟だな。もっと自分を知って、他人から学ぼう。素直に学べって…なんの番組だ。

 DAPUMPの振付で米津の唄を歌うなという投書があったが、妻に言わせると、ダバンプの振り付けでもないらしい。どうやら大人計画のステージに近いらしい。宮藤官九郎ドラマに必ず踊るシーンがある。こないだのドラマでも菅野美穂が踊っていた。
 クドカンドラマの観過ぎでどうも振付の八反田さんの影響が出ているらしい。今年のライブは、八反田さんに頼もうかと一瞬思ったが、やっぱり違うかなと思ってやめた。今年のツアーは僕は踊らないけれど、コーラスは踊るよ、一番若い吉岡祐歩が「DA PUMP得意っすよ」というメールを送ってきた。  

 さて嫌いな曲
<マラソン嫌いな人にびっくり、一番好きな歌で素晴らしい完成度、亡き母もいい曲だと泣いていたし、いまだに最後の方になると泣くという投書>
 全編暗いよな。家で聴いてみた途中でやめた(笑)

<「いつもチンチンに冷えたコーラがそこにあった」が嫌い、当時の彼女チンチンに冷えたコーラといって振られたという投書>
<コーラが飲めない、炭酸ダメ、たくあんと思ったらパイナップルだった、カルピスが好きという投書>
 音楽というのはそういうもんじゃない。コーラの存在がいかに青春時代に重要な存在だったか、そういうのを理解できないとダメだな。

M3 いつもチンチンに冷えたコーラがそこにあった
 これはコーラじゃなくてはダメなんだ。カルピスがチンチンじゃダメなんだ。カルピスは好きな味だけれど。

<「あいつの部屋には男がいる」チャラい男を連れ込んで、不純なので嫌いだという投書>
 君は音楽をわかってない。どうして映画を観るように聴けないんだ。ストーリーを受け止めろ。彼女の部屋に男がいるというストーリー、楽しいじゃない。
M4 あいつの部屋には男がいる

勝手に選ぶ日本の歌50選

 「し」
・人生の扉 竹内まりや ・思秋期 岩崎宏美 ・巡恋歌 長渕剛 ・時代遅れ 河島英五 ・自動車ショー歌 小林旭
5位 人生いろいろ 島倉千代子 4位 シェリー 尾崎豊 3位 少年時代 井上陽水
M6 少年時代 井上陽水
2位 少女A
M7 少女A 中森明菜
  圧倒的な一位は・・・ 1位 時間よとまれ
M8 時間よとまれ 矢沢永吉
 僕が久々に聴きたいのは、泉谷しげるの春夏秋冬
M9 春夏秋冬

エンディング

・特別公演は今後の番組で発表するので、問い合わせは禁止。
・嫌いな曲…というか「なんか気にいらねーな」という曲募集。
・ニッポンの歌50選「ち」「に」「ひ」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆オープニングの一曲シリーズ、これが毎回毎回、心の深奥までストレートに入り込んでくる。やっぱりいい曲書いて、いい曲歌っているね、拓郎さんは。今さら思う。

☆「早送りのビデオ」。この誰よりも濃密な時間を疾走するように生きた吉田拓郎。今やっと得られたという静かな時間の話をきくと、今なおあまりに吉田拓郎に求めすぎていることの申し訳なさみたいなものも感じる。
 たとえば高い声で歌う人のように70歳にしてアリーナーツアーをガンガンやってほしい、ああ羨ましいな、と思ったりもするが、吉田拓郎だけが過ごした、というか、過ごしえたこの濃密な時間のことを思うと他人様と安直に比べるものではないと思う。拓郎と違って、みんなスカスカの時間をスカスカに生きてきたから、今も元気が余っているだけだ…と鬼畜なことを書いているサイトがあったが>それ、オマエだろ。…申し訳ありません、個人の見解です。

☆「いずれにしても「たかが歌」「たかが音楽」だけれども、僕は負けたくなかったんだ。都会にも大人のつくった線路にも乗りたくはなかった。それが僕を走らせたのだ。」
…泣けるぜ。

 2009年のライブの「早送りのビデオ」の途中「こんなヤツになんか負けてなるものかと」の熱唱のところで、会場から湧き立つように拍手の波が起きたのが忘れられない。鳥肌が立った。ああ、曲もすんばらしいが、この観客もまたすばらしいと感動したものだ。

☆ついに全容を現した「ラジオでナイト」特別ライブ。おおそうか、神田共立講堂か。音楽ライブにも再び貸してくれるようになったのか。それとも神保町まつりということも関係しているのだろうか、ともかく私にとっては、魔の神田共立講堂とは憧れの聖地である。しかし、落選が得意技の自分には新たな試練が増えたことをも意味する。願わくば、全部をガッツリ中継放送してほしいものだ。それでこそ初めてニッポン放送が65年も続いた意味があるというものだ。おい。

☆どんだけあなたが音楽を愛していて、フォークからはるかに遠い人であるかは、この番組で身に染みてわかった。それこそが、この番組の功績のひとつである。おそらく世間が全力で認識している「フォーク歌手吉田拓郎」という呼称がいかにNGワードであるか。この鎖を身をよじってほどいてゆく拓郎。ファイト。せめて私も続こう。

☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆☆
 「映画を観るようにストーリーを楽しみながら音楽を聴け。」そうか。アタシは、神のお告げと思って真剣に聴いてきたから、こんなにもイカレて生きづらいのだと今さらながら気が付いたのであった。

第92回 2019.2.3

M1 黄昏に乾杯 吉田拓郎
 吉田拓郎です。まさに少し黄昏の心境、でも会えてよかった、そういう心境。僕も諸君も黄昏てきたが、こうしてラジオで逢えて幸せだ。
 この番組はずっと成績がよくて一位をキープしている。みなさんのメールが大いに助けてくれた。そして楽しい番組に仕上がった。

 70年代に深夜放送が始まるパック・イン・ミュージックから始まるセイヤング、オールナイトニッポンすべてやらせてもらった
 当時は世界的に若者が既存の体制に反発していた。ビートルズ、ボブ・ディランもそう。大人の作った規則を受け入れたくないという反発する、そういう時代の真っ只中だった。自分の言葉で表現できる生放送、このラジオというものを心から信じて番組をやっていた。これは信じることができると思って深夜放送というものを信じていた。
 テレビの歌番組の一曲だけでは、自分の音楽世界を理解してもらえるわけがないということで、いわゆるテレビ拒否ということになった。最低20分、5、6曲は歌わせてもらわないと自分の世界は表現できないというつもりだった。
 同時に雑誌とかのインタビューも、音楽のことについての熱弁が一行で済まされて、余談のプライベートばかりが大きく取り上げられるのに嫌気がさして、マスコミにも拒否反応が生まれた。
 そういう中で吉田拓郎はマスコミ嫌いのレッテルを貼られることになった。当時としては深夜放送以外では、もう戦うしかない。テレビやマスコミ取材とは敵対関係のポジションになったところ、後に一斉に叩かれた。
 そんな中でもラジオとは、仲良くやってこれた。ラジオが好きだったんだな。こうやってマイクに向かって話す瞬間が根っから好きだった。ラジオは永遠だと思う。始まれば終わるし、終わればまた始まる いずれにしても黄昏の気分で楽しくやってこれた。
 いま少し黄昏の吉田拓郎のラジオでナイト。
■オープニング

 大嫌いな曲が大反響。こんな企画をする人はいないよ。自分でも後悔している。とにかくたくさん送ってくるけど、そんなにあるのかよ。
 先手を打って、こっちからも好きな曲を押し付けるぞ。先週は夏休みだったが、今週は、この曲聴けこのヤロー。嫌いな曲の隙を狙って流すぞ。「昨日の雲じゃない」これが大好きなんだ。鈴木茂のギターがもう素晴らしい。フェンダーストラトキャスターのデラックスレバーブを使っているんだが、これが涙なしに聞けない。プレイのあと思わずスタジオに飛び込んでチューしたくなるくらい、鈴木茂を抱きしめた。
 この歌の内容は、時には、かみあわない二人にもなるけど、雲だって昨日とは違う雲だ。常に変化してゆく関係を抱きしめあっていこう、そういう ラブソングなんだ。ラブソングを書けないミュージシャンはミュージシャンじゃないと以前にも言った。いくつになろうとラブソングを書く。時にはすれ違う心を、時は心寄せるよろこびを。基本は人と人とのふれあいを歌いたい。自画自賛だけどこのボーカルとボーカルにからみつくギターが素晴らしい。
M2 昨日の雲じゃない

■CM明け
<嫌いな曲のコーナーは突出して面白い、好きな曲はたくさん出てくるが嫌いな曲は出てこないという投書>
涙ながらに発表している、みんな言いたい放題だな。
<たえこマイラブは二度と聞きたくない、僕の昔の彼女の名前、しかも出だしが難しいという投書>
(歌う)つい歌っちゃうな。いいじゃん。たえこマイラブは篠島で出だしを何回も失敗した。この歌は作り話。よくいった原宿のプレイバッハ。小坂一也なんかと待ち合わせした。バジリコパスタとブランデーの水割りが美味しかった。雨の中を走る女の子を見て、ああいうドラマを作った。

<キャンディーズ提供曲が嫌いなキャンディーズファン、やさしい悪魔は詩曲ともにいいけどアンドゥトロワは、いかんせのらりくらりしてて嫌いという投書>
 失礼なやつだ。心をこめて書いているんだぞ。やさしい悪魔・・・あんないいメロディを日本人がつくれるか。アメリカンポップスの世界だ。アンドゥトロワの方が好きだ、よくできた曲だ。バージョンがいくつかあって、シングルはサンタクロースが舞うようなキラキラしているが、アルバムは俺のデモテープをきっちりコピーしていてイイんだ。聴いてみるか?
M3 アンドゥトロワpart2 キャンディーズ
どうだい!すばらしいだろう。好きになったか?

<武田鉄矢が歌う拓郎さんの歌がツラい、つま恋85のアンケートで唇をかみしめてと書いたが、その直後に武田に熱唱されるとは、人の気持ちを考えろと説教したかったという投書>
 僕もツラい。あいつが歌っているを聴きたくないよ。あいつ勝手に歌詞かえて、大嫌い(笑)。しかもレコードにしちゃうの、いいのか。嫌いだな。あいつは明らかにフォーク。あいつは蒸し暑いよな。それに坂本竜馬が好きすぎるよね。呪われている。

<レコードCD全部、書籍もよむほどのファンだが、ハートブレイクマンションが嫌い、語りで、マンションを見守っているという主人公の立ち位置がわからないという投書>
 書籍関係にはいい加減なものあるからな。語りね。「真理かおまえ、大人になったな」というのを前から言っているけれど、みんな笑うな。そうか、この詞、管理人だと思ったか(笑)
M4 ハートブレイクマンション
 みんな笑っていたけれど、セリフ笑うね。これ主人公は不動産屋だな。空き部屋にいい部屋あるよって、不動産さんだ。松本隆ひっくり返っているだろうな(笑)。 いや、かわいいな吉田拓郎のセリフ。

<「人間なんて」がよくわかりません、映像にひいてしまいました、確かANNGの時に陽水が「人間なんて」が嫌いと言っていた事もあるという投書>
難しいな・・・人間なんてとは何か。わかんないよ(笑)。勢いだな。 (歌う) 何かが足りない、今の自分もおかしいと思っていたんだよ。この頃は、東京に出てきて苦悩している。いろいろ当時も大変な事があったんだよ。そこで悩んでいた。22.3歳の悩みがあった。で、人間なんてになったんだ。そんなものだった。これで2時間はやっていないけれど長時間中津川でよくもったな。みんな酒飲んでいたんだ。

<嫌いな歌が殺到しているけれど、みんな根本は拓ちゃんが大好きでそういう機会がうれしい、そんななかで「夜が来た」は、はてな?なんでヨーデルなんだ?という投書>
ヨーデルがいかんかね。いいじゃない。僕の勝手でしょ。逆にいいアイデアだと思っていたのにミもフタもない。
M5 夜が来た 吉田拓郎
いいじゃない。もうこうなったら嫌いな歌ライブで全部やっちゃおうかな

勝手に選ぶニッポンの歌50選

「い」
糸 中島みゆき  いちご白書 ばんばひろふみ  いい湯だな ドリフターズ いい日旅立ち 山口百恵 新幹線でよく聴いた イミテーションゴールド 山口百恵 いまの君はピカピカに光って 斎藤哲夫 こいつの唄歌ってたな (されど私の人生) 人の唄は歌える
フォークの時代だったな。加川良、高田渡、みんな一緒にコンサート回ったけれど、吉田拓郎だけ浮いていた。どっちかという女子たちが「拓郎さーん」と叫んでいた。ダウンタウンズでは「吉田さーん」だった。誰か呼んでるよと思った(笑)
一本刀土俵入り 三波春夫 いつでも夢を カバーしたけれど評判良くなかった。あわないんだな。
5位いい日旅立ち 山口百恵 4位いちご白書をもう一度 バンバン 3位いつでも夢を 吉永小百合 橋幸夫 2位YesNo 小田和正 抱いちゃいかん年齢だろ 1位いとしのエリー サザンオールスターズ
拓郎さんは、またかと思われるかもしれないけれど
M6 色づく街 南沙織

エンディング

番組のイベントと日程と会場次回発表 嫌いな曲 言っておきたいこと 「し」「ち」「み」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆「黄昏に乾杯」。いい声、いい詞、いいメロディー、そしてほぼロックウェルチームのいい演奏。ああ胸にしみわたる空の輝き。
☆で、長いラジオとの旅を経て、こうして黄昏てきた拓郎と私たちはどうなるのだ。
①つまりは番組終了の黙示のフラグだったのか。②「始まれば終わる 終わればまた始まる」とは、番組の休止後また再開するということなのか、③はたまた番組終了後、ツアー、レコーディングという新たな音楽活動が始まるということなのか。④はっきり終了を宣しない以上、2年間のけじめの後に普通にまだまだ続いてくれるのか。・・・わからん。
☆私は・・・って私の意見なんかヘにもならないが、番組は続けるべきだ、続けて欲しいと心の底から思う。「六輔七転八倒」や「小沢昭一的こころ」を超えて続いて欲しい。吉田拓郎の一人語りはそれだけ素晴らしい無形文化財であることを、後になってから気づいても遅いと思うのだ。
☆かつてこの番組を最終章・・・「遺言」とまで拓郎は言いおった。前にも書いたが、遺言は湿っぽいものではない。遺言は何度でも破棄して自由に書き直すことができる。一番最新の新しい遺言だけが唯一有効になる。遺言=Living Willとは良く言ったもので、まさに今生きている自分の意思に従って、時に書き変えながら新しいものに向って進むものが遺言なのである。どんなカタチであれ前に進む新しい吉田拓郎を観ていたいのだ。
☆「昨日の雲じゃない」、このサイトでも静に推してきた名曲である。鈴木茂のリリカルなギターが大好きだった。弾き終わった鈴木茂をスタジオまで入っていって思わず抱きしめたという話は泣けるぜ。そういう話をもっと聞きたい。鈴木茂のギターは、しみじみとしつつどこかに品があった。すれ違うのは、拓郎とファンのことかと思っていた。
☆「ラブソングを書けないミュージシャンはミュージシャンじゃない」。かつての自分にちょっと負い目を感じるも、御意と叫びたい。
☆「たえこMYLOVE」をサワリとはいえ生歌で聴けるとは思わなかったよ。これに限らず、ボーカルがいいねぇ。以前は、大丈夫かなというくらい声が出ていなかったこともあったが、実に声がいい。ライブが楽しみである。
☆「アンドゥトロワpart2」。拓郎のデモ忠実バージョンが地味なので録音し直して差し替えられたというミもフタもない解説が当時キャンディーズの文献にあった。私も圧倒的にこのデモ忠実バージョンの支持者だ。こっちの方が先に出来たのに、「アンドゥトロワpart2」とは、何度でも言うが、弟の方が先に出来たクロマティ高校の「メカ沢くん」だ。
☆最近、そのクロ高を見直したら、なんとフレディ大活躍だ(爆)。フレディが「人間なんて」まで歌っていたぞ。時代を先取しすぎているのに驚いた。
☆結局嫌いな曲で盛り上がるのは、拓ちゃんへの愛の発露だという北海道の方の投書は正鵠を得ている。まったくだ。嫌いな曲を自由に論ずることで、なんとなく拓郎と胸襟を開いて心通じ合っているような気がしてくる。拓郎は大変だろうが、この曲が嫌いだといいながらファンの愛はどんどん深まってゆくような気がしてならない。あ、おいらも「夜が来た」、ヨーデルが変だと投書したよ。ますます、この方と同感である。しかし、これを「いいアイデア」と言われてしまうと・・・・
☆☆☆星紀行 今日の学び☆☆☆
「やさしい悪魔・・・あんないいメロディを日本人が作れるか」
     それを理解できるから、私たちはこの日本で生きづらいのだ
 

第91回 2019.1.27

♪もぬけのからでもいいじゃない 
M1 そうしなさい 吉田拓郎
吉田拓郎です。
<24歳、リスナーにはことごとく反対しておいて奥さんには従う拓郎さん、「そうしなさい」をリクエストしたい、"新しいことを始めよう"というフレーズに勇気つけられるという投書>
 奥さんには従うって、若造に言われたくない。でも、この曲は考えていなかった、いいじゃないか。24歳に教えられた。アレンジしていいかもしれない、リストにいれよう。最近20代ひいては10代の若者が大活躍している

大坂なおみは、国際感覚豊かなMCで、とにかくかわいいな。卓球の10代の張本智和、伊藤美誠…すごいな。美誠パンチ、憶えたよ。スキージャンプの小林陵侑くん9連勝とは凄い。バドミントンの桃田、ウチの人が夢中、ウチの人はいろんな若い男性に フィギュアの紀平さんも素晴らしい。サッカーの南野拓実、「拓」だよ。堂安は二十歳だよ、そして富安。
とにかく若者が大活躍している。そういう時期が来ているんだな。

つくづく俺は昭和の人間だな。あの頃は、パソコンもスマホもなかった。母親の頑張りで、貧しかったけれど、それなりに幸せな日々だった。そこから音楽を目指して東京のサクセスを求めて上京した。いろいろあって今度ゆっくり話すけれど、エレックやその前の上智の連中とマンションに同居したりといろんなことがあった。よくここまで生きてこられたな(笑)。70歳までよく来たものだ。
 こんなに東京にずっといるとも思わなかった。おふくろが元気な頃は、時々手紙を書いた。東京でどうもダメみたいだから広島に帰るかも、あなたと言う通り、お茶の先生になるよと書いたりしていた。よくここまで50年間生きてきたものだ。
 昭和は遠くなり、平成も終わる。今、人生のエンディングを演奏していると思うとしんみりする。僕の場合、あちこち不具合はあるけれど、肉体と精神は大変な元気者だ。頭の中は新曲の構想、特に若者の刺激にヒントをもらったりしている。洋服もネットの通販サイトが好きで流行のものをつい買ってしまう。気分が若造なんだ。老け込んだ空気はない。とはいえ平成は終わってゆく、その感慨は深くなる。人間の一生とはあっけないような、でもいろいろあったような、僕のエンディングはなかなか終わりそうにない。

 嫌いな曲を募集したら、メールがたくさん来てて、読んでて気分が悪くなった。悩み多き吉田拓郎のラジオでナイト
■オープニング

<いろいろコンサートの準備があるので質問コーナーを作ってほしい、団扇とかはOKですかという投書>
 そうか考えてみなかった。嵐とかは、ウチワ持ってるんだな。時期的にはあってもいい いいかな。
<高校からのファン、拓郎さんのことが大好きで今回も当たりますようにと祈っているが、新しい企画の「大嫌いな曲」と考えるだけで涙が出てくる、嫌いな曲はないという投書>
 ありがとう。君の気持とは、うらはらにメールがいっぱい来ている(笑)。びっくりするくらい来ている。堂々と来たもんだ。
<今夜も君をこの胸にが最後、号泣しそうだ、これで終わろうものなら、パーシーフェイスもいらないという投書>
♪今夜も君をこの胸に(歌とギター) このギターを弾いたら、深々とお辞儀して投げキッスでステージを去る「もう会えないかもしれないな」なんて感じでどうだ。嫌いな曲なんてリクエストを送っている場合かっ?
「今夜も君をこの胸に」は、アリだね。今回、嫌いな曲に入っていないのでよかった。アリだね

 で、こっちも送ってくる嫌いな曲先手を打ちたいな。吉田拓郎が大好きな曲を無理やり押し付けてみたい。この曲が好きと先に言っておきたい。含みがあるね。好きで好きでたまらない、この曲は本当に好きな曲の一位だ。
 その一番好きな曲は「夏休み」。詞もメロディーも好きだ。谷山小学校の谷山駅に「夏休み」のメロディーが流れるらしい。許可のお願いが来たので、どうぞ使ってくださいと言った。
 当時小学校の宮崎静子先生の思い出。当時僕は身体が弱くて学校も休みがちだったんだけれど、そんな僕を心配してくれてかわいがってくれた。砂場で下駄屋の娘の是枝さんに投げ飛ばされて、その娘のこと好きだったんだけれど、相撲が強くて、打ちどころ悪くて胸を打ったところ、宮崎先生が、おんぶして保健室に連れて行ってくれたのが忘れられない。その背中に感じた…って想像しているようなものじゃないよ(笑)少年として感じた。ずっとへばりついていたいなという思い。あの先生を歌にしてみようと思った。
 東京に出てきてから、新高円寺の妙法寺の近くに住んで、広島の後輩のミニバンドのエレキ  とベースを合わせて部屋でこの曲を練習した。コーラスをつけて深夜まで練習したのが忘れられない。大好きな曲なので先手を打っておきたい。
M2 夏休み よしだたくろう「元気です」

■CM明け
 しかし、嫌いな曲の募集に対してこんなにメールがくるってどうよ。こういうときには、無口になって無言を貫くものでしょ。
<「パーフェクトブルー」が嫌い、陰湿、嫌な気分になるので「無人島で」では飛ばしている、白い部屋も陰湿、暗い、でも松本隆さんなんですよねという投書>
そう松本隆が書いている。読みづらいな。
<待ってました嫌いな歌のコーナー、「永遠の嘘をついてくれ」が大嫌い、中島みゆきの告白ソング、よくもまあ大胆に告白したもんだという投書>
違うよ。これは中島みゆきの作り話で、作られたストーリーだよ。「春を待つ手紙」のように作り話。中島みゆきと俺は関係ないよ。おまえの勘違い。
<「マラソン」が嫌いです、長く暗い歌詞とメロディー、救いのない歌という投書>
余計なお世話だ。確かに隣の金持ちの家を覗いている歌だけど。こうやって嫌われたら選曲できないな。
<「流星」が嫌いです、人を惑わして最悪、人生をおかしくする歌だという投書>
ガクッ。あれだけ感情こめて絶唱したのに。大変な番組になってきたな。「流星」が嫌いか。
<ラジオを一度も欠かさず聴いているが「落陽」が嫌いです、やさぐれた男も人生も大嫌いです、拓郎さんはそういう人じゃないのにずっと歌うのやはりリスナーへのサービス精神ですかという投書>
(♪歌う) ラジオを一度も欠かさず聴いていて、それで嫌いな曲送ってくるな。落陽、俺は嫌いじゃなかったよ。人間はいろんな心とアプローチの違いがあるんだな。AとBがあって、こっちはやさぐれているから嫌いという人もいるんだな。俺はショックだな。「落陽」「流星」が嫌いだとショックだな。
<「馬」が嫌いという投書>
♪歌う。これは嫌われてもいい、ショックは受けない。
<「純情」最後が長すぎる、半分以上ずっとまだ足りないとずっと歌っているいという投書>
これは、加藤和彦の曲だし、阿久悠の作詞だから。長いのか。
<たくさんあるんだけど「aday」。ライブでもトイレにいってました、歌詞も曲も大嫌いという投書>
俺、好きなんだけどな。かなり好きだな。今度かけよう。
<「シンシア」拓郎さんが南沙織にぞっこんだったから、この間のアルバムにも入っていて最近はそんなに悪くもないかと思います>
 あんないい曲。ああ、ヤキモチか、昔ペニーレインとかに姉妹で来てくれて猫の連中と一緒に飲んで、親しくしてくれた
M3 シンシア よしだたくろう&かまやつひろし

 嫌いな曲募集 送ってくれよバカやろ
さらなる企画「吉田拓郎に言っておきたいこと」
なんか空気が漂ってきたな。今まで我慢して付き合ってましたが、もう我慢ならんということがあれば送ってください。
来週の放送で言うが、番組も2年、僕が一人でやった歴史では、殆どない。だいだい1年半くらいか。そこで少し重要なお話をさせていただこうかな。なんとなく雰囲気ができている。来週は耳かっぽじってよく聞け

勝手に選ぶニッポンの歌50選

「わ」
・若葉のささやき 天地真理 ・笑って許して 和田アキ子 ・別れの予感 テレサテン ・若い広場 桑田佳祐 ・私はピアノ 高田みづえ ・YMCA 西城秀樹 ・若者たち ブロードサイドフォー ・私の城下町 小柳ルミ子 ・私の彼は左利き 麻丘めぐみ ・別れても好きな人 ・ワンラブ 嵐 ・別れの朝 ペドロ&カプリシャス ・・・・・(略)
5位 わかれうた 中島みゆき 4位 我が良き友よ さっき「シンシア」は、吉田拓郎とかまやつひろしのデュエットだったけれど、どうしてかと聞かれて、これは現代の米津玄師と菅田将暉なんだと説明した(笑)
3位 私の城下町 小柳ルミ子 2位 YMCA 西城秀樹 1位 別れの朝 ペドロ&カプリシャス
僕が聴きたいのは
M4 私の彼は左きき 麻丘めぐみ

エンディング

今週は嫌いな曲 結構きたな どんどん送ってくれ 「い」「し」「ち」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆ 夜の静寂に突然響く「そうしなさい」。なんだ、なんだ、この荘厳なオープニングは。もしかすると現在の拓郎の心境と意味深な御拓宣がこめられているような気もする。しかし、あらためていい曲だな。アルバム「吉田町の唄」に駄作なし。アローンツアーでの演奏が最初で最後だったはずだ。そうだ、CMソングにも起用されたんだったけな。よろしいんじゃないでしょうか。
☆ 確かに番組終了のような空気が漂う。そうなのか。ラジオの最終章といっていただけに切実だ。かつて文化放送のセイヤングは2年間続いたから、今回はそれを超えてみてはくれまいか。せめて「終了」ではなく、どっかのグループみたいに「活動休止」でどうだろう。それにしても、嵐は嫌いじゃないし、ライブも行って楽しんだが(>行ったのかよ)、ニュース速報まで流してマスコミを席捲するようなことか。この国はどうかしている。「吉田拓郎最後のライブか!?」というニュースをなぜ流さないのか>そこかよ
☆ 最後だと思っているからかどうか、「嫌いな曲」募集なんて前代未聞の企画をよくぞやったもんだ。いやーーしかし良かった、面白かった。何と言っても自由だったねぇ。もちろんそれぞれ好き嫌いの意見は自分とはかなり違うけれど、神曲といわれる「落陽」「流星」を大嫌いと言ってのけてしまう心の底からの自由さ、それにぴりぴりしながらも、結局、鷹揚に受け入れている吉田拓郎。こんなことは考えられなかった。
 「落陽のような、やさぐれた男と人生の唄なんて大嫌いだ」と啖呵を切られた日には、ここのところの日記で「落陽」についてあれこれウダウダと書き、意味不明に怒っていた自分が、まるでバカみたいである。どうかしているのは自分か。それくらいに痛快だった。なんともいえない清涼感。♪そう自由の風に酔え、そうすべてを解き放て…とはこういうことかもしれない。こうして快活に好き嫌いの呪縛を超えると、ライブが別の気持ちで楽しめそうな気がしてくるから不思議だ。
☆ 最後のライブ、最後のラジオと考えだすと、負のスパイラルに落ちて、そこはかとなく寂しくなるが、拓郎が言うように、心と身体が若造であるならば、拓郎が奏でるエンディングはまだまだ長いと信じてまいりましょう。
 新しい事を始めよう
 元気を出せば見えてくる
 勇気がそこに湧いてくる
なるほどタイムリーにいい曲かもしれない。
☆"よしだたくろう&かまやつひろし"は今の"米津玄師&菅田将暉"みたいなもの、そういうの好きだよ(笑)。
☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆
「母親の頑張りのおかげで貧しいけれど幸せな日々だった」
     サラリと言う。こういうところが御大の何気に素敵な魅力の周辺である。

第90回 2019.1.20

 吉田拓郎です。
 ウザイおっさんとは、どんな"おっさん"か。
1位 すぐ説教する 2位 自慢話する 3位 無理やり飲ます 4位 同じ話をループする 5位 昔話ばかりする クラス会でいた
6位 プライベートに踏み込んだり 打ち解けようとするんだろうけど 7位 下ネタばかり 8位 今夜は無礼講でも無礼講でない でも言うと怒る人ね 9位 お酌をさせる 10位 ボディタッチが多い
 こういう人は嫌われるという事

 前回、米ちゃんの話したけれど、米ちゃん・・・ご近所さんみたい。たくさんのメッセージをいただいた。
<32歳女性 米津んさのリンクから来たが、実家の母が拓郎ファンで、先日の放送で 過去の曲を求めるファンに前に進もうと言った拓郎が印象に残っているという投書>
<ツイッターで知ってきた46歳だけど米津ファンですという投書>
<マリーゴールド、Lemonが紅白で歌われたが、拓郎ファンもなかなか見る目があるという投書>
 ファンが、あいみょんとか米津玄師とかをリクエストしていたけれど、結局、吉田拓郎がソッポ向いていたんだな。昨日、家で米津玄師の振りをマネしていたら、ウチのひとが「あら米津さんよりDAPUMPよ」と言われてしまった(笑)。吉田拓郎は、なんもわかってない。ISSAだったか。しょうがない。

<25歳で前回のツアーのテレキャスターのパーカーを買ったがよれよれになったので、今度も新しいパーカーを売ってくれという投書>
 グッズの売れ上げはアーティストはどこも凄いらしい。昔は売ってなかった。会場に屋台があって、誰だか知らない人が、Tシャツに「拓郎」とか漢字で書いたのを売っていた。デザイン的にもひどかった。そういう時代もあった。なので、主催者が売るようになった。真っ黒なシャツに真っ赤な文字で「拓郎」って、誰も着ないよ。最近は、デザインとかも専門の人に頼んでいるので、イイよね。
<コンサートの落陽問題は、私たちが歌わせていただくということでどうかという投書>
 そういうのは苦手だな(笑)。南こうせつとか山本コータローが会場と一緒になって歌うのは、おれは嫌いだった。
<名古屋は久しぶりなので落陽、人生を語らず、春だったねとかが聴きたい>
 こういう声もあるんだよね。セットリストはほぼ固まってるけど、落陽、春だったね、人生を語らず、このあたりの曲をどうするか。名古屋とか浜松だけセットリストを変えるか。やれなくはない。今日はAパターン、今日はBパターンでって、アイツら凄いミュージシャンだからできるけれど、練習量が大変ただな。

 今日は、コンサートについての"ただならぬ発言"をしたい。なぜかはわからないが、なぜかはわからない吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

 サッカーは、中島と大迫。ケガとかすると心配だね。南の顔がいいよね。こないだ髭はやしていたけれど、南はこれが似合わない。長友とかは髭もいいけど、南はやめた方がいいよと思った。でも次は剃っていたね。あれはいろいろ言われたんだと思う。いいなぁ若い人は。おれんところ何も言ってこない。髭は生えないけどさ。

 代々木ゼミナールの地理の宮地先生から最近の受験生について。
・滑り止め 僕は立教文学部志望だったけれど「無理だった時のために滑り止め」と言われて、広島の大学を受けた。「最近は何年もかかっても入りたいというこだわりは医学部以外はあまりない。 どこでもいいということか
・「文科理科の分岐点「お医者さんになるのは小中の時に決めた人が多いが、一般は高校二年くらい」 俺は文科系。高校二年というのは昔と変わらないかな。小田は理科系だよな、建築とかだもんね。だから、設計図とか緻密だよね。おれは設計図なんてないもんね。
・中央か地方か 「最近は東京志向でもない」 学費上昇しているらしいからね。俺も大学行くなら東京がいいなと思った記憶がある。
・「最近は浪人が減っている現役志向が強い」 昔は4,5,6浪 7,8浪もいたかもしれない。今では入ったところに行こうと思うようだ。
・カタカナの学部 「法政大学キャリアデザイン学部、東洋大学ライフデザイン学部、駒沢大学グローバルメディア学部、立教大学異文化コミュケーション学部、広島修道大学国際コミュニティ学部」 昔は文学部、工学部とかだったのにね。
 大学生の思い出としては、目標は何もなかった、滑り止めだったのでどうでもいいやと思っていた、早く就職して河合楽器でピアノ売って店長になりたかった。あと大学でば遊ぼうと思っていた。女の子や音楽。学ぼうという気持ちはなかった。僕は一留で5年行って、母には迷惑をかけたが。大学いいところだよ。

■CM明け
 今年コンサートあるけれど7か所とラジオの公開をか兼ねたのを1本。今年のステージについてはバンドアレンジ、セットリストを準備しているが、このラジオでは正直に嘘つかないと言ってきた。そういうと他の番組は嘘だったのかということになるが(笑)。
 今年のステージは特別なものになる。それはいろんな意味で、自分の人生を振り返って、この時代の若い音楽、AI、ITなどを観ながらつくづく思う。自分なりの吉田拓郎の締めくくりということに尽きる。けじめをつけたくなっている。今年はいつもとは違う思いで挑む。長く応援してくださった方、最近知ってくださった方もみんなわかっていると思うが、吉田拓郎という人は歌番組に出てって一曲歌って帰るシンガーではなかった。50年以上、コンサートツアーというスタイルは変わることはなかった。
 いつの時代であっても全力投球でステージに向かう。これは絶対だった。売れなかったころも全力投球していた。そういう現実にも限界というものもある。今年は73歳なので、これがステージかもしれないそういう限界を感じるなというのが無理なことだ。そういう気持ちを抱きながらこれからリハーサルに向かうことは否定できない。今年のコンサートを企画したときから今回はもしかしたら断言しないけれど最後の可能性がある。心して臨んでもらいたいといった。何かがが始まるとき、何かが終わる。時代はそうやって引き継がれてゆく。今回オープニング、メンバー紹介、ラストと曲を募集したけれど、僕はわがままでとおってきたけれど、実はそうではなくて、みなさんのことを大いに気にして生きてきたという意思表示だった。本気だったんだよ。参考にするしないは今後決めるけれど。
 可能性としては最後かもしれない。ぜひともみんなと楽しめたらいいな。そう思うと 毎日熟慮に熟慮を重ねていて、48曲くらいあって全部歌うのは大変だから、絞るのが大変。今歌いたくないい歌は避けようと思っている。そうすると「落陽」「春だったね」「人生を語らず」をどうするかということにもなる。
 4月バンドとリハーサルは、意義のあるリハーサルで特別なものになるスペシャルなものになる。心、体力、意識と特別なものになる。

 最後の曲で今一番やりたいのが
♪今夜も君をこの胸に このギターソロを僕と鳥山と渡辺格のトリプルのギターソロそれでお別れしようかと思う。そして最後にパーシーフェイス夏の日の恋を流したい。
 とりあえずそう思っているが、まだまだわからない。
M1 今夜も君をこの胸に

勝手に選ぶニッポンの歌50選

ずっと休んでたけどさ「ら」
・ラブレター ブルーハーツ ・ラプソディー RCサクセション ・ラブイズオーバー
3位 ライドオンタイム 山下達郎  年賀メールの返事来なかったのが瀬尾一三と山下達郎。瀬尾はハワイだったらしい。山下達郎からは1/11に来た。元旦に出したのに。
2位 ラブユー東京 黒沢明とロスプリモス 本来こういう番組だった。最近様変わりした。新しいければいいものではなく、古くてもいいものはある。音楽は、楽しきゃいい。楽しいものなんだよ。ライドオンタイムからラブユー東京に行くところが素晴らしい。
1位 ラブストーリーは突然に 小田和正 メールが来て「いつもより多めのコンサートと聞いています・・・」と来ている。圧倒的に多かった。
 僕が思いついたのは、かつて興味深く聴いていた。ドゥーワップのグループとして注目していたこの曲。
M2 ランナウェイ シャネルズ

マイフェイバリット

♪あの人寝顔がかわいいね
「二月の電車」という詞だ。加藤さん。

 あの人寝顔かわいいね ポカポカ電車 夢の中
 うっかり冬を乗り過ごし いいじゃん  春を探しているみたい

 日差しが窓で遊びます マフラーふわり揺れてます
 各駅停車午後3時 僕もつられて夢の中 三番がまたいい

 魔法の眠り 覚めぬまま 二月の電車走ります
 今度の駅はどこかしら 春の駅までまだかしら

 いい詞だね。景色、アプローチともにいい。今度の駅はどこかしら 春の駅までまだかしら ここもいい。 ちょっと短いんだけどね。この詞はいいんだけれど、詞の募集はもうやめます。もういいから。

来週からすごい企画。ない頭で考えた 「私が大嫌いな吉田拓郎の歌」本当のことは言って下さい。私はこの曲嫌いだったというのを送ってください。大企画だな。

■エンディング
大企画だな。提供曲も含めて 勇気あるな 「わ」私の城下町 古いな 「い」「し」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆この放送の感想は「コンサートについての"ただならぬ発言"」に尽きる。
☆どうしたってショッキングな話なので、こちらも正直に言うと、他の話は殆どどうでもいい状態だ。
 ウザイおじさんランキングも、滑り止めも異文化コミュニケーション学部も、「ら」のつく歌もどうでもいい。山下達郎はRIDE ON TIMEを歌うんだから、ON TIMEに返事出したらどうだ、ってか相手は吉田拓郎なんだから、自分から年賀メールを書かないのかよとも思ったがそれもどうでもいい。小田和正「ラブストーリーは突然に」を何でこんな夜に聴かされなきゃならない。どうぞ高い声で歌って、好きなだけ全国ツアーやって、広いアリーナを自転車で走り回ればいい。ということで上の空だ。さんざん募集して、もう送ってくるなという詞のコーナーももうどうでもいいが、ただし、私たちの膨大な言の葉の骸の中から、最後の最後に生き残ってくれた「二月の電車」は素敵な小品として完成させてほしい。
☆特別なコンサートか。
 吉田拓郎のファンの歴史は何十年も昔から「これが最後」という言葉に、ウロタエ、心そぞめきたって右往左往し続けてきた歴史であると言っても過言ではない。
 しかし、拓郎は断言しないまでも、何かを切実に実感しているのだろう。たぶん私たちも程度の差こそあれ、身に染みてわかっている。公私共にあまりにたくさんの愛しい人々が雪崩を打ってこの世を去り、自分たちの身体にもいろんな形でいろんなサインが出始めている。吉田拓郎だけではなく、いろんなことが最終章モードに静かに向かっているのを実感せざるを得ない。
 「終わりを宣するのは簡単なの~終わるときは終わるさ」という拓郎の言葉を思い出す(「訣別はまだ早い(俺たちが愛した拓郎)」)
 道なき道を行くというのはこういうことなのか。道なき道の只中で、引き際を含めて方向を見極めんとする御大。心身で今何を感じているのか、もうそれはその人の遥か後ろをくっついて歩いているだけの自分にはわかりっこない。
 「最後か」どうかということがポイントではなく、いよいよNumberedの日々の中で結実する、誰も観たことのない渾身のライブに向っているということだろうか。
☆そういう意味で「落陽」を私たちが歌うというリスナーのメールは、南こうせつでも山本コータローでもなく、時節柄、例えばLove Of My lifeのフレディマーキュリーのことだったのではないか。怒涛の魂と魂の怒涛みたいなライブ絵図、ステージと観客が、波動砲を打ち合うような魂の「落陽」のことを言いたかったのではないか。
 まさにそういう魂のライブが待っているというのが今日の拓郎の「ただならぬ話」の核心だと思いたい。「音楽っていいもんだよ」という御大を信じてまいりましょう。
☆ 今回のコンサートは選曲に一切文句を言わず、好き嫌いを超えて御大の渾身のセットリストと演奏と絶唱を、区民プールのやたら勢いのいいシャワーのように全身に浴びようと思っていた。客入りから客だしのすべての音楽まで全部味わい尽くしてやろううと思っていた。思っていたのに「大嫌いな曲」を募集とは(爆)。また変なスイッチが入っちゃうぞ。
☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆
 なぜか映画「ブレードランナー」のラストシーン(昔映画館で観たver.)が思い出された。デッカードとレイチェルが二人で出奔する。もうレイチェルにはそんなに時間がないかもしれない。デッカードは呟く。

Deckard: I didn't know how long we had together. Who does?
「あとどれぐらい連れ添えるかはわからないが、そんなこと誰が知るだろうか、知ったことか!」

第89回 2019.1.13

 年の瀬、外食が続いてアルコールを飲む機会が増えた。飲むと言ってもビール1杯、日本酒は御猪口だと2、3杯、ワイングラス1杯くらいだけれど、それでも年末は毎日続いて、正月もステーキを食べたらワインということになって、結局毎日お酒を飲んでしまった。ウチの人から「気をつけた方がいいんじゃない」と言われたけれど、家にいるオヤジというのは、みんなこういう時「大丈夫だよ」と言うけれど僕もそうだった(笑)。
 「無理しない方がいいよ」と言われたけれど、2日はお寿司天ぷら、3日は中華ということで、ウチは家で料理しないのでそういうシステムで、外食に行ってそこでまたお酒を飲んだ。結局毎日飲んでしまった。
 胃がヘタったし、寒かったので風邪気味~今日は鼻声ですが、アルコールが続いて、風邪薬、胃薬ものんで、夜中に体調が悪くなって「佳代ぉぉぉぉ 助けてくれぇぇぇ」と叫んでしまった。「水をくれ、歩けない 気分が悪い」ということで彼女に迷惑をかけてさんざんの正月だった。

 なんのキッカケか、ウチの人と紅白歌合戦の話になって「米津玄師を観とけばよかった」という話になった。ネットで彼女が検索していろんな情報を得て、だんだん彼女が米津玄師に集中するようになった。ある種の悪夢(笑)。我が家は正月は米津玄師と友に過ごした。ずっと米津玄師漬け。ウチの人がamazonでどんどん注文する。俺も業界の端くれだからソニーとかから貰ってやるからと言っても「待てない、今すぐ聴きたい」。ということで、武道館ライブを観たり、CDを最初のものから全部聴いたりした。こんなこと他のアーティストではなかった。とにかく一日中、米津玄師だった。すげーいい正月になった。こういうものだね。いいものに出会うと。体調は崩したけれどそこからキッカケみたいに、いいものを観たな、聴いたなという気がしている。米津玄師の音楽の研究もしたよ

 とりあえず「佳代ぉぉぉ」と叫んだ時は死ぬかと思った、大変なお正月を過ごした吉田拓郎のラジオでナイト
■テーマ

 いいものを観たり、絵とか映画も含めて、聴いたりすると人間の心が豊かになるし、幸せになる。そういうアーティストに会えた。正月は奥さんが買い漁った米津玄師のDVDを観てCDを聴いた。米津君の特徴はこう思う。ボーカリストとして、男の僕が言うのもなんだけれど彼はセクシィーだ。なかなかセクシィーな歌手っていない。そしてボーカルは明暗の明だと思う。彼の詞が淋しくても、彼のボーカルが明なので、聴く側が救われる。どんよりした詞でも彼の唄声が救ってくれるんだな。とにかく大事なのは「セクシー」ということだ。
 ♪声がセクシーな男って好き、なぜってフフなんて君笑う 、セクシィーな声ってのはチョコレートみたいな声で
 ~あったじゃない。吉田拓郎が歌っているんだけど。声のセクシーな男。これだよ。こういうシンガーの登場を待っていた。
 次に音楽性は、多種多様いろんなジャンル和洋問わずに入っている。和風エキスも混在している。個人的には古い日本の歌謡曲的なノスタルジーを感じる。どっかで聴いた聴き覚えがある。この懐かしい感じ、ノスタルジックな感じ。日本人が老若男女、誰もがいいなと思える。彼がどういう音楽聴いて育ってきたかは知らないけれど。率直に感じたのは、これまでいろんな新人が出てヒットしたり、またライバルがどんなに人気が出ようとも、羨ましいとは思ったことはなかった。ジェラシーは感じなかった。自分は自分の音楽をやるだけだと思ってきた。しかし、米津くんには、ちょっとヤキモチとジェラシーを感じる。他の歌手を観て、コイツ、オイシイところ掴んだな、ヤラレタとか、そういう手があったかとかたまに感じることはあっても、ヤキモチを感じることはなかった。ジェラシーを感じるな。若さは素晴らしい。
 ついでに菅田将暉とコラボした「灰色と青」、番組にリクエストが来たけれどスルーしていたが、じっくり聴いて涙が浮かんだ。風景画の印象。この曲が大好きになった。ボブ・ディランがThe times they are changin’と歌ったけれどこれなんだな。あの時のディランの言葉が身に沁みる。今、心をいっぱいに開かなきゃな。新しい波を全身で浴びて、素直にならなきゃと思っている。
 ふと思うのはキッカケをくれた奥さん。この人は時々こうしてめっけてくる。ガンバの遠藤選手を急に見つけてきた。ヤットちゃんの本を買って全試合ビデオ撮ってストップモーションで見て見てとか騒いでいる。そのヤットさん以来ウチの人が熱狂しているのが米津玄師。ひとつの密かな楽しみは、いつまで続くかな、ウチの人の米津君ブーム。とにかく正月は一色だった。
M1 灰色と青 米津玄師と菅田将暉

■CM明け
 コンサートのお知らせ 詳しくは番組のHPで。どうやったらチケット買えるかとか書いてある。

今日はベストテイク

ここのところ選曲もかなり絞られてきた。新曲をかなり歌いたい。ライブ73は新曲ばかりだったし、今回新曲を書きおろそうと思っている。
 この曲は歌わないけれど、思い出話がある。「サマルカンドブルー」
 先日、サマルカンドの街の様子を「ふれあい歩き」とうテレビ番組で初めて観た。サマルカンドブルーという歌をどういう町か知らないで歌っていた(笑) サマルカンドブルーという作品は、安井かずみさんがどうしても歌ってよと迫って来た。あの頃、僕のマンションに来てウズベキスタンの青い景色の説明をしんただろうけれど僕は聴いていなかった(笑)もともと人の話を聞くタイプではないし「あーそう」と流していた。
 昔、彼女にシルクロードを旅して欲しいという企画のテレビ番組があった。彼女は、そのついでに付き合っていたパリジャン、パリの男性とついでにデートしようという計画だったらしい。しかしこのテレビの企画が取りやめになった。彼女は、凄い怒った。サマルカンドも観たかったのに、彼にも会えないし、そういう口惜しい思いを詞にしたらしい。サマルカンドという町は、ブルーのタイルを基調としていて、空も青い。一生に一度行きたい町だったそうだ。
 ウズベキスタンにあって、紀元前10世紀だから今ら3000年前、シルクロードの中間点として東西の交易が盛んだったが、チンギスハンに滅ぼされて、住民の4分3が死んで、廃墟となったが14世紀にティムール朝の王様が復興させた。この王様が青が大好きだったのでこの街の色に繋がった。客人を友と同様にレスペクトをもって付き合うやさしい民族性があるらしい。

 ニューヨークのレコーディングの時には、ZUZUに「ブルージーンのブルー?」と尋ねたら 「違うのよ」と否定された。当時、彼女にはモノ言えなかった。プロデューサーだしね。ボーカル入れの時にスタジオに来ていた森下愛子。彼女によればモニターでZUZUは「まったく拓郎はなんにもこの歌よーわかっていない。このブルーを理解していない」とギンギンに怒っていたそうだ。ボーカル仮入れが終わると「何よ。今のは、サマルカンドブルーを全然わかってない」「だって行ったことないし」「行ったことなくても、詞を読めばイメージできる、あなたはライオンでしょう」と怒られた。よし、デモテープ作るときの歌い方(クセのある歌いかた)これを一発カマしてみるかとやってみた。そしたら、ZUZUがえらい気に入ってくれた「それなのよ、それ、あなたはライオンよ」と感激していて、僕はちんぷんかんぷんで、どこが良かったんだろうなと思っていた。
M2 サマルカンドブルー 吉田拓郎

■CM明け
 美容院を変えて、大野さんという方が名手。仕事がとても早い。ババババと切ってたちまちいなくなる。あまりに作業早すぎる。もうちょっとさわってくれと思う。そして、うーん自分で触ってみてくださいと頭を自分で触らされて、またすっと出てゆく。もうちょっとじっくり落ち着こうよと思う。
 近藤、平山さんという若い女性が担当でいる。白い毛を染めてくれたりする。20台の女性と70代のおじいちゃんの井戸端会議。これだけの年の差で会話は無理がある。平山さんは23歳、洗髪してもらうだけで心が苦しい。「痒いとこございませんか」「ございません」水谷豊も同じ気持ちかもしれない。

 この幸せは、ネイルサロンでもそう。正直、申し訳ない、23歳の女性に対して話かける言葉がない。篠原ともえも来るらしい。なのでLOVELOVEの話しもしたけれど、彼女生まれていないんだよ。Kinkikidsでは、伝わらない。米津玄師は知っているけど、キンキはわかんない(笑)そういう女の子に「ライブのヘアメイクとかやってくれる」「いいですよ」と言ってくれたけれど、よく考えたらLOVELOVEの時に生まれてない人に、頼んでいいのか、歳相応に50歳くらいにすべきか、真剣に考えた。今度「無理してない」と聞いてみようかな。
 50歳の歳の差があったら通じないよ、The times they are changin’。70歳、過ぎて色々正月、米津玄師とか美容院とかいろいろ考えて頭グラグラだよ。

 田中洋一郎さんの今年の運勢の占い。田中さんは去年の占いで批判されたので、また依頼くるとは思ってなかったそうだ。
<今年は、昨年の準備を実行する年> これ知ってるだけじゃないの。
<実行すると良い年ですが、無理して勢いにまかせてはいけないので節制してください。バランスを取りながら行くべき> そうだね、正月から肝に銘じようと思う。
<自分に苛立ちがおこりやすい余裕をもってとりくむといい> 当たっている美容室のこととか。
<しかし苦労と手間は良いものにつながる> <今年は後半になるにつれて運いい> コンサート前半だよな変更する?
<奥さんとはほどよい距離で現状が維持> なんも考えていないだろ。夫婦は現状いい関係だ。そろそろヤットちゃんに帰ってくれよ。
<ラッキーアイテム  白と黒> <ラジオにしんどさを感じるかもしれないけれど(拍手)> しんどいです。
<続けられる状況ならやったほうがいい> 占いになっていない。やろうと思えばやれるけど、"しんどさ"は当たっている。このことについて次回深い話をする。
 とにかく後半にいいことがあるんだな。

エンディング

今週は米津に集中 聴いてみてください、よねちゃん。ラジオイベントの希望 「ら」「わ」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆お酒の話を聞くたびにもう別人のお話を聞いているかのようだ。ビール1杯、御猪口2,3杯の吉田拓郎なんて私には考えられない。酒豪=吉田拓郎のファンだから、さして強くもないのに酒好きになってしまったというのは私だけではあるまい。今は気のおけない居酒屋でしみじみ飲むのが一番の人生の楽しみである。もちろんそれこそ、The times they are changin’、人間の変化という成長なのだから、いつか自分にもそういう時が来るのだと思って心したい。
☆しかし、真夜中に死ぬかと思ったって、どうなんだ。大丈夫なのか。くれぐれもご自愛ください。
☆そうか吉田家は米津ブーム到来なのか。日記に書いた通り紅白の米津くんはすんばらしかったし、自分ですら今少しずつ聴いてはいる。
 しかし、私にとって一番大事なことは、吉田拓郎が、ここまで米津玄師に刺激を受けて、心を開いたという事実である。
 すまんが美容室のねーちゃんなんかどうでもいい。だって、拓郎、あなたは歳をとったとはいえ今もビジュアル系のスーパースターなんだから。それは私たちファンが保証する。そんな美容室の方に気なんか遣う必要はない。だったらファンのことでも考えてくれよ(爆)。
 それよりも、米津玄師にセクシーさを感じ、ジェラシーまで抱いたということを堂々と語ってしまうことこそが尊い。齢73歳を迎えんとする男が20代の若者の音楽を聴いて「今、心をいっぱいに開かなきゃな。新しい波を全身で浴びて、素直にならなきゃと思っている」と言えてしまうところがすごいのだ。こんな72歳はいまい。そこにこそ価値がある。
 例えば紅白の桑田とユーミンのアドリブが絶賛されているが、あれよりも、もしあれを観た拓郎が、じゃ俺もああいうの中島みゆきとやってみるかと思ったら、そっちの方がはるかに尊いのとおんなじだ。>思わねーよ。
 米津効果は、絶対に吉田拓郎のブラッシュアップにつながっている。その意味で、その限りにおいて米津玄師はすばらしいのだ、私には。
☆それが証拠に、コンサートのセットリストだが、今週はライブで新曲をたくさん書きおろすと言いおった。ここのところ、さんざん続いた古い曲とは何か論争を、こういう形で新曲で超えてやるぞという吉田拓郎の心意気は、米津効果とは無関係ではあるまい。ま、関係あろうとなかろうと、新曲の気概に満ちたライブは、ひたすらうれしいが。
☆サマルカンドブルーのZUZUとの話は楽しい。もう映画かドラマを観ているみたいなんだよな。あのアルバム制作のドラマを含めてZUZUと拓郎のストーリーはどれもこれもたまらなく好きなのだ。愛に満ちている。個人的な感想にすぎないが、私には、そのドラマの結晶としてあの隠れた名曲「人生キャラバン」という歌があるのだ。
 それにしてもあのデモテープの歌い方、あれはどういうつもりで、しかもどういう歌い方だったんだ。教えてほしい。
☆LOVELOVEを知らないとはさすがに私もショックだ。Kinkikidsにシンパシーを持っているのが自分の最後の若さだと思っていたのに。もう通用しないのか。
☆仕事が超早い美容室の大野さん。「もう少しゆっくりさわってよ」 私は、「外は白い雪の夜」に3分で曲をつけた拓郎に松本隆が「もう少し考えたらどうだよ」と思った話を思い出した。
☆来週以降の「深い話」とは何だ。明るい話でありますように。
☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆
森下愛子の本能と直感と集中力のすごさを思う。
ヤットさんや米津以前に吉田拓郎を選んで集中している
そりゃすごいもんだ。

第88回 2019.1.6

♪年のはじめの ためしとて 終りなき世の めでたさを 松竹たてゝ 門ごとに 祝う今日こそたのしけれ♪

 新年あけましておめでとうございます。吉田拓郎です。

<年末のwowow の1人紅白で桑田が「落陽」をレゲエで歌っていたという投書>
 聴いてみたかった。レゲエで落陽とは面白いね。(歌う)面白いね。「落陽」は岡本おさみの詞だけれど、あと「人生も語らず」とか、これについて言うのも今日で最後ね。
<カバーズ OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDが人生を語らずのカバーをしていたという投書>
「人生を語らず」「落陽」とかは今でもカバーされている。これは、今、カバーしても合致するものがあったりするからだ。そういう曲は60年代70年代だろうとある。しかし、そうでないものもたくさんある。そういう曲を今歌う気持ちにならない、そこには行けないということを言っている。
<以前、谷村新司が落陽をカバーして「あれは拓郎しか歌えない」と言っていたという投書>
 だったら歌うな(笑)。谷村新司に文句をいい、桑田にはいいねという、この差(笑)、自分では納得している。
<ロストフの14秒について民放もこういうのを作れと言っていたが、民放でも吉田類の酒場放浪記はいい番組だと思うという投書>
 観てるよ。吉田類、「よう酒飲むおっさんじゃのう」。よく身体がつづくよね。また日本酒をウマそうに飲むんだ。ビール、ハイボール、レモンサワー、ワインまで。番組のシメのところで結構酔いが回っていることがある。それがまた楽しくて。あの人〆鯖が好きなんだよね、僕は苦手だけど、面白い番組で好きだ。
<G-SHOCKの当選者の名前がほぼ同じで同じ歳、自分と思った、前後賞が欲しいという投書>一字違いなのね(笑)
<当選しました、ポストに投函されてました無事届き、いっぱい太陽に光をあてて大切にしますという当選者の投書>
 ポストなの?書留とかじゃないの?

<ひょんなことでラジオを聴く、こんなに明るくて面白い人がいる、音楽のことも日常のことも教えてくれる、奥田民生の大ファンだが皆実の卒業生は笑顔が素敵ですという投書>
ラジオはこういう顔で、テレビはテレて・・・だからテレビって、つまんねーな。皆実の卒業生みんながそうではない。なんでもない人がいっぱいいる。民生くんと僕は別格なの。
<コンサートに45年前に行ったけれど、当時のマーチンD35は イルカにあげたのですかという投書>
 あげるわけがない。そういう付き合いはない。引っ越しをたくさんしてきたが、そのたびに断捨離している。引っ越し屋さんに ギターが好きという人がいたのであげた。僕は、ギターをあげる癖がある。番組でもそうだったでしょ。引っ越しを繰り返すうちにギターが減っていった。うちにはJ-45 かつて加藤和彦が、デビュー直後に持ってきてくれたのだけが一本だけ残っているが、その他には昔のギターは一本もない。

 去年番組で運勢を見てもらった。僕は80-95歳にいい運勢が来るという事で、えーそんなに待つのといった。これまでやってきたことが評価される、80歳過ぎてクリエイティブなことも展開するということだ。去年は一年を振り返って、充電になったのかな。2018年は、余裕をもって心落ち着けて、打って出るより備える年ということだった。交際が広がり出費も大きくなるということだったが、交際は増えなかった、出費も同じくらいだから、当たってないな。11月頃に良い人脈がつながるとあったけれど、これは当っている。 今年のコンサートのバンドメンバーの河村カースケがダメになったなとき、村石(雅行)とやりたいと言ったら、村石がOK、やれるという返事を貰った。無理して考えれば、良い人脈だ。
 もう1人、ダブルキーボード奏者が武部・鳥山ご推薦のメンバー、名前は知らないけど(笑)、最高のキーボード走者が加わるという人脈がつながった。 それが決まったのが、ちょうど11月ころだから。
 7月頃は行動を控えろ、体調不良、人間関係のストレスに注意ということだった。健康は害していないけれど、歯とかで病院には行ったな。人間関係でギスギスしたのは番組のスタッフとだな。「ない頭で考えろ」といったら「ない頭で考えました」といってきたので「さすがにない頭だな」と答えた。
 パートナ―との運勢では、自分を押し通してしまいがち、ケンカに注意とあった。そんなことは一度もなかった。自分を押し通していない。静かな一年だったという確信がある。むしろ自分を押し殺していた。怖くて喧嘩していない(笑)
 準備期間の年というのは当たっていた。昨年は打って出なかった。で、こうして今年コンサートが決まったので、当っていた。
 今年も占ってほしいな。去年一年静かに自分を押し殺してきた吉田拓郎のラジオでナイト
■オープニングテーマ

 この頃時代か、20代の頃は化粧品に気をつけなかったし、そこにあるものをつけていた。しかし、昨今、男性化粧品市場も伸びてきた。
 番組関係者に問い合わせた結果。
女性  
・20代はピチピチ保湿不要でブランド中心
・30代ナチュラルにこだわり、日焼に注意。オレなんか、40過ぎまでハワイとかで焼いていてシミだらけだよ。
・40代皺やシミ、保湿効果
・50代は肌乾いてくる 化粧品の質にこだわる 乾いた拍手ね。値段が高いからいいものではない。ハンドクリームはよく使う。指は大事だから。年齢の割にはキレイかな。ネイルサロンで、ハンドクリームを塗ってもらって、この気持ちってわかんないだろうな。
男性
・20代ニキビ洗顔 顔なんて洗わなかったよ、若い頃
・30代加齢臭を意識して香水 30代で加齢臭? それ体臭でしょ、加齢臭ではないでしょう。30代そんなこと気にしないでブイブイだよ。俺の臭いが嫌か、こうせつをオレの脇の下に顔をすりつけてやったら「やめてよ拓ちゃん」 って(笑)
・40代あぶらとり肌のテカリ あぶらとり紙って、九州のイベンターが取り扱っていたので。貰って使っていた。つかずいぶんあぶらがとれたんで、最近アブラが出てこない、カサンカサン。
・50代 髪の毛が淋しくなり、白髪が増えてヘアケア シャンプーとリンスが手間なので、シャンプーインリンスを使うようになった。何十年もリンスしていない。シャンプーは、いくつも試した結果いきついたものがある。
 いろんな化粧品って、ホントにシミやシワがとれるのかは疑わしい。若返りましたとかいうCMで、嘘つけ、若返ってないよという感じがする。いろいろな化粧品やらいろいろと売れているんだろうな。
 この歌を聴きながらメイクする。無人島にもってゆくとしたらというテーマで、血圧の薬というのがあって笑ったな。そうだよな。僕も血圧が高めだからわかる。ギターなんていらないよ。薬だよ。次のライブで楽しめるといいなということでこの曲を考えている。
M1 無人島で 吉田拓郎

■CM  (今日までそして明日から  あの頃は若かった  悔いはなく戦ったか 介護用品のCM)
 ライブの最後の曲、いろいろ参考にさせていただきました。その期待には応えられないと思います。わからないわけではない。そういう気持ちになれない。
・まだ見ぬ朝 <あの場所でもう一度逢いたいねをリフレイン 投げキッスという投書> 投げキッスね、この曲はライブで歌ったことない。
・僕達はそうやって生きてきた いいこと言ってくれる奴いるね。ギター、セブンス。こういうのがロックバンドでずっと演奏してきて好きだった。70年代のフォークブームではとても受け入れなかった。セブンスのロックンロール。みんな歌詞に入っていないんだな。ステージから見ていて、バレバレよ。僕は、大好きで歌っているとひとりで最高な気分なんだけれど。
・パラレル 安井かずみの歌詞。(歌う) いいね。曲相がいい。
・僕達のラプソディー  僕は曲を作らないで、武部聡志と吉田建に任せた。自分が曲を作ってないのでなんかいまいち。詞は気に入ってるんで、メロディを作り変えるかな。怒るかな
・季節の花 また雨が降り、また風が吹き

 みんなのメール見ていると、せいぜいフォーライフまでなんだよ。現代の曲はいまひとつ入っていない。ガンバラナイけどいいでしょう、これは入ってる。ウィンブルドンの夢とか僕は大好きなんだけれど、ないな。最近の曲については薄いというみんなの心のありようがわかる。昔の曲でとまっている。70年代にしがみつくのは勘弁しろと言いたい。あまりにも昔をひきずりすぎる。
 曲には、イントロ、間奏、アウトロがあって、僕は、アウトロ=エンディングを弾いているという感じだ。なのにイントロを気にしているのは我慢できない。エンディングを大事にしたい。みなさんの印象がどうもフォーライフで止まっているようで、新しい曲を聴いていない。
・たえなる時に 歌う) いい曲だな。AGAINというアルバムに入ってます。考えても良いかな。
・今夜も君をこの胸に これ最後のギターを鳥山、渡辺、オレのトリプルのギターで弾きたいという希望が大きく膨らんでいる。
・淋しき街 <ベタですが、わけもなくここはTOKYO、横浜、名古屋という投書> それだとみんな笑わないかな
・清流  父ちゃん思い出して「流星」もーみたいに、グッときて泣きそう。あなたの家族でいたことを誇りに思える今だから~なんて歌ってて泣いてしまう。父ちゃんといえば、家に父ちゃんみたいな妻がいる。彼女のことを「おーい父ちゃん」と呼ぶ。理由は言えないけれど、僕も「ばあちゃん」と呼ばれる。
・歩こうね <闘病生活を経て支えになっているという投書> しっとりした地味ではあるがいい曲だね。自分でいうけど。歌いたい歌ではあるんだ。

5位 アゲイン 古館伊知郎が泣いたという
4位 人生を語らず 堂本剛もカバーした
3位 ガンバラないけどいいでしょう
2位 人生キャラバン 憶えていないよこの曲
1位 家に帰ろう
参考にするしないは私の勝手だ。思い通りにはならないでしょう。

■CM
 クリントイーストウッド監督はいい映画を作る。ツボを押さえている。「15時17分パリ行き」という映画を観た。本当の事件の当事者であめシロウトが演じている。俳優ではないんだけれど、これが上手い。2015年の列車無差別殺人テロを描いている。子どもの頃からの仲間三人が身体を張って阻止した実話という実話。三人は学校では、どちらかというとはみ出し者で、仲良しだった。オトナになって三人でヨーロッパの旅行に行くことになって、アムステルダム、いろいろ楽しいぞということでパリ行きの列車に乗り、そこで事件が起きる。大変な重症者も出たが、この件で彼らは勲章を貰う。撃たれた人も、実際にその事件で銃で撃たれた人が演じている。すげー臨場感がある。名も泣きヒーローが熱演する映画だった。

エンディング

一曲しか、かけなかったが、弾き語りもあったし、いいでしょうということで。よく喋ったな。「ら」出てこない「わ」「い」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆新年おめでとうございます。新春の竹田企画のご挨拶が妙に切実な感じだったので、心配したが、お元気そうで安心した。
☆化粧品なんてとは言っても、昔、ウェラのシャンプーの香りで、安井かずみのハートをゲットした吉田拓郎。
☆例えば、谷村新司とファンの間で「昴」を歌うかどうか、こうせつとファンの間で「神田川」を歌うかどうか、マイク真木とファンの間で「バラが咲いた」を歌うかどうか、こんな葛藤が起きているとはとても思えない。こういう葛藤をしているのは、吉田拓郎とたぶん沢田研二くらいだけではないか。なんかそれはそれで誇らしいぞ。Formulaに頼らないで、常に新しい道を探すからこその葛藤である。
 しかし「落陽」、「人生を語らず」を誰がカバーしようが、誰が待っていようが、サティスファクションもホテルカリフォルニアも関係なく、拓郎に歌う内的な必然があるなら存分に歌っておくんなさい。ちなみに桑田の落陽を聴いたけれど、1人紅白という催しは、超絶すんばらしいと思うけれど、落陽はとくに普通だったと思う。やっぱり魂の落陽は、拓郎あなたしか歌えまい。それを誰よりも熱く歓待できるオーディエンスも私たちファンより他におるまい。
☆80歳~95歳で絶頂を迎えるという占い。なんだそりゃと聞き流していたけれど、こうしてあらためて考えるとなんという心強い占いだろうか。これが当たってくれれば、私の余生もたぶんバラ色だ。ああ、当たってくれ。
☆コンサートの曲募集が終わる。この何週間か、私は戦場にいるかのような気分であった(爆)。
 拓郎がコンサートの曲を募集するなんて、全く前代未聞のことだ。毎回コンサートのたびに演奏曲目に対して消費者国民生活センターに負けないくらいのクレームを投げかけ続けてきた私でも驚いた。
☆滅多にない格好の機会である。もちろん私は撃てるシュートはすべて撃った。しかし相手は吉田拓郎である。拓郎はそういうファンの切実な思いのつまったシュートを容赦なく撃破しまくった。自分でも、いいパスも少しはあったと思うが、殆どはブロックされるという憂き目を見た。「又逢おうぜあばよ」なんて、私は投票こそしなかったが、味方の絶好のシュートがハジキ返されたようで痛恨の極みだった。「季節の花」はどうなのよ。「人生キャラバン」思い出すつもりないだろ。くぅぅぅ。
 一方、拓郎は、何でこんな曲が・・・という思わぬ曲で反撃してきた。なんでこんなヘナチョコ球がと思うシュートが次々と決められ、私は天を仰いだ。
 というわけで、ここのところの番組は、毎週、絶望と希望が入り乱れるロストフ・アリーナと化した。
 拓郎は「あまりにも昔をひきずりすぎる。 参考にする、しないは私の勝手だ。思い通りにはならないでしょう。」という言葉を残し、私は私で「いちいちファンの希望を順位までつけて忖度してんじゃねぇよ」という理不尽な思いを吐き捨て(それじゃ本当のクレーマーだぞ@自分)試合は終了した。これでノーサイドである。ラグビーなのかよ。
☆ この試合を通じて吉田拓郎の今の音楽に対する考えとその嗜好がトテモよくわかった気がする。反対に拓郎もそうなのではないか。コンセンサスには達しなかったものの、この試合のおかげで、私もセットリストに過剰な幻想と期待を抱かずにライブに行ける自信がついた。例えば"朝陽がサン"で始まって"ヨールレイホー"で終わるセットリストがあったとしても、昔の自分だったら発狂していただろうが、今は、しかと受け止められる気がする。たぶん(爆)。
 こんな状況でも、なんで、あなたは歌うのか、そしておまえはなぜライブを観たいのか、こうしている今もなぜ死ぬほどライブが待ち遠しいのか、という透き通った結晶のような問いかけだけが残るのである。答えは明白だ。
☆今はエンディングを弾いていると拓郎は言った。このラジオも最終章であると言う。切ないことを言ってくれるなよと思う。しかし、占いによれば、80歳~95歳で絶頂ということだ。
 それにちょうど10年前2009年に最後のコンサートツアーがあった。あのときは最後のツアーだとホンキで思った。というよりそれしか考えられない客観的状況でもあった。しかしあれから10年経って、こうして全8本ものコンサートツアーが私たちを待っているのだ。ああ生きていて生きてて良かったとこなごなの心の破片が泣いている。
 きっと拓郎がエンディングを弾き終わったら、次の曲のイントロが始まり、ラジオの最終章が終われば、第2部序章が始まるに違いない。そう胸に秘めて、いきまっしょい。
☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆
  私たちは、日に日に高齢化し、あれこれ思いもすれ違うれど
   今も成長している 前代未聞の老いてなお成長に向う歌手とファンであると信じることにした

第87回 2018.12.30

 こんばんは吉田拓郎です。コンサートのスケジュールを発表しましたが、皆さんいかがでしたでしょうか。いかがというよりツアーに向けて日程を調整してください。
 僕も1か月前からリハーサルをするが、僕のリハーサルは濃いよ。バンドのメンバーの話で新しいメンバーが二人入ってくるがそれはまたあとで話す。

<コンサート行ったことない、ずっとスタンディングなのでしょうかという60才の方の投書>
 難しい問題だね。立たずに座って聴きたい曲もあれば、立ちあがりたい曲もあるでしょうね。それは僕も、ディランでもストーンズでもイーグルスでもある。結論は、自由だけれど、座って聴きたいのに前の客が立ちっぱなしで座ってよということもあるだろう。また、近所で大きな声で歌う人もいて迷惑かもしれない。
 そうだここで禁止令を出そう。「客席は歌うな」。立ってもいいから静かに立ってろ(笑)そうはいかないだろうね。

 立つか座るか、座るか立つかは気分だ。みんな立ってよというコンサートは毛頭やるつもりないし、だからといって座って聴けよというのも嫌だ。自由で平和がいいよ。「アゲイン」でも、“今でも僕らは自由のまま”とあったとおりだ。立ち座りを疎ましく思わないで、許し合いたい。

<落陽は歌わないというが、2016年に落選した自分は歌ってほしい、生での「落陽」をまだ聴いたことないという投書>
 そこだよね。イーグルスを聴きに行って「ホテルカリフォルニア」がないと不満だし、ディランでも「ライクアローリングストーン」は聴きたい。「風に吹かれて」はなくてもいいけどさ。それと同じように「今日までそして明日から」はなくても「落陽」は聴きたいというのがあるかもしれない。
 これからミュージシャンと話し合うし、演奏の出来というものもある。確かに、みんないつも同じお客さんであるわけないし、浜松とかにも行くし、そういう意味では「落陽」は候補として浮かび上がってくる(笑)。コロコロ変わるので信用しないで。

<ツアーまでにコラーゲンとヒアルロンで若返りたい、拍手もせめて40代という感じの乾かないものにしたいという投書>
 そういうCMに騙されないようにね。何歳の方なんでしょうか。80歳位だとコラーゲンとヒアルロンはあまり役に立たないよ(笑)

<衣装も楽しみという投書の続き>
 衣装もスタイリストへのメモを渡している。白のタキシードシャツ、 黒か茶色のベストでノータイ、スキニーフィットのストレートのパンツでジーンズはなし。でもシューズはバスケット。バンドは、サスペンダーとスタジアムジャンパー組に分けて、下には、Vネックのシャツ。カラーデニムにバスケットシューズを考えている。
 もう気持ちは盛り上がっている。

 さて「無意識の偏見」というNHKニュースを観た。思い当たることが多い。私たちは誰もが無意識の偏見を持っているという話だ。 
 焼肉屋の看板で「お一人様歓迎」というのがある。店の御主人に聴くと女性ではひとりで焼き肉店に入りにくいと思うので、気にしないでどうぞというつもりらしい。悪気もないサービス精神だ。しかし、女性は独りで焼き肉屋に入りにくいという感覚は偏見ではないかという考えもある。また例えば、あの人はもう若くないから、スマホやPCは使えないと決めつけていることがある。年寄りでもバリバリとネット中心の生活をしている人もいるし、IT企業で働く高齢者だっている。こうして人は無意識のうちに偏見を抱いていることはないか。焼肉に男女差別はないし、ネットもそう。しかし、私たちには、無意識の偏見がある。僕もそういうのは多いかもしれない。例えば同業ミュージシャン好き嫌いも結構ある(笑)
 でも偏見があるから詞を書くパワーもあるし、パワーの泉ではないか。平和と自由のためには偏見はない方がいいんだろうが…のっけから難しい話で落ち込んでしまいそうな吉田拓郎のラジオでナイト。
■オープニング

 そういう偏見は君たちにもあるだろう、胸に手をあてて考えてみなさい。僕もあるので、「ダメだよ」と言ってほしい。治らないだろうけれど。ライブ日程だけれど今回は、ゲネプロをしないのでそこまでに完パケに仕上げなくてはならない。4月末くらいから始まる。
日程
5月23日 開演6:30 市川市文化会館
5月28日 開演6:30 宇都宮市文化会館
6月4日 開演6:30 東京国際フォーラム
6月12日 開演6:30 アクトシティ浜松
6月19日 開演6:30 名古屋センチュリーホール
6月26日 開演6:30 大宮ソニックシティ
7月3日 開演6:30 パシフィコ横浜

 この日程の後にラジオでナイトの特番のコンサートをどこかでやる可能性が、7,8,9割くらいかな。言い直すと5,6,7,8割かな(笑)
 中味もいろいろ考えている。セットリストのA案B案によって、放送ではオープニングを変えようか。一曲目はこれで、次にあれこれメドレー、3曲目で落としておいて、次に盛り上がるそういう古い曲をこうして・・・・ああ曲目を言いたい(笑)。ダメだけど。とにかく一人で盛り上がっている。こんなふうにコンサートには夢がある。だからリハーサルも楽しみだ。

■CM明け
 コンサートツアーのメンバーが決まった。メンバーというのは、各時代に求めるものを反映する。誰をメンバーにするかは、どういう日程、どういう活動をしているか等によって条件が満たされる。僕は、ソロのアーティストなので、バックミュージシャンが、時代が変わっても変わらないというのはあり得ない。そこはバンドとかグループの違い。ソリストの僕にはあり得ない。そこが根本的に違う。ミュージシャン変わる楽しみがある。時代、時代のサウンド、自分はこういう音をもとめているという変化がある。その都度、新しい気分でいたい。
 バンドはチームワークと人間性が大切だ。そこは、ミュージシャン同志でも相性というものがある。上手いけれどミュージシャンどうしで気が合わないということもある。
 だいたいミュージシャンについての僕の直観は当たる。例えばレコーディングであるギタリストにお願いして、彼が演奏してくれたが実に素晴らしくても、じゃあ、その人を参加させてコンサートツアーということを計画しても、は必ずしうまく行かないことがある。その時代でどんな音と空気を求めているかによる。
 
 武部、鳥山、渡辺このあたり。鳥山と渡辺のツインギターは今度は多い。時に、自分も絡んでトリプルもいいかなと思う。ベースは松原秀樹。目立たないけど音楽の低いところを支えている。性格もいい、彼がジャニーズなんだよ、あの風貌で(笑)。河村カースケが滅茶苦茶、忙しくて、いくつかスケジュールがダブってしまったので、今回は欠席で、代わりにこちらの頼みで、村石雅行を入れてもらった。LOVE2以来。「ガンバラないけどいいでしょう」は、村石のドラムソロ。河村カースケと村石は最高のドラマーだと思っている。
 これまで武部だけだったが、キーボードをもう一人入れてダブルキーボードにする。武部にピアノに専念してもらって、オルガンD3あたりを入れて、レゲエにもあうし、あっ、言っちゃったよ。
 コーラスの若者にも入ってもらって、愛すべき仲間が揃っている。楽しみにしている

 さて、そのライブの最後で何を歌うか。話が合わないったらありゃしない。まったく気が合わないね。
・いくつになってもHappyBirthday これはいい
・今夜も君をこの胸に しっとりと終わると言う意見に、わかる。気が合うな。
・舞姫 こういう最後にメロディアスでロマンチックな曲は無理。気が合わないな、若い女なのに残念。
・慕情 よくぞ言ってくれた。これを最後にと何度も思ったよ。<「あなた」はそれぞれの大切な人を思い浮かべてという投書>浮かび上がって来たよ。メモした。イントロはツインギターのリードがいいな。
5位 僕の道 地味だけど いい曲
4位 人生キャラバン このアルバムの曲はなかなか浮かばれない。ZUZUの曲を最後というのはいいかも。聴いてみよう
3位 明日に向って走れ あり得ない
2位 人間なんて 無理。歌う時点で73歳だよ。”何かが欲しいオイラ”「何もいらねぇよ」”広島へ帰ろう”帰りたくないよ、それより自宅に帰りたい。
1位 又逢おうぜ あばよ

<岡本おさみ、70年代の歌は好きじゃないと言いつつ、人生を語らずはイイというのがよくわからなくて混乱しているという投書>
 70年を引きずると言うのは、その歌の背景とか時代背景がリアルにある歌が岡本おさみさんにはよくある。「祭りのあと」とかは、もう怨むまい~今宵の酒に酔いしれて。そういう時代ではない。「祭り」という言葉には、学生運動、闘争だったり、男と女といったその時代のものが描写されている。今はインターネットの時代、さっきの話の無意識の偏見のように今のネットの時代のすべてがいいとは思わないが、今の時代に「もう怨むまい」という感覚は消えている。「怨念」がある。当時の人々の心は打ったことは間違いない。その時代の空気感や怨念がある。「人生を語らず」にはそういう空気感がない。だから70年だからというのではなく、時代がリアルにでいる曲は気分ではないということ。「明日に向って走れ」なんか時代のものが出ているでしょう。よく読みなさい。

5位 イメージの詩 あれこれ歌っているが、時代のカケラもない風景描写だ
4位 落陽 この歌には時代背景とか怨念はない
3位 ガンバラナイけどいいでしょう 全く時代背景や怨念はない
2位 明日に向って走れ ない
1位 又逢おうぜ、あばよ これなんかは思いっ切り感じる

 今週、いいリクエストがあった、というか思い出させてくれた。「誕生日」これは歌わないけれど、「人間のい」。「シャウトするパワーがあればですけれど」って持ち上げたり落としたり(笑)かつてステージで歌ったとき、君たちはハテナという様子だったけど、好きなんだ。
M1 人間のい

マイフェイバリット

 びっくりするような実話。NHKの「地球タクシー」という番組が好きだ。その番組のテーマ曲の「I wonder」という作品があり、ロドリゲスという歌手が歌っている。1970年初期、フォークブームの頃デビューしたが、アメリカではさっぱり売れなかった。友だちが買ってくれて、5,6枚程度だろうと会社の関係者からもバカにされていた。実際にも売れずに、そのまま消えてしまった。
 ある日、南アのラジオ局が番組で流したら大反響で80年代にかけて大ヒットした。シュガーマンという曲は、ドラッグ売りのことだ。もう一曲、「I wonder」「僕は不思議だ君は何回セックスしたという歌。これが当時の若者たちにウケた。どうやら反体制、政治的なことをいいたかったのではないか。売れに売れて100万枚の大ヒットとなった。ストーンズやビートルズと変わらないスターとなった。それでもアメリカでは誰も知らないまま。
 南アのレコード店の店主が、アメリカではどうなっているか調べたけれど、彼は売れなくてステージで焼身自殺したとかそういう噂話しかない。
 ある日店主に電話がかかってくる。ロドリゲスの娘で父は生きているという。それでは逢いにいくよということで赴く。デトロイトで逢った彼は、娘三人育てたおじいちゃんで、解体の仕事とかをしていて、貧乏暮らしだった。
 南アでは彼のアルバムの海賊版のコピーで売られていたので印税がない。その店主が、南アに実際に連れて来てコンサートを開催したところ、観客は興奮して狂喜乱舞。しかし、コンサートが終わると、またデトロイトに帰って労働者として暮らしてしまう
 「シュガーマン~奇跡に愛された男」という映画になっている。何度か観た。こんなことが起きるんだというような映画。このロドリゲスさんがカッコイイ。まさにボブディラン。音楽性もディラン。すっげー、いいんだ。何でこれがアメリカで5、6枚なのヨ。こんなことが地球にあっていいのか。
 「地球タクシー」に流れるテーマ
M2 I wonder シクスト・ロドリゲス

エンディング

・ライブで最後の曲。「人間のい」僕は好きなんだ。こんなに気が合わないのにこんな番組やってていのか。そろそろ意図を組んでくれ。今のベスト5は気に入らない。
・詞については、ひとつ言うと風景だ。「春だったね」「せんこう花火」そうだった。君たちの詩には、心情より風景が足らない
・「ら」 山下達郎「ライドオンタイム」、小田和正「ラブストーリーは突然に」が浮かんだ。その次は「わ」を募集。「私の城下町」とか。
ニッポン放送の方は年内最後。すばらしい良いお年お迎えください
拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆年内最後の放送だが、よくあるような今年を振り返った放送ではなく、その視線は身体ごと思いっ切り来年のライブに向いていた。ハラショ。設計と基礎工事が着実に始まっている。いいぞ。
☆御意。わかりました。客席では歌いません。立っても座っても、聴き入ります。
☆ツインギターというより、これまで鳥山雄司を背後で支えていた渡辺格のギターが前面に出てくるのが楽しみだ。またキーボード二人はさらなる楽しみだ。基本、ツインキーボードがデフォルトの世界で、私は育てられたのだし。これもまたどんなサウンドになるか。
☆レゲエ。わかった。
☆村石雅行のドラムなつかしい。ユーミンのライブで、叩く前に静かに気合をこめて腕ストレッチをしていて、それがすげーカッコ良かったの覚えている。
☆なるほど詞の中の「怨念」がダメなのだな。確かに、幾多の試練を乗り越えて、来年73歳のステージに軽やかに躍り出ようとしている拓郎にとって、うしろに引っ張るようなものは、少なくとも「来年」は違うのかもしれない。ちょっとわかった。
☆ただ、こうも思う。御大がこれだけダメだ、歌わないといってるのに「又逢おうぜあばよ」が不動の一位を続けている。これには、これで大きな意味があるのではないか。せめてこの曲を見つめ直して欲しいとは思う。なぜ、多くの人がこの曲を御大の意向を無視してまで支持するのか。
 「古いから」ということだけ一蹴して、一位をまるっと無視して、「人間のい」とかをもってくるのも拓郎の自由だが、それこそアンケート無視して「高輪ゲートウェイ」を命名したJRとおんなじだ。敢えてみんなに募集してリサーチをして、それに順位までつけたのは、御大あなたなんだから。
☆もう落陽を歌うかどうかは、御大、あなたの魂で決めてくれ。それぞれのファンの意向や事情は関係ない。
☆無意識の偏見といえば「吉田拓郎はゲタを履いたフォーク歌手」という偏見に苦しめられたのは、御大ご本人はもちろんファンも同じだ。ファンもその偏見と闘ってきたのだ。
☆"シュガーマン"確かに凄い話だ。もちろん御大とは違うけれど、根っこは同じだと思う。結局、ヒットとか評価なんてものは、「無意識の偏見」に満ちたものなのではないか。例えば「流星」だって、当時はオリコン50位にも入らず捨て置かれ、後の世になってジワジワと評価があがって今や名曲となる。拓郎の歌はそんなのばかりだ。
 どんなに楽曲が素晴らしかろうと、「フォークソングだし、フォークはダサイし」という世の中の「無意識の偏見」が、拓郎の名作を見えにくくしているのだと思う。逆に宣伝やイメージ商業戦略で「無意識の偏見」を味方につけたものたちが、現代の我が世の春を謳歌している気がしてならない。
 でも大丈夫だ。いろいろ文句は言うが、拓郎、私たちがついているぞ。それが嫌かもしれないが。
☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆
 前例のない道をゆくものにリサーチは必要ない

第86回 2018.12.23

 とあるドキュメンタリー番組に妻と興奮した。「ロストフの14秒」というNHKのサッカーのドキュメンタリー。サッカーには過去にも「ドーハの悲劇」「マイアミの奇跡」とか後々に語り継がれるドラマがある。これはサッカーに特有なのかな、野球とかには、あまり聞かないもんね。これはサッカーに興味なくても、心に響いたと思う。僕達の人生にも潜んでいるものだ。
 ワールドカップロシア大会のロシアでの決勝リーグがロストフアリーナでおこなわれた。ジャパン対ベルギー。ベルギーは格段に上のランク。その世界のベルギーにジャパンが2対0でリードする。このままいくと日本がベルギーに勝つという「奇跡」になってしまうということで、世界中が注目して観ていた試合だった。ミッドフィルダーの長谷部が蹴った、たぶん香川へのパスだと思ったが、はっきりせず、意図が見えなかった。パスにはすべて意図がある。ちょっと何げないパス、それが香川の胸か肩かに当った。イージーなパス。僕も観ていて、よくわかんなかった。他のピッチにいたジャパンの選手が、殆ど「あら」とか「マズイ」と思ったらしい。とにかくそのパスに嫌なものを感じたらしい。そういう雰囲気ね、アトモスフェア。案の定、またたくまにベルギーに2点を追いつかれる。サッカーファンも監督もみんなこれは延長と思った時にコーナーキックとなって、ジャパンにチャンスがきた。最後のチャンスだ。本田が蹴る。このボールがベルギーのキーパーに取られてしまう。キーパーは、すかさず味方にボールを転がす。一気に俊足ドリブルで運んで、ジャパンのゴール近くにパスする。ジャパンの選手も追いかけるが追いつかない。ルカク選手にパスする。それは これでルカクにゴールしろという意図だと思った。そのままゴールにシュートしてくると思った。ところが、ルカクは、そのボールをスルーする。そしてルカクの後ろの選手がそれを拾う。その選手はノーマークでフリーになっていて、彼がシュートを決めた。みんなルカクをマークしていたから、唖然としている間にシュート。誰もがびっくりした。こうして3対2で試合終了寸前で逆転負けを喫した。ジャパンのコーナーキックでキーパーが取ったボールを受けて走り出してからゴールが決まるまでが14秒だった。
 選手もそして西野監督も リードしていた段階での気持ちの持ちようとかベルギーの反撃対応とかに何らかの迷いがあったんではないかと推測される。
 なんとまぁサッカーのゲームの深さ、心理的難しさ、大変さ、凄い番組を作ったもんだな。NHKすげーな。ていうか民放もリキいれてこういう番組を作れよ。バラエティもいいけれど、がんばれ民放といいたい吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

 サッカーは面白いね。野球にイマイチな気分になっている。子どもの頃、サッカーは、テキトーにやってるように観ていた、点数はいらないし、ツマンナイなと思っていた。しかし、わかってくるとこんな深いスポーツはない。それにファッションもガンバの宮本監督のカッコよさ。今日は宮本を意識したウェアを着ている。
<来年コンサートで客席への投げキッスをして欲しい、最近してくれていないという投書>
 してたね(笑)。今、長いお辞儀しているからね。寝てるんじゃないかと言われるけれど、ありがとうなんだよ。よし、投げキッス&お辞儀で行こう。
<奥様がおじさん化、拓郎さんおばさん化という話に共感、自分は平気でゴキブリを叩くという投書>
 我が家も奥さんはゴキブリを叩く。俺はそういう時まずシューという何本か買ってある殺虫剤を取りに行く。けれど、ウチの人は「まかせて」と叩くんだよ。
<乙女の頃は虫が怖くて泣いてたのに、今、夫はお裁縫が得意という投書のつづき>
 ははは。縫物はオレもうまいよ。小学校の時、授業の家庭科で足踏みミシンを習って、オフクロにも教わって、ボタンかがりとかは俺の方が上手いかもしれない。
<我が家も逆転。主人がおばあさん化、階段の足音しないという投書>
 そうだよね(笑)。足音しないよね。昔、二階の勉強部屋でコソコソしていたら、いつの間にか、後ろにおばあちゃんが立っていて、びっくりした。慌てて、本棚を整理しているフリした。パンツの位置がおかしかったかもしれない。

 最近、IT会社では居酒屋を借り切って解放して飲み放題にするところもあるらしい。会社で飲み会に行きたいか、行きたくないかというテーマがある。参加したくない上司の意見として、アルコールが入るとパワハラが出てしまうのが怖いという。つい部下に命令したり、若い女性のお酌でお手て握ったりと。わかるよ。ネイルサロンで若い女性に手を握られて、このまんまでいてくれないかと思う(笑) 飲むとそういうことがついつい出てしまうので行きたくないそうだ。そういう、行きたくない人の部下も、長い時間、上司のつまんない話を聞きたくないということらしい。また、飲み会でこの上司を判断や品定めするためにいく若者もいるらしい。僕らは体験ないのでわかんないな。会社は組織だから上司から、飲み行くぞといわれたら遠慮できないんだろうな。
 僕も河合楽器に就職してサラリーマンになる予定だった。若い奥さんにピアノを口八丁手八丁で売りまくって、売れたらいずれ支店長になろうと考えていたが、やっばり無理だったよね。一匹オオカミでいられる世界で幸せだった。
<心豊かになる放送、コンサートラストの曲をリクエストしたいという投書>
 僕もこの曲忘れていた。最後じゃなくてもいいな。
M1 マスターの独り言 吉田拓郎

■CM明け
 2016年の時、NHKでリハの様子が流れた。ネットで、「声が出ていない」「心配だな」という書き込みがあったと、スタッフやミュージシャンが教えてくれた。ああいうリハーサルで声を出して全力投球しなきゃならないワケがない。真実はライブにしかない。リハ風景を楽しめばいいだけ。そのときの体調や計画があるから全力で歌うことはない。それはそれとして楽しめばいい。とにかく真実にライブにあるんだ。サッカーの試合だと思えばわかる。試合にすべての真実がある。例えばそこでボーカルがアウトならだめだけど。
さぁその真実の来年の日程が決まりました。
日程
5月23日 開演6:30 市川市文化会館
5月28日 開演6:30 宇都宮市文化会館
6月4日 開演6:30 東京国際フォーラム
6月12日 開演6:30 アクトシティ浜松
6月19日 開演6:30 名古屋センチュリーホール
6月26日 開演6:30 大宮ソニックシティ
7月3日 開演6:30 パシフィコ横浜

 さて、最後の曲。なかなかイイのがないね。みんなこういう感じでいいの?
5位 永遠の嘘をついてくれ 中島みゆきを呼んだらとるけれど、それでファイト!とか歌われて中島のコンサートになってしまう。彼女のコンサートでギタリストとして参加するという計画はあって、瀬尾とミーティングをしている。だれにも知らせずに行って、帰ってこようと思っている。
4位 落陽 ストーンズのサティスファクションと同じで、詞や曲は別にして楽しもうという気持ちはあるけれど、今回はないかもしれない。
3位 アキラ こういうストーリー性ある曲は向かないから
2位 流星 泣きそうになってしまって、リベンジするかな。どこかで歌う。
1位 又逢おうぜあばよ だからもう時代がかってダメだと言ったでしょう。このころの時代背景と結びついているので。
  累計
5位 イメージの詩 長いよ 4位 流星 3位 ガンバラないけどいいでしょう 大いに向いている。アレンジで、コーラスに任せたり、独唱したりいろいろ盛り上げる 2位 落陽 悩んでいる 1位 又逢おうぜあばよ ホントにわかってくれない人たちだね

勝手に選ぶニッポンの歌50選

 このジングルは響くな。いい仕事するな、橋内。オレからメールで文句を言われたもんな。「ない頭で考えろ」と言われて「ない頭で考えました」と返事が来て「さすがにない頭だな」(笑)
「ま」僕は♪真っ赤に燃えた太陽だから~美空ひばり。あと前にもかけた♪真夜中のギター フォークのような演歌 (歌う)
5位 また逢う日まで 尾崎紀世彦 いい唄だね 4位 街の灯 堺正章 3位 負けないで ZARD ああ知ってるよ 2位 祭り 北島三郎 作詞は、なかにし礼さんなんだね。
<なかにし礼さんが、77年に拓郎さんからアルバム出さないかと誘われて「時には娼婦のように」が出たという記事を読んだという投書>
そうそうフォーライフからわが社で出しませんかといって出した。北島三郎の紅白は「祭り」最近いろんな曲が入るようになったね。ZARDとか、今回の一位は驚いた。
1位 マリーゴールド あいみょん 驚いた。2016年のライブに来ていたらしい。この一位を聴く前に吉田拓郎は「真っ赤な太陽」が聴きたい。
M2 真っ赤な太陽 美空ひばり
 これバンドは、ブルーコメッツだよね。なつかしい。ミニスカートで歌っていたよね。美空ひばりは天性のボーカリストだった。なんでも歌いこなせた。時代時代にエレキとかサウンドを新しくして。
M3 マリーゴールド あいみょん

エンディング

 昔、吉田拓郎には四つの顔があると言ったが、最近五つの顔があることに気が付いた。
ラジオの顔 多弁でアドリブ テレビの顔 大事なことはしゃべるけれどあとはシャイ ステージの顔 他の事が見えなくなるくらい音楽に集中する 家庭での顔 やさしく腰低く聴き分けがいい そこにもうひとつ インタビューの顔 出まかせのことばかり言う(笑)
ラストの曲 詞 「ら」「わ」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆「吉田拓郎です」の御挨拶もなく、いきなり始まった「ロストフの14秒」の話に引き込まれる。うまいなぁ話し方が。これは絶対に観たいと思った。12月30日に完全版の再放送があるらしい。すべてのパスに意図があるように、すべての選曲と演奏に意図があると思いたい。
☆「ホントにわかってくれない人たちだね」と拓郎に言われて「アンタもな」と思った人はいなかっただろうか。私は全力で思った。しかし、このコーナーはファンの好みをおねだりするものではなく、拓郎が魂の底から歌いたい歌を探すための共同探索作業なのだ…と自分に言い聞かせた。どこかにコレだという曲が眠っているかもしれない。考えて考えて考えてみよう。
☆「ステージにこそ真実がある」。そのとおりだ。でも「会場に行ったらステージに来なかったという真実もあった」と思った人はいなかっただろうか。すまん、私は思った。いや断じて文句ではない。だからこそ当時ネットに書き込んだ人は、拓郎がステージで歌ってくれるのか心配で心配でたまらなかったのだと思うのだ。サッカーの試合に真実があるのは確かだが、試合前の練習風景で、選手に元気が無かったりすると、大丈夫なのかなと心配し、ハラハラしながら見守るのと変わらない。何もかも愛ゆえのことだと思ってくれ。
 しかし実際にはどんな不安があろうとも、ピッチャーは完調だからこそマウンドに登るのだ。ケガが完治したか不安の中マウンドに登ったピッチャー里中に、キャッチャー山田はそう声をかける。知らないよな、そんな話。
 拓郎が、そこまで言われるのなら詮索はプロに対して失礼であると思うことにした。吉田拓郎は完調だからステージに向うのだ。もう吉田拓郎の魂のシングアウトを信じて迷うまい。
☆そうそう、バックステージやリハ風景は貴重な記録なので是非残して欲しい。
☆「ガンバラないけどいいでしょう」は、後半のサビだけど、2009年のオーラスを飾ったことがあった。予想を超えた圧巻のラストだったと思う。私たちは客席で身体と心を揺らしながら、たくさんの人が泣いていた。エルトン永田は、この曲をかねてから前代未聞の名曲だ、この演奏にかかわれたことを誇りに思うと言っていた。この作品には、もっともっと深い命脈があるに違いない。魂で歌ってくれよ。
☆なかにし礼さんは、77年の「時には娼婦のように」の誕生エピソードをインタビューや小説などいろいろなところで書いている。その話に出てくる吉田拓郎の姿はこれまた実に素敵なのである。私たちが観ているアーティストとしての吉田拓郎ではなく、レコード会社を率いる青年社長として登場する。そして青年実業家でありながら、音楽へのピュアな思いが覗く、魅力的な人物として描かれている。これが嬉しい。
☆前門の米津玄師に、後門のあいみょん。うーむ、もはやこれまで。どっからでもかかってこい。斬られてやるわい。いみふ。
☆インタビューの顔 出まかせ(笑) 今日はクリスマスイブだが、まさに主の教えのように拓郎のインタビューを毎回、眼光紙背に徹してありがたくいただき、この命をつないできた哀れな子羊をどうしてくれる。
☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆
 どんな歌を歌いどんなステージを作りあげるかはアーティストだけの特権だが、どこに感動し、またどんな悲喜こもごも思いを運ぶかはファンだけのものだ。ステージの真実とは、そうやってお互いに神聖不可侵の糸でよりあって成り立っている。
            向田邦子‥‥言ってねーよ、そんなこと。

第85回 2018.12.16

(ああ青春のイントロ)
M1 ああ青春 吉田拓郎 一瞬の夏Ver.
 朝までやるよ~コンサートをこれで始める…って一曲目にやんないよ。早速、約束のひとつであるコンサートの日定を発表。間違いなくチケットなくなるから日程をしっかりメモして、たくさんいただいたハガキとメールの中からブルーのベルトのG-SHOCKをプレゼントする。

5月23日 開演6:30 市川市文化会館 5月28日 開演6:30 宇都宮市文化会館 朝じゃないよ、一度やってみたいな「朝からやるよ」。一曲目は人間なんて(笑) 6月4日 開演6:30 東京国際フォーラム 6月12日 開演6:30 アクトシティ浜松 6月19日 開演6:30 名古屋センチュリーホール 6月26日 開演6:30 大宮ソニックシティ 7月3日 開演6:30 パシフィコ横浜
 かねてから番組で言っていた、「ラジオでナイトのスペシャルバージョン」もそのあと東京で実施する。ツアー曲の4,5曲は間引いて違う曲、「いとしのルネ」とかにしようかな。ラジオの延長戦のようなライブをする。G-SHOCKはエンディングで。
■吉田拓郎のラジオでナイト

<横浜公演に行ったが、拓郎さんの「横浜の皆さまこんばんは」と挨拶がありますが私は島根だし、石川の人もいました、全国から来ていることを御存知かという投書>
全国から来ているというお叱りを受けました(笑)
<山形カシオの下請で働いているが、そのG-SHOCK 私たちがつくったのかもしれないという投書>
 G-SHOCKはデザインを変えない頑固ないい時計だ。自分の場合は、世の時計フリークとは違って例えば、手巻き、アンティーク、何百万円もするものというこだわりはない。1万円前後で十分、オメガとかあるけれど、狂わないし電波時計、クォーツの方がいい。しょせん鹿児島生まれの広島育ちの田舎もの。昔よく安井かずみから「まったく広島の田舎もの」と言われていた。
<メンバー紹介「ひとり想えば」はどうかという投書>
 ひとり想えば…忘れてしまった(笑)曲が多すぎて。「ひとり想えば」はいい曲だ。セットリストにいれようと思っていた。

■CM明け
 日程紹介。心はウキウキ燃えている。セットリスト、曲順、アレンジをいろいろと考えている。一番最後の曲のアンケート。殆ど気に入らない(笑)
・永遠の嘘をついてくれ 最後はないが、セットリストとして思い出したありがとう。2006年以降ひとりで唄っことはあまりない。
・明日の前に ダメ。三拍子(歌う) 三拍子どんよりしてしまう。(外は白い雪の夜 歌う)三拍子が最後はありえない。
・落陽 8インチシングル「あの夏に抱かれたい」テーマのままのアレンジでという投書 それ知らない。今回のツアーでは、「落陽」を勇気をもって外そうかと思っている。
・新しい朝 あったことは覚えているが、どんな曲だったけ。古いな
・春だったね 待たされて、待たされて最後に探し物が出てくるという投書 …悪くない
・ガンバラないけどいいでしょう 人生ダウンする日もあるという投書
・夕映え みんな好きだな。拓郎さんは好きじゃない。そんなに歌ってないよ。候補に入れるかな、最後じゃないけど。

5位 ありがとう テレビが終わるときのみんなへの感謝
4位 祭りのあと これに限らず岡本おさみの曲のリクエストは今の気分ではない。古い曲は、古いイメージがある。ある意味時代を象徴していて今聴くと違うなという気がして、僕の心の在り方からするとノらない。70年代の次代には戻れないし戻りたくも無い。そういう曲がおおい「祭りのあと」とか名曲はない。現代はそう思わない。君去りし後とか。「花の店」「歩道橋の上で」とかはぎりぎりセーフ。その他の曲はちょっとごめんという感じがしている。
3位 人生を語らず
<大阪行きは何番ホーム、7月26日未明とメドレーでという投書>大阪行きは、もう歌わないと言ったはずだ。7月26日未明は、歌うわけがない
2位 明日に向って走れ あり得ない「絶頂期の拓郎の最後を感じさせる」・・・こんなメール送ってくるなよ。歌う気になるか。
1位 又逢おうぜ、あばよ ノらないんだよ。違う自分でいたい。70年代の気分をひきずりたくはない。戻りたいとは全然思わない。
こんな放送ある? 募集しといて絶対歌わないとか、リスナーからはメールで昔は良かったとか送ってくる放送。「人生を語らず」はやりたいな。今は、最後の曲カナと思っている。シャウトしたいな。
M2 人生を語らず 吉田拓郎

勝手に選ぶニッポンの歌50選

初めてのジングルに驚いた。「は」僕は古いので~
ハイティーンブギ 松本隆だよな 裸のビーナス 拓郎と郷ひろみの45年のファン 花とみつばち 彼氏は郷と同じ歳ですが、すっかりおじいちゃん。来年のライブもあれから2年、また歳を重ねて年齢層が高いんだろうな。今度のライブで観客が若者に入れ替わるとかないかな。高望み。
<芸能人はいつも若いのはストイックだからですかという投書>
 いつもカメラに向けられているからね。先日、ヘアサロンで偶然、水谷豊に会った。フォーライフの社長をやっていた時以来だよ。「水谷クン」と久しぶりハグした。テレビの「相棒」のイメージと思っていたら、凄く若々しくて40,50代のようだった。とてもチャーミングで俺も頑張ろうという気持ちになった。奥さんはキャンディーズの蘭ちゃんだしね、いろいろ付き合いありましたけど。まあ、バカバカしい人も多いね。
 ハチのムサシは死んだのさ 平田隆夫とセルスターズ 花はおそかった 美樹克彦 幸拓やゴールドは忘れなよ。もう坂崎はいいんだから。昔のことは捨てなさい。僕はユーミンの「春よ来い」が好きだった。ユーミンと中島みゆき、この二人が登場したのは凄いことだ。メロディは異質。ユーミンは、分数系だけど、みゆきは、日本人得意の和のメロディ。でもこの「春よ来い」は和だね。「走れコータロー」とかはなかったね。これが一位かと思った。「花の首飾り」タイガースもない。マッチよりも、トシちゃんの「ハッとしてgood」だよ。喜納昌吉「ハイサイおじさん」を思い出す。
5位 晴れたらいいね ドリカム 4位 春一番 キャンディーズ 3位 灰色と青 米津玄師と菅田将暉 知りません。ちゃんと聴くから。2位 ハナミズキ 一青窈 武部のプロデュースだよな 1位 春の歌 スピッツ
M3 ハイサイおじさん 喜納昌吉とチャンプルーズ

マイフェイバリット

 紀平さんて、すげーな。メチャ感動、あの可愛いザギトワを破った。逆立ちのまま歩いて行けるなんて凄い身体能力だ。
 クリスマス特集だ。初めて聴くが、ブルース・スプリングスティーンのクリスマスカバー。
M4 サンタが町にやってくる ブルース・スプリングスティーン
クリスマスもへったくれもない。カッコイイ。
M5 ジングルベル フランクシナトラ
クリスマスというとやっぱりフランクシナトラ。しみじみす。日本だと山下達郎とかビングクロスビー。
M6 ママがサンタにキスをした ジャクソンファイブ
 毎年この時期になると、やーな思い出だ。このアルバムのおかげで、わが社は左前になった。その後大変な人生になって、その会社をまかされることとなった。陽水の言うとおり魔が差した(笑)。時間が経って冷静になるとつくづく魔が差したというしかない。そのアルバムの中で唯一光を放つ曲と自分で言うしかない
M7 諸人こぞりて 吉田拓郎

エンディング

あらためて日程
5月23日 開演6:30 市川市文化会館
5月28日 開演6:30 宇都宮市文化会館
6月4日 開演6:30 東京国際フォーラム
6月12日 開演6:30 アクトシティ浜松
6月19日 開演6:30 名古屋センチュリーホール
6月26日 開演6:30 大宮ソニックシティ
7月3日 開演6:30 パシフィコ横浜

G-SHOCK 当選は、千葉県松戸市の方 ラストの曲 詞 「ま」「ら」「わ」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆いきなり「ああ青春」ラジオの前で、胸に手をあてて、迷い無く唱和する。深夜に家族の顰蹙を買うが、あなたと家族になるずっと前から私は吉田拓郎のファンなのだ。これから聖なる日程が発表されるのだ。
☆新緑の頃から夏へ。良い気候だ。水曜多くてどうでしょう。仕事の調整をしないと。調整といっても嘘と誇張を振り回して日程をずらすだけだ(爆) 。すまんな、社会人になるずっと前から私は吉田拓郎ファンなのだ。
☆本編ラストで「明日の前に」は1976年にあったでしょう。「ひとり想えば」これは、間奏の拍手は是非アレンジとして残して欲しい。開場全体で盛り上がりそうだ。
☆岡本おさみ。結構ショックである。あの曲たちが古いとは思わない。ましてや”又逢おうぜあばよ”より”花の店”の方がいいとも思わない。"諍いと和みのハザマに~"というフレーズは聴くたびに泣けるが、"坂の途中"では泣けない。というか古い曲たちを現代にカスタマイズし永遠のものにするのが吉田拓郎ではないかと思う。
 しかし、その反面で、時間は経ったものの、今、岡本さんは、まだ喪の感じがする。遺作・追悼という気持ちが抜けない。
 これから軽やかにステージに躍り出んとする御大にとって、身体ごと後ろにひっぱられるような気がするのかもしれないと、全く勝手に憶測する。ま、下種の勘繰りだ。だから文句は言うまいと。言ってるが。
☆水谷豊とのハグ。表参道ナンパストリートの頃か。懐かしい。
☆「諸人こぞりて」これは絶品だ。すべては吉田拓郎の「諸人こぞりて」をこの世の闇路に残さんとするための神の与えた試練である。幸いなるかなファンよ、来年こそ主はきませり。
☆とにかくこれで今年を越えられる。みなさん、がんばっていきまっしょい。 
☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆
「あの夏に抱かれたい」の「落陽」はなかったことに。
   これこそ魔が差したのかもしれない。
                        すまんな野村宏伸。 

第84回 2018.12.9

 吉田拓郎です。この一週間は気分爽快だった。ひとえに若いミュージシャンたちに感謝している。その素晴らしさを肌で感じることができた。そういうことに幸せをつくづく感じた。
 カミラ・カベロのハバナという曲がイイなぁ。若いミュージシャンのインパクト。先週の米津玄師の存在がインパクトがあった。
 音楽への愛情に刺激をくれた。自分の将来〜将来はあると思っている〜そこに明るい光が見えてきた。いい歌の歌詞を書いて、いいメロディを作って、いいアレンジをして、素敵なレコーディング、素敵なステージをしたいと思った。若いミュージシャンのエナジーは刺激的だ。
 20年くらい前に、僕は若い人達に刺激を受けて勉強した。それからまた20年経ってたくさん反省と勉強をした。ひとつ言える事は、年を重ねると、いろんな新しいことが心にストーンと入ってこなくなってくる。心に入ってきづらい。ついついスルーしてしまう。これも老化現象だな。
 ときどき目が覚めることがある。どうしても難しい問題なんだよ。鈍くなっている。いろんな意味で、音楽はイイものなんです。すべての若い人の音楽がOKとはいかないが、これはいいねと言う感じるものを発見した時の喜び。つい自慢したくなる。それも歳なんだな(笑)。でもそれは快感なんだ。
 みなさんも好き嫌いあるでしょうか。勝手に壁をつくっていないでオープンでいた方がいい。米津玄師、カミラカベロに吉田君にはやられた。ラッキーだったな、スルーせずに入って来たことは。老いと闘うのは大変だ。

<旭川農産物直売場で「ガンバラないけどいいでしょう」が流れていたという投書>
 このセンスを褒めてあげていいでしょう。ガンバラないけどいいでしょう、これはどう聴いているのかな。消極的ではなく、頑張っている人の賛歌なんだよ、だから今日くらい休ませろという。ガンバラないけどいいでしょう。ライブのオーラスもいいかな。

<奥様が手を叩いて笑ったので還暦を感じるというのはやはり乾いてたのでしょうかという投書>
 よくステージでお客さんに歳をとって乾燥した拍手というんだ。
<私はハンドクリームで解消したという投書のつづき>
 ハンドクリーム売りなよ、森野(笑)。ライブの前にお客さんはみんなそれを塗って。
グッズでどこかとタイアップしてさ。
 歳を感じたのは、上の方で手を叩いたから笑ったから。ウチの人、怒るかな…おばさんよりおじさんになってるんだよ。はははははは(笑)。たくましいんだよ。納豆にご飯食べている横で、こっちは甘いパンとか食べているし、どっちがどっちなんだ。
 言われたのは「あなたはおじいちゃんでなくておばあちゃんになっていない?」 はははははははは(笑)。確かにばあちゃんに近い。トイレの入り方とかも、ばあちゃんくさい。

<次のコンサート2部構成で休憩を入れると年齢的に助かるのではないかという投書 >
 僕は休憩は入れない。休憩するなら帰る。そこにいたくない。一旦ステージに出たら最後までずっとなり切っていないと。間が抜ける。こっちは命がけなんだから、あり得ない。
 しかし、ステージというものはあと何十回なのかと考えるようになった。広島のバンド時代、ボーカルで歌いに来てくれたアンチェイン・マイハートとかホワットアイセイとかを歌ってくれていた友人が最近天国に召された。そう考えるとあと何十本ステージができるだろうかと考えてしまうが、そういうことを考えることが淋しい。

 またニッポン放送のお偉い人と打ち合わせした。東京でもう一本なんとかならないかということで話していて「公演概要書」というものを持ってきた。「吉田拓郎 ライブでナイト 2019イン どこそこ」危ない、言いそうになった。
「安易でしょうか」と言われたので「ああ安易でいいよ」と言って内容を説明した。
  いろんなアイデアあるけれど、コンサートで歌う曲にプラスアルファを考えたい。大利根無情とか(笑) それから映画「スリービルボード」を観たが、フランシス・マクドーマンドが熱演する、これは暗い映画で、暴行死した娘の犯人を捜す孤高の戦いで、キツイ映画なんだけれど、劇中のテーマとして「いとしのルネ」が流れたんだよ。ああ、これテーマ曲だと。今度のステージで「いとしのルネ」を歌おうかな。いいねぇ。昔バンドでやってたから、演奏があればすぐ歌える。
ということで、中味もりだくさんで盛り上がる。来週は、コンサートの日程とG-SHOCKのプレゼントがある。
 師走で走る、走るという意味がわかる吉田拓郎のラジオでナイト
■オープニング

 中高年で登山がブームらしい。しかも「回数登山」で同じ山を何回も登るらしい。ついてけない(笑)。どうして何度も登るの。吉田家では、テレビ観ながら文句ばかり言っている。
 1000回2000回の登山はザラのようだ。マラソンもわからないけれど、とにかくわからないことが多い。同じ山だと季節の変化を敏感に感じるというが、そんな変化なんて2,3回でいいだろ。同じ登山なのでタイムで体調を知ることができるというが、そんなの病院で採血しろ(笑) 同じ山で友達ができる…友達なんていらない(笑)

リクエスト
「な」
夏をあきらめて 桑田佳祐 米津玄師もいいけど三橋美智也もかけて欲しいという
涙の操 殿様キングスはヒットしたね
泣いてもいいんだよ ももいろクローバーZ 知らない いいタイトル
中の島ブルース 内山田クールファイブ  他にも歌ってたよね
嘆きのボイン 月亭可朝
5位 涙くんさよなら 坂本九 浜口庫之助さんだったかな 4位 夏色 ゆず 3位 なんでもないや RADWIMPS 2位 泣かないで 舘ひろし 1位 名もなき詩 ミスチル この番組でかけたことはない
M1 名もなき詩 ミスターチルドレン
■CM明け
 コンサートのメンバー紹介で、「全部抱きしめて」を変えてみようということでとりあえず僕の曲のつもりだったんだけど、ここで
<24000回のキッスはどうかという投書>
ははは、♪好き好き好きのキッス。止まんないね、笑いが。藤木孝さんのバージョンがいいな。楽しいっていえば楽しいな。いままではいいなぁ(しみじみ)という感じを考えていたけれどそうではなく、この発想、武部、鳥山、目に浮かぶよ、嫌がっているのが。面白いな。

来週はコンサートの日程の発表とコンサートのオーラスの最終曲を募集する。「ガンバラないけどいいでしょう」はいいな。「ガンバラないけどいいでしょう」のところを抜いて…「好き好きのキス」に替えちゃおうかな(笑)

5位 真夜中のタクシー 4位 朝陽がサン 3位 カハラ 2位 三軒目の店ごと 1位 やさしい悪魔

5位 朝陽がサン 4位 やさしい悪魔 3位 我が良き友よ 2位 いくつになってもHappyBirthday 悪くない 検討に値する 1位 真夜中のタクシー
最近自分の唄が出てこない

マイフェイバリット

 野球のテーマ。今日はベストテイクでいく。
 昔、野球は得意だった。ファーストを守らされた。右打ちだった、後に左打ちに変えたのかな。長打力はないが、ショートへの流し打ちがうまかった。後に巨人の篠塚と親しくなる。家が近所だったこともあり、後楽園にもよく観戦に行った。流し打ちというところでは篠塚と喜だ拓郎は共通していた。
 奥田民生とメールして、丸が巨人に行くという話をした。たぶん淋しいんだろうが「しようがない、頑張って欲しい」と言っていた。丸が巨人という大変なニュースになっている。ああいう年末になると金額何十億というニュース多い。古くはイニエスタの30億、バルセロナやメジャーではよくありうる。今も違う事件で何十億というのあるよね。丸も凄い金額だろうね。
 こういう時代に日本のスポーツもなってきたんだな。個人的には、サッカー選手の報酬を上げてよ。すごい頑張っているんだからさ。
 最近は野球を面白いと思わなくなった。ま、大谷はよかったけれど。さっきの篠塚以来ヤクルト山田は好きだな。去年ヤクルト、今年ベイスターズを応援しているといったら奥田民生から「毎年変わるんですか」と言われた。なかなか広島に行かない。鈴木誠也が好きだったんだけど、チームとしてはベイスターズ。で、野球の出てくる歌ということで。
M2 ロンサムトラベリンマン 吉田拓郎
 あいつともう一回 野球ができればっていうロマン。野球じゃなくて、山でもいいよ。 旧友再会フォーエバーヤングでは、「マッターホルン」だった。テキトーなやつらだったな山田と名前を忘れた…山本。あんな名曲をあげて損した(笑)。
 「ホームランブギ」の原曲は1947年に笠置シズ子が歌ったけど、現役の時はたぶん拝見しているんだろうけど覚えていない。
M3 ホームランブキ 笠置シズ子
 これを渡されてカバーしてくれといわれてどうしようかと思ったが、ブギウギだから、ロックンロールでやればいいのかなと。
中西康晴、徳武弘文、島村英二、松原秀樹と演奏した。これは結構楽しいんだな。アマチュア時代の気分が抜けないのかな。ステージで評判よくなかったけど、また歌いたいな。
M4 ホームランブギ 吉田拓郎
 「かっとばせ」で声が枯れた、疲れたな。カッコイイな、こういうノリのもワッという感じのレコーディングしたい。
 そして、ニッポン放送のショーアップナイターの2010、2011のテーマ。なんでこうして野球に駆り出されているのかな。   
M5 That's it 吉田拓郎

エンディング

来週ツアー日程発表 最後の曲 「は」「ま」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆先週の拓郎は、米津玄師とそれを嗜好するシニアの存在に、どこか動揺した感じがあり、私も妙にアウト・オブ・シニアのような気分になってしまって落ち込んだものだ。
 しかし、爽快な一週間だったとは、さすが吉田拓郎だ。進取の精神に充ちて自動修正してリカバリーしているところが凄い。
 「自分の将来~将来はあると思っている~そこに明るい光が見えてきた。いい歌の歌詞を書いて、いいメロディを作って、いいアレンジをして、素敵なレコーディング、素敵なステージをしたいと思った。」「いろんな意味で、音楽はいいものなんです。」という言葉には泣きそうになった。いくつになっても新しいものを得て変わってゆく、成長してゆく、この素晴らしさ。私はやっぱり拓郎だけを聴いていれば大丈夫だと思った(爆)。違うか。
☆亡くなられたのは、テレビでも拝見した、ダウンタウンズのゲストボーカルにしてあのAKIRAのモデルと言われていたあのご友人の方でしょうか。なんとも。御冥福を祈らせていただきます。
☆いよいよ、日程発表開始。休憩なし。御意。命がけのステージ。御意。昔は休憩もゲストもたっぷりあった気もするけれど、やはりあれは客席も身体と心が冷えていけません。「ぶっ続けで行きまっせ」でまいりましょう。
☆流し打ち。確かに篠塚の流し打ちは、美しかったな。観ていて、ああウマイと思わず嘆息してしまったものだ。病弱だったそうだし、インドアでスポーツマンのイメージがないので、苦手なのかと思っていたけれど野球が上手なんだな。
 確かに「男達の詩ツアー」の写真で、ステージで休憩時間にキャッチボールしている写真があったけれど、拓郎がボールを投げる腕がしなって美しかった記憶がある。
☆ガンバラないけどいいでしょうは、uramadoにも書いたけれどファイト!なんだよ。オーラスでもオッケーだが、あの曲もどこかで歌ってね。
☆スリービルボード 録画して最初の方を観たのだが途中であまりに厳しくて中断している。観るしかないか。
☆「ホームランブームギ」確かにいい。あの時は、確かにライブでは、いらねーと思った。それは、2003年のあのツアーが特別なステージだったからだ。あの時は、吉田拓郎がステージに帰ってきた歓びに、一曲一曲まるで宝石を見つめるような気分で参加したから、音楽を音楽として楽しむ余裕がなかったのだと思う。すまんな。
☆サッカーは、あの運動量と選手生命を考えると確かにもっともっと貰っていいと思う。
☆That's itは、インストバージョンもかっこよかった。
☆テキトーなマッターホルンの山田パンダ。個人的にはタイムリーでウケた。
☆奥田民生はホントは迷惑なんではないだろうか(笑)
☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆☆☆
 流し打ちが得意。そうだったのか。だから構えたところにいつも球が飛んでこないのだ。抜かれてしまうのだな。「拓郎シフト」をよく考えて来年は臨みたいものだ。

第83回 2018.12.2

 吉田拓郎です。映画「ボヘミアンラプソディー」を観に行かないと終わってしまう。クラプトンの映画も観たい。最近は映画に裏切られることも多くて、「ボヘミアンラプソディー」と「クラプトン」の映画は、ミュージシャンとしても期待している。
<G‐shock お忘れでないかという投書> 今日はG‐shockの珍しいブルーのをしてきた。HPでアップする。
 再来週、コンサートツアーの日程を発表する。
 「歌詞」は、たくさん送って来て、泣いてるんだけど、募集しといてなんだが、皆、なんでそんなに詞を書くの?長いのも有るし、それから一人10篇も送るなよ。卒業論文みたいだ。
<11月12日は「いい夫婦の日」という投書> 新聞の記事読んだよ。生まれ変わってもまた夫婦になりたいかという問いに、ウチでは意見の一致をみた。ありがとうございました。夫婦の円満とまあまあ円満を75.3%いるのだが、生まれ変わって必ずもしくはたぶん一緒になりたいというのが42.6% 下がっちゃうのはどういうことか(笑)26.7%が、夫が何らかの点で気が利かないと思っているという。生まれ変わっても一緒にとはあんまり思っていない。意外でありながら納得もする。 
 ウチは手前味噌だが、生まれ変わって俺にして欲しいよね。もちろん僕は生まれ変わっても君がいいからと納得した。手打ちのようなもの(笑)
 男と女は微妙なもの。30数年連れ添っているけれど、先日二人で昼食べながら僕が冗談を言ったら奥さんが手を叩いて笑った。それが、以前観たことない姿。君も60歳だなという感じ。むこうも70歳だなというのを確認し合っている空気がある。
 諸君、人生は大変だと泣いている吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

勝手に選ぶ日本の歌50選

「さ」
みんな人が変わった?先週までとはリクエストが全然違う。
サンタモニカの風 桜田淳子 ホッっとする
さらば涙といおう 森田健作 さよなら オフコース 散々聴かされたな
365日の紙飛行機 AKB48 コレが一番多かった。知りません。
さよならエレジー 菅田将暉 3月9日 レミオロメン 先週までのリクエストはどこいったんだ
5位 3月9日 レミオロメン 4位 酒と涙と男と女 河島英伍 3位 さよならエレジー 菅田将暉 2位 桜坂 福山雅治
1位 365日の紙飛行機 AKB48 急に変わったな、先週と違う。
M1 さよならホームラン スガシカオ
知らなかったけど、いい曲だ。教えて貰う。リクエストが来ると一応聴いてみるところがこの番組のいいところ。
M2 サンライズ・ジャーニー グリムスパンキ―

■CM明け
コンサートの日程再来週になったが、ここでメンバー紹介を変えよう
真夜中のタクシー ああ、グッと 違うな。
 最後の曲も募集しているが、RONINというのが来ていた。これは有りかな。 ヒントだな。♪RONIN RONIN in1985のここを変えればいいんだな 最後の曲としてはスケールも大きいし。
今夜も君をこの胸に おおー(歌う)。今夜も君をドゥラララララ ああなつかしい。「各ミュージシャンに拍手しながら聴きたい。」という投書。
風の街 一度瀬尾グループとオープニングで使った。
人間なんて 貧血おきそう。なんて曲だろうね。こんなのやった時代があったんだな。若さだな。
兄ちゃんが赤くなった (笑)笑った。フォーキーすぎる
サマーピープル 考えてみなかった。季節的にいいな。って言っちゃったよ。歌う) 出てこなかった(笑) 時期的にも悪くない
君が欲しいよ 歌う。いいねぇ。
メンバー紹介の曲を考えて、いろいろひっぱり出して聴いているけれど2曲ほど忘れられた曲がある。
ホームランブギ 笠置シズ子 That'it やったね 野球関係の唄は歌っているんだけど、シーズンが終わると忘れられている。今度オンエアする。ホームランブギなんてイイよ。徳武のギター、中西のキーボード…中西といえばメールが来て、来年どうだろうという話があった。ドラム島ちゃん、ベースは松原。いい感じで、これどうだろうと思った。

■CM明け

今週のメンバー紹介曲

5位 ああグッと これはない 4位 悲しいのは これは前回で十分 3位 朝陽がサン 2位 いくつになってもHappybirthday 1位 真夜中のタクシー
5位 アジアの片隅で 4位 AKIRA 3位 我が良き友よ 2位 真夜中のタクシー 1位 いくつになってもHappybirthday

「詩」が凄い。もう正直閉口している。ちょっといいけど、ここは違うというのを紹介する。
「めぐりわかれ」
冬晴れの駅のホームに 夕ぐれは足早に来た 君は手を小さく降って 僕はうなずいた
めぐりあわせがあるのなら めぐりわかれもある ここまではキレイだ
君は東へ 僕は西へ スケールが大きすぎる。小さい駅のホーム、季節感あって映画のシーンのようなのにいきなり東西、大陸のような旅はないだろう。例えば「君も僕も元来た道へ」とかの方がいいだろう。谷村新司の世界だよ。
春風が頬をうつろうころ君の名を~
君は空へ 僕は道へ それぞれの~闇に溶けていく 世界観を統一しなさい。闇に溶けていくのはやめなさい。悪くはないし、いいテーマだけど、違う道をゆくということを東西、空道となってしまうのが解せない。

今週のマイ・フェイバリットソング

 シニア50-79歳、1000人が選んだ今年心に響いた曲というのにびっくりした。良く知らない曲もあった。50-79歳が、ホントにこんな曲を選ぶの?というのがあった。正直言って驚いた。
M3 5位 アイデア 星野源
 「半分蒼い」のテーマだが、朝ドラ観ないので知らない。シニアは好きなんだな。彼は時の人ですので妥当。文句はない。シニアでいうとそうなの。
M4 4位 糸 中島みゆき
 1992年からのロングラン。これはこの番組のリスナー層とだぶる。カラオケで幅広く歌われている。
M5 3位 Lemon 米津玄師
 この人を知らなかった。チェックして凄い人だとわかった。27歳、カッコイイ。youtubeでチェックしたけれどカッコイイ。踊りは重要だな。70過ぎて踊るか(笑)。いいんだ、これが。僕達もリズム感にこのメロディがいいと思えてしまう。これをシニアが選んだというのがピンとこない。時代から乗り遅れている。いいよね、ノリもいいな。注目していきたいけれど、遅いね。
M6 2位 USA DA PUMP
ちょうど僕がテレビに出ていた頃はデビュー直後だった。第一期ブームだった。その後、しばらく聴かない時期があった。三軒茶屋にミュージシャンがよく集うソバ屋があって、近くのレコーディングスタジオの帰り夜な夜なそこで飲んでいた。そこでISSAとよく逢った。今年、カムバックというか大ブレイクしたね。踊りも独特だし。しかし、この曲を踊っているのを50-79歳が心に響いたということに驚く。へー、そうかという感じ。選んだ人に拍手、私は負けた、お見事でした。しかしホントに選んだの? シニアの耳に響いたのだろうか。
M7 1位 HERO 安室奈美恵
 わかる。今年一年はこの人、文句言えない。
それにしてもこの番組、テレキャスターの「レ」でレモンなんて書いてきた人いないよな。レの曲はないな、なんて言ってたよな。そういうのを教えてくれよ。

エンディング

 メンバー紹介 ラストの曲 歌詞募集 「な」 教えたい新しい唄
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆なんと切なさと哀しみに満ちた今日の放送であることよ。
☆米津玄師は素晴らしいし、それを的確にキャッチできなかった私の不明は確かにある。
しかしシニアの大型船から置き去りにされたようなこの気分。ポンコツ感。まぁ私はポンコツではあるが。
 彼らを超えようとか制覇しようとする必要はないが、あなたは今も新曲を作る人、私はそれを待つリスナーである。名曲は名曲としてシニアはシニアとして認めつつ、どけ、どけ、どけぇと新曲を御旗に掲げて意気軒昂に進んで欲しいし、そのあとをついてゆきたい。なんか自分だけかもしれないけど、この放送は妙に切なかったよ。
☆「めぐりあいがあるならめぐり別れがある」というのは、美しいフレーズだよ。この方のオリジナルであるとすれば素敵なフレーズの発明ではないかと思う。著作権とか商標登録とかしといたほうがいいと思うぞ。
☆御大、「ボヘミアンラプソディー」、私たちと一緒に応援上映に行きますか?(爆)
☆☆☆星紀行教の学び☆☆☆☆
 叫びをあげるときっと遠のいてしまう。ライブの最後でなくともいい。歌ってくれさえすればいい。それだけでいい。

第82回 2018.11.25

 吉田拓郎です。
<募集テーマが増えているという投書>
 口からでまかせというシステムは深夜放送の極意。昔は、国の情勢とかがテーマになっていて、例えば沖縄について語ろうとか思いつきでみんなどう思う?と問いかけたりしていた。思い付いたことを呼びかける。そういう放送だった。
<ハワイ企画どこへという投書>
 ははは。忘れてた?どうなってるんだろうね。コラ、考え直そう。どうすれば吉田拓郎がハワイに行く気になるか企画立ててくれ。もう来ないよな。

<コンサート最後から三番目「潮来笠」。瀬尾さんがかける合羽を振り切ってさらに歌うという投書>
 三番目なんて頼んでないよ。潮来笠、橋幸夫、西郷輝彦、舟木一夫、青春御三家では橋だったけど。
 瀬尾一三が…なんで瀬尾。ジェームス・ブラウンのガウンみたいに(笑) 。このあと何を歌うんだ。あまりのインパクトに浮かばない。ちょい役だけと瀬尾にメール入れてみようかな。
 エイベックスのスタッフと話をしていた。IT新規企業には多いらしいが、会社に席がないらしい。定席というものがない。普通は、会社・学校に自分の席がある。決まった席がない。フリーアドレスというものをGoogle社が初めて実施したらしい。誰がどこに座ってもいい。そうすると自分の座りたい席が人に座られるとか、空いていないということもある。席が無いというのは頭でわかるけれど落ち着かない。自分の席がないフリーアドレスは馴染みにくいだろうね。書類も無いペーパーレス。みんなPCで済ましてしまう。凄いな―。僕は古いのだろうけれどそんな会社、会社なの? 慣れればOKらしい。席が決まっていないと「へー」と思うけれど目新しいことではないごく自然という事だけど席がないと全然落ちつかない吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

勝手に選ぶ日本の歌50選

「か」
年齢が高いのでとってもリクエストが偏っている。古い。マジマジとみて気が付いた
学生街の喫茶店 ガロ 神様お願い テンプターズ 神田川 かぐや姫 乾杯 長渕剛
古いし、フォーキーだし。
5位 神田川 かぐや姫 4位 神様おねがい テンプターズ パックでかけてB面なのにこっちがいいと押した記憶がある
3位 学生街の喫茶店 ガロ 2位 勝手にしやがれ 沢田研二 1位 勝手にシンドバッド サザンオールスターズ
最近の「か」の曲をスタッフと話たら
2011 家族になろう 福山雅治 2012 風が吹いている いきものがかり こういうのが来ない
2018 ガラスを割れ 欅坂46 この辺は僕もわからない 他にはないかと言ったら、橋内が「ありますわ」
M1 帰ろうかな 北島三郎
こう来るとは。 二人でいい曲だなと喜んだけれど。みなさんは、福山雅治、いきものがかりとかご存じないのですか。びっくりです。かぐや姫、ガロ、沢田研二。硝子坂じゃなくて欅坂とかは僕もわからないけれど。  

今日は「か」
こういう曲も聴いてみなということで11月18日発売のこの曲
M2 帰り道は遠回りしたくなる 乃木坂45

■CM明け
 一曲目特集は今週でおしまい。来週は「最後の曲」を募集。パーシーフェイス「夏の日の恋」はもう決めてあるので、それに繋がるような曲。メンバー紹介でずっと「全部抱きしめて」を演奏してきたけれどそろそろ卒業して他の曲を探したい

武部に「ハイ」と言ってもらって 馬 もしかしてみんな歌わせようかなと思った。ある雨の日の情景みたいに。
アジアの片隅で はい不気味です
いくつになってもHappyBirthday いいアイデア
無人島で
悲しいのは 2016年にやったな。踊りたくなる
いつか夜の雨が レゲエで興がのったらノーウーマンノークライ ボブマーリィを演奏してという投書 やらない
ああ青春 意外だ 一曲目でなくてね

5位 風の街 4位 アジアの片隅で 絶対ない 3位 サマータイムブルースが聴こえる しんみり 2位 我が良き友よ 楽しすぎ
1位 いくつになってもHapyyBirthday
「ああ青春」は良かったな

 来週からはコンサート最後の曲を募集 人生を語らず 落陽 今日までそして明日から そういうようにコンサート最後を飾る唄をリクエストしてくれ。

マイフェイバリット

 以前にフレンチポップスを特集したけれど今日はイタリアンポップス
 50年代~70年代イタリアンポップスが流行して日本語でカバーして結構ヒットした曲があった。最近はないよね。イタリア映画も結構流行した。よく話に出るマルチェロ・マストロヤンニ、三枚目も二枚目も演じられる、えーとカトリーヌドヌーブと結婚したんだっけ。「ひまわり」で有名なソフィアローレン。クラウディア・カルディナの映画「誘惑されて捨てられて」良かったな。CCと言われていた。ブリジット・バルドがBB、マリリンモンローがMM。ということでCC,BB,MMと言われていた。
 僕は60年代のカトリー・スパークは好きだったな(笑)「太陽の下の18歳」ピチピチとしたのびやかな若さ溢れる。授業サボってよく観たな。イタリアンポップスはみんな知っているはず。
M3 月影のナポリ ミーナ
 森山加代子さんで覚えた。カタカナで覚えているのね。サンレモ音楽祭は1951年から始まって日本でも話題になった。そこのグランプリ曲「ボラーレ」
M4 ボラーレ ドメニコ・モデーニュ
次はチンクエッティちゃんという名前でわすれられない
M5 夢見る思い ジリオラ・チンクエッティ
ノーノーレター、もう乗れたと歌う。あれだね、みんなこの人はイタリア人でホールトマトパスタを食べているんだな(笑) イタリア大好きなんだけどな。「太陽の下の18歳」。これは、まぁ「へ」のような映画だけれど、カトリーヌ・スパークが出るので観ていた。“エジレジーレバイ”を聴いて
M6 サンライズ・ツイスト ジャンニー・モランディ
ウィルマ・ゴイク 可愛い人だった
M7 花のささやき ウィルマ・ゴイク
 イタリアの曲がとんと日本に入ってこなくなった。こんなにヒットしたのに。70年代の女の子のアイドルの可愛さがある。だからブームで終わってしまったのか、
M8 ほほにかかる涙 ボビー・ソロ
 こうして聴くといろいろ想い出がある。あこの曲があったというのがあった。この曲を日本語で歌った人が絶品と昔のラジオオールナイトニッポンゴールドで話題になった。
M9 24000回のキッス アドリノアチェレンタローノ
M10 24000回のキッス 藤木孝

エンディング

ライブの最後の曲 メンバー紹介 ああ青春 歌詞 「さ」「な」「は」少し新しめの曲
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆今日一番感動したのは、潮来笠のメールだ。すばらしい。ハガキ職人という職人領域があるとすれば、まさに匠の技を感じさせる。「最後から三番目」という導入の巧さ。「んなの募集してないよ」と御大の突っ込みを呼ぶ的確なボケ。そして「潮来笠」という御大のツボを突く見事な発想。そこから瀬尾さんが出てきて、ジェームスブラウンのガウンとアンコールにつながる卓抜した展開力。この番組を深く聴き込み、御大を深く愛するからこそできる技だ。ハラショ。
 文意からはわからないが、ここで瀬尾さんを持ってくる理由が「いつも武部鳥山、武部鳥山、うるせーんだよ、瀬尾グループ忘れんなよ」という意図だとしたらもう、名匠の域である。とにかく恐れ入った。
☆なぜ乃木坂新曲聴かねばならない。チンクエッタちゃんの方が、あらゆる意味でクオリティが高いじゃないか。40年もつものは100年持つと松本隆先生も言っておられる。
☆☆☆星紀行 今日の学び☆☆☆☆
 いつもライブの選曲に文句を言う自分、選曲を募集したらしたで「募集してんじゃねーよ」と文句を言う自分。勝手だなぁと他人事のように思う。すまん。

第81回 2018.11.18

 吉田拓郎です。2050年までに世界で販売する日本車はすべて電動になるらしい。30年後ガソリン車は売られなくなる。地球環境を考えれば理解できる。それはそれでいいことなんだろうけれど。
例えば、今、みんなスマホで写真を撮る。コンサートでもスポーツ会場でもどこでもみんなスマホで写真を撮影している。
 先日、武部・鳥山ご夫婦とウチの夫婦6人、6バカで次のコンサートのことを話ながら食事をした。記念写真を撮ろうということで、みんなスマホなんだけど、僕はデジカメだ。スマホの写真機能があるけれど、いいとは思わない。僕はカメラで写真を撮りたい。そうでないと撮った気にならない。固いのか。本当はアナログがいいのかもしれない。
 車もガソリンでないと気分が出ないという人がいるかもしれない。それが昔からの楽しみ方だ。マニュアル車に親しんだ人には、オートマ車は、ツマランという人もいるかもしれない。ということで、自動運転は楽しくないという人もいるかもしれない。
 自動運転とかAIが世の中の中心になってくる。ドバイのおまわりさんの10人一人がAIポリスらしい。数十ヶ国語の語学を理解できるらしい。
 そういえばネットで翻訳機を買っちゃったよ。あれ、すげーよ。よくできてるんだな。反応も早い凄いな。当分これにハマリそう。コマーシャルでやられたよ。

 人工知能中心の社会になってゆく。人間はどういうことを日常すればいいんだろう。
正直淋しくなるなという気がした
 便利だけど、掃除も便利だし、それに超したことはない。老人大国では、ロボットのサポート助かるけれどということを思いつつ、どういうジジイ、ババアになってしまうんだろう。ま、その頃はいないかも(笑) はははははは。そういう話は、切な過ぎてできない。やめとこう。

<当時の拓郎さんのラジオの洋楽特集 50年代のアメリカンポップスを知ったし、当時、ライブの模様を流してくれる放送も楽しみだったので、今度のライブも放送してねという投書>
 今日も偉い人と打ち合わせ。コンサートツアーにもう一本、特別版という線が強くなってきた。特番でもあるので、番組用にもツアーとは違うプラスアルファもやってみたらどうかと話をした。コンサート20数曲で、歌わなかった曲をリハーサルしといてラジオ用にやったらどうかと話した。どんな曲ですか?と聞かれたので、オールドな歌謡曲でどうだ、 「大利根無情」で、♪とめてくれるな妙心殿~とセリフ入りで(笑)。楽しい番組ができそう。演奏もやるけれど、ラジオ用の企画も煮詰まって来た。

<ゲネプロってなんですかという投書>
 自分で調べろよ。Googleで一発。ドイツ語で、ゲネラル・プローベン。そういえば、武部、鳥山と行ったドイツ料理は意外に美味しかった。ソーセージしかないイメージがあるけれども魚、肉、サラダみんな美味しかったな。ワインも美味だった。
 今度のコンサートで、カミさんたち三人でコーラスをしてみないか(笑)。三人で。総立ちになるか、帰ってしまうか。キャンディーズみたいにやってみたら。
 総合的な稽古ということだな。初日の前に照明、衣装、セットなど本番とまつたく同じようにやること。通し稽古だ。これがもうさ、吉田拓郎は何十年キライでさ。リハーサルは、  他人の倍以上やっているんだから、頭でライトとかステージの様子とか描けよ、プロならいいだろ。全国縦断をはじめて行なったのに、ゲネプロはもういいだろうというワガママを言いはじめている吉田拓郎のラジオでナイト。

■CM明け
 髪の毛のことだが、今までと違う美容室に行くことになった。2016年の映像を担当の子に観てねと渡した。髪型はもういじくりようがないけど。髪型って、60歳過ぎたら、永ちゃん、陽水、小田、髪型は変わってない。デビュー当時は、永ちゃんはリーゼントだったし、陽水は凄いカーリー  だったりした。拓郎さんも ロングだったり、カーリーだったり。いまだに髪の毛伸ばしているのはアルフィーくらい。
 髪形は、もうあまり変えようがない。こだわりは無いけど敢えて言うと、シャンプーのあと自然乾燥させたい。その時のスタイルが好きだ。その子は「なるほど」とカットしていたがわかったのか。ドライヤーが嫌いで、頭がおかしなカタチになる。数も少なくなって。 泣きそうになってしまうからこの話は。

勝手に選ぶ日本の歌50選

リクエスト「あ」
悪女 中島みゆき
赤いスイトピー 松田聖子 名曲
雨の物語 イルカ 知らないけれど、大半がフォーク世代。それも和製フォーク。アメリカンフォークとかではなく。もうちょっとミセスグリーンアップルとか若手の西野カナとか聴かなきゃ。
あの素晴らしい愛をもう一度 フォーク集会とか必ず最後に歌うよね。いい曲だけど。
あなた 小阪明子
会わずに愛して クールファイブ 歌う♪ いついつまでも~好きだな。人のこと言えないな。
青い山脈 藤山一郎 古いなぁ 歌う。歌えてしまうんだ。
本田路津子。彼女は、当時ミュージカルステーションに所属していて、NHKオーデションで一緒になったことがあった。ミニスカートのきれいな足だった。彼女は合格。僕はイメージの詩で落選。その審査をしたのが藤山一郎さん。
M1 秋でもないのに 本田路津子
 なつかしい。♪秋でもないのに冬が来て、冬なのに春が来た、春になっても夏が来ない~ ステージで歌ってたな。どうでもいい時代だね。音楽以前だね。

5位 ああ上野駅 井沢八郎 許して。知ってるけど。
4位 アンコ椿は恋の花 広島ACB ロックやってんのに隣に都はるみのポスター写真あった
3位 あの鐘を鳴らすのはあなた 和田アキ子 リクエストした人は30年前というと今は59歳か。59歳というと若者のような気がするな(笑) 
2位 雨上がりの夜空に RCサクセション 
1位 愛のメモリー 松崎しげる
 全体に古い。若い人の曲がたくさんあるのに。どうして古い曲ばかりなの。夢がなくなってくる。若い人の歌を聴きなよ。ブラジルのラテンとか、新しい曲を教えてくれと言ったけれど一通も来ないよ。

 来週は 「か」「さ」「な」 気持ちを明るくさせてくれよ
M2 雨上がりの夜空に RCサクセション

■CM明け
♪惚れた女の幸せを 願う男の一人酒(演歌超) こんな詞を送るなよ。「終恋歌」 やめてよ(笑)
良く書くね。凄い量。読むのが大変だけど全部読んでるよ。疲れ切って帰る。

  僕は濃い味が好き 君は薄味が好き
  僕は待つのが嫌い 君は行列が好き
  だけど僕にあわせて並ばずにいてくれたね
ここが要らない
  君といると和むんだ ささくれだった心がゆるむ
ささくれだったままでいてほしいのよ。ずっとそういう君を見続ける、ずっと見ていたい というのがいいと思う。いい方にまとめてしまうのがつまらない。せっかく、結構いいかもな、という出だしが続かないんだな。

コンサートの一曲目

落陽、人生を語らず、春だったね、そういうのじゃないのでいこうと思う。やっぱりそれとは別に「落陽」がないとしたら「人生を語らず」はあってもいいかな。そういう曲のチカラがある。アップテンポで終わればいというのではない。ストーンズならば、どこでもサティスファクションを聴きたいというのがある。この曲を聴きたいというのがあるかもしれないが、逆に僕はこの曲は歌いたくない曲というものが、絶対ある。そこは勘弁してくれ。
5位 ああ青春
4位 冷たい雨が降っている (歌う)わかんなくなった。さっきのが強烈すぎて・
3位 パラレル エイトビート
2位 落陽
1位 春を呼べ
イメージの詩 しばらく歌っていないな。長いんだよな。貧血になりそうだな、君たちもだよ、客席が心配だ。
チェックインブルース シブイ
大阪行きは何番ホーム 瀬尾ちゃんとのライブでこれが最後といったので、ないな。
虹の魚 ロックンロールだね。メドレーはありか。言っちゃったよ。聞いちゃいやん。
冷たい雨が降っている
おろかなるひとり言

これは広島の山。黄金山というのが近所にあった。そこに登って見下ろすと世界が小さく見えた。当り前だ。丘の上から観てるんだから、小さいはずだ。
5位 おろかなるひとり言
4位 ペニーレインでバーボン
3位 春を呼べ
2位 たどり着いたらいつも雨降り これはオープニングには難しいと言ったろ。
1位 ああ青春

マイフェイバリット

おまちかね、この人。ジャニス・リン・ジョプリン
女性のロックシンガーはみんな彼女が好きでしょう。早くして亡くなってしまったけと。なぜ有能な天才がこんなに早くと考えると悔しい。

 もとはクリス・クリストファーソンの歌をカバーした。ディランが出演した映画「ビリーザキッド」でビリーを演じたのがクリス・クリストファーソン。このときのディランは、ナイフ投げで、チンピラっぽい。吉田拓郎よりヘタだった。ディランは演技ダメだな。
この人のミー・アンド・ボビー・マギー をまず。
M3 ミー・アンド・ボビー・マギー  クリス・クリストファーソン
 カントリーなんだな。これをジャニスが歌うと素晴らしくなる。ブルースシンガーだな。一度はこのシャウトの姿を見たでしょう。これに心動かない人は音楽のわからない人だと思う。生きざまが自由奔放でチャーミング。27歳で亡くなるとは、あまりに早い。ドラッグだね。ジミヘンとかエイミーとかみんな先を急ぐように逝ってしまう。オーティスとかも。みんなであっちでロックフェスをやってるんでないか。ベッド・ミドラーの「ローズ」という映画、一度観てください。
M4 ミー・アンド・ボビー・マギー ジャニス・リン・ジョプリン

エンディング

一曲目 「ありがとう」は参考になった。武部鳥山と話した。メンバー紹介の曲募集。歌詞 「か」からす何故鳴くの 「さ」さーさーいらっしゃい
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆「全体に古い。若い人の曲がたくさんあるのに。どうして古い曲ばかりなの。夢がなくなってくる。」
 ううむ、いろいろ反論もあるが、ここのところ毎日、40年前のアルバムのことばかり考えていたし、確かにそのとおりだ。しかし今さら「ヤバいTシャツ屋さん」とか「ジャスティン・ビーバー」とか聴けないし。
☆59歳が若いってなんか嬉しいな。
☆ゲネプロがお嫌いか。私は観たいな。公開してくれないか。そこから番組やっちゃえば(爆)。
☆ストーンズのサティスファクションは確かに聴きたい。「落陽」「人生を語らず」も御意。ただストーンズって定番曲もしっかりやるけれど、それ以外の曲で、いつも唸るようなレア曲を持ってきたり、ああこれはすんばらしいというサプライズなセットリストを日替わりでブレンドしてくれるところが、たまらない。
 御大の場合、あれだけ提供曲含めて膨大な名曲がありながら、この10年ちょっとくらいのセットリスト中だけで、ぐるぐる回って埋められている気がするのだ。ステージで初めて聴いたり、超絶意外な曲で悶絶したりする、そんな新鮮な興奮が欲しい。
☆ナイフ投げのボブディラン,カッコよかったけどなぁ。映画「ビリーザキッド」がディランの名曲「天国の扉」を生んだように、映画「幕末青春グラフティ」が「RONIN」を生んだのだ。ああ聴きてぇ。どうせやらないだろうけど、凄く聴きてぇ。
☆詞の難しさ、わかった。わかったから、御大、どうかあなたが素晴らしい詞を書いて私を打ちのめしてくれ。
☆ジャニス・ジョプリンすごいね。クリス・クリストファーソンのもさーっとした歌が、まさに蘇生しているかのような凄い歌いっぷりだった。
☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆
印象に残ったメンバー紹介曲
5位 全部抱きしめて(2016etc)
4位 約束~結婚しようよ(1989)
3位 素敵なのは夜(1991)
2位 我が良き友よ(1999)
1位 風の街(2009)
番外 CORAZONメンバー紹介の歌(2000)
「風の街」のメンバ―紹介がもう作品としてすんばらしい。
今でも聴いて泣いてます。

第80回 2018.11.11

 吉田拓郎です。「もう一度やってみたいこと」を募集した。

<2年越し横浜マラソンでパシフィコ横浜に行きたいという投書>
 マラソンをやる人のキモチがわからない。例えば山に登る人の、そこに山があるからという気持ちがわからない。危険なことに挑戦する人がいるけれど、危ないじゃないかと思ってしまう。挑戦というものが吉田拓郎はわからない。マラソンを観ていたら、もう休みなさいよ、歩いたら、いいじゃないと言いたくなってくる。競技としてのマラソンを観戦するのは好きだけれど、ゆっくり座って水を飲んでもいいじゃない、休憩所とかがあるとアイスクリームとかコーラでもどうぞと言いたい。行きつけ…じゃなくてかかりつけの医師が日本のあらゆるマラソンに参加する。大阪マラソンまで新幹線で行って、新幹線で帰ってくる。これが、よくわからない。だったら、大阪までマラソンで行けよと思う。わからないことがあるね。

<44年前の学生時代に戻ってフォークバンドの再結成をしたいという投書>
 オレの一番嫌なことを(笑)。でも学生時代にバンドをやった人は、またやりたいと思うのかもしれないな。僕も広島時代のR&Bのバンド仲間と演奏したい。みんな元気なのでもう一回やろうよといつも言っている。広島に自分のコンサートでは行かないけど、自分のバンドなら行く。

<年齢層高すぎる、スーダラ節が問題なら、フランク永井、三波春夫とかそういう曲をかけて若者を追い出したのは拓郎さん本人ですという投書>
 ははは。確かにアンコ椿とか流したもんね。これからもやるけれど、少しは聴いてくれと言う事よ。
<19歳の大学生(拍手)いつもCD聴いていますという投書>
 面白いと思うなよ。必ずあとでひっくりかえされるからな。From T 買ったか。何なら送ろうか。 
 この番組の開始の時、5年はやってくださいよと言われた。5年は長い、半年、1年くらいかな。もう1年半だし、どのへんまでと思っていたけれど、19歳というと刺激される。じゃあ、普通のおっさんおばさんではやる気ないのか(笑)。

 ヘアスタイリストを変えた。僕の髪の毛を22,3歳の女の子をケアしてくれる。今までは  50歳のおじさんだったけれど(笑)、彼だって昔は20代だったんだよ。今の20代の女性にシャンプーとセットしてもらう、こんなウキウキすることある?男たち、そう思わないか。

<劇団四季ライオンキングが素晴らしかった、今度のライブはミュージカルでどうかという投書>
 バカ野郎。歌って、踊って、タイツはいて、あり得ない。ミュージカルは苦手だ。見てられない。映画でもララランドは面白かったけれど。途中で歌い始めるとダメ。ウエストサイドストリーもちゃんと観てられなかった。ああいうのはやらないよ。
<市川公演ありがとうございますという投書>
 検見川に住んでいたころ、赤坂のコロンビアに、自作の曲をオープンリールで作っては聴いてもらっていた。まだだな、とか言われてがっくりして帰ってゆく。あの時代がなかったら自分もなかったのかもしれない。千葉の頃は今が想像だにできなかった吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

<帽子とかシャツとかいろいろなプレゼントが欲しいという投書>
 今後はいろんなものプレゼントしようかな。仕事部屋というか勉強部屋の机の引き出しにはガラクタばかり。時計とか出てくる。ハワイに行っていたの頃のダイバーズウオッチとかG-SHOCKとかあるんだけれど、プレゼントしちゃおうかな。気安い感じで、なんでもあげますという番組にしようかな。持っていてもしょうがないし、断捨離で捨てるのもなんだし。サングラス、帽子、欲しけりゃあげるよ。From T以来、持ってけという気分。

 詞を募集していたけどいい詞がない。ひとつのヒントとして「アンコール」という映画の最後に出てくる老人の歌う歌の歌詞がいい。愛する妻先立たれて残された夫の愛の歌。
     心の疑問はまたの日に 君の効きたかったことはわかってる
     おやすみ、ぼくの天使 もう目を閉じる時間だよ
     聞きたいことは別の日に取っておこう 何が聞きたいかは分かってる気がする
     きみはぼくが何を言おうとしてるか分かってる気がする
     きみをひとりにしないと約束したね だから忘れないでいて
     きみがどこへ行こうと きみがどこに居ようと
     ぼくはきみから離れやしないと きみはいつだってぼくの一部分なんだ
     (※ビリー・ジョエルの「ララバイ」)。
いい詞じゃない。こういうのを書きなよ。みんな自分とか僕とか私とか世界に入り込み過ぎだよ。どっぷり自分につかっている。ここまででいいんだよ。これ大事なヒント。

勝手に選ぶ日本の歌50選

「た」
タイムマシンにお願い サディスティック・ミカバンド
M1 タトゥー 中森明菜
M2 黄昏のビギン 水原弘
知らなかったな いくつくらいの人たちのリクエストなんだ、年齢層高い
たそがれマイラブ 大橋純子 大好き 筒美京平さんの曲だよね、イントロからしていい

5位 旅人よ 加山雄三 (歌う) いい曲。ちょっとフォーキーだな。
4位 太陽がくれた季節 青い三角定規 全然接点ゼロ
3位 タッチ 岩崎良美 昔、TBSのラジオでよく来てくれた
2位 タイムマシンにお願い サディスティック・ミカバンド
1位 たそがれマイラブ 大橋純子
それとは別に「達者でな」三橋美智也(笑) これ歌えるし好きなんだけど、若者を追い出すといわれてしまうのでかけない。好きなんだけどな。
 今日はちょっと気になったので、
M3 他人の関係 金井克子

■CM明け
次なるツアーでの一曲目についてのメール。
<クイズですが「君が好き」が聴きたいという投書> これはクイズなのか(笑)。17歳かホントに。岡本おさみの詩は、とてもフォーキー、そのためにLIVE73では、ロックしたりシャウトしたりする。岡本おさみの詩でオープニングは考えていないな。
<やさしい悪魔という投書> 黒い網タイツで、あり得ない。そんなカッコで出てきたら全員総崩れ みんな帰ってしまうか(笑)
<馬> 恥ずかしい
<心の破片> いいねぇ。意外だ。忘れてた
<純> どけ、どけ、どけ…‥渋いね
<海を泳ぐ男> いいね
<流星> リベンジだな。歌えないくらいつのってしまったからな。♪なんですか・・・一緒に唄うか
<ペニーレインでバーボン> 次期リストということで41曲くらいリストアップしてある。その中には、1,2の新曲とともに「ペニーレインでバーボン」、「ペニーレインは行かない」が入っている。どいうふうに歌うか、トライしたい。一曲目ではないけれど。
<男達の詩> 懐かしいね。紫色の~ 忘れちゃったな
<言葉> これかぁ

5位 元気です ありえない
4位 おろかなるひとり言 ありえない
3位 男達の詩
2位 たどり着いたらいつも雨降り 意外とノリにくい。ワッと乗るより、聴きたくなってしまう。
1位 ペニーレインでバーボン

集計すると
5位 男達の詩
4位 ペニーレインでバーボン
3位 春だったね
2位 ああ青春
1位 元気です
なんだ、このバトルは。「元気です」はあり得ないって言ってるのに、いじめだ

 もうひとつメンバー紹介の歌を長いこと「全部抱きしめて」でやってきた。LOVE2のころからずっと続いている。これを変えてみたい。なんの曲がいいか、募集したい。ちょっと描いているのは「風の街」。ジーンと来そうな。コーラスに唄わせてさ。

今週のマイ・フェイバリットソング

世界の誰もが知っているジェームスボンドの特集。まずはジョンバリー楽団のジェームスボンドのテーマ
M4 ジェームスボンドのテーマ ジョンバリー楽団
もう、このシリーズは今も六代目
ショーン・コネリーの一作が1962年。映画館から出る人がみんな007になっていた。細身の雨傘が流行った。カッコよかった。2020年にダニエル・クレイグで続いている。
初代のショーン・コネリー。
2代目 女王陛下の007 はジョージ・レーゼンビ
3代目 ロジャー・ムーア
4代目 ティモシー・ダルトン 観ていない
5代目 ピアース・ブロスナン ダイ・アナザーデイが良かった。ボンドガールのハル・ベリーが好きなんだ。ボンドガールは日本の女性でも浜美枝さんとか丹波哲郎さんとかも出ていた。
この歴代のシリーズに主題歌がたくさんある
M5 ロシアより愛をこめて マット・モンロー
僕は年齢的にショーン・コネリーが印象的だった。
M6 ゴールドフィンガー シャーリー・バッシー
歴代ボンドのどれが一番いいか。ダニエル・クレイグはカッコ良さが違う。彼の作品は全部観ている。ロジャー・ムーアの時の美しき獲物たち。
M7 美しき獲物たち デュランデュラン
1985年。聴いたことないな。僕が007を観ていないんだな。 ピアース・ブロスナンの時のワールド・イズ・ノット・イナフ。フランスのなんとかという人か出ていたな。
M8 ダイ・アナザーデイ マドンナ
時代とともに曲相が変わってくるな。映画もハル・ベリー好きで何度も観てるのに頭にないな。007といえば、ショーン・コネリーになってまう自分にがっかり。
 次はダニエル・クレイグの時2012年のスカイフォール。
M9 スカイフォール アデル

エンディング

一曲目 メンバー紹介 詞 どっぷり自分の世界に浸らない、少し遠くから自分を観るように、スマホに映った自分をみるように第三者的にみること、そうすると楽しい歌も淋しい歌もクールに描ける。べったり自分だと勝手にやってろということになる。
「あ」「か」 吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆マラソンする人がわからないと言いつつ「マラソン」という名曲を書き、山に登る人のキモチがわからないといいつつ「友と汗を拭き山に登れば~(吉田町の唄)」と歌い、危険なことは嫌だといいながら「時には危ない、危ない橋も渡ってみたい(王様達のハイキング)」と叫ぶ、あなたのこともよくわかりません。
☆拓郎が「黄昏のビギン」を知らないとはちょっと意外だ。
☆くれ、くれ、くれ、くれ、捨てるもんならくれ。
昔オールナイトニッポンで、家にあったヒューズとか植木鉢とかあげてたじゃないか。
何でもいいぞ。そうだ、篠島のステージ衣装まであげてて、悶絶したものだった。
☆岩崎良美ちゃん懐かしいな。ホント毎週のように来ていて「良美ちゃん良美ちゃん」と
拓郎もすげーかわいがっていた。だから、「Y」ってぜってー岩崎良美だと思っていたよ。
☆「言葉」が一曲目。そうだ、幻のCountry。しかも、初日の越谷だけだった。「歩道橋の上で」のDVDの映像。後姿の拓郎がインサイドから撮影されていて、幕が開いて越谷の一曲目「言葉」を歌いださんとする背中が映る。ああ、もう超絶カッコイイのだ。観ながら「ああカッコイイ」と思わず叫んだ。その映像の背中をキャプしてNinjin designのY画伯に無理矢理頼み込んで描いてもらったのが、だからこのサイトのTOPのイラストだ。感慨深い。
☆風の街のメンバー紹介は2009。あれも素晴らしかった。今も聴き返す。
☆007はそんなに観てない。どっちかといえば009の島村だ。でも世代的にロジャー・ムーアが一番思い出深いかな。ダニエル・クレイグって、あれなんとなくロシアのプーチンみたいな顔なんで苦手である。

☆☆☆星紀行 今日の学び☆☆☆☆
 自分にどっぷりと浸かった詩を書いてはいけない。写真に写った自分を描くみたいな少し突き放した感じがいい。御意。真理だと思う。でも、御大、あなただけは自分にどっぷり浸かれば浸かるほど、素晴らしい歌を書くような気がしてならない。天才には真理も通用しない。

第79回 2018.11.4

 吉田拓郎です。みんなに詞を書いてみないかと募集した。かつて「春だったね」、「せんこう花火」とかラジオ番組でリスナーから届いた詞に曲をつけたもので、そういうのはどうかなと思った。やめてほしいくらいたくさん来た。読むのが大変。おじさん、おばさんたちよく詞を書くね。詞を書くおじさんおばさんがこんなにいたんだね(笑)
ただ、一言でいうとダメだな。それはあとで言うね。しかし、みんなよく書いたな。びっくりしたよ。ラジオ聴いている人の中に、詞を書く人がたくさんいるのか。詞をかくおっさんって不気味じゃない(笑)
 詞を書くというのは、僕の場合は、出まかせで妄想して、恋とか、別れとか、映画を観たりして考えたりする。みんなも考えているんだね。大変な世の中だね。
男の人はちゃんと奥さん大事にね。女の人も詞に入り込むのはダメだよ。普通の生活、日常的な生活の中で生まれてくるものが大切なんだから。夢を見すぎたらダメだよ。

 コンサートだけれど、残り少ないから全部言ってしまう。日程は今度ね。主催者発表より早く発表するから。
 横浜パシフィコ。ここはやりやすい。楽屋が好き。居心地が良くて、外のいい景色が眺められる。コンサートに来た人があそこが楽屋だとわかると下から手をふる、こっちも愛想良いからすぐ振り返す。好きだな。
 もう一箇所は、東京国際フォーラム。ここは楽屋からステージへの導線がいい。コンサートに来た有名人の方々が拍手するところを行くのも気持ちいい。
 これで全部だ。なんだ、そんだけかと思うかな。それになんとか東京でもう一個、番組的なものがもう一本入り込んでくるかなと聞いている。7本プラス1。
 リハーサルの日程が凄い。吉田拓郎はよく練習するね。今回言っているのは、ゲネプロはなしでやる。コンサートツアーを始めたのも吉田拓郎なら、ゲネプロを廃止したのも吉田拓郎ということで。

 こうしてコンサート会場も届き、詞も届き、思っていることは、男性が家事をどんな時にするかいう新聞記事があって、それを食い入るように読んだ。

35%の男性が、料理、洗濯、掃除、片付け、育児を好きだからといってやっている。35%だよ、以前だったら考えられない。昔は、男ってそんなじゃなかったでしょ。
20%の男性が、妻に喜んでもらいたい。20%の男性が、妻の自由な時間を増やしてあげたい。19%の男性が、男の家事はあたりまえ、14%の男性が、家事をしないことに罪悪感がある
やさしい男が増えたなぁ、みんな耳かっぽじってよく聴けよ。
 おれの親父の時代は、男は家で、ふんぞりかえって、メシ!フロ! 広島では女系家族で暮らしていたところに、父がときどき帰ってきて威張っていた。特に鹿児島だし男性上位だった。
 僕も今どきのやさしい男性のように奥さんいないとき。仕方なくだけど洗濯とかゴミ捨てとかやっている。やってみると大変なことだと実感する。僕は料理とかは、できないんだけれどね。まぁ、僕の場合、ゴマすっているというニュアンスもあるんだけれど、まぁ喜んでくれているならいいかと思う。
 それに家事には男がやった方がいい事もある。段ボールや新聞紙の始末とかのチカラ仕事。 小さなことから家事を手伝うといい。
 僕も昔は家事はしていなかったです。逗子のころ7年間、義理のお母さんに甘えていた。自然に何にもしなかったな(笑)。でもお義母さんが天に召されて、二人暮らしになると、あれこれやっているうちにだんだん手伝う気になってくる。そいう風になってしまった。そうしつけられてしまった(笑)
 いい夫になったとゴミを捨てる吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

 男女が仲良く過ごすのがいい。だんだんに、こうあるべきだとかいうより、みんなで力を合わせて生きる・・・・・・何を大きなことを言ってるんだ。

勝手に選ぶ日本の歌50選

「す」
M1 鈴懸けの道 鈴木章治
 65才のリクエスト、この年代だな、僕も大好き。鈴木章治のクラリネットがいいんだ
昴 谷村新司 スケールの大きな歌だな、大きすぎると本人に言ったことがある
スニーカーぶるーす 近藤真彦
スーダラ節 植木等 スターダララッタてどういう意味か。リクエスト多いな。植木等さん懐かしい
スイートメモリーズ 松田聖子 いい曲があるよね。聖子エイジって松田聖子ならなんでも歌えるっているよね。吉田拓郎にはそういうのはいないよな。
M2 好きになった人 都はるみ
声を聴くと若いな。十代かな。以前、「アンコ椿は恋の花」をかけたけれど、素晴らしい歌唱力だな。天才的。演歌は花鳥風月の世界とか、ついていけない。作れとい言われても作れない。スリーコードじゃね。でも何人かの曲をi-podに入れて聴いている、前川清、都はるみ、あとは三波春夫の平手神酒の歌。あと青山徹が好きな「ギター仁義」もあったな。

5位 スニーカーぶるーす 近藤真彦
4位 スイートメモリーズ 松田聖子
3位 スローバラード RCサクセション いいね
2位 昴 谷村新司
1位 スーダラ節 植木等
 スーダラ節が一位となるというのは年齢層が高すぎる。若者たちよ、もっと聴いてくれ。植木等が一位では問題があるんだよ(笑)
来週は 「た」
M3 スイートメモリーズ 松田聖子

■CM明け

みなさんから送られてきた詞

(歌う)♪またあの夢をみた  眩しく輝いていたあのころ
   もうすこし自信があったならどんな今になっていただろう
   君に言えなかったひとこと事がそれぞれの今をつくっている

こうして聴くとなかなかいいじゃないかと思うでしょ。でもね、詞をざっと観てみると
一番)
♪またあの夢をみた 眩しく輝いていたあのころ
もすこし自信があったならどんな今になっていただろう
君に言えなかったひとこと事がそれぞれの今をつくっている
僕はここにいるよ ずっとここにいるよ いまもここにいるよ
二番)
あの頃未来を描けなかった 君を苦しめた一言が 今を作っている・・・・・
ところが三番)
今は幸せだよ 多分君も幸せだろう やっと居場所を見つけたみたいだ
ココへいっちゃいけねぇぜ。
あの頃未来を描けなかった 眩しく輝いていたけど 自信がなかった、自信があったら違うかもしれなかった
「いまでもあのころとは何も変わっていないかもしれないな」そういう世界の方がいいな。今が幸せに行ってしまったらつまらない。あのころと変わってないかもしれない、そういう世界の方が成り立つ。拓郎君はそう思う。最初Aメロはいいなと思ったんだけれど。

ヒントとしてなんもかんも歌ってしまおう、一個に入れようとしないほうがいい。僕らはそんなことはしない。一番であれ、二番であれと拡げてゆくとごった煮になってしまう。失恋だったら失恋という小さな世界にこだわった方がいい

<素晴らしい企画ですね、ちなみに採用されたら印税はあるのかという投書>
それは君あるよ。ヒットしたらあるよ。
ちなみに、家でも、奥さんも詞を書くというが、浮かばないと言っていた。タイトルだけでも考えたらと言ったら、「そうね~私の彼は右きき」(笑)「木綿100パーセントのハンカチーフ」(笑)確かに木綿100にウチはこだわっているけどさ、松本隆が怒るだろ。そしたら「秋だったね」。ダメだな、才能がない。ついでに言うと、俺は、孤独感とか野心とかアランドロンのような感じで詞を書いていたんだというと「あらあなたは野心(のごころ)だったんじゃないの」と言われた(笑)。

■CM明け
コンサートの一曲目を募集。
5位 僕の道   
4位 マークⅡ トゥワチャカって最初からやるのかね
3位 元気です みんな好きだね、しかし長いな。
2位 春だったね 「秋だったね」といったら驚くよね(笑)アリなのかな。
1位 春を待手紙 ありえない。絶対あわない。FromT のトップにしたのは俺だけしか知らない理由があるのよ
オープニングはガーンとゆくか、静かにゆくのか。「えっ、この曲という感じ」。これがヒント。

マイフェイバリット

  ダイア―・ストレイツのマーク・ノップラーの超絶ギターサウンド。このバカテク。指で弾くんだけれど、徳武くんもそう。徳武はテレキャスターだげど、マーク・ノップラーはストラトキャスターを弾く。
 彼は、ボブ・ディランの影響を受けていると思う。ディランの曲作りと歌い方に影響を受けている。すげーです、このギター。プレイを聴いたり観たりすると驚く。
 ニューヨークで加藤和彦とレコーディングしたときに、ギターにマーク・ノップラーを呼べないのかと言ったらそれは無理だよと言われてそれは無理なのかよと文句を言ったことがある。
 ザ・バンドのギターとこのダイア―ストレイツのギターは素晴らしい。
M4 悲しきサルタン ダイア―ストレイツ

 ザ・バンドのロビーロバートソンもそうだけれど、ボーカルにからんでいるギター、これが好きなのよ。ボーカルにからみつくギター。ソロとかイントロ、間奏ではなくて、唄のうしろで気持ち良いギター。
 1987年MTVが、オランダで最初に放映されたとき、ダイア―ストレイツの「Money for Nothing」だった。85年「Money for Nothing」はすでに大ヒットしていた。
 MTV は81年に一番最初の放送があって、カッコイイと思った。イギリスなんだな、アメリカテイストだけれど。MTVには縁がなかった。「いくつになってもハッピーバースディ」でトライしたけれど、つまんなかった。映画的な素養がない。演じるのが恥ずかしい。そこかダメなんだな。
M5 Money for Nothing ダイア―ストレイツ

エンディング

リクエスト 一曲目 詞 もう一度やりたいこと 「た」「あ」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆詞を書いてきたリスナーに、ちゃんとした家庭生活、日常生活を送るように諭す吉田拓郎。きっと周囲の作詞家に、そうでない方々がたくさんいるに違いない。
☆男の家事はとても大事な話であると思うが、このラジオのテーマとしてはどうなんだろう。なんかいいなと思ったのは、お義母さんの話のときに「天に召された」という表現が自然に出てきたところ。私はクリスチャンではないけれど、そういう言葉が自然に口をついて出てくるところに吉田拓郎の魅力を感ずる。
☆詞はむづかしいな。何か簡単そうな気はするのだけれど、絶対越えられない壁がある。番組で読まれた方の詩作はとても見事だったと思う。私なんぞはアレ以上のものって難しすぎでしょ。ここのところ毎日松本隆の悪口書いている自分がとても申し訳なくなってくる。
☆一番面白かったのは「のごころ」。言いますねぇ。「あがらい」とか「ひでり」とかもっと言われればいいのに(爆)
☆植木等でなにが悪い。
☆心の底から申し訳ないが、ダイアー・ストレイツを聴くとボブ・ディランのスターズオン23かと思ってしまう。影響というかもうなりきりだ。
☆いくハピのMTVは、大好きだった。お願い。detenteのケーシー高峰も公開して。
☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆
「えっ、この曲が一曲目」と個人的に驚いたオープニングベスト5
5位 冷たい雨が降っている (1988 )
4位 チェックインブルース(1989)
3位 ペニーレインでバーボン(2006)
2位 恋唄(2005)
1位 ファミリー(1980) 

第78回 2018.10.28

 こんばんは吉田拓郎です。
 (ガラスの言葉) こういうのを一曲目にやるわけはない。
 コンサートが近づいてくると、曲とかステージのファッションもあれこれ考える。ところで30年間お世話になった美容院を変えた。新たなる旅立ちで勇気が要ったな。オールバックにされたらどうしようとか、躊躇していた。メンズ専用の理髪店が増えて今風の個室もある。いわゆる昔のバーバー。あったよね。床屋で前屈みで洗髪するやつ。ああいうのではないけれど、とりあえずこの歳で女性と一緒にヘアサロンにいるのはどうだろうかと思った。
 どうだろうと長年ヘアメイクを担当してくれたMくんに相談したら、いいかもしれませんねと言われて、行ってみた。素敵な環境で個室で原宿の街を見渡せた。二人担当が来て、若い女の人がヘアカラー、もう一人がスタイリスト、なんとなく生まれ変わった気がした。髪型は変わらない。変えようがない。でも人生が生まれ変わったようにリフレッシュした。
 次のコンサートでも、髪をセットしてもらったり、薄くメイクしてもらったりということになるかもしれない。メイクは昔濃すぎて歌舞伎みたいと言われてしまった。これからは、新しいスタッフに頼むことになる。

 さて次のコンサートの一曲目を募集。たくさん来たな。
いろいろあって、そんなの絶対歌わないというのもあって、そう一筋縄ではいかない吉田拓郎。だったらメールなんて募集するなよ。参考になるのもある。これラストにどうかなというものもあった。

 ツアー、今日は新たに発表する。リハーサルのスケジュールがびっしりあったんだけど、ミュージシャンがバッテンしはじめた。理由はユーミン。武部だよ。ダブっている。
さて会場は、想像どおり大宮ソニックシティホール。ここは好きだな。思い出もある。前乗りもした、さいたまなのに(笑) 会場もコンパクトで好きだ。結局、会場に好きだ好きじゃないというのがあった。例えば名古屋市公会堂は素敵なロイヤルアルバートホールみたいなんだけれど、歌いにくい。その点、大宮ソニックシティホールはやりやすい会場だ。

<サンデーフォーク様、名古屋の差し入れは天むす、矢場町ではなく、上前津の本店でテイクアウトをお願いという投書>
 サンデーフォークの社長、伊神、天むすだけじゃダメだ、ひつまぶしもな。
その他のイベンターも夜の接待大変だな。しばらくやらなかったんで、ホッとしてただろうな。九州のBEA、中国四国のキャンディ、四国のデューク。関東は家帰るから良かったね。北海道WESS小島、東北GIP。吉田拓郎さんがくると歓迎しなきゃならいノルマがあって大変だよね。
 昔は、お店をハシゴしていたから、それを接待しなきゃならない。みんなこの数年はホッとしていただろうな。名古屋頼むぞ。伊神、一週間前くらいから行こうかな(笑)。

 テレキャスター当たらなかった人々、残念だったね。また何かプレゼントするかな。こうなったら断捨離だ。吉田拓郎が着たダウンジャケットなんてどうだ
<テレキャスター当選を知り2016のビデオを観ています、夫も嬉しそう、とにかく他人に触らせないという投書> ご主人にも抱かせてあげてください。

 森安ジャパン。試合の内容がいいな、ウルグアイ戦すごかった。やっぱり南野だね。顔もいいね。昔、坂崎とのラジオの時から言ってたでしょ、セレッソの南野がいいなと。サッカーは素晴らしいね。堂安とか、若い人が活躍しているのが凄い。サッカーだけではなく、オセロの十代の少年、将棋の藤井くん、卓球の張本くん若い人が活躍するのを実感している。あとは、ガンバ大坂の宮本監督に個人的に吸い寄せられる(笑)宮本のファッションと着こなしが気になる。ラフな感じで、ニットの下から白い手シャツが見えている。すぐ俺もトレーナーの下からシャツを出して「どうだ宮本みたいだろ」と家で言っている(笑)。
 サッカー選手は、胸の張った体型だな、スーツとかイイ感じで着こなすな。野球選手とは違う。そこへゆくとバスケは、高校の頃、一番モテたスポーツだけどプロのバスケはもてないよね。サッカーはモテモテだ。南野のような全部そろっている若者がいる。あんな若者でいたかったとつくづく思っている吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

勝手に選ぶ日本の歌50選

「や」
柔 美空ひばり
ヤングマン 西城秀樹 流行ったね
八木節 ははは(笑)
やさしさに包まれたなら 荒井由実

5位 約束 渡辺徹
知らなかった。徹さんは志村けんさんの番組で、一緒に六本木で飲んだことがある。
4位 柔 美空ひばり
3位 やさしさに包まれたなら 荒井由実
2位 やさしい悪魔 キャンディーズ
1位 ヤングマン 西城秀樹
 「やさしさに包まれたなら」は荒井由実時代だが、すぐ松任谷と結婚してしまって(笑)、かまやつさんと結婚初夜に熱海の旅館に押しかけて朝まで寝かさないということをやった。長いつきあいで、縁は異なもの。かまやつさんとユーミンの苗場にいったこともあったし、かまやつさんの葬式の教会でユーミンととなりどうしで、二人で讃美歌を歌って泣いたこともあった。
 場所、場所でユーミンと一緒にいるし、松任谷くんとの深い縁もある。距離感は近づかずなんとなくいるという空気のような感じ。
M1 やさしさに包まれたなら 荒井由実

■CM明け
 ライブの一曲目とラストを募集したらたくさん来ました。そのランキングをしてゆこうと思う。みなさんの意見と闘わせながら洗脳し、自分の方に引っ張ってゆこうと思う。もし、みなさんの応募のとおりとなったとしたら僕が着ていたダウンジャケットをプレゼントします。小出しにモノを送って(笑)魂胆が見え見え。

明日の前に ありえない。こんな三拍子とか考えられない。外は白い雪の夜とかも無理。
オープニングはそのコンサート全体を暗示するようなものだし、こんな三拍子じゃバンドも乗り切れない。
<FromTを聴くとdisc1も2も、アゲイン、マークⅡで終わっているので、ここが味噌、一曲目はマークⅡ~春を待つ手紙、ラストはアゲインだとわかったという投書>
 選曲で、そんななぞかけしていない。だけどありえない。春を待つ手紙はあのサウンドでCDの一曲目としていいと選んだだけで、ライブの一曲目とは違う。
<いくつになってもhappybirthdayという投書> ないな。

5位元気です 4位この指とまれ ありえる
3位春だったね あるな
2位春を待つ手紙 あり得ない CDだから
1位ああ青春 ありえるね。感動的な一曲、つま恋75の一曲目、僕の身体にもしみている。

 最後に聴きたい曲はやめよう。なんもかんも中身がバレてしまう。また日をあらためて
<最後の感謝をこめて「ありがとう」はどうかという投書>
 悪くない。2006年聖なる場所に祝福をの選曲で意外だったと聞いている。これもそう。候補に入ったのは
M2 ありがとう 吉田拓郎

マイフェイバリット

 JBことジェイムス・ブラウン。広島のバンドで睦月くんJBが大好きだった。彼は声が高くうまいけど、僕たちの演奏が追い付かない。ベースが難しい。当事はピックで弾いていて指で引いたりできなかった。またギターのカッティングがセブンスのカッティングが凄くてリズム感が出せない。
 彼のファンク、堂本剛も目指しているらしい。あと、ステージでのダンスパフォーマンス、ステップが素晴らしかった。また、彼のシャウトは、黒人もビートルズもソウルシンガーに影響を与えた。特にバラードがいい。
M3 トライミー ジェイムス・ブラウン
 巡回コードだけど、泣かせるね。オーティス・レディングとともに素晴らしいその後の人もこの二人にはかなわない。
M4 パパのニュー・バッグ ジェイムス・ブラウン
 ホーンセクションがつくとまたいい、当時の演奏はアマチュアながらソウルだった。女子高生とかが応援してくれた録音した音がある。時々聴いてみるけれど、うまくないけど、やろうとしていることはわかる。パフォーマンスでしびれるのはラストの曲で司会者が出てきてマントをかけてステージを降りようと促す。最初は納得して降りようとするが、途中で脱ぎ捨てて、ステージ中央に戻って歌い始める。これを2,3回繰り返す。興奮のルツボ。俺もやろうかな。森野、鳥山にマントをかけろと言っておいて、かけられたらやかましいと歌い始めようかな(笑) あのパフォーマンス。マントはだめだな、浴衣かな丹前かな。
M5 マンズマンズワールド ジェイムス・ブラウン

エンディング

つま恋無料招待のCM
一曲目 もう一度やってみたいなと思う事 高校時代に戻りたい つま恋75に参加したい アイドルを追いかけたいなど。名曲は、す た あ
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆日帰りでなく、一泊、しかも夜の饗応にも堂々と参加する意気込み。いいぞ、いいぞ。
☆ライブが始まるということは、私の選曲に対する戦いも始まるということだ(爆)
・吉田拓郎が生きていてくれること、ただそれだけでいい
・拓郎が歌ってくれさえすれば何も望まない
 私は魂の奥底から本当にそう思っている。
 しかし、ライブが始まると選曲に文句がいいたくて身悶えしてしまう自分を禁じえない。そんな選曲はつまんねぇよ。イヤだ。と心の底から叫びたくなる。それが始った。私が行こうとしているのは吉田拓郎の魂のライブだ。LOVELOVEの公開収録ではないんだ。

 古いアメリカの言い伝えを思い出した。
「川の向こう岸に渡りたい一匹のサソリが、そばにいたキツネに、自分を乗せて川を渡ってくれと頼みました。キツネは断りました、『お前を乗せて刺されでもしたら、溺れてしまう』と。サソリは言いました、『そんなことをしたら、私も溺れます。』 そうだな。キツネは、背中にサソリを乗せて、泳ぎ始めました。でも川の真ん中でサソリは、キツネを刺しました。毒が身体に回る中、キツネはサソリに尋ねました、『どうして刺した? 君も溺れてしまうのに。』 サソリは答えました、『どうしようもない。本能なんです(I couldn't help it,. It's my nature.")』」(STARTREK VOYAGER "scorpion"より)
☆「みなさんの意見と闘わせながら洗脳し、自分の方に引っ張ってゆこうと思う。」提供曲の時のように忖度させようとしているな。
そうはさせるか。負けるもんかっ!!
こちとらも伊達にファンやってんじゃねーぞ。
 はっ。どうしようもない、本能なんです(I couldn't help it," It's my nature.")

☆☆☆星紀行  今日の学び☆☆☆
私たちの運命は、いつも二人の歌姫のどっちかが握っている

第77回 2018.10.21

 吉田拓郎です。僕が過去に提供した曲のベスト10がいよいよ発表される。リクエストは1万通。この黄色いテレキャスター("友とよべれば"のリフ)。このテレキャスターが、たったひとりに当選する吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 今週は宇都宮、名古屋、浜松に続いて4か所目。千葉県市川市文化会館。

 今でも、FromTの曲順の意味とかををあれこれ考えてたりして楽しんでくれているみたいだ。その中にも入れた「風の街」は喜多條忠の作詞だ。喜多條とも原宿でよく呑んで、トランプゲームをしたりして楽しんだ。僕はこの作品が本当に好きで、他人に提供した曲の中で、特等賞をあげたい。山田パンダに書いてあげたんだけど、そこはちょっと(笑)。この詞、メロディー、そして全体からにじみでてくる良さ。今でも口ずさむ。20代の自分が浮かんでくる。原宿なくして今の僕はない。怖いもの知らずの自分が、いろんな人と出逢って、そしていずれ原宿で別れて、また出かけて行ったりと繰り返しているうちに全員が旅立った。自由を感じさせてくれる、心が自由な街だった。

 作詞家の喜多條忠の詞をよく読んでいるとまさに原宿だなという詞が多い。自由奔放だった自分の姿が浮かんでくる。メランコリーにも「乃木坂あたり」という詞がある。乃木坂も当時よく遊びに行った。行きつけのフィリピンバーがあって、ママが梓みちよと友人で元宝塚だったのかな。梓みちよともよく行ったし、杉田二郎ともよく通った。今とは、風景も変わったが、ロマンのある街だった。喜多條の詞には、具体的な場所の名前が多くて、その街の姿が浮かんでくる。神田川、妹、赤ちょうちんとか4畳半フォークといわれた歌たちは苦手だけれど、メランコリーやキャンディーズのやさしい悪魔、いつか街で会ったならとか。いつか街で会ったならも、いいなぁ。原宿とは歌っていないけれど、原宿っぽいなぁと思って聴いている。喜多條の詞は青春だ。先日、とある会で、あいつどうしているかなと話題になった。喜多條に逢いたいな、そして一曲書かないかと言いたい。やり残したこと、まだできる何か、あるいは原宿に残してきたものを書いてくれと言いたい。なので、会いたいなということで近々セッティングする予定だ。

 若くて、無鉄砲で、ホロリとする青春。あえて山田パンダで聴く
M1 風の街 山田パンダ

■CM明け

提供曲

 さて11236通の応募を集計した。途中でいろいろ違うと言ったので随分変わってきたが、いよいよ発表。必ずしも納得しているわけではないが。  

♪10位 ああ青春 トランザム
 いいねぇ好きだよ。トランザムの演奏がいいよね。これはドラマ「俺たちの勲章」の音楽の劇伴として、松田優作のテーマ、中村雅俊のテーマ、メインのテーマということでインストで作って、松本隆があとから詞をつけた。あいつは、メロ先で詞をつける天才だけど、よくあんな数え歌みたいな詞をつけられたものだ。つま恋のオープニングが、ああ青春だ。ネットでは、誰それから頼まれたとあるが、それは嘘で僕が松本とやった。
♪9位 歌ってよ夕陽の歌を 森山良子
 いかにも岡本おさみという詞。結構字数がきちんとしていた。良子ちゃんと呼んでいるが付き合いは古い。よくしてくれた先輩の一人で、たびたびゲストに呼んでくれた、冷たくされた人もいたけれど、この人にはお世話になった。
♪8位 ああグッと 近藤真彦
 やったね。泣きそうになりながら何度も言ったでしょ(笑)好きなんだよ。
♪7位 襟裳岬 森進一
 いいなぁ。いいよ、我ながら。詞、メロディー、歌。このプァーというトランペットは不朽だね、<ずばり襟裳岬。ジーンズ姿で授賞式に出席し、作曲家吉田拓郎を知らしめた、拓郎さんのリーダーシップによって、詞・編曲・歌がここまでのものになったという投書>
 当日何を着ていくか悩んだね。ファッション気に掛ける人じゃない。かつて上がジュンで下がバンと笑われた僕だから。いろいろ悩んでメンズビギのスーツとジーンズを用意して、でもジーンズでいいやと行ってしまった。浮いたね(笑)。みんな黒のスーツタイの中で恥ずかしかった。またステージに上がるとまた浮いていること。懐かしい思い出だ。岡本おさみもよくぞ書いた。
♪6位 メランコリー 梓みちよ
 いいなぁ。喜多條の詞も「腕から時計外すように」なんて、あんな顔してるのにね(笑) 朴訥とした男なのに。緑のインクなんてね。
<メランコリーはカラオケで歌っている、大好きな歌で、緑のインクを探したこともあるという投書>
♪5位 いつか街で会ったなら 中村雅俊
 いい曲だな。喜多條だな。原宿を思う。今の原宿に行っても何も思い出せない。どこですか?という感じで何も感情が湧かない。渋谷とかも。新宿、四谷三丁目あたりはかつての居場所だったけれど、何も浮かばないし。街は、変わっちゃうんだな。
♪4位 我が良き友よ 吉田拓郎
いいなぁ。違う感じで我が良き友よを思う。これは広島の応援団にいた男をモデルにしている。こういう男だった。バンカラでおっさんくさい同級生。ムッシュがハマったな。最初は抵抗あったみたいだ。なにせロックンローラーとしては。つま恋2006年で、歌ったのが思い出深い。
<我が良き友よ、今でも送別会などで歌う、歌っていると声が詰まりそうになる、特に 今の暮らしに飽きたら二人でのところ、AKIRAと同じものを感じるという投書>
 かまやつさんと知り合って、安井かずみを紹介され、六本木で遊ぶようになって原宿を卒業した。
♪3位 たどり着いたらいつも雨降り モップス
 これは、♪好きになったよ女の娘、だった。ヒロミツから電話を貰って頼まれて、よしと詞を書き換えた。あの時代でこの演奏が素晴らしい。ギターは星勝かな。凄いな。後に陽水と一緒にやるけれど。あの時代にこのサウンドが出来たというのが凄い。後に広尾のちゃんこ鍋屋で、よくヒロミツと会ったけれど、あの店なくなっちゃったな。この曲なんて、しばらくライブで演奏していないが今度どうだ。
♪2位 風になりたい 川村ゆうこ
<拓郎さんの「俺は風のように生きていたい」という言葉に感化されたが、最近NHKの特番で「風のように行きたいなんて言ってたこともあった」というタイトル、コロコロ変わってしまう人なのでショックではなかったが…という投書>
ははは(笑) オレは、カタチから入る人。「風のように生きたい」と言うべきということで当時言ってしまっている。
 まだ売れていない頃、女の子たちと話していて「風のように生きて、歌って」と口癖のように言っていた。でも、風のようにって、どういう感じかわからない。このラジオは、嘘をつかないからいうけれど、風のようにって僕はわからない(笑)。
 奥さんに恋愛中に、俺はキース・リチャーズのように生きたいと言っていた。風のように生きている風があった。しかし、一日に何度か血を入れ替えているらしい。生きているといろいろな影響を受ける。風ではなく、ずっと風邪ひいていた。風邪をひきやすい(笑)
♪1位 やさしい悪魔
 奥さんに提供曲の話をしたら、彼女は「やさしい悪魔」をあげた。「いいセンスしてんじゃん」と言ったら頭をひっぱたかれた(笑)。僕も大好きです
<清楚なキャンディーズが大胆に変身したのも凄かった、ネットを読んでたらレコーディングでは、蘭ちゃんが、歌えませんとか、わざと歌唱指導したいがために難しい曲を書いたと書いてあったという投書>
 そんなことない。歌えないなんて言っていない。彼女らは素晴らしくて、そんなこというわけない。それにこの曲はむずかしくない。スタジオも楽しかった。

■CM明け
黄色いテレキャスター久留米市の方。石野真子「狼なんか怖くない」をリクエスト。おさるのジョージテーマ色のカラー、白いエレクトーンの横によく似合うと書いてある。
おめでとうございます。あとの11235人の方残念でした。

エンディング

久留米市ギター送るのか 一曲目にやって欲しい曲 ニッポンの歌 や す た
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆祝、市川決定。前回の経験で、前飲みも後飲みも決まっている。既に準備万端だ。あとはチケットのみ。それが一番の問題だ。
☆11236通とは凄い。テレキャスターご当選の久留米の方、おめでとうございます。ちゃんと置き場所も含めて受け入れ態勢が整っている方のようで、それも良かった。きっと仲良しの黄色い帽子のおじさんも喜んでいることでしょう。
☆どの曲も何十回、何百回と聴きこんだ曲だけれど、こうしてズラリと聴くと、御大ならずともいいなぁと思う。この至福感。御大のメロディメーカーとしての力量をあらためて感じる。誇らしいぜ。
☆トランザムのああ青春。すんばらしい。テレビのインストと歌唱付は、イントロのビアノの最後の一音が違う。イントロ当て早押しクイズの大事なポイントだ。どこでやってるんだ。
 御大は、ネットで松本隆のメロ先を誰かが頼んだとかあるのは嘘だとおっしゃったが、まさかこのサイトのことではないとは思うが……この話は深く静かににつづく。なんだそりゃ。
☆森山良子 あの時のウソ歌女の生歌も超絶良かったが、こうして原曲もあらためていい。今日吉田拓郎があるのは森山良子のおかげである。ということは私にとっても恩人である。 
☆近藤真彦 ああグッと 何年か前のライブで、ラストナンバーに歌ったんだよね。大事にしてくれてるのだなと感激した。感激しといてなんだが、やっぱ御大の歌唱がいい。リメンバー東京ドーム。
☆森進一 襟裳岬 ジーンズ姿もさることながら、厳粛かつ感涙むせぶ授与の時、ヘラヘラ、クネクネしていた御大が忘れられない。それはそれでカッコイイと思った。
☆梓みちよ メランコリー 喜多條忠、もし伝記ドラマにしたら遠藤憲一がいいのではないかと思う。
☆中村雅俊 いつか街で会ったなら 御意。あの当時の壇ふみを思い出す。
☆かまやつひろし 我が良き友よ AKIRA通底しているというメール投稿者さんいいね。確かに、フォークの世界から連れ出しくださった偉人のお1人だと思う。
☆川村ゆうこ 風になりたい 「風のように生きる」という投稿者さんの話がいちいち身にしみておかしくも切ない。まったくだ。どうすれば風になれるか、真剣に考えていたあの頃。
☆キャンディーズ やさしい悪魔 奥さんは御大の頭をはたくのか(爆)。いろいろ言ったのはたぶん小室等だ。アンドゥトロワとこの曲の作曲者ということで、高校の時は、周囲の理解を得ることが出来たものだ。誇らしき1位。
☆1万通も来たのなら是非圏外の「もうすぐベストテン」とか「かけるわきゃねぇだろう単独意見」とかの紹介も欲しかった。
☆だから何度でも言う。提供曲全曲BOXをお願い。
☆☆☆☆星紀行今日の学び☆☆☆
  どうやら今の風は、「風街」の松本隆から「風の街」の喜多条忠に吹き始めたらしい。「の」の有無でまた世界はガラリと変わりそうだ。

第76回 2018.10.14

 吉田拓郎です。
<名古屋ライブありがとうございます、サンデーフォークにも感謝、ひつまぶしの差し入れのおかげかという投書>
天むすだよ(笑) 食い物で動く吉田拓郎か。サンデーフォークは関係ない。イベンターの忖度ではない。今回は名古屋に行ってみようと吉田拓郎が思ったからだ。  
<名古屋当確、センチュリーは自転車で行けるという投書>
自転車で来るな。燃えるものがない。徒歩で来るとかもダメだな。何かを乗り越えて来てくれよ。
たとえば沖縄だと沖縄時間があって、時間にルーズ。6時30分開演だと6時40分くらいに集まってくる。15分前には、いや30分1時間前にワーッとなっていて欲しい。
<宇都宮は楽しみにしている、夫にそれなりに退職金が出てそれでゆくという投書>
是非来て。
<全公演について日程を教えてほしい。そこに向けて調整が必要という投書>
今は言えないが、そのうち言います。イベンターがドーンと発表したいのを差し置いて小出しなので。もうすぐ言うから。この番組を聴いていれば大丈夫。
さて三か所目、宇都宮、名古屋。どうだろう東名高速をつま恋方向に向って走る。
よくコンサートのリハとかつま恋に走ったものだ。そこからもうちょい東名高速走ったらどうなる?でも名古屋じゃないんだ。わからん男だな。わからんだろうか。浜松だよ諸君。「アクトシティ浜松」日時はまだ言えない。

 今日はスタジオに黄色のテレキャスターが置いてある。小さなアンプも持ってきた。こんな音がするんだ(実演)。♪"WAS There a House in New Orleans They Called The Rising Sun朝日のあたる家"を弾く。いいねぇ  
 来週当選発表のテレキャスター、これ一度しか使っていないから新品同様。ネックにTAKURO YOSHIDAと刻印してある。知らなかったよ、特注なのに。

 テレキャスターとは何なんだという人のために。フェンダーとギブソンという二大ギターメーカー。どちらも今大変らしいけれど。フェンダー社のギターにテレキャスターというのがある。桑田圭祐とか小田和正とかが遣っているが、小田は弾いてんのかな?持ってるだけじゃないか(笑)。海外ではブルース・スプリングディーンが使っている。これに対しギブソンでは、ストラトキャスターというのがあり、こっちはエリック・クラプトン、ディランも使っている。
 僕はもともとはギブソン系だったけれど、東京に来てエレックの人が、カントリー出身の人なのでテレキャスターをすすめられ、ライブ73とか、そこからテレキャスター党になってしまった。今は、白のストラトもあるけれど。しかし、見ていると惜しいなぁ、いやだな、あげたくないな(笑)。来週発表だ。

 長いラジオ生活で、そこから曲が何曲か生まれた。春だったね(弾く)、せんこう花火(歌う)、詞を書いて送ってくれる女の子がたくさんいた。どうでしょう。詞を書いてみないか。僕が曲をつけて、次のライブやアルバムで歌ってみる、そんな詞を書いてみないか。おっさん、おばさんは鋭い発想が鈍っているかもしれないけれど。
 先日、とある食事会があって、上海カニを食べた。某作詞家の話になって、もう一度その作詞家にも詞を書いてみないかといって今度作ってみようかと思う。
で、みなさんもどうですか、詞を書いて、そしたらいい曲つけてあげるからさ。
テレキャスターが大好きな吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

 ライブの話しているけど 宇都宮 浜松 名古屋と発表したけれど、コンサートの曲も何十曲か…40曲くらい候補があって、武部・鳥山と食事をするので話てみようと思う。
ステージでやっていない曲も何曲か考えている。

 一番目の曲目は何かというのも面白い。僕は決めている。今度こそこれだという曲がある。この番組のベストテイクのなかでこれだなという曲がある。そして最後の曲は何がいいんだ。みなさんのリクエスト、一曲目とオーラスの曲を募集します。「落陽」「人生を語らず」でも。いつも演奏してるけれど、これはストーンズで言えば「サティスファクション」はどうしたって聴きたいのと同じ。それから「春だったね」もやりたい、というかこの曲から離れられない。

 今週のリクエストは、後のコーナー「勝手に選ぶ日本の歌50選」の「き」の5位原田真二のキャンディー。こういう身近な歌を忘れていた。
 原田真二をフォーライフに入れて、僕と陽水と原田真二がライムライトで原田真二を前に音楽談義をしていた。「どういう音楽を目指すんだ」とかプロデューサーとして先輩風を吹かせて。少し酔ってきて、たぶん陽水も、二人して「かわいいなぁ」と思った。男が男を好きになるかわいらしさ。そのとおりだった。
M1 キャンディー 原田真二

勝手に選ぶ日本の歌50選

「き」
北の宿から 都はるみ
君といつまでも 加山雄三
傷だらけのローラ 西城秀樹 (♪ローラ歌う)
昨日今日明日 井上順  阿久悠と都倉俊一の名曲
霧にむせぶ夜 黒木憲 子どものころよく聴いた
M2 霧にむせぶ夜
好きだっな 
京都の恋 渚ゆうこ あったね京都関係(笑)
君こそわが命 水原弘 ああ、あったね。「三人ひろし」、守谷浩、井上ひろし、かまやつひろしだったのが、水原弘が出てきてとってかわられたと、かまやつさんがよく話していた(笑)
君は天然色 大瀧詠一
CAN YOU CELEBRATE? 安室奈美恵 これはみんな知ってるよね
きつね狩りの歌 中島みゆき 申し訳ないが知らない。このタイトル(笑)
M3 キツネ狩りの歌
へぇ、ファンに申し訳ない。すげータイトルだけでまいった

5位 キャンディー 原田真二
4位 キラキラ 小田和正
3位 キミは天然色 大瀧詠一
2位 危険なふたり
1位 今日までそして明日から
 これが嘘っぽい。せめて「金曜日の朝」だろ。そこんところのセンスが駄目だな(笑)もう怒ってるが。マイフェイバリットでさんざんいろんな曲きかせただろ。みんな、いい大人になれないぞって、もうオトナか。

 今日は、「禁じられた恋」森山良子。広島時代、楽器屋でレコードコンサートのDJをやっていた。その時に、この曲があった。他には、中山千夏 あなたの心に。♪水洗トイレなら ひとりで座っていたいないつまでも と替え歌を歌っていた。森山良子、いい声してるな。東京ではカレッジフォークの女王といわれていたけれど、カレッジフォークが好きじゃなかった。なんだよと思っていた。後に東京に出てラジオ関東の森山良子の番組にゲスト出て、あんときに恋をしなくてよかったと思った(笑)
それでは
M4 禁じられた恋 森山良子

提供曲

今週は、また、僕がこう思うよといったらもう忖度した。よしだそんたくろう。もう言うがままだな。
5位 六本木レイン 研ナオコ
4位 君住む街 杉田二郎
3位 いつか街で会ったなら 中村雅俊
2位 メランコリー 梓みちよ
1位 風になりたい 川村ゆうこ
 しつこいね。もう一度僕のキモチを言うぞ。僕は1位はメランコリー、2位 襟裳岬、3位やさしい悪魔そして4位に六本木レイン、5位たどり着いたらいつも雨降り6位いつか街で会ったなら7位は"ドンファン"、8位がルームライト、9位が我が良き友よ、10位が君住む街 選ぶ気持ちも考えろ。

マイフェイバリット

 フランスのアランドロンの話をした。かつてフレンチポップス、イタリアのカンツォーネが日本でヒットした時代があった。シャンソンとかがロックの影響で消えていった。ジャンニ・モランティとかつい最近亡くなったシャルル・アズナブルとか。広島時代、放送局RCCのアナウンサーがいて、その人がシャルル・アズナブルに惹かれていたので、アルバムを買って届けたことがあった。イキなことしますね(笑)
M5 夢みるシャンソン人間 フランス・ギャル
M6 甘い暴力 ジョニー・アリディ
 大学でフランス語選択したのにわからない。この映画は、エルケ・ソマーが色っぽかったんだ。
M7 雪が降る アダモ
 雪が降るは、訳詞はZUZUだったんだね。アダモを聴いて森進一だと思った。逆か。
M8  アイドルを探せ シルビー・バルタン
 彼女を観に映画館に通ったものだ。♪ドセ~の意味がわからない(笑)。かわいらしさがあった。
M9 オー・シャンゼリゼ ジョー・ダッサン
 どうしてこんなにフランスの曲がなくなってしまったのか。カトリーヌ・ドヌーブは時々見るけれどジャポール・ベルモンドとかは見ないね。
M10 愛の休日 ミッシェル・ポルナレフ
 好きな人は多かったが、僕はだめだった

エンディング

提供曲 来週発表 日本の歌50選 「や」「す」「た」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆浜松か。ハラショ。いいぞ、いいぞ。浜松→名古屋のこの感じ。ロード感がみなぎる。浜名湖のウナギが、名古屋でキザまれて、ひつまぶしになるようなこの進捗感。なんだそりゃ。いよいよだ。みんなCARAVANの始まりだぜ。
☆個人的にも浜松は思い出の地。2年間を過ごした青春の故郷、エイジツアーとアローンツアーに行ったが、あの頃は、まだアクトシティ浜松はなくて、浜松市民会館であった。それこそバネの軋む椅子だった。
☆しかし、いいのか、沖縄時間のことをそんなに言って。自分はどうだったんだ@沖縄
☆しょせん当たらないし、オレには関係ないよと思っていた「黄色いテレキャスター」だが。実際に音をああやって聴かされて、TAKURO YOSHIDAの刻印ときたら、魂の底から欲しい、すげー欲しいって、今ごろかよ。
☆それにしても本当に順位が拓郎の言うがままになっている。これじゃ投票というより、拓郎が自分で決めているのと変わりない。はっ、もしや当選者は吉田拓郎さんですといってギターを持って帰るのかっ(爆)
☆詞か。詞にしても、一曲目とラストにしても、送ってもきっと御大にさんざんセンスないと罵倒されるのが目に見えているので(T_T)
☆森山良子「禁じられた恋」。小学校2年の時、遊びに行った川崎のプールで、歌番組の収録で彼女かこの歌を歌うのを聴いた。「今日吉田拓郎があるのは」と思うと感慨深い。しかし、その時森山良子は思い切り口パクだった(爆)。生まれて初めて、ちょっと大人の事情を覗いてしまった気がしてショックだった。だから私は小中学生のころ、森山良子のことをずーっと口パク女と心の中で呼んでいた。つづく。
☆シルビー・バルタン。この名前を聞いて、ある世代は歌手とはまったく違うものを思い浮かべる。「話ハ終ワッタ。我々ハ地球ヲモラウ」。いみふ。
☆☆☆星紀行 今日の学び☆☆☆
「"今日までそして明日から"より"金曜日の朝"を選ぶセンスを持て」
                御意。御大あなたのライブ選曲もな(爆)。頼むぞ(涙)。

第75回 2018.10.7

 吉田拓郎です。今年のように苦しく怖い夏ならいらない。冬も嫌だが、コートを着て温かくすればいいが、夏は逃れようがない。  若い頃は、夏が好きで必ず日焼けしていたし、夕方はビアガーデン。そんな大好きな夏が、こんな命にかかわることになってしまうともう冬になってほしい。大雪は困るけれど、若いころはあんなに夏が好きだったのに、こんな猛暑、豪雨、台風となると。日本には四季、春夏秋冬の変化があるが、それはもう過去のことだ。  先日も小田和正と「地球が変だ」とメールでやりとりをした。みなさんは、どの季節が好きでしたか?僕は夏が好きだったという過去形でしか言えない。麦わら帽子もねえさん先生も今の夏ではない。想い出過去形の夏。

 テレビでアラン・ドロンの特別インタビューを観た。80歳を過ぎでも、心はハンサムで二枚目でモテ男。自分で、世界の恋人という自負を言っていた。とても言えませんね。歳をとってから。モテてたよ言い切れる。さすがアラン・ドロン。フランスでも人気だが、日本での人気が凄かった。ジャンポール・ベルモンド、ジャン・ギャバン 、カトリーヌ・ドヌーブと、フランス映画の流行した時代があった。ルネ・クレマンの「太陽がいっぱい」でのアラン・ドロンは、野心的で悪魔的で、それでいて孤独感があった。あの表情、あの着こなし、上下左右どこから観ても、女性はもちろん男である僕もいい男だな、こんなになりたいなと思った。こんな俳優は、他に見かけない。今でもライアン・ゴズリング、ライアン・レイノルズとかハンサムな俳優はいるが、彼らとは違う。アラン・ドロンは、80歳になって、あごの下にはぜい肉タルタル、おなかも出ていた。それを観ながらアラン・ドロンの人生はどんな人生だったのかと思った。あの映画の中の魅力。そしてサントラのニーノ・ロータの曲がまたいい。
M1 太陽がいっぱい
 アラン・ドロンにはどこも似ていなかった吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 アラン・ドロンは俳優業を引退したらしいね。ロバートレッドフォードも。監獄の映画があって、今度それを話したい。
 今日のリクエストは、僕も青春がうずく
<シャボン玉ホリデー、ザ・ピーナッツが歌うスターダストにのせて最後ハナ肇に肘鉄というシーンが忘れられず、ピーナッツをリクエストするという投書>
 当時、僕は、どっちかわからないが妹が好きだった(笑)うずく感じ(笑)
リクエストに応えて。
M2 恋のバカンス ザ・ピーナッツ

■CM明け
 ひとりっこ・兄弟のテーマ。小さい頃、兄貴からよく、~兄貴とは14歳違うんだけど~、兄が名門鹿児島ラ・サールに行ってた頃だから、3、4歳だったのかな、「拓ちゃんは、声が高くてうるさいんだよ」とよく言われていた
 広島に移住して、間借り暮らし、兄は東京で、母、祖母、姉と四人で、いわゆる大家さんと暮らしていた。大家さんから、おたくのお子さんは声が大きくてうるさいから出て行ってくれと言われたのを覚えている。
<淋しかったり、兄弟ほしかったりと思ったことがない、ひとりっこ、相手が必要なゲームが買えないくらいで、ひとりでいいんだ、共同生活がかえって苦痛だという投書>
 孤独なやつだな。そうか、全部自分のものだしね。すき焼きでもゆっくり食える。そういう人はいるかも、お気楽でいいかもしれない。
<FromT で初めて拓郎さんのCDを買った、殆ど初めて聴く、歩こうね、朝陽がサンとか元気が出るし 温かい詞がいいという投書>
 今回はじめてということは、他には一枚ももっていないのね。気が付くのが遅かったね。そんなことはないか、他のアルバムも買いましょう
<名古屋で実現してくれというという投書のつづき>
 宇都宮に行くぞと一と先週言ったが、今週は、名古屋は行くぞ(拍手)、名古屋起立。
名古屋センチュリーホールがとれた(笑)。宇都宮と名古屋。主催者は泣いている。こんな小出しにして、どっと行きましょうって言ってたのに。でも小出しだよ。
 名古屋なんてあなたどうする。日帰りじゃなきゃ行かないと言ってたが、自動車で往復、その日のうちに家に帰ってご飯たべて寝たい。でも一泊になるかな。夜遅く走るか。とにかく待っててね。

提供曲

今週は、とんでもない選曲
5位 僕のエピローグ
>詞も曲もなんにも浮かんでこない。「地下鉄にのって」じゃないのか。最終的には入らない。
4位 ああ青春 トランザム
>こういうのは毎週出てきていいのに、つま恋のオープニングだったし このトランザムのピアノで始まるバージョンが好きだ
3位 我が良き友よ かまやつひろし
2位 やさしい悪魔 キャンディーズ
1位 たどり着いたらいつも雨降り モップス

 吉田拓郎の順位を繰返すと、僕は1位はメランコリー、2位 襟裳岬、3位やさしい悪魔そして4位に六本木レインいいか、六本木レインだぞ。5位たどり着いたらいつも雨降り6位いつか街で会ったなら7位は意外なところで”ドンファン”、8位がルームライト、9位が我が良き友よ、10位が「君住む街」意外や意外、今でも聴きながら寝ると気持ちよく寝れる。
 今週までの累計。殆ど変わっていない。
5位 我が良き友よ
4位 ああグッと
3位 たどり着いたらいつも雨降り
2位 やさしい悪魔
1位 風になりたい
 そうかな、みんな。演奏の仕上がりとかアレンジが素晴らしいとかボーカルが歌にはまっているかとかそういうところで選んでほしい。これなんか、レコーディングも「せーの」だし、ボーカルも、もうちょっとだったんじゃないの。

勝手に選ぶ日本の歌50選

「れ」
意外とあるけれど、みんな無理がある。
「怜子」 中島みゆき 僕は陽子が好き(笑)
「レイニー・ブルー」 徳永英明 有名だよね
「れんげ草」 ビリー・バンバン 弟の菅原進とよく六本木で柳田ヒロと飲んだことがあった 面白い人で、車運転してて信号で止まるとわざわざウィンドウを開けて、♪きみはおぼえているかしら~と白いブランコを歌う。
「レッツゴー・ライダーキック」 全然しらない。仮面ライダーって観たことがない。
「レールが鳴ると僕らは旅がしたくなる」 吉田拓郎 ほっといてくれ

5位 れんげ草 ビリーバンバン
4位 レールが鳴ると僕らは旅がしたくなる 吉田拓郎
3位 怜子 中島みゆき
2位 レイニーブルー 徳永英明
1位  レノン症候群 吉田拓郎
M3 レイニーブルー 徳永英明

マイフェイバリット

 広島でロックバンドをやっていて、R&Bとかを中心にの四人編成で演奏していた。そこに突然(ボブディラン 風に吹かれて)。心の中にポッとこの曲が入って来た。友人の神庭君が聴かせてくれて。ガッツンと来たというより、なんなんだこりゃと思った。東京に行くきっかけもディランの風に吹かれてだった。とにかくギター一本で、フォーク何てどうでもよかったから、なんだこりゃ野暮ったい、ロックを演っていたところになんだろうと思ったものだが、結果的にズルズルとひきこまれていった。
 そして、アルバムの訳詞を読むほどにそのオリジナリティにノックアウトされた。それまでのアメリカンポッスは、wohwoh yeahとノー天気な愛しているを繰り返すラブソングばかりだった。そういう歌詞と全然違う。答えは風の中にある。なんだこの新しさはと思った。
 そのディランがエレキを手にしてステージに立って、「やったね」と思った。風に吹かれてとか(「くよくよするなよ」歌う)こんなのとかでなくて、ライクアローリングストーンをエレキで歌った日には、万歳だった。イギリスでもどこでも、ザ・バンドを連れてツアーをして、「あれはフォークじゃない」とブーイングを浴びるわけ。それがカッコイイ。ブーイング浴びても平然と歌っているところに痺れた。これこそロックンローラーだと思った。
 形からはいった一ファンだけれど、スタイルのみならずメロディーが素晴らしく、稀有の稀代のメロディメーカーだと思う。
M4 風に吹かれて ボブディラン
 これコピーしたよねハーモニカも。ディランの変化があって、「血の轍」か「ウォッチングタワー」とか宗教的で、神とか出てきてわかんなくなった。一途には追いかけられなくなった。スリーフィンガー(パフ)ってあったけれど、広島のギター教室で僕はスリーフィンガーをうまく弾けなかった。ピックでこうやって弾いていた(実演)。でも生徒は誰も弾けなくて、上達しなかったけどいい稼ぎになった(笑)。おかげでパンチという隣のパブで飲んでナンパしていた。
M5 風に吹かれて ピーター・ポール&マリー
こたえは風の中にある。MCでベイサイドバーにあるカウンターで三人組と会話してバーを出ていく吉田拓郎の話をしたけれど、出て行って風に吹かれてどうなったか、そのつづきを今度のライブで話したい
 次はスティービーワンダーのカバー、これが一番好き。
M6 風に吹かれて スティービー・ワンダー

エンディング

青春の歌謡曲 提供曲 兄弟ひとりっこ 嫁姑 似ているといわれて 日本 「キ」「ヤ」
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆本当に地球はどうなってしまうんだろうと私なんかでも思う。そのどさくさにまぎれて日本もどうなってしまうんだろうとさらに切なく思う。80年のヤンタンで拓郎が口癖のように言っていた「日本がヤバい、世界がヤバい」は、今まさにこの時のことではないだろうか。
☆ニーノ・ロータのメロディーは、聴いているだけで胸がしめつけられて泣きたくなってくる。ゴッドファーザー然り。「ロミオとジュリエット」も耳から離れない。ああ美しかったオリビア・ハッセ―→布施明→バカヤローなにやってんだ→やっぱり許さん、とあふるる思いが止まらない。メロディーから離れてしまってどうする。
☆お兄さんの「拓ちゃん声が高くてうるさい」という話は微笑ましかったけれど、間借りで大家さんから声が大きいと言われた話は、ちょっと切なかったね。子どもながらに覚えているっていうことは、子どもも子どもなりに傷ついていたということだと思う。
☆そして名古屋。予測はされていたが、正式発表である。めでたい。そうか一泊の御宿泊の可能性もあるのだな。もし一泊がOKだったら、相当にエリアは広がるはずだ。ていうかほぼ全域行けるに違いない。とはいえ、はやる気持ちで先走りすまい。拓郎のいうとおり、宇都宮から名古屋までの一歩を大切に見守ろう。それに拓郎が開発した全国ツアーは2009年で終わったのだ。仮にライブが全国に広がろうともそれはかつての全国ツアーとは別の何かだ。なんだかわからないが、別の何かだ(爆)。コンサートツアーの先に御大が作り上げる何かだと思いたい。
☆提供曲の順位、御大は不満そうだ。だって「六本木レイン」だって、そう簡単には聴けないぞ。だからこそすべての提供曲をすぐに手に届くところでアクセスできるよう集大成盤にまとめておくことが大切だと思うのだ。って、しつこいが。
☆とりわけ「風になりたい」の首位が不満そうだ。先週も書いたが、2006年のインタビューで「提供曲の中で一番好きなのが『風になりたい』だ」と宣言していたではないか。
 それにアレンジも、一発録りの演奏もいいじゃないか。間奏のメロディーもそれだけで心にしみる。ボーカルだってそうだ。確かに、素晴らしいシンガーが何人もこの曲をカバーしている。しかし、最近もライブで何度か聴いた経験から言うと、やっぱり川村ゆうこ本人の歌唱はピカイチだよ。川村ゆうこは、昔から”フテクサレたねーちゃん”というイメージがあるが、それでも思い切り魂が入っていて、聴くたびに涙が出そうになる。むしろ、打ち込みのいまいちな演奏、淡々としたボーカル、一番決まってないのが御大あなたのバージョンだ(爆)。断じてディスっているのではない、拙者、殿のために涙浮かべてご注進申し上げているのだ。どうかライブで吉田拓郎バージョンを歌い直してくだされ。
☆レッドフォードの映画は「ブルーベイカー」だろうか。さすれば私の青春だ。御大の映画紹介は、いつも結末までしっかり喋ってしまうが(爆)、それでも観たいなと思わせてくれる。楽しみだ。
☆「あいつはフォークじゃない」「帰れのブーイング」そんなところまでディランと御大は重なっている。ザ・バンドは、ブーイングで荒れる客のボディガードとしての意味があったとされる。拓郎でいえばさしづめ愛奴だ。
☆奥ゆかしい御大はおくびにも出さなかったが、「風に吹かれて」のベストテイクは、1982年の王様たちのハイキングツアーのアンコール、極悪バンドとの演奏ではないか。魂が蒸気したような会場で、御大は笑顔でゆとりかましながらロックの風に吹かれてを聴かせてくれた。素敵だったぜ。もう一度聴きたいよ。
☆46歳にしてはじめて吉田拓郎のCD=From Tを買ったというリスナーのメールが良かった。まさに「これからはじめて吉田拓郎を聴く幸せな人へ」という感じだ。そういう幸せな人が、このヤバい地球に少しでも増えますように。柄にもなく祈りたい。
☆☆☆星紀行 今日の学び☆☆☆
    吉田拓郎はスリーフィンガーが苦手なのか。
        だからあんなに高田渡のスリーフィンガーを美しいと絶賛したのかもしれない。

第74回 2018.9.30

 吉田拓郎です。この番組のネット局が増える。第二の故郷で青春の広島の中国放送が復活。ベースボールのせいでしょう。今年は、やきもきさせられました。どちらかというと2、3位争いが気になっていた。奥田民生には怒られるかもしれないが。メールで鈴木誠也と丸はイイ選手だと書いたら、そうなんですよと返事が来た。でもカープ好きなのは内緒な、と書いたら「ああ内緒ですか」(笑)と返事が来た。   
 もうひとつが岡山の山陽放送。はじめまして。広島、岡山・倉敷はよくコンサートで行った。倉敷は素敵な環境だった。なんとか美術館(大原美術館)も近くの非常にいい環境にある。ひとつ覚えているのは、夜8時40分ころにコンサートが終わって、どれだけ急いでも追いつかない客足の引きの速さ。お客さんが、余韻を楽しんだりしないのか、あっという間にいなくなる。はけてしまう。
 広島、岡山、それから鹿児島。ここいらで放送が流れてないから自由な発言ができていたんだが、これからはここでも流れるとなると口ごもる場面も多くなるのではないか。東京単でもいい(笑)

 最近の新聞のラテ欄にあれ?と思っている人がいるかもしれない。今までは番組の予告があったが、やめてくれと言った。週刊誌の見出しみたいなのはいらないと。週刊誌の見出しみたいに「黄色いテレキャスターが当る」とかいうのはやめよう。
 そうしてラテ欄の記載が何も無くなってみて、本音を言うと寂しい(笑)。何もここまで消さなくても。一言くらい「今週もやります」とか。・・・イヤ、イイです。慣れましょうラテ欄に。ラテ欄に何も書かなくてもこの番組は毎週何かをやるんだから。

 ライブのスケジューが出来上がって来た。内容について、来年の何月にどーんと発表しましょうと事務所のMくんが言うんだけれど、オレは毎週小出しに言うよと言った。
7か所。ひとつだけいう。宇都宮。宇都宮市文化会館。最近行っていない、行くよ。いつ行くかは今度いうね。宇都宮に行くよ。

 新聞読んでいて、この番組にたくさん応援してもらって、メール、ハガキ読むのが大変だけれど全部読むよ。みんなラジオの面白かった時代を理解している。こうやってやりとりしてキャッチボールするというのが、浸透している。僕も投げるので、投げ返してほしい。
 ことわざで「秋ナスは嫁に食べさせるな」というのがある。嫁姑のことわざで、秋ナスはとてもおいしいので嫁なんかにたべせるなという姑の意地悪という説と
 夏野菜のナスは身体を冷やす、それを秋になって出産を控えている嫁に食べさせるとよくない、冷えすぎないようにという説がある。どっちだと思いますか。
 僕もウチの兄貴の結婚で、母は兄を溺愛していた。お嫁さんについては姑を発揮していた。まー悪口言うんだ、よくそんなこと言えるなというくらい。いびってました(笑)。息子には甘いんだよね。これはみんなと話してみたい。
 幸い嫁姑を関係しないですんだ吉田拓郎のラジオてナイト。
■タイトル

 青春時代のリクエスト。これは聴いたな(きみにはきみの夢がある~若い二人のことだもの)。
 北原謙二の鼻にかかった声が好きだった。この人がカバーしたカントリーのノースウィンド、これが好きだったんだな。よく聴いたものだ。
M1 若い二人 北原謙二
※台風24号の報道  唄が聴こえない

■CM明け
<運動会で栗ご飯のおにぎりが思い出という投書>
 貧乏な鹿児島ではもっぱらサツマイモで栗ご飯は贅沢。サツマイモばかりでサツマイモが怖くて当分イモは食いたくなくなった。
 最近になってサツマイモの味噌汁を作ってもらったんだけれど、うまいなぁぁぁ(笑)甘味が出るんだな。日本も貧乏な時あったんだな、そういうことをいう年齢になってしまった。
<高校の母のお弁当、おかずとふりかけごはん半々という投書>
 ウチなんか前の晩の残り物。絵的に貧しいんだよ。こんなの嫌だと残して帰ったら、母が怒ったね。母の愛情がわからんのかと母が泣いたが僕も泣いた。裕福な子は、弁当にウィンナー、目玉焼きと色がキレイだが、こっちは残り物の魚とか。
<運動会の時おにぎりという投書のつづき>
 家にいるときは必ずおにぎりだね。梅干しだけのシンプルなものだけど、お米を茶碗で梅干しと食べるのとおにぎりにすると違う。なぜおにぎりは美味しいんだ。手から味がでるのか。
<「最後のラジオ」というのはやめてという投書>
 僕はいいなりにならない。これが最終章ときめている 若い頃から嘘をついていたので今正直に話している。音楽についても倒れるまでやる。アルバムとステージをつづける。ステージはいつまでやるんだ、結論がでない。とにかく一歩ずつだ。
<武部さんが来年ツアーだと公言していたという投書>
 次のステージについて武部が喋ったらしいな。武部、俺がせっかく小出しにしているのに、言うなよ。
<山登り乗馬が好きという投書>
 山登りは嫌い。広島時代にナンパしてデートに山に誘ったことがある。山だよ。そんなことしかないんだよ。一週間前にも自分で登って、このへんでチュー、このあたりで押し倒して、って犯罪だよ。駅で待っていたら当日来なかったという。  
 映画「幕末青春グラフィティ」で馬に乗るシーンがあった。馬って乗ってみると高いんだ。景色が変わる。そして怖いんだ。高杉晋作ですから、馬に乗って「すすめー」とデカイ声を出したら、馬がオドロイて立ち上がろうとする。怖くて、落ちないように馬の首に抱き着いた。監督から「拓郎さん高杉晋作が馬を怖がってはダメですよ」といわれて、本番では、馬をおさえる人が二人いる。
<FromTにご尽力いただいた方々、もうひとふんばりして、今、拓郎さんが企画している提供曲の投票、あれをCD化してくれれば、 お宝になるし、またライナーノーツを書いてくださればお宝になるという投書>
 みんなが、FromTを喜んでくれて、僕が聴いているi-podを聴いて、イイと思ってくれているというのが嬉しい。(提供曲のCD)飯田さん勘弁してくれという顔しているかな、今度は一曲一曲違うからね。あ、でもエイベックスの飯田さん、真剣に考えているね。

さて提供曲

黄色いテレキャスターをプレゼントすると今日の放送から聴いた岡山の人とか太っ腹な番組と思うだろうね。勢いで言っちゃったんだ。
ベスト5を選ぶには、好き嫌いはもちろん、アレンジがよくできているな、とか歌手がうまいなとか、詞と曲マッチしているな、特に乗って歌っているなというところを見抜いてほしい。 9月30日の1週間のベスト5から。
今週は、
5位 狼なんか怖くない 石野真子
僕は「私の首領」の方が好き。
同率5位は 我が良き友よ 
詞と曲マッチしている、ボーカルがどうよ(笑)
3位 歌ってよ夕陽の歌を 森山良子
同率 ああグッと 近藤真彦
2位 風になりたい 川村ゆうこ
しつこいね
1位 やさしい悪魔 キャンディーズ
拓郎さん納得。 詞、曲、アレンジ、ハーモニーすべてがいい。
ここまでの累計
5位 メランコリー 梓みちよ
いい曲だよ。「拓郎どう歌うのぉ?」って聞かれて、怖いんだよあの人。「緑のインクでぇぇぇぇぇとうまく歌わず、緑のインクでぇと軽くサラっと歌ったお願いした。かなりヘタクソに歌って凄くいい。
4位 ああグッと
トータルで4位。言った甲斐があった。コレはアレンジもいい。
3位 たどり着いたらいつも雨降り モップス
アレンジも演奏も鈴木ヒロミツのボーカルもいい
2位 やさしい悪魔
1位 風になりたい 川村ゆうこ
うーん、そうかな。
吉田拓郎が自分なりに考えた結果
アレンジとかボーカルのノリとかで考えて
1位 メランコリー 梓みちよ
アレンジ、ボーカル、詞と曲とマッチングが一番好きなのはこの曲でよくできているし梓みちよがうまい
2位 やさしい悪魔 キャンディーズ
3位 襟裳岬 森進一
最初このイントロのトランペットにひっくり返ったが、それは僕の演歌に対する認識不足だった。後日、これしかない、これが襟裳岬だと思うようになった。この岡本おさみの歌詞をよく歌いこなした。キャロルキングみたいな原曲だったんだけど、見事に違った出来上がりになっている。
4 六本木レイン 研ナオコ
♪六本木レイン、レイン、レインが頭から消えない。アレンジも詞もメロディもいい。
5 たどり着いたらいつも雨降り モップス
6 いつか街で会ったなら 中村雅俊
好きな作品。喜多條の詞が、たぶん原宿だろうけれどもそこを書いたものが多い。
7 ドンファン  神田ひろみ
松本隆が原宿で飲んでいる吉田拓郎をイメージしたというが、馬飼野康二のアレンジもいい。若い神田ひろみが、むつかしい歌を歌いこなしている。
8 ルームライト 由紀さおり
木田高介のブラスアレンジがいい。岡本おさみのこの詞をよく歌いこなした。♪ルームライトにぃぃぃのところが好きだ。
9 我が良き友よ かまやつひろし
10 君住む街 杉田二郎
 アレンジがいい、三連だけど、二郎がうまいんだな。歌謡曲一歩手前でうまーく歌ってくれている。詞は僕が書いてなんでもない詞なんだけれど、メロディーとばちっとハマっていい。

勝手にえらぶ日本の唄50選

黄色いテレキャスター テレキャスターの「て」と「れ」
♪てれてジンジン 竹本孝之
知らない ごめん
♪天使のウィンク 松田聖子
♪手紙 由紀さおり
♪手紙 拝啓15のキミへ アンジェラアキ
♪テネシーワルツ 江利チエミ
古いな(歌う)
♪天使の誘惑 黛ジュン
ああ、あったな、好きだったな。夕月とかも良かった。
♪てんとう虫のサンバ チェリッシュ
♪天までとどけ さだまさし
5位 天使ウインク
4位 天使の誘惑
4位 てんとう虫のサンバ
2位 てのひらを太陽に
知らない 童謡?
1位 手紙
1位は圧倒的多数
台風情報
M2 手紙 由紀さおり
来週は「れ」 その次は「き」と「や」

エンディング

提供曲 おにぎりと手作りの弁当 嫁としゅうとめ 似ているといわれた芸能人 れ き や
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆台風の中の大放送。おかげで「若い二人」と「手紙」は、緊急速報で殆ど聴けなかった。
☆嵐と突風で家が吹き飛ばされるかと思ったが、そんな時でも私の魂は身体を離脱して宇都宮を彷徨っていた。
☆そうか小出しにするのか。アカデミー賞かグラミー賞みたいに、毎週森野さんが持ってきた封筒を開封して一箇所一箇所会館を発表すればよい。
☆それにしても宇都宮か。頑張ったな御大。少しずつ陣地を拡大するように遠征が伸びてきている。一歩ずつ、そして結果として全国ツアーに近づかんことを。
☆提供曲のCD化はとてもいい提案だと思う。しかし、なんと言われてもいい、私は涙ぐみながら駄々っ子のように叫びたい。

 提供曲は、一曲残らず集めて「提供曲大全」として全曲入りBOXとして出してくれ。頼む。
 セレクトされたベスト提供曲CDを作ったところで森進一、梓みちよ、キャンディーズ、モップス、中村雅俊、研ナオコ、放っておいてもこれらの作品は後世に残るだろう。しかし、まさに消えなんとし、崖っぷちから落ちようとしているマイナーな名曲たちの数々があるのだ。吉田拓郎の渾身の子供たち、全部出してくれ。デキのいい子、人気のある子だけを助けようなんてしないでくれ。投網をかけて全員を救おう。一人残らず助けよう。今が最後、これを逃したら本当に消えてゆくだけである。いいのか。一曲ごとにあらゆる垣根を超えなくてはならず大変なのはわかる。しかし、それがなんだ。文化財の保護の尊さの前に知ったことか(爆)いや、私が手伝ってもいい。例えば、いにしえの人々が、ピラミッドや故宮博物院や正倉院に入れる財物を"全部入れるの面倒くさくて大変だから、大事なヤツだけみつくろって入れとこうぜ"といったら、今の歴史はなかったのである。それくらい大変なことである。順位つけてセレクトしている場合ではない。マンボウだって3億のたまごを産むのである。‥‥‥これは関係ないか。
 とりあえず全曲をBOX全集で拾って、あらためてそれらを聴き込んでから、本当のベスト5を作ろうではないか。
☆☆☆星紀行 今日の学び☆☆☆
提供曲で「風になりたい」が一番好きだと本人が明言していた2006年
      好きもベストも変わりゆくなら、とりあえず全部残そう 話はそれからだ

第73回 2018.9.23

 吉田拓郎です。メールが凄い。ギターが欲しいというので、手の平返しで凄い量、全部読むので疲れちゃったよ。  
<FromTは、曲を聴いていた当時を思い出すという投書>
<素晴らしいアルバムありがとうございます、特に奥様にありがとうございます、これからも拓郎さんをよろしくと言いたいという投書>
 買ってもらって、ありがとうと言われるのは嬉しい。こちらもありがとうを返したい。よく言っているとおり、これはラジオの最終章。毎週、話ていることは今の本当のことを話している。今後のアルバムもステージもそういう姿勢でいきたい。
 若い頃、レコード会社作った話をしたが、若気の至りで、いきがって、天狗になっていて自分らしくない言動をしていた。それは若かったから許されることではないにしても、昔のアルバム、ステージを観る気になれない。そこにいる吉田拓郎が無理をして気取っているのがありありとわかる。それは自分だからわかる。そういうことを体験し勉強してここに至っている。
 今は正直に話している。やっぱり、曲を作り続けたい。新曲を出したいし、秋から冬にかけてレコーディングしたい。それも前から言っているとおり一発撮りでやりたい。先週も言ったが、もっとシャウトするロック色強い曲を作ってトライしてみたい。
 そういう気持ちにさせてくれていることとか、ステージに立つレコーディングするその気にさせている人がいることは間違いない。ライナーノーツにも少し書いたけど肺がんの手術とそれ以外にも二つ大きな大病している。こういう話はあまりしたくないけど。そんなときに、笑顔で支えてくれたことに対し、人間として感謝している。
 今の元気とパワーの源になっている。もう一歩前に進むことの確かな力になってくれている。このFromTを作るにあたっても、また次のアルバムやステージとかもその気にさせてくれる。言ってみれば働く気にさせてくれている(笑)。お礼をいいたいのは僕の方だ。
<音がいい、アドレナリンが出る曲でなくお休み前の曲という選曲がいい、ところで拓郎さんはコーヒーが苦手なのにコーヒーの出ている曲が結構あるという投書>
 そうなんだよ、岡本おさみの詞にはコーヒーが多いね。気にしないで歌っていたが、コーヒー、コーヒーカップ、やたら喫茶店が出てくる。僕は、喫茶店には全然入らないし、コーヒーはだめだし。でも歌のおかげて、コーヒー好きでよく喫茶店に行っているかのように思われている。アイスコーヒーは飲めるけど、ブラックとか飲んでいるのを見るだけで倒れそう。 <「永遠の嘘をついてくれ」を聴いて主人と目を見合わせた二回つづけて聴いた、傍らで歌っているみたいという投書>
 あのテープにいきつくまでの苦労は、ホントにみんなに見せてあげたい。エルトンのピアノ一本で歌っている中島みゆきのデモテープ、これをバハマでミュージシャンに聴かせて、アレンジしてやろうとしたけど、これが全然うまく行かないのよ。日本人の情緒みたいものが伝わらないの。
 それでバハマではできずに、ロスに持って行った、ハーモニカホルダー下げて、ギター一本で弾き語りでやってみたら、クサくなっちゃってさ、フォークの弾き語りという一番嫌な世界になっちゃった。
 それで日本で自宅でデモテープを、こういうベースパターンがあうぞ、ギターリフがいいと作り上げた。これが完璧だ自負している。
<ライナーノーツに感動 安井さん、岡本さん、木田さんの息遣いが伝わる、 国語力が高いという投書>
 文章力といってほしい。昔からエッセイは得意。

 黄色いテレキャスターが欲しくてメールがたくさんきている。
<ガチャピンが歌う「たべちゃうぞ」があったという投書>
 あったな。みんな忘れてるぞ。
<いいんですか、黄色いテレキャスターあげて。夫婦で聴いている、ギター小僧の旦那が、いろめきたつ、これ以上増えたらどうするの?大丈夫だともう当選したかのように話しているが、私は、テレキャスターより二万円の日傘がいいという投書>
 ははははは、あったね。二千円と思ったら二万円てあったよね。

<春だったね 黄色いギターがあっていた 次も楽しみだったのにという投書>
 次のライブの衣装を考えた。今回は、スーツで行こうかと、最近はジーンズばかりだったので。ガンバ大阪の宮本監督のファッションが刻まれている。スタイリストに言っている。

 30年来の美容院を卒業して変えた。違うアプローチ、七三は変かな。ギターも二本買ったし、衣装とかいろいろ考えると楽しいね。
<エイベックスの社食が豪華という投書>
 移籍の時、最初に社長と会いに行って、若い女子社員が素晴らしかった、どなたが安室さんでどなたが社員なのか区別化つかない。その中ではたらく、むさい佐藤、たけばやしは幸せだ。
<食事できるならイタリアのトスカーナに行きたい という投書>
 「トスカーナの休日」 ダイアンレイン好きだな。エミリー・ブラントという女優がいい「プラダを来た悪魔」アンハサウェイと誰だっけ。ハリウッド有名なアカデミー女優・・・メリルストリープでハリウッドに進出した。「ボーダーライン」とかにも出ている。いいな。
<東京追加公演という投書>
 追加公演ではない。ラジオでナイトスペシャルステージという感じでできないか。
サンプラザではないし…壊すらしいね。新宿厚生年金はないし、渋谷公会堂、神田共立講堂かな、神田共立講堂 ははは どうなんだろうね。なんともいえないし、なんともいえない吉田拓郎のラジオでナイト。
■テーマ曲

 リクエスト高橋真梨子さんの桃色吐息。高橋真梨子とは時々メール、旦那さんともしている。2016年のライブにもご夫妻来ていた、そこのMCで「目がマッチ棒」と嘆いたら、真梨子さん、「拓郎さんはマッチ棒ではないですよ」と慰めのメールをくれた。「年下の私がいうのもなんですけど、かわいいんです」と言ってくれた。
 高橋真梨子さんもコンサートたくさんやっているね。ちょっと瘠せたりして心配でメールしたりするけれど、声はバンとしているね。
M1 桃色吐息 高橋真梨子

■CM明け
<兄弟の話。自分はひとりっこ。メリットは親から大切にされる、欲しいゲームも全部買ってもらった、デメリットは人付き合い恋愛苦手という投書>
 僕も子どもの頃、足で踏む自動車が欲しくて、父親に言ったら、今度デパートごと買ってやると言っていた(笑)。スケーターというのもあったな。
<かわいい妹にお兄ちゃんと呼ばれてみたいという投書のつづき>
 しかし、おまえ甘ったれんじゃないぞ。欲しいゲーム買ってもらって、おにいちゃんと呼ばれたいって。
 高校の頃一度、妹がほしいと思ったこともあった。ウチには、小さい頃に亡くなってしまった長女、恭子という名前の姉がいた。だからホントは4人兄弟の末っ子だった。長男から姉から自分と七つずつ離れている。だから、長男とは14歳離れている。だからもう、僕にとってはおやじで、頭がツルン、ツルンだったし(笑)。ウチは歳が離れすぎていて、兄弟という実感が薄い。 

<10歳離れていた姉は、子供のように可愛がってくれたが、三歳上の姉は子分のように扱われたという投書>
 僕も、広島では、おばあちゃん、母、姉と女系家族だったが、大学に入るくらいから、このまんま女系家族にいてはダメになるのではないか。もっと世間に出ていなければと思った。

<中学生の頃、兄の影響で、ウォーカーブラザーズ”ダンス天国”オーティス・レディング”ドックオブザベイ”平山みき”真夏の出来事”、番組テーマのフォートップスも懐かしい、音楽を教えてくれたのが兄貴という投書>

 兄は、有名なラサール高校から立教大学に行って、そこで初めてピアノを始めた。当時ジャズがはやっていたので、中村八大さんとかジャズピアニストが出ていた。でも大学からじゃ無理だろうと思う。で、兄貴のピアノはうまくなかった、下手だった。一枚だけアルバムを出したけれど、うまくねーよ、という感じだった。
 結局、音楽はあきらめて会社を起こして生きてゆくんだけれど。その兄貴が広島に帰ってくるたびに、キレイなおねーさんを連れてくる。それが刺激的だった。音楽ってこういう感じなのかな、そこがきっかけで、音楽に目覚めていった。

それから提供曲。
 様子がガラッと変わった。そろそろ中間発表が欲しいかな。
今週は、
5位 明日の前に (唄う) 
カントリーの3拍子だな
4位 歌ってよ夕陽の歌を
岡本さんだな
3位 地下鉄にのって
きたね
2位 危険な関係
とってつけたような(笑)
1位 たどり着いたらいつも雨降り

ベストテイク

 たくさんメールを読んだので今週はおやすみ

マイフェイバリット

 スタジオの話。アメリカには、いくつかあるバハマのコンパスポイントスタジオ、ここは  ボブ・マーリィーが使った。ニューヨークの「パワーステーション」ここで「サマルカンドブルー」をレコーディングしたがここはドラムの音がいい。エンジニアにいい。「シャングリラ」は、ここでザ・バンドが「ラストワルツ」を録音して、ディランにつながるような気がした。日本には、こういう場所が、なかなかない。いわゆるそのスタジオのサウンドというものはない。どこで録音しても、結局は、エンジニアの力量ということになる。
 そういう中で「観音崎マリンスタジオ」というのがあって、高中正義がよく使っている。「マリン」ということで夏を思わせるので、高中にもあっている。この隣のホテル、京急ホテルだったか、このスタジオからホテルのプールが見える。夏とかは、若い女の子の水着姿で溢れていて、みんなレコーディングどころじゃなくて、「おおお」とか言って、スタジオの窓にすずなりになって点数つけたりしている(笑)。サウンドよりそういう想い出がある。なので夏場は目の保養になる。「吉田町の唄」「デタント」はここでレコーディングした。

  アメリカのテネシーには、「マッスルショールズサウンドスタジオ」というスタジオがあって、このスタジオのサウンドが有名だ。1962年のスタジオ開設以来、名盤を産んでいる。スタジオ専属ミュージシャンの音が独特でマッスルショールズサウンドといわれている。
M2 男が女を愛する時 パーシー・スレッジ

(地震)

 モータウンスタジオも、専属アーティストがいてサウンドが固定化している。そのサウンドを希望するミュージシャンがそこに行く。こういうのは日本にはないな。例えば島村英二、エルトン永田、中西が観音崎スタジオに住んでいたりとか。そこのスタジオでは、どんなミュージシャンでも、彼らが迎えてくれるという。そうなると観音崎マリンスタジオの音というのが歴史残っただろう。どうして居座らなかったんだよ、自分じゃないから言うけれど(笑)、島村、エルトン、おまえら観音崎に住めよ。
M3 ブラウンシュガー ローリング・ストーンズ
 これは明らかに キースリチャーズのギターで、チャーリーワッツのドラムだな。たとえば、そのスタジオ付の固定ミュージシャンたちとレコーディングというのをやってみたかった。マッスルショールズ、そのスタジオにはまっているが、俺の曲なんかここにあっている。ブラウン・シュガーを聴きながら、「ようしオレもこういう曲つくるか」という気になる。ストーンズは偉大だ。
M4 僕のコダクローム ポールサイモン
 独特のサウンドのELOのサウンド、トムペティ、覆面バンド(トラヴェリング・ウィルベリーズ)など、そういう独特のサウンドと一緒にやりたかったな夢だったな。惜しかったな。
M5 セイリング ロッドスチュアート
 そのほかにも、ボズ・スキャッグス、ステイプル・シンガーズ、ソニー&シェールのシェールとか、いいアルバムをここで作っている   

 憧れていたプロデューサーに、ELOのジェフ・リンという人がいて、ついに会えなかった、彼の作った覆面バンド、トラヴェリング・ウィルベリーズに憧れていた。ジョージハリスン、ボブディラン、トムペティと凄いメンバーだった。特にドラムの音が好きだった。
 「吉田町の唄」の時、観音崎でエンジニアの人にどうやってんだろうな探っているうちに「夕映え」にいきついた。

エンディング

リクエストは、テレキャスターの「て」「れ」 提供曲 兄弟について、ひとりっこについて
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆ ギタープレゼントのおかけでメールが増えたような印象があるけれど、読むのに大変だったりとか、また番組でメールの内容を聴く限り、単なるギター欲しさではなく、それぞれにファンとしてリスナーとして拓郎に伝えたい思いがあるのだな。
☆ それにしても、例えは、キンキの「危険な関係」がイイのに、と不満を言っといて、リクエストが上位にくると「とってつけたような」と言うのはどうよ(爆)。きっとキンキのファンが、ああ拓郎さんが推奨してくれたと張りきってリクエストくれたんだと思うぞ。
☆ シャウトのロックを含んだアルバム、ライブも着実に進んでいる。「新曲を書きたい」これ以上に勇気づけられる言葉はあるだろうか。
☆ 上のおねえさんが恭子さんという話は、すばるの重松清氏のインタビューに載っている。このインタビューは、「吉田拓郎ファミリーヒストリー」として白眉の一編である、この道をゆくものにとっての必読文献である。なんだよ、この道って。
☆ 拓郎が「シャングリラ」を出したとき、名前は忘れたが、吉田拓郎は、シャングリラではなく「モータウンに行くべきだった」と辛口で書いていた評論家がいたが、その意味が今わかった。
☆「トラヴェリング・ウィルベリーズ」。拓郎にとって、大切なサウントだったのだな。しかもあのサウンドありて大好きな名曲「夕映え」があるのか。凄いメンツだけれど、全員ウイルベリーという名前の兄弟という設定で、なんか「おそ松くん」みたいだ、くらいの認識しかなかったので恥ずかしい。
☆島村英二さんとエルトン永田さんが、観音崎スタジオに住むのなら、私は迷うことなく今の職を辞して、スタジオの管理人になりたいと思う。
☆「トスカーナの休日」、♪二人で旅に出よう、トスカーナに行こう という歌もあったな。それは浜省だ。真面目な話、武蔵小山の駅前にパスタ専門店「トスカーナ総本店」というのがある(爆)。たぶん御大のご自宅からそんなに遠くないだろうから、いつでもご招待するぞ。
☆何日か前のaday。「なぜ拓郎はデモテープをみゆきさんに贈呈したか」という問題。本人の解答が出たみたい。
☆星紀行 今日の学び☆
 ローリングストーンズは偉大だ。しかし、ブラウン・シュガーを聴いて、よーし、こういう新曲つくるぞと小さな声で叫ぶ、拓郎、あなたも偉大だと思う。

第72回 2018.9.16

 吉田拓郎です。大変な数のメールとハガキが来て読みきれない。黄色いテレキャスターをプレゼントするということから大変だ。普段参加しないような人まで応募してくる。この中から、ひとりにプレゼントが決まる。こうなったら腹をくくる。先週までは、やっぱやめておこうかなと思ってもいた(笑)。もう後に引けない。
 「From T」の反応もたくさんいただいて、僕の思いが届いて心からから嬉しい。幸せだな。加山雄三さんか。

<すばらしい企画、レコード会社関係者各位に感謝という投書>
 Iさん、Sさん、Tさんに感謝です。選曲も、なんとなく伝わったかな。
<最初にTからの贈り物を聴いたという投書>
 あれはね、よく考えるとひとりきりでやっている。孤独な作業。スタジオでマッキントッシュが主流になっていたが、NECPC98がメインで、当時のステップ入力という方法でおこなっている。鳥山から、あれどうやっているんですか?と尋ねられたので、「PC98のステップ入力」だよと言ったら、「懐かしいです僕も使っていました」。ステップ入力の凄いところまで極めた。
<父が他界し、清流に涙した、ガンバラないけどいいでしょうに勇気づけられたという投書>
 こういうのは嬉しい。
<いい声だと思っていたけれど初めて拓郎さんのCDを買った、ガンバラないけどいいでしょう、君のスピードで、マンボウが良かったという投書>
 最初は、食いつきよくなかったけど「マンボウ」は好きな曲だ。
<となりのお兄ちゃんが作っていると思いたいという投書>
<嬉しかった「生きていなけりゃ」をつま恋で初めて聴いて以来、心にしみるという投書>
 ライナーには書かなかったけれど、ある俳優に頼まれて作ったんだけど気に入ってくれなくて、「僕にはまだ歌えません」ということだったので、自分で歌った。これはデモテープが一番いい。

 さて、テレビで、テニス、野球、いろいろと話題になっている。まだ出てきそうだ。人間は、ずーっと一か所で輪をつくって組織だっていると”よどみ”が出てくる。時代は変わっている。自然災害をみても、例えば麦わら帽子の夏はやってこない。おそるおそるむかえる夏がある。
 人間は長いこと、よどんでいると、気づかないし、変化を受け止めたくない。大坂なおみさん、1946年生まれの僕には、彼女のようなピュアな心は僕にはありません  。すばらしい。大谷翔平選手、右ひじ痛めながら、MVPを掴んだ。インタビューを聴いていると、優等生だけれど時代は変わっている。
 ちゃんと認めろといいたい。50歳で、17歳とつきあってホントに嫌だったんだから。でもだんだんと俺、間違っているなというのがわかってきた。
 サッカーでもドーアンいいね。ウチの人も目をつけている。この人たちがワールドカップに向うのは素直に楽しみに思う。変化を素直に受け止めて、全部は無理だけど。若者の爪の垢でも煎じて飲みなさい。それにしても、ずーっと喋っている吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 時の流れに身をまかせ(歌う)、名曲だ。”あなたの色に染められ”大谷翔平、大坂なおみ、ドーアンに染められている。
 テレキャスターで絶対に欲しいものがあって、次のライブで使いたい、これでギターソロもやりたいということで、二台買っちゃった。清水の舞台から飛び降りるつもりで(笑)。だから黄色はあげる。ギターは嬉しい、抱いて寝たい、眺めていたい、ガキだなぁ。
 この話は、次のリクエストため。
<団伊久磨さんは、歌謡曲はキライだったが、襟裳岬やユーミンは激賞していた、1969年の「真夜中のギター」という投書>
M1 真夜中のギター 千賀かおる

■CM
 ベストテイクもFromTが出来たので今度は、少し違う企画を考えた。拓郎、小谷、橋口、南条が考えた新企画「勝手に選ぶ日本の歌50選」。五十音順で決めてゆく。
「あ」 赤いハンカチ、アカシヤの雨、アンドゥトロワ、ああグッと(笑) かけさせろよ 「い」 潮来笠、あ、アンコ椿は恋の花があった。イムジン河、「う」ウナセラデ東京(笑)  「か」喝采
お題にあわせて、募集する。今週はテレキャスターの「テ」天狗、とんとんとんまの天狗さん、大村崑
「て」と「れ」でお願いします。

今週の提供曲。
5位 襟裳岬
4位 我が良き友よ
3位 たどり着いたらいつも雨降り
2位 ああグッと はははは、忖度「よしだそんたくろう」にしようかな
1位 風になりたい
「メランコリー」あたりが、好きなんだけど…って言っとくよ。
■つま恋のコマーシャル 彩の里

今週のベストテイク

 今週は1974年「今はまだ人生を語らず」。時代と当時の若い情熱、勢いがすべてが爆発している。このボーカル。今でも、リハーサルとかで、原曲を聴くとボーカルがすっげぇ若いなとみんなが言う。当り前だ。エネルギッシュなロックだな。
 こういう歌い方は、正直いうと 最終章なんで 本当のことを言っている。ネットとか巷のエピソードとは違って、このラジオは真実を語っている。
 最近は、明らかにこういう歌い方をする歌を作っていない。次のアルバムの一発撮りでは、こういうロック色入れたい。最近は、シャウトが減っている。年齢とともに歌い込むという感じが多くなっている。そういうシャウトする曲も欲しい。是非期待していただきたい。

 このレコーディングは、松任谷正隆と彼が連れてきたドラムとベースは平野兄弟がプレイしている。島村英二とはまだ付き合いない。ギターは矢島賢、キーボードは松任谷正隆。これは一発録りだったと思う。そういう荒々しさがある。これと「ペニーレインでバーボン」。事情があって削除されるけれど、自分にとっての不滅のロック。この二曲はすごい。
 瀬尾一三のアレンジで演奏した時、♪目覚める時だから旅をするのところG、F♯マイナーAB。悪くない。
 これで長い間演奏してきたが、武部達もこま譜面とコードでやってきた。2012年のリハの時だったか、まってくれ、GDAD。こうじゃないかなと気づいた。今ごろ遅いと言われて。原曲聴いてみよう。GDADだ。
 瀬尾ちゃんがアレンジしたのを、鵜呑みにしていた武部おまえはどうなんだ、原曲作っていながら気づかなかった俺も(笑)。今はオリジナルで演奏している。
わー、すげーなという
M2 人生を語らず 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 不滅のバラードというものがある
 プレスリー ♪(CAN'T HELP FALLING IN LOVE歌う) オーティスレディング(ドックオブザベイ 歌う)
 今夜はアンチェインドメロディー。1965年最初はB面だったけれど、こっちの方が素晴らしいということで有名になった。そういうのはよくあって、ガロの「学生街の喫茶店」もそうだった。
 1990年映画「ゴースト」、デミー・ムーア主演で使われて再び大ヒットした。暴漢に殺された恋人が、幽霊になって、彼女を助けるという映画の中で、素敵なラブソングとして使われた。こういう映画は、得意じゃないけど  好きだったな。これでヒットした。
 実は広島のバンドの頃、リードボーカルの睦月くんは、声が高かった。このアンチェインドメロディが抜群だった。僕は後ろでギターを弾きながら「いい声で歌うな、このバンドは世界にゆくべきだと思っていた」一気に世界ね。
 特に後半は感情がゆさぶられ涙がでる。
M3 アンチェインドメロディ ライチャス・ブラザース

エンディング

 というわけで、リクエストは、テレキャスターの「て」と「れ」 提供曲 ディナーはどこにするか、ウオッカ・マティーニにオリーブを浮かべてとか。そういうのが欲しいな。先週の「やりイカ」差し上げては、最高だったな。 兄弟について、ひとりっこについて
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆今日の放送で何が一番感動したって、それは「シャウト」だ。シャウトする新曲をレコーディングするという宣言に震えた。期待していてくださいとまで言ってたぞ。72歳のシャウトだ。期待するなと言っても期待する。「シャウト」する気概こそがまず何より尊い。
☆人生を語らずのコードの違いに気が付いたのは、確か2016年だよね。
☆「ペニ―レインでバーボン」と「人生を語らず」。やっぱり不滅のロックと自分でも思っていることが、当たり前だが嬉しかった。このオープニング2曲を超えるアルバムは、世界にない。と思う。
☆平野兄弟の述懐は、あまりに素晴らしかったので「ペニーレインでバーボン」のuramadoで長々引用させていただいた。
「僕の音楽物語1972~2011」平野肇より
「予想を超えるパワフルな歌声が耳に飛び込んできた。字余りぎみの歌詞を投げつけるようにリズムに乗せていく。乗せていくというより、その歌詞にドラムとベースが引っぱられていく。」
「いろいろなタイプのボーカリストともやってきたけれど、段違いのパワーを感じた。しかも日本語がこれほど突き刺さってくるという驚き。」
「完璧にロックであり、ロックースピリッツに満ちた歌だった。」
「歌詞のコピーは非常に効果的だったと思う。そこにちりばめられた言葉と、それを吐きだすボーカルにシンクロしながらドラムを叩くことができた。」
「洋楽ばかり聴いていて、日本のアーティストを知らない自分を反省する機会でもあった。」
 時々、この平野さんの言葉を思い出して涙を流す。
☆ギターをプレゼントしてしまうというのも嬉しいが、新しいギターを抱いて寝たくなる、眺めているだけで幸せ、ギターソロが弾きたくなるという話が、心の底から嬉しい。
☆新しいギターで、シャウトする新曲、そしてギターソロ。をを、漲るさあ始まった感。生きててよかったと涙する日も近い。
☆私も仕事で若い人々や学生と接することが多くなった。そのたびに、50歳の拓郎が17歳の少年たちから真摯に学んだことを思い出す。…しかし、私の結論は、それでも若い奴らが間違っているということに至ることが多い(笑)。吉田拓郎と私の器の違いである。
☆星紀行 今日の学び☆
  吉田拓郎の歴史は、常に”よどみ”を断ち切り続けた歴史である。
                  だから拓郎は孤高で、だから拓郎は美しいのだ。

第71回 2018.9.9

吉田拓郎です。
♪君を抱いていいの? 好きになってもいいの~ ♪あぁ、時は~ 国立で歌わされた 間奏エレキでミストーンしてしまった。
<小田さんによると「君がいいと言ったからそうなった」言い逃れの歌らしいという投書>
 好きな人がいるの?答えたくないなら 言わなくていい。でも抱いていいかな?君がいいのならいいよ、という言い逃れ。どうすりゃいいのよ(笑)
 オフコースの清水仁と松尾をメンバーにしてツアーをしていたことがあった。北海道あたりに行ったとき、カラオケでYes.Noやオフコースのメドレーをあいつらが歌うと女たちはみんなヤンヤ。俺なんかほったらかし。とんでもないやつをメンバーにしてしまったと思った。小田からは、やはり年齢層あがるというメールも来ていた。

 家庭の事だが、奥さんにたまには僕が栄養のないものを食べてみたいと思う。昔、不良バンドの時代、ベースのチー坊が、毎日晩御飯を作ってくれる奥さんがありがたい、幸せだけど夫婦して酒が好きで、毎晩おかずが酒のつまみ系になる。たまには普通の晩御飯が食べてみたいと泣いていた。
先日、奥さんが今夜の献立どうしよう、もー毎日だからわかんないよ拓郎
我が家はちゃんと栄養のあるモノ食べているよね?
「間違いなく栄養たっぷり、いいんです。たまには身体に悪そうなものを食べてみたい」
 時には栄養のないものを食べてみたい吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 スタジオで、レコーディングとかしているとジャンク・フードが出てくることが多いが、こんときとばかりがっつく。栄養たっぷりの料理に、奥さんに感謝感激なんだけれど、たまに栄養のないものを身体にわるそうなものたべてみたい。

 <ジミ・ヘンドリックス、よく知らなかったけれどカッコよかった、おかげで音楽の視野が広がったという投書>
 やっと甲斐が出てきた。みんないろんな音楽を聴いた方がいい。

<みゆきのバックのギターの話はまだ生きていますかという投書>
 瀬尾とメールでやりとりをしていて、年に一回、中島みゆきのアルバム作りの話が出た。暑中お見舞いを兼ねながら、この件については忘れていないよねと確認しあった。お互い年齢を重ねてきたので、そろそろやっとかなきゃいかんなと思っている。
(♪悪女)
 中島みゆきのバックでギターを弾く日が近づいているような気がした

<カープの試合を観ながらマツダスタジアムで拓郎さんと語り合いたいという投書>
 奥田民生くんがカープひとすじ。年頭メールで「昨年はスワローズを応援していたけども 今年はベイスターズを応援して打倒カープ」と書いたら、「あらあら」と返事が来た。毎年応援チームが変わる人なのねということか。でも最近、広島の4番鈴木誠也にしびれるね。大物、スターだ。でも、こうあちこち変わっている自分としては、そのことを奥田くんにルメールしにくい。
<児島の旅にラサール石井と牧瀬里穂と来た時で、谷山小学校の隣の市子さんと再会下駄屋の娘と投げ飛ばされてという話があったが、ご実家が取り壊され焼鳥屋ですという投書>
よく知ってるね。僕の実家は、焼鳥屋か。変わってゆくんだね。
おっちょこちょい
<授業参観で娘のとなりのクラスで話し込んでいたら、気が付くと先生も違うし娘もいなかったという投書>
滅茶苦茶な。

 さて吉田拓郎と酒を呑むとしたら…吉田拓郎は、最近はビールワイン一杯くらいで殆ど飲まない
<寿司屋のカウンターで偶然に同じネタで通じ合い、最後は「大将あの人にヤリイカ」といわれ、こっちは拓郎さん気づくが気づかないふりして、二人でチャンチキおけさを話し合う、気が付くと支払いが終わっていたという投書>
そんな都合のいい妄想あるか。面白いな。三波春夫さんのチャンチキおけさを話し合う(笑)。
 リクエスト。今日は、聴きたいのでかける。結局、俺に忖度が必要だ。

<14歳年下ですが、拓郎さんではなく郷ひろみのよろしく哀愁をリクエスト>
14歳くらいなんだよ。俺もハッキリ言うけど、君もハッキリ言うね。拓郎さんではない(笑)
M1 よろしく哀愁 郷ひろみ

■CM明け
 どんな動物が好きかというアンケート。僕は子供の頃、ロビーという名前の犬を飼っていた。秋田犬の雑種だったけれど、2年で死んでしまって、すごく悲しくて、それ以降は犬とか飼えなくなっている。
・56歳 馬が好き
確かに馬はセクシーな感じ。馬はセクシーだと思っていた。馬っていう人は人って(笑)。 お尻とか、昔よく西部劇で観ていたけれど、セックスアピールを感じる。ついお尻に目が行ってしまう。
・グーグー ライオンが最強と思ってたがカバが最強。カバが好き。
知らんけど(笑) カバが好きって、どうすんのよ。
・のまのま 象か好き。眺めているだけでいい。芸とか仕込まれていない象が特にいい。
(笑)昔、上野動物園にラジオの収録で行ったが、動物っていうのは、ぼーっと観ていると、いやされる。キリンが好きだったな。鹿児島に「かもいけ動物園」ってあった。長い首見ながらキリンの背中に乗ってみたいって思わなかった。俺だけか。ハイヨー!シルバー!とやってみたい
・まさし 文鳥を飼っていて言葉を話す
広島で小学六年のとき、アパートに住んでいた頃、文鳥を飼っていた。「たくろうちゃん」「おかえり」と喋らせた。嬉しかったな。手乗り文鳥。1年くらいで死んでしまった。生き物は、別れがあるから切ない。

今週も提供曲が来ている。だいぶ順位が変わった。
2016年の黄色いテレキャスターが届くんだよ。みんなもっと欲しいって言えよ。
「ああグッと」をもっと応援してくれよ。
<ダントツ1位が「我が良き友よ」と思っていたけれどそうでもないんですねという投書>
かまやつひろしであれば、僕は、「水無し川」かよくできていると思う。今度のアルバムにも入れた。松本隆の詞が呼び出したメロディーだと思う。
<皆さんベタな選曲はしたくないのではないかという投書>
5位 あなたのイエスディ
ミキちゃんが
4位 我が良き友よ
3位 ドンファン
 松本隆が原宿での吉田拓郎イメージで書いたというが、夜な夜な女を自由に渡り歩く、拓郎さんはそんな人じゃなかった。男同志で飲むのが好きだったな。基本的には、おノボリさんだったんだから、そんな夜な夜なレミーマルタンを飲んで、そんなカッコイイ人ではなく、広島のサータレだった。かまやつさんとかZUZUと出会って、都会での在り方を教わった。松本隆にどう見えていたかはわからないが、ドンファンは僕ではない。
2位 やさしい悪魔
これは自信作だね。
1位 梓みちよ メランコリー
このあたりは妥当だね。ただし、「あなたのイエスタデイ」は、どうかな。あとやっぱり「あゝグッと」かな(笑)。

ベストテイク

 「大いなる」。フォーライフの社長をしていたときのことだ。まだ31歳くらいなので大変なことだった。自分に言い聞かせて、たぶん僕はひとりぼっちになるけど、決して尻込みせず、胸を張って、シロウトだけど負けませんという自分を勇気づけるために作った。
 社長業は僕にとってはイヤだな。何回も落ち込んで、いろんなことあるとヤケ酒を飲んでいた。ただ、もともとネアカなので一人で苦しむよりも、業界の社長諸先輩に相談しにいった。先輩たちは、いろいろ教えてくれたものだ。
 社長になったとき時、50人の社員がいた。彼らを支えて、その社員たちにも家族がいる。それを背負って生きるプレッシャーは大変だった。
 最初にやったのは 社長以下の幹部の給料を下げることだった。嫌だった幹部もいただろう。例えば年末のボーナスの査定とかもキツかった。ある時はもうこの社員は仲間として
認められないということで退社させなくてはならなかつたり。そんなときは、六本木の行きつけのバーにいって「マスターの独り言」のモデルのマスターのところでヤケ酒を飲んだ。
 会社ゴッコは楽しいかと、ナベシンさんに言われたが、もうとにかくレコードを出して売るしかない。夢は十分だ、現実的になろうとした。ミュージシャンとしては、夢のない毎日だった。それでも、31歳の若造が社長なんだから、野望、野心に満ちていた。否定はできない。結果論としては、若気の至りかな。井上陽水と話した時に「魔が差したんだよ」と言われた。マトを得ている。
M2 大いなる 吉田拓郎

マイフェイバリット

 ブルース・スプリングスティーン。通称ボス。魅力的で何の飾りもないロック。
彼は若い頃、ボブ・ディランのような詞を書こうと思っていた
M3 ライク・ア・ローリングストーン ボブ・ディラン
そしてサウンドは、フィルスペクターのようなサウンドを目指していた
M4 ビー・マイ・ベイビー ロネッツ
ギターはデュアン・エデイのように弾きたいと言っていた
M5 Twistin' & Twangin' デュアン・エディ
そして、ロイ・オビソンのように歌おうと言っていた。
M6 プリティウーマン ロイ・オビソン
 この人の「明日なき暴走(Born to run)」には、狙っていたものがはっきりと現れている。70年代前半ころ、60年代のロックが飽きられて、プログレ、ヘビメタとか楽器の長いソロを聴かせる曲が流行って来た。いわゆるアメリカの伝統的ロックが受けなくなっていた。そこに彼が出てきた。 
 80年の「ダンシング・イン・ザ・ダーク」。このプロモで、ブルースが観客の一人の女性をステージに上げて踊る。似つかわしくなく、ステージでボス、踊らないでよと思ってしまう。これは、映画監督ブライアン・でパルマの演出だったらしいが、今見ると恥ずかしい。
 吉田拓郎の厚化粧みたいなもの。コーラスの女の子からメイクが濃すぎますよ。愛されるロックンローラーだったんだな。この曲が一番好きだ。
M7 ハングリーハート ブルース・スプリングスティーン

エンディング

歌謡曲 提供曲 ディナー From Tの感想 吉田拓郎への素朴な疑問
吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆ご健康を気遣われての日々の奥様のご配慮はそのとおりだと思います。
つま恋2006のリハーサルの時、拓郎さんが「ぺヤングソース焼きソバ」を売店で買っていたという目撃情報がごく一部のファンの間を駆け巡りました。んなもの拓郎が食べるわけないだろ、と議論になりましたが、なんとなく合点がいきました。
☆みゆきさんのギター。ええーマジですかい。気が抜けません。
☆「たくろうさん」と喋る文鳥は私も飼いたい。
☆「たぶん僕はひとりぼっちになるけど、決して尻込みせず、胸を張って、シロウトだけど負けません」という自分を勇気づけるために作った。ああ、泣けるぜ。
☆人員整理、給与引き下げ、会社再建。身を削りすべてを背負っていた吉田拓郎に敬意を表したい。少なくとも「社長ゴッコ」などとは言うまい。それがファンの矜持だと思う。
☆「いろんな音楽を聴こう」と御大は語りかける。私は、拓郎は自分の曲とボブディランしか聴かないんじゃないかと長いこと思っていた。音楽の幅の広さと深さについて思い知ったのが、このラジオだ。御意。
☆というかFromTが出てから毎日拓郎漬けである。
☆星紀行の今日の学び☆
 やぁ、みんな。拓郎ばかり聴いていると、ばかになるぞ。広い視野で音楽を聴こう。
           「おまえに言われたくねぇよ」という声が聴こえたが空耳か。

第70回 2018.9.2

 吉田拓郎です。
 とりあえず(♪ファンファーレ)。4回続けてチャンピオン。メールもハガキもたくさんいただいて、皆さんがいかに愛してくれているか。ニッポン放送にも表彰していただいて、もっと美味しいこともしてほしい(笑)
 さてアルバムが出たでしょう。たくさんのメールをいただいて、皆さんが喜んでいることを確認できた。みんなと共有できているなという気がして良かった。
 今日は一大イベント
<SUICA/PASMOは楽です、デビューを待っていますという投書>
 ついに使ったぞ。起立っ。いゃあ、SUICAをタクシーに乗って言い出せなくて現金払いでSUICAっていいじゃん。運転手もこっちも実にスピーディ。これは明らかに使わない手はない。くれた森野君に感謝したい。でもチャージは君に任せるから。吉田拓郎が駅でチャージする姿は見せたくない。
 こうしてキャッシュレスの時代に入っている。「アップルウォッチって時計で何から何まで、支払いまで済ませることが出来て楽ですよ。」といわれて驚いた。僕の時計は、時刻しか表示しないぞ。
 吉田拓郎は、コンピューターでデモテープ作りまくって同年代では先端を行っているつもりだったのが、ここ数年で変わった。キャッシュレスの時代が進んだ。
 割り勘もスマホで一発とか、えーっと思っていた。

 最初タクシーで「SUICAでいいですか」と聞いたとき、乗りながら、SUICAをどこに指すんだろうと思って、穴を探していた。お金を払うところのあそこがガラっと開くとはは思わなかった。
 このことに反論もるあが、それはいずれ。思うこともある。なんでもかんでも共有もするな、一人にしといてくれという気持ちもある。
 やっとSUICAを仕えた吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

 便利の反面消えてゆくものもある。今度のアルバムにも入っていたでしょ、君らはあんまりかもしれないけれど、僕は好きなんだ。  

 たくさんのメールありがとうごさいました
<前日購入、ライブの初日のように期待したという投書>
 ニッポン放送と話して、東京公演が一か所しかないので東京でラジオでナイトの公開放送ができないかと、あんまり言っちゃいけないのか。  
場所は言えないけれど僕と縁の有る場所、サンプラザじゃないよ。二度目のサンプラザで倒れた。あそこじゃない。想い出深い場所で公開放送をかねてと言う話がある。
ん、じゃひとり50万円くらいで(笑)。冗談だけど。   
ニッポン放送でどうか

<最初にディスク3を聴いた天性のボーカルの素晴らしさと曲順のストーリー性があって素敵なアルバムをありがとうという投書>
 耳元でささやくような感じだろ。アルバム買った人からありがとうといわれたのは初めてだ。
<開封して涙、ライナーノーツを読んだ、拓郎さんが話かけてくれているようだという投書>
 アルバム買ってもらってお礼を言われているのってある?
<拓郎さんが番組に飽きてしまわないか心配ですという投書>
 確かに、一年半くらいで飽きるけど4回続けて一位だからね、もっと10回とか続けたい気もしている。
 歌謡曲のリクエストで多かったのが、女性でちあきなおみ、男性ではジュリーだった。
沢田研二さんとは、時々メールをする仲だ。昔、月刊明星の対談以来、遠い人ではない。
ご存知のとおり僕はバンドでナベプロに売り込みにいった。タイガースを意識していて、タイガースよりはウデは良かったと思っていた。ルックスはゼンゼン駄目だけど。でもナベプロは入れてくれなかった。ということで、沢田研二は意識していた。
 今年の初夏のころ「おでん屋で旅の宿を歌ってます」というメール貰ったこともあった。「時の過ぎ行くままに」をリクエストくれた人もいるけど、今回は「勝手にしやがれ」。
M1 勝手にしやがれ 沢田研二

■CM明け
 吉田拓郎が他のアーティストに提供した楽曲投票。この結果は、10月のスペシャルウィークで発表します。って、今考えていることがあるわけよ、5回、10回と記録を伸ばすため、提供曲ベスト5に応募いただいた方のうちからひとりに2016年で遣った黄色いテレキャスターをプレゼントしようかなと思っている。
今、次のコンサートのために欲しい楽器があって、それをあたっている。なので黄色いのギターは使わないので。どう?これが届くというのはどう?
 橋内が手を叩いて「それだ!!」と言っているが(笑)
 というわけで黄色いテレキャスターをプレゼントしようと思う。吉田拓郎って本当に気前がいいなと思わない。

 さて、今週はリクエストが増えた。予想とは違うけど。
5位 Kinkiの「危険な関係」
 言うがままだな  
4位 テレサ野田「ソファーのくぼみ」
 三連だ、これはマイナーだよ
3位 風の街
 山田パンダの提供曲だって忘れていた(笑)。自分の歌だと思っていた。あげなくても良かったな(笑)
2位 モップスの「たどり着いたらいつも雨降り」
1位 川村ゆうこの「風になりたい」

他には、メランコリー、いつか街で会ったなら、やさしい悪魔、ドンファン、ルームライト
あなたのイエスタディ・・・キャンディーズのミキちゃんが歌っているのかな、思い出せないのが「恋のバイオリズム」。松本伊代ちゃん、この人は唄が・・・だったね。
 僕の方で個人的に好きなのは、マッチの「ああグッと」来ないね。一通もないね。結構好きなのに。猫の「地下鉄にのって」もない。売れなかったけれど加藤紀子の「ふゆがきた」も好きだ、♪お豆腐いいね、はんぺんいいね、可愛くて好きなんだけどな。
 太田裕美のアルバムの「鍵」これが鈴木茂がいいアレンジしているんだけど。なんだかホント・・・・という感じ
■CM つま恋のコマーシャル 彩の里

今週のベストテイク

 今週はアルバム「AGAIN」のアキラ。
 みなさんの心にも、それぞれアキラがいるのではないか
   ♪棕櫚の木の下で陽炎がゆれている
 このメロディが好きなんだ
 鹿児島だったので、通学路に棕櫚の木があった。小学校にはアキラはいなかった。小学校の時、宮崎先生を慕っていた。アキラにあたるのは、中学、高校の頃に藤井君という親友がいた。彼は水泳部だった。
 僕が、音楽の楽しさFENの岩国放送とかを教えてあげて彼が音楽が好きになって、彼の自宅のピアノでセッションしたり、女の子を呼んでヘイポーラを歌ったりもした。
 彼は、後にダウンタウンズにゲストで出演してレイチャールズを歌ったりしていた。
 高校の頃、いわゆるワルにカラまれて危なくなっているといつも藤井君が助けてくれた。お互い勉強は中の上だけど、喧嘩が強かった。ワルが一目置いているそういうヤツ。強い奴に寄らば大樹の陰で一緒にいた(笑)。まさにアキラだった。
「AGAIN」をチェックしていたら気分が昂揚してしまった。特に最後のアドリブのところ。今日はみんなでアキラを聴いて泣きましょう。
M2 アキラ 吉田拓郎

マイ・フェイバリットソング

 亡くなって悲しい。バンド時代から尊敬していたアレサ・フランクリン。ソウル、ゴスペルの女王で素晴らしいワン・エンド・オンリーのシンガーだった。グラミー賞も20回くらい獲ったのかな。女性としては初めてロックンロールの殿堂入りを果たした。
 今日、選んだ曲は、あまり知られていない曲で、アルバムの1曲なんだけれど、僕が好きな曲。
まずはこういう曲を聴いてみよう。
M3 チェンイン・オブ・ザ・フール アレサ・フランクリン
 これは ♪チェチェチェン、ワンコードでアドリブで歌う。シャウトだよな。こういうシャウトができるのは、ジョン・レノンとアレサ・フランクリンだけだな。
大学2年の頃、チェイン・オブ・ザ・フールは、難しくてバンドでは無理だった。沢田研二でも無理だったかも(笑)。

 小さな願いというバートバカラックのカバー。
M3 小さな願い アレサ・フランクリン

どの曲をカバーしても凄い、やはり不世出のシンガーだ。ゴスペルが原点でブルース、R&Bへと繋がっている。映画「ブルースブラサーズ」で、バーのママで歌うシーンが素晴らしかった。

 ベン・E・キング が歌っていたドント・プレイ・ザット・ソング これで御冥福を祈りたい
M4 ドント・プレイ・ザット・ソング アレサ・フランクリン

エンディング

イニエスタ、トーレスと活躍が目覚ましい。毎週ポロっと喋ってる。東京でもう一本 黄色いギターをプレゼント
ありゃりゃりゃ
歌謡曲 提供曲
お相手は吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆おめでうございます。
 ・聴取率連続4回首位
 ・SUICA初使用
 ・ニューアルバム発売
 ・ラジオでナイト放送70回
なんとめでたい放送なのか。
☆もしかすると勝手にかましていた渋谷公会堂がライブ&公開放送が実現するということだろうか。期待するしかない。
☆てか、"つま恋"が提供になってて、びっくらこいた。ニッポン放送とつま恋の協賛で、つま恋で公開放送をやってくれよ。わかってる。駄目だよな(涙)
☆From T 大好評何よりだ。
☆ガラリと変わった提供曲のランキング、忖度の嵐が吹いている。おい、信念をもって投票せよ。
それにしてもギターあげちゃうの。すげー。昔から、思い切ったプレゼントするよね、御大は。もちろん当選したことないけれど。何に投票すれば当たりやすいんだろうか(爆)。
☆「あなたのイエスタデイ」。ミキちゃんうまかったよねぇ。
☆アキラは、あの最後のアドリブの部分から一気になだれこんでいって泣けるのだ。
☆星紀行 今日の学び☆
 アキラは藤井さん 藤井さんは歯医者
  冷たいものが沁みる時 奥歯が疼いて困った時 アキラがついているさ

第69回 2018.8.26

 吉田拓郎です。“From T””Tからの贈り物”は、8月29日発売だけれど、ニッポン放送は、来週だけど、キー局でこの放送をお聞きの方は、もうすでに発売になっているというお知らせでした。

 NHKのニュースで、多くの人が学校の「理科」は好きだけど役に立たないと考えているとうのがあった。僕も実験とかあって理科は面白かったけれど、その後の人生や実社会で役に立っているかといわれると、そうでもないかな、と僕も感じることはある。国語、社会、数学とかは、総合的に役に立つものだとは思うけれど。
 とはいえ理科はないと淋しい。実験、動植物の観察とか楽しかった。しかし、多くの人が実社会で役に立っていないと感じているらしい

<スイカは、悪いことではないので堂々と使えますかといったほうがいいという投書>
 悪いとは思っていないけど、タクシーで使うという勇気がないんだよ。

<かつて拓郎さんの発言「Kinkiと僕との意見が分かれたらKinkiの方が正しい、だって僕らが十代だったころ、50代のジジイたちのいうことは全部間違いだった」をカッコイイと思ったが、最近放送を聴いていて、そのようにいったことを本人は絶対に覚えていないだろうという投書>
 (笑)がっくりくるね。

 「私の出会った外国人」ということでいろいろな意見を聴いた。
13歳 サッカーコーチがイタリア人。
>最近僕もサッカー熱が再燃している。なんといってもイニエスタとトーレス、それにルックスのいい宮本監督。今日も、でかけるときにジーンズの裾を折って、どうだとカミさんに言ったら「あなたは折らない方がいい」って言われた。
 そのコーチがトマト缶とニンニクのパスタを作ってくれた。そうだよ、ホールトマトの缶を使うんだよ、これでソービニオンブラン。たまらんマルチェロマストロヤンニ。いろいろな俳優が出てくるね、ジェームスディーン、アランドロン、そしてマルチェロマストロヤンニ。
14歳 ジャマイカ人の足の速い転校生。ボルト君と呼ばれていたがすぐ転校してしまった。
25歳 韓国人と草野球   9人中、6人がキムサン
>沖縄には「比嘉さん」とか特有の多い苗字があるよね。
44歳 夫婦で イタリア人が、中田、中田といってミサンガを売りつけられた。
>中田もそうだが、多くのジャパンのA代表は海外経験組である。遠藤だけが、海外経験のない唯一のビックスター。僕は、遠藤を尊敬しているけど、外国行くのが嫌だったのかな、ヤットちゃんと言われて愛されているしね。
それはそれで素敵な生き方だと思う。
55歳  フランス人に英語で話しかけて無視された
>そうだね、フランス人はプライドが高いからね。むこうのデパートでも、並んでいるところで、ちょっと割り込んで「これください」とか言えない。順番を待たないと、何も言えない感じがフランス人にはある。

 僕が出会った外国人で印象的なのは、ザ・バンドのガースハドソン。初の海外レコーディングの時に、ブッカー・Tから、ガースハドソンを呼んでいいかと尋ねられてそれはもう大好きなザ・バンドのキーボードなので、喜んでOKした。アコーディオンを弾いてもらうことになった。ガースハドソンが演奏にあたって、詞の意味を訪ねるのだが、作詞の岡本おさみさんは英語がまったくできない。通訳を通じて岡本さんがガースに説明した。その間、んんんんー、ずっと、んんんんと言っている。そして説明聴いてOKということでスタジオに入る。そして、出てきてまた質問。二番はどういう歌詞かということでまた岡本さんが説明して、んんんんんん。OK。そして、また演奏して出てきて、今度三番は?その様子をずーっと観ていて、この男は何にも理解していないと確信をもった(笑)凄い体験だったな。
 もの凄いレコーディングを体験した吉田拓郎のラジオでナイト。

■CM明け
 歌謡曲のリクエスト
<ゴールデンハーフの黄色い草ランボ、エバちゃんが好きだったが、子供にはイケない歌詞だったという投書>
♪黄色いさくらんぼ んんんんんんん(笑)、ちがう、うっふんか。
でも、ゴールデンハーフの曲はかけない。オリジナルのスリーキャッツ。このおねえさんたちがいいなと思っていた。
M1 黄色いさくらんぼ スリーキャッツ

■CM明け
 映画「ラ・ラ・ランド」の話をしたが、これには反響が多かった。今日はもう一本、比較的最近の映画で、「ドリーム」というのを是非見てほしい。これは、実話。アメリカとソ連の宇宙開発競争で、ソ連に先を越されて焦っているころのアメリカのNASAが舞台。類まれなる頭脳の黒人女性たちが、トイレも別、コーヒーカップも別という差別の中で、それを乗り越えて素晴らしいチカラを発揮してゆく物語だ。
 とあるワンシーンで僕は、胸が痛いというか、ヤンヤで喝采したくなった。
黒人女性が、白人至上主義の学校の担当官に「あなたは歴史上の一人になりたいとは思わないのか。この400年、白人中心の中では、あなたは一生歴史に名を残さないだろうが、黒人を入れることで歴史に永遠に刻むことはできるんですよ。よく考えてください。」と言う。すると担当官はうーんと悩む、バカだね。夜学ならと許す。そのシーンが素晴らしかった。胸のすく思いがした。

  さて吉田拓郎の提供曲のベスト・ファイブを決めてみようというコーナー。いろいろなのが来ている。襟裳岬、中之森バンドの風になりたい、神田ひろみのドンファンとか。「風になりたい」が多かった。
 曲はよく覚えていないけど小出正則の「新しい空」。「あさひが丘の大統領」の主題歌。思い出せない。「小出なんとか」とか書いている、あなたもいい加減だけど、曲を忘れてる。私も相当いい加減だ。新しい空が2位につけている。
DUO「放課後」。これは作ったね。田辺エージェンシーとかわいい二人組を売り出そうということだったけどダメでした。 
 キャンディーズ「アンドゥトロワ」がいい、「やさしい悪魔」好きという投書も。
 ランク外で注目なのは、沢口靖子「潮騒の詩」。武田鉄矢の映画でデビューして詞も武田。武田鉄矢の詞って、どうなのよと思った。
M2 潮騒の詩
ヘタだな。歌うまくねーな、沢口靖子さん(笑)

 カーニバルの「さよならロッキー」。これは覚えている。「両国橋」松平純子は、結構うまかった。ブラス・ロックで、のちに由紀さおりが歌った。
 「銀河系まで飛んでゆけ」はキャンディーズ、梓みちよ、中原理恵とカバーしたけれど梓みちよはうまいな。   
 アンドゥトロワも2テイクあって、別テイクはアルバムに入っていて、僕のデモテープに近い。ランちゃんのボーカルものびのびしている。

M3 さよならだけ残して 天地真理
  アレンジは瀬尾一三だ。確か月刊明星で歌詞募集して作ったのではなかったか。「あ、真理か、おまえ」ってセリフつい出てしまう((笑))

  暫定的なランキングを発表
5位 アグネスチャン「アゲイン」、中村雅俊「いつか街で会ったなら」
>「いつか街で会ったなら」はそんなものかなぁ。
4位 「ルームライト」
3位 「アンドゥトロワ」  DUOの「放課後」
>「放課後」って奇をてらっているんじゃないのか。そんなにいい曲か。
2位 「新しい空」「襟裳岬」
1位 「風になりたい」
「ドンファン」、「ああグッと」は好きなんだけどないな。弾き語る ♪風がバタバタ吹いている♪ああグッと マッチもパンチ効かせて歌ってくれたけど。
「我が良き友よ」ないな。いい歌なんだけどな。アルバムだと「赤い燈台」とかKinkiの「危険な関係」もいいけど…ないね。思いが全く違うね。

ベストテイク

 思い出したけれど、モップスの「たどり着いたらいつも雨降り」とか好きじゃないかね。(生歌)。
 今日は「この指とまれ」。よく話す「悪ガキバンド」の頃。島村、武部、青山、中西、エルトン。みんな暴れん坊で酒のみで、演奏もエネルギッシュだった。
また、個性強くてリハーサルでは、メンバー同志よくぶつかりあった。あのバンドの核になっていたのは中西康晴だったと思う。天才的なキーボーディストだった。
ただ残念なのは、このバンドは、レコーディングするとステージほどエネルギッシュな持ち味が出ない。特に、ベースが弱かった。あれこれ注文だしていたが、うまくいかないので、違うベーシストを呼んだりしていた。ライブではエネルギッシュな持ち味が出なかったのが残念だ。
コンサートツアーが終わっても帰らずに一緒にいたい、昼間に時間つぶして、夜になると六本木の「北の誉」という寿司屋で、ツアー中、ずっといた不良バンドだった。
詞は、自分のいた世界とかそういうものに別れを告げたくなっている。さよなら70年代ということで、訣別する用意ができてきた時の詞だ。 
 この曲が、やがてその後のハワイの50歳誕生日に、ぐすぐすした友人関係やフォーライフのしがらみとの訣別を予感させている。35歳にして、さよならという感じ。ぐすぐずした70年代やフォーライフも重すぎる。そういう人たちと話をするのが面倒くさくなっている。そういう将来を見据えた歌だった。
M4 この指とまれ 吉田拓郎

マイフェイバリット

 今日はエルビス・プレスリー。
 「恋の大穴」が一番好きだった。ハウンド・ドックとか、ロックンロールをアマ中時代に よくやっていた。しかしその反面でこういうのも…‥‥
M5 ラブ・ミー・テンダー エルビス・プレスリー
耳元で歌うバラードがたまらない
M6 好きにならずにいられない エルビス・プレスリー
映画の「ブルーハワイ」で有名、その後のエルビスのステージのラストの定番だった。
M7 ブルー・ハワイ エルビス・プレスリー
 兵役にとられたこともあった。退役後、ベガスでステージに立つ時代、など三つの時代を生きた。のちに映画「ブルーハワイ」の共演者に「兵役中に自分を超えてゆくスターが登場するんじゃないかが不安だった」と語ったそうだ。人間エルピスは、神経質で心優しい人だった。
こういうバラードと同時に、シャウトする素晴らしさ
「恋の大穴」が一番好きだ。
すべてのはじまりはプレスリーだった。
M8 恋の大穴 エルビス・プレスリー

エンディング

M9 新しい空
 これが「新しい空」そんな大した曲でない。いかにも吉田拓郎がつくりそうな。この辺はいかにも鼻歌って感じで、小林君にもすまないけれど手抜きかな。
提供曲 映画 など募集。
吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆理科離れか。自分は、理科オンチだったので何も言えないが、映画「ドリーム」のNASA研究所の彼女たちのことを考えれば、やはりできるだけ裾野を広く、理科教育をしてゆくことがいかに大切かがわかる気がする。
☆提供曲投票は面白いね。
 DUOの「放課後」が2位とな。私も信念をもって「放課後」に投票した。そして同じ79年の小出正則の「新しい空」が3位とは、これまたすんばらしい。奇をてらったりしたワケじゃないですよ、御大。
 襟裳岬、我が良き友よ、やさしい悪魔とかは不動のスタンダードじゃないですか。そこまでいかなくとも、胸に疼く名曲がある。しかも、それらは世間からは消えかかっていて、リスナーの自分たちが忘れたら、本当に消えてしまう。いわゆる「崖っぷちのメロディー」なわけですよ。消えてしまうにはあまりに惜しい曲たち。こうして光があたる機会があるのであれば、その曲を是非、光の下へと思う心情からなのですよ。「放課後」も「新しい空」も心の底から真剣に投票したんだと思いますよ。
 それにしても、79年前後にドンピシャで青春時代を送った私と同世代のコアなファンの方がたくさんいるものと推察される。心強い。原田真二、小林倫博、小出正則は、フォーライフ新人の御三家と言われたものだ。「オホーツク」という名曲があった。お元気だろうか。ドラマは観ていなかったけれど、小出正則×吉田拓郎というのは、それなりに耳目を集めたよね。聴くと気分が高揚する。
☆そうなんだよ。アンドゥトロワの御大デモテープ忠実バージョンは、地味すぎるということで、後のアルバムに「アン・ドゥ・トロワpartⅡ」として収録されたんだけれど、こっちの方が圧倒的にいいね。確かに蘭ちゃんのボーカルがしっとりといい味を出しているんだよ。地味→却下→partⅡというのは悲しすぎる。いつも言うが、part2の方が最初に出来たのだ。メカ沢くんの弟βが先に出来たのと、アトムの兄さんのコバルトがアトムの後に出来たのと同じだ・・・ってわかんねーよ。
☆この「潮騒の詩」が、沢口靖子のデビュー曲なのだが、このあと朝ドラで人気が出て、再びレコードを出したとき、ワイドショーが「沢口靖子が歌手デビュー」と騒いでいて、私は大いに面白くなかった。いいメロディーなのに。問題は歌詞か歌唱にあるというのが持論だ。
☆風がバタバタ「吹いている」ではなくて「鳴っている」である。これで思い出すのは、東京ドーム。ステージがガーっと開いて、雰囲気が一変して、タテノリへとなだれ込んで行った転換点になったことだ。
☆「さよならだけ残して」の作詞の応募者が「春だったね」の作詞の田口叔子さんですよね。この人も謎の人だ。
☆中西康晴がショルダーキーボードで青山とバトルのカッコ良かったな。当たり前のように観ていたけれど、中西とエルトンがステージの両側にダブルキーボードで鎮座しているって、すげー贅沢なことだったんだよね。
☆私はエルビス世代ではないけれど、意識しない自分にも彼の影響は及んできていることを知る。今日の一連を聴いて、あらためて「英雄」を聴くと本当に切なくも力強い名作だといいたくなる。
☆星紀行今日の学び☆
「いかにも吉田拓郎が作りそうなメロディー、鼻歌、手抜き」と拓郎は言うが、そこにこそ宿る愛がある。

第68回 2018.8.19

 吉田拓郎です。ローマにトレビの泉という観光名所があって、後ろ向きになって噴水に硬貨を入れると願いが叶うといわれている。
 硬貨一枚だと、再びここに来られる、二枚だと大切な人と永遠に一緒にいられる、そして
三枚だと、…ここが面白いイタリア特有だ…恋人と別れたり、離婚できる(笑)。三枚投げた人が結構いたんじゃないか。
 そして投げ込まれた硬貨は年間一億円だそうだ。日本でもお賽銭をいれるところがあるけれど、一億円とは凄いな。

<リクエスト 荒木一郎の愛しのマックスという投書>
 ひねくれているので、荒木一郎は「空に星があるように」だろうと思う。ニッポン放送のMさんに、昔、大野真澄さんが「空に星があるように」を歌ったでしょうと言われた。そうだ、ガロを解散したボーカルこと大野真澄さんに、荒木一郎さんのこの曲のカバーを薦めたことがあった。アレンジもリンゴ・スターのカバーした「オンリー・ユー」みたいにするからとプロデュースをした。
 これが記憶としては、いいアレンジだったのに何で売れなかったのかと思っていた。今、聴いてみたら、これが良くなかった(笑)。「売れないわ、コレ」。だから「愛しのマックス」もかけないし、大野真澄の「空に星があるように」もかけない。 

<アルバム予約しました、デモ音源が気になるという投書>
 「Tからの贈り物」という三枚目のディスクがデモテープ集だ。今日、サンプル盤が来ている。ジャケットもいい。1曲目はあれで、15曲目はこうで…とある中で、今日は、8曲目に入っている曲をちょっとだけ聴かせてやるかな。コチョコチョくすぐる感じで(笑)

M1 永遠の嘘をついてくれ 吉田拓郎 デモ
 はい、ここまで!!こんな番組最高(笑)。わがまま言いたい放題、わがままというか気分がいい。
 ジャケットもいい。ライナーノーツも全曲書いたし、メッセージも書いた。楽しんでほしい。春を待つ手紙からマークⅡ’73まで、このディスク3は、いい。デモテープがまたよくできてるんだ。90年代だけでコレだよ。 コンピュータを使うという技術、ソフトの充実、逗子にいたころだったんだけどピークにあったとカミさんとも話した。打ち込みで曲をつくるコツを掴んで上達していた。それまでは、打ち込みが拙かったけれど、このあたりは、もう聴いていても打ち込みとは思えない。

 今週のテーマは、ヤキモチ。嫉妬。井上陽水に「ジェラシー」って歌があって好きだったけど。
16歳高校生 サッカー部が羨ましい。野球部には女子マネがいない。サッカー部にはかわいいマネージャーがいるので嫉妬した。
>そうだね。人気は運動部だね。写真部なんてダメだし、郵便友の会もダメ。演劇部にも顔を出したりしていたんだけれど、これもダメ。バスケットボールが人気だったね。一級上のバスケの先輩がもてて、同級生のKさんをものにしてしまった。Kさんは、ビブラホンを習っていて、一度友達二人のギターとセッションしようと彼女の家に行ったら、奥の部屋からバスケのその先輩が顔を出した。なんでKさんの家の奥の部屋から出てくるのか当時はわからなかった。今思うと、これは男と女の関係だった。

先週から火がついているね、オレ。勢いがあるね。少し落ち着こう。

31歳会社員女性 10代20代の女性が羨ましい。最近は、コンパの反応も鈍いし誘いも減った。結局、男は若い女性が好き。
40歳主婦 夫婦仲いい人に嫉妬する。
>夫婦は仲良く。いいことあるから、笑顔でよく話すこと。
54歳主婦 昔演劇の舞台に立っていた。いまだに現役の同世代の女優には嫉妬してしまう。
>うちの奥さんも家の中でキラキラしています。
65歳男 カミさんに嫉妬する。定年以来ヒマだが、妻は近所に知り合いが多くて忙しい。
 吉田拓郎は何にジェラシーを感じるか。
 若い頃、知り合いの仲立ちで井上陽水に初めて逢った。原宿ペニーレインだった。陽水VS拓郎といわれて仲良くないイメージがあった。お酒飲めない陽水に対して、僕は、お酒を呑むとすぐ喧嘩したり、虐めたくなったりする癖があった(笑)。陽水に、どっちが演歌を大きな声で歌えるか競うことを挑んだ。陽水は「アンコツ爆は恋の花」を大きな声で歌ったけれど、その陽水の声がデカイのなんの。顔も体も頭も大きい、特に髪型はカーリーで松ぼっくりのようデカイ頭だった。それがもの凄い大きな声で歌うので、私は負けたと思った。競う僕も僕なら歌う陽水も陽水だ。そんな陽水にヤキモチを焼いたことがあった。

 オフコース。小田と鈴木と二人で演っているとき、三人の時もあったけれど、人気がなかった。そんなとき、僕のパックでよくオフコースをかけていた。そういえば大野真澄のいたガロの学生街の喫茶店もパックで日がついたような気がしている。
 で、オフコースがバンド解散して、小田、鈴木、松尾、清水、大間のロックバンドの編成を替えてから大ヒットした。武道館10日間公演の時だったか、観に行ったら女子でいっぱい。うわぁー女だらけだ。当時の吉田拓郎は7:3か6:4で男が多かった。入れ替えたい。 2000人くらいファンをくれないかと思った。嫉妬していたね。
 小田和正と井上陽水にヤキモチを焼いていた吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

リクエストたくさん来ている。聴きたい曲もあれば、なんでこんなの好きなのというのもある。
<公開放送やってください、グッドナイトベイビーをリクエストという投書>
この曲は、高音のボーカルで、R&B ソウルの世界。この番組の主題歌であるフォートップスとかとも通じる。
M2 グッドナイトベイビー ザ・キングトーンズ
■CM

 人々は、ステージの僕たちを観てイメージを作り上げてゆく。いろんなイメージが
僕に対してもあるのを知っている。しかし、明らかに作られたもので。本当の自分とは違うものだ。いわゆる吉田拓郎というイメージにはウンザリで、いつまでも吉田拓郎をやっていりゃいいのか、吉田拓郎を辞めたいと思っていた。しかし、最近年齢とともに、もうどうでもいいやと思うようになった(笑)。
<小田和正さんとホテルの最上階のレストランで夜景を見ながらワインにフランス料理 淡々と知的な会話を楽しみたいという投書>
 そういうイメージかな。小田は良く知っているけど男くさいヤツだよ。今だったら俺もあまりお酒飲まないのでつきあえるけど、あいつはビール一杯で顔が真っ赤になるし、10分間話しているとウンザリ、おもしろくもなんともない(笑)

 でも小田のイメージはそうなんだよね。では、吉田拓郎とお酒を飲むとしたら何がいいでしょうか。
<From T自分なりのリストを作って頼みにしているという投書>
 絶対あたりません。この選曲は思いつかない。びっくりするような曲。思い出深い曲、愛している曲。今、手元にあるんですよーだ(笑)

<ラジオは、いつも楽しそう、いつまでも続けてほしいです、という投書>
 好調です。どうやら東京一か所になりそうなので、イマジンスタジオで公開放送とかのプランを考えたりしていたけれど、今日ニッポン放送から「吉田拓郎で公開イベントライブのお願い」という依頼状が来た。老若男女に人気のこのラジオの公開収録をお願いします。
 スペシャルイベントということで吉田拓郎ほか出演者、場所は・・・言えないな。僕もこうしたらいいんじゃないかとリクエストや提案をしているところ。東京がどうやら一本だから、大変なことだね。何が言いたいかわからない。

<8.16の誕生日にアホな主人からもう誕生日のプレゼントはいらないだろ言われたという投書>
 女心がわからないご主人だね。さっきも言ったように夫婦は仲良く。こないだも奥さんから日傘を買いたいけれどどう思うと聞かれて、いいねと言った。日傘雨傘兼用ということで、値段を見たら2000円か。と思ったら実際には2万円。え、2万? プレゼントしないのをけしからんとか言っているけれど、え?とか言ってる、そういう男もどうか。大変なんだよ。よく夫婦で会話して。そうしないと2万円の日傘を買ってこられてしまうから。

今週のベストテイク

 先日メールをくれたんだけど、今メールをするのって、小田和正、中村雅俊、井上陽水、奥田民生かな、あとは武部とかミュージシャン。
 中村雅俊は、昔、「俺たちの勲章」のときに、レコーディングで会ったのが初めてだった。初々しくて、ぶっきらぼうな若者だった。一時期、吉田拓郎は六本木を下駄を履いて歩いているという噂がたったけれども、下駄なんか履いていないよ。雅俊はゲタをはいている感じだった。
 そのレコーディングの時、今の奥様と恋に落ちていた。後日、テレビの旅番組で、四国や 広島を回った。懐かしいねというと、僕には宝物でしたと言っていた。拓郎さんは、僕たち夫婦の愛のキューピットですとも言っていた。
 実は俺とカミさんのキューピットも中村雅俊なんだよ。音響スタジオで仕事していたところ、雅俊から電話があって、森下愛子さんとかと飲んでいるから来ませんかと。僕は、作業を放ったらかして、飲みに行った。朝まで飲んだと思う。
 そこにやはり出演している女優さんもいて、とてもセクシーな宮下順子さんという女優さんで、かなり酔っぱらっていて「どうしてココには吉田拓郎しかいないの?アタシは井上陽水に逢いたいのよ」と、しつこく迫ってくる。「すみませんね、吉田拓郎で」ということで(笑)。 
 ともかく雅俊が恋のキューピット。その時、責められ続けたときの吉田拓郎の気持ち。井上陽水に対するジェラシーのようなものがあった。
M3 いつか街で会ったなら 中村雅俊

今週のマイ・フェイバリットソング

 ジミ・ヘンドリックス。彼の不世出のギターの登場によってロックギターの世界かわった。みんなが打ちのめされた。短い人生だったけれど凄いギタリストだった。イーのシャープナイン(E7#9th) 5フレで・・・(実演)
この不協和音にディストーションを効かせるとすごい気持ちいい。ジャスの世界ではあったらしいが。
 彼はボーカリストとしても素晴らしい。ディランの名曲のカバーを聴いてみたい。
M4 見張り塔からずっと ボブ・ディラン
M5 見張り塔からずっと ジミ・ヘンドリックス
 これもチャートインしたりして認められたスーパーボーカリストでもあった。亡くなる前の晩に、ロンドンのクラブに飛び入りして、そこのバンドで一緒に即興で演奏して、その後、ガールフレンドと部屋に帰って、寝付かれないということで睡眠薬を服用し、翌朝もう意識がなかった。27歳。
 世界にとっての大きな損失だった。世界を変えたイーのシャープナインス(E7#9th)
M6 パープル・ヘイズ ジミ・ヘンドリックス

エンディング

 提供曲。いろいろ来ている。僕は 神田広美「ドンファン」とマッチに提供した「ああグッと」が好き。アルバムの中の曲で、KinkiKidsに提供した「危険な間系」も忘れないで欲しい。南沙織「黒い瞳」とか、忘れ去られている。「いつか街で会ったなら」も結構来ていた。
 吉田拓郎と飲むんだったら募集。
 居酒屋でもつ鍋とかダメだよ。もつ系は苦手だ。イタリア料理がいいな。
 お相手は吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆確かに、語り口に火がついている。勢いがある。行間に絶好調が詰まっている感じだ。おそらくはアルバム発売が迫り、コンサートツアーに、公開イベントにと企画が具体化しつつあるその昂揚感みたいなものが溢れているのではないか。こっちも期待が膨らんでしまう。
☆でも東京は本当に一本だけなのか。そのために公開放送ということだが、東京公演に行けなくて、公開放送のライブで救われる人の人数というのは超絶少ないと見て間違いない。やっぱり渋谷公会堂でも武道館でもいい、とにかく東京公演の増設を願いたい。
☆荒木一郎。「愛しのマックス」を飛ばすのは、気の毒だが、御大のキャラに免じてやむを得ないとしよう。で、大野真澄さんの「空に星があるように」をかけないのは・・・かなり、どうかと思うが仕方ないとしても、荒木一郎さんの本人歌唱まで飛ばしでしまうのはどうなんだ(笑)。荒木一郎さんの「空に星があるように」は御大おっしゃるとおり名曲だ。それに荒木一郎さんは、73年の例の事件の時、世間とマスコミが御大総叩きの中で、御大支持の論陣を張ってくださった偉人だ。いいのか。
 荒木一郎といえば岸本加世子の「北風よ」、桃井かおりのドラマ「ちょっとマイウェイ」の主題歌「夜明けのマイウェイ」、このあたりの荒木さんの本人歌唱もシビれる。
☆御大の提供曲つながりでいえば、大野真澄「ダンディー」もいい曲だ。でもこれは崖メロ探検隊(正式名称「崖っぷちのメロディーの探索と保存のための探検隊」)の隊長候補だったあの人が投票してくれるに違いない。ちなみに現在、構成員は、副隊長兼書記の私一人で、隊長と隊員を募集している(爆)。
☆というわけでタイムリーにセンキチじいさん=中村雅俊登場だ。お互いのキューピットか。宮下順子さんの話には笑った、笑った。宮下順子さん、少年時代、団地には宮下順子さんと白川和子さんが住んでいるものと信じていた。懐かしい。どう懐かしいかは(略)
☆グッドナイトベイビーは子どもの頃家にシングル盤があった。あの不可思議な高音のボーカルと曲の展開が面白くて、わけがわからんままに子どもながらによく聴いたものだ。だから超絶懐かしかった。あれが、R&Bにつながっていたというのは、なんか嬉しい。甲斐よしひろもカバーしてたよね。
☆星紀行 今日の学び☆
次のライブでは ステージに背を向けてコインを投げよう
コインは絶対2枚まで(厳守)

第67回 2018.8.12

 こんばんは吉田拓郎です。コンサート企画中です。だいたいの本数が決まって東京近郊で泊りがけのところは行けない。
 ところで広島フォーク村が何周年ということでメッセージを頼まれた。でも想い出は、そんなにだいそれたものは無く、当時は女の子の事しか考えていなかったというメッセージを送った((笑)) それが本音だ。僕のギター教室は、男子の弟子は少しいたけれど、あとは女子高生だったし、そういうことばっか考えていた。

 吉田拓郎ギター教室、M(的場)ギター教室、I(伊藤)ギター教室と三派があって、それらが統合して広島フォーク村ができた。他の教室は、フォークの理論とかを教えていたが、僕は、はなからフォークなんてどうでもよくて、こうやって、ピッキングを手取り足取り、教えてあげて、絶好の機会だった(笑)こうして吉田拓郎の人間像に触れたい人が集まっていた((笑))
 コンサートの広島公演を待ってますと言われたが、「泊りがけはいけません」とつれない返事をした。

 昔、70年代初期、一日のうち都内をかけもちで出演していたことがあった。4、5本掛け持ちしていたこともある。たくさんの歌手が出るので出演時間は、10分くらいだったからそれもできた。吉田拓郎という客が集まるので重宝がられて、例えば神田共立講堂のあとは、目黒公会堂というようにかけもちをしていた。とある日「吉田拓郎の出ないコンサート」と銘打ったコンサートもあって、チケットがバカ売れしたらしい(笑)
 あまりにたくさん吉田拓郎が出ていたんで、吉田拓郎を観ない日を作ろうという企画。吉田拓郎が嫌だった人もいたのだ。

 ま、コンサートツアーは、7,8,9本のどれかだよ。北は、あのへん、南はあのへん、東京は一回。

 企画として
<好きな歌謡曲はルームライト、大人のオンナという感じ、タクシーに彼女の家を説明できるくらい親しいのに根性のない男という投書>
 細かいね。ロマンチックだね。ダメな男か。そこまで考えたことなかった。  
 これ難しい歌なんだよ(歌う)

 先週は事情がありコーナが飛んだ。今週は歌わなきゃならない事情がある。ところで吉田拓郎が他人に作った提供曲の特集をしたい。売れなかったかどうか関係なくリクエスト募集。ルームライトも売れそうになったとたん捕まってしまった。なんという人生だ。

 提供曲のベスト5をやってみたい。個人的に好きな曲は、小柳ルミ子の赤い燈台♪かもめ群がる防波堤の先には、あしながふとっちょの赤燈台、…今、歌ひどかったね。そういうヒットしなかった曲、例えば森進一のブームと思われた夜行列車とか。リクエスト募集する。

 夏の甲子園が真っ盛りだが、あなたにとってのスポーツヒーロー。
10代女 羽生結弦
40代会社員 羽生結弦 不屈の精神が魅力。名言が多い。
「努力は嘘をつくでも無駄にはならない」
>なるほど
「壁の向こうにはまた壁がある」
>そうだね ヒーローだね
10代男 池井理香子 同じ高校生とは信じられない
>渡辺香生子が かわいかった
20代男 大谷翔平 笑顔
40代男  松井秀喜
>最初から大人のようだったね
サッカーは、ガンバの宮本監督 宮本の立居振舞が気になる
50代男 アン・シネ ゴルフ
>イボンミそんなにいいとは思わなかった
>塩谷育代とか、ウンと思った、樋口久子は思ったけど岡本綾子はなかった
60代女 ハルクホーガン
60代男 中山律子
>古いな
女子ゴルファーと言うと樋口久子を想い出してしまう吉田拓郎のラジオでナイト
■タイトル

 コンサートツアー全盛の頃、80年代に極悪バンドでやっているころ。僕等は悪ガキバンドと言っていた。ギター青山徹、ドラム島村英二、キーボード 中西康晴、エルトン永田、ベース武部秀明。コンサートの打ち上げが凄いので有名だった。あそこだけはやめようというくらい九州のBEAの代表と一週間バーめぐりをした。コンサートで、博多、熊本、大分最後はボークラフトで。別れるとき「もっと遊びたかった」と言っていた。泣いていた。あんなイベンター初めて(笑)。
 青山徹は、当時売れっ子で、いろんな曲のイントロを弾いてくれということでお呼びがかかった。その青山が打ち上げで必ず歌う歌があった。
<大利根無情がかかったが、花山大吉の主題歌 北島三郎の「浪人まかりとおる」をリクエストするという投書 >
 かけません。同じ北島三郎の唄で、青山が歌っていた「ギター仁義」というのがある。
 青山徹の人生にぴったり。島ちゃんやエルトンと聴きながらジーンとくる。抜群。
M1 ギター仁義 北島三郎
 思い出すなぁ、青山徹。ipodに入れよう。
■CM明け

<若者と年寄りは、体臭が違う>
 僕は昔、脇汗が良く出て、大学か高校かBAN for menを塗っていた。「おめー、くせーな」からまれたことあった。
 安井かずみと六本木で、あんたたちはフォークは汚くて嫌いでも、髪のにおいを褒められた。シャンプーはウエラを使っていた。「何のシャンプー使ってんの?」とZUZUが、ほめてくれた。安井かずみに教えたのはそのくらい。

<おっちょこちょい。ポイントカードとsuicaや免許証を間違えてしまうという投書>
 先日ハイクアウトの社長からsuicaをプレゼントされた。使い方がわかんないでいたら、From Tのリミックスの時、清涼飲料水の飲み物を買いたい時、買い方を教えて貰った。そんなに簡単なの? 最近あちこち病院によくいくのでタクシーに乗るのだか、suicaでお願いと言えない。「スイカでお願いします」言えないで現金で支払ってしまう。
<フロムT 楽しみという投書>
 そういえば、先週のにっぽん放送の上の人とミーティングしたというその人が今来ている「編集できないよ。先週言っちゃったからね」(笑)あなたといろいろ話したこと言っちゃったよ。
一曲目は♪僕を忘れたころに…「春だったね」じゃないよ♪追いかけましたあなたの姿だけ。似てるね。同じ春だし。
 爆弾発言 最後の曲は、(ギター弾き語る)マークⅡのライブ73バージョン
 岡沢章のベースと高中ギターの凄いかけあい。これが最後の曲。どうだ。この話をするとき、自分でも楽しそうだね。速く届けたいな。発売日を速めて20日あたりでどうだ

ベストテイク

 2014年アルバム「AGAIN」の「僕の大好きな場所」。もともとは高木ブーさんの依頼で作った。篠原ともえの詞。いろいろ字数とか詞のサイズがあってなかったので、そこはアドバイスしてやり直した。
 ハワイに番組(LOVE2)で初めてロケに行こうと僕が提案した。それまで、僕とkinkiや篠原との間に壁があった。まだ彼らは子供だったし、なんかもうひとつ打ち解けない中でのハワイロケだった。この初めてのハワイでスタッフ全員がひとつになれて、これでこの番組がうまくいくなと思った。
 白い貴婦人といわれるモアナサーフライダーホテルのバニヤンバー。その前の砂浜の波打ち際で観ながら「幸せだよな」という気持ちを語り合った。剛も光一もシノハラもそういう気持ちで、そこで初めてキンキと篠原はひとつになったなと思えた。そこから僕等は家族のような関係、信頼しあい、愛し合い、敬いあい互いを尊重する関係になった。
 その波打ち際でのわずか30分だけれど、そのときの思い出を篠原は詞にしたんだと思う。
M2 僕の大好きな場所 吉田拓郎

マイフェイバリット

 今週は渋いよ。ハッピーな感じのグレンミラーオーケストラ。「イン・ザ・ムード」
 グレンミラー物語という映画もあったね。ジェームス・スチュアートがグレンミラーを好演した心温まる映画だった。グレンミラーはいわゆるジュークボックス全盛期によくチャートでNo.1を獲得した。ムーンライトセレナーデとか茶色の小瓶とか聴けばきっとわかると思う。
 スイングジャズというジャンルに分類される。カウントベーシー・オーケストラ ベニー・グッドマン・オーケストラとかデュークエリントン・オーケストラとかいろいろあった。
 映画は、慰問に演奏に行ったときに事故に遭う悲しい結末だったが、心のあたたまる映画だった。インザムードを聴くとウキウキしてくる。
 僕は子供の頃から管楽器の音が好きだった。ペレスプラード楽団のマンボを観に行っていた。よくチケット取れたな、子供だったのに。ああいうサウンドが好きだったので、ライブ73での管楽器、そして、後の瀬尾とのビックバンドのサウンドで歌うと夢心地になる。
M3 イン・ザ・ムード グレンミラー・オーケストラ

エンディング

吉田拓郎 提供曲 お故郷じまん あなたのスポーツヒーロー&ヒロイン お酒を呑みたい有名人
吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆「あしながふとっちょ」って、どういう燈台なんだよぉ。ラジオの前で発せられた叫び声があまた夜空にこだましたに違いない。こだまさせながら、さて提供曲をたった一曲だけ選ぶとすると、どうしたものだろうか。たくさんの人が頭を抱えたに違いない。
☆ 青山徹の歌う「ギター仁義」にジーンとして聴き入る拓郎、エルトン、島ちゃんたち。ああ、いいなぁバンドって、とあらためて思った。このエピソードはもちろん知らなかったが、でもそういうエッセンスは、あのバンドの音から溢れ出していた。だからいつまでも心をとらえて離さないのだ。
☆ モアナサーフライダーの波うちぎわの30分の話は、今日一番の胸にしみる空の輝き。
その情景が浮かぶかのようだ。
 その当時、吉田拓郎は、とうに50歳を超えていたし、言うまでもなく功成り名を遂げた超絶スーパースターである。10代の子供らと、波打ち際で、しみじみと何かを思い、それを共有し、真摯に心を通わせる。そんなにたやすいことではない。そしてそのことを70歳を超えた今も大切に心に灯し続けている。世間で言う「ピュアな心」とか「少年の心」とかそんな薄っぺらな表現では言いあらわせないくらいの御大の魅力の一端がそこにある。
 50歳をとうにすぎ功も名も無い自分でも、いや、だからこそ、身に沁みて御大の柔らかな凄さみたいなものがわかる気がする。
☆ ついに最初の曲と最後の曲を公開してしまう。映画でいえば、出だしとラストをバラしてしまうようなものではないか(爆)。ラ・ラ・ランドの話もストーリー全開だったし、吉田拓郎に「ネタバレ」の文字はない。あったとしても限りなく透明に近い。
☆ コンサートツアー、7か所か8か所か9か所。こういう時は、8か所ではないかと思う。
☆ 昔のことに行きつ戻りつしスピリットのありかを確認しながら着実に前に進んでいる。いろんなことが先に進んでいる気がする。そんないい感じの放送だった。
☆星紀行の今日の学び
 グレンミラーのイン・ザ・ムードは、確かにウキウキする。まるでビッグバンドの「虹の魚」みたいだ。逆か。いや、それでいいのだ。

第66回 2018.8.5

 吉田拓郎です。今週はスペシャルウィーク。ラテ欄は既に書かれている。すごい話をしようとしているが、この収録の様子を聴いてラテ欄を書き替えたら許さない(笑)。

 先週、50歳のハワイの話をしたらたくさんメール、写真、が送られてきた。みんな元気そうで良かった。ハレクラニのディナーのメニューのコピーまである。フィレミニヨンのビーフ、ロブスター、ピノノワールのワイン。
 ウクレレをもってベストを着ている写真。ダイヤモンド・ヘッドの見えるハレクラニのラナイでの合同写真。みんなも若いけど僕も若い(笑)。50歳だったんだから、あー懐かしい若かった。観ていると泣けてくる。
<新婚旅行だった二人には、一生の宝物という。長女にカハラとなづけたが来年大学卒業で、あの時のファンともいまだに仲良く、毎年4月にバースディを祝うという仲良し、ウクレレはどうなっているか投書>
 カハラモールを歩いていたら、当時はひざたけのショートパンツが流行していたのに、やけに短いボルグみたいな短パンを穿いたカップルがいたので、カハラモールで短すぎると注意したら、これからすぐ買いますと言っていたのを覚えている。  

 1000組の中から20組かな最初に昼食会をカハラヒルトンホテルでやって、その後4月5日のハレクラニで貸し切りパーティをした。カハラちゃんいい名前だ。
 そのみんなで回したウクレレがどうなっているかこっちが知りたい。
<ビーチとプール、黄昏時に始まる素敵な企画、ワイン、フラダンス、鯨との遭遇、拓郎さんのガイド、ゆったりした時間、そしてウクレレは行方不明だという投書>
 ははは(笑) 行方不明か。誰かとっちゃったかな。

<夫婦での忘れられない思い出、義母様と同じ年で亡くなった、同居の母がランチバイキングで(奥様の)義母様とお話したことを忘れません、会社も大変だが頑張っている、中学の時からの人生の師の拓郎さん、いい仲間と知り合えたことにも感謝、という投書>
 義母はよく話す、気さくな人だったからね。

<まだ気にしてもらったんですね、孫ふたり、仲間と今も交流していますという投書>
 気にしていたよ。僕のことを言うと、50歳である決心のもとに行ったハワイだった。後にフォーライフやめたりすることにつながる。東京から行った人間も、僕が敢えてチョイスした地方のイベンターがメイン。
 新しい始まりがハワイだった。それまでの友人たちとの関係を断ち切ってしまおう、生まれ変わろう、考えをシンプルにしようと考えた。なので想い出深い。それ以来22年間会っていない友人もたくさんいる。
 フォーライフという夢のチームとも訣別すねことになる。いろんなお付き合いお断りしすることになる。だから
 交流している最近の写真送ってくれたけど、まだみんな写真観ると若いね。当時いくつだったんだろう。その時妊娠していたという娘さんも映っている。今度のコンサートに娘さんだけは来るように、君たち夫婦は来なくていいから(笑)

 ハワイといえば、今日、ニッポン放送の偉い人と打ち合わせ。爆弾発言をするといったが、「好調なので、いまひとつ上のステップで、番組としての企画。リスナーを呼んでコンサートとか座談会…座談会してどうするんだ、相撲大会とか、一人10万円でイマジンスタジオに呼んで金儲けしようかとか(笑)、今度のコンサートは、東京一本だけなのでここに呼ぼうかとか。言ってはいかんのかな。

<もっと寡黙な人だったと思うが、そんなキャラでしたっけという投書>
 がっくり。寡黙と思っていたのか。ライブの会場ではオーディエンスいると音楽に集中してしまう。バンドと一体化してしまうので寡黙かもしれない
 ラジオでは黙っているのもなんだなということで喋ってしまう。サッカーの解説の木村さんみたいにんんんん…といってるだけなのもどうか思うので、マイクの前に座るとあることないこと喋ってしまう吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 この番組のキー局は8局だ。北海道、仙台、長野、山梨。富山、福井、愛媛、各地の自慢を聴いてみた。
北海道STB放送 50代 ジンギスカン 国産
>平凡だな  コンサートツアーでよく食べた おいしいね 魚もうまい
すすきの男たちが繰り出すのは昔から。本州の男は北海道の女性に夢中になる。
仙台東北放送 主婦。都会なのに緑多い。厚い牛タン。
>よく行ったが、綺麗な街だ。焼肉とか冷麺とかが有名で不思議。
長野信越放送。避暑地たくさんある。
>軽井沢よく合宿したね。原田真二、手塚さとみ、杉田二郎。たいがい松本隆と一緒で、コテージのあるホテルで。ある日、蕎麦でも食いに行こうといわれても信州そばの店に行って、鴨南蛮うどんを頼んで松本隆が驚いた。信州蕎麦って知らなかったし、うどんの方が好きだったんだもん。
山梨放送 勝沼ワイナリーとか冷やしほうとう。
>いいね。国産ワインもおいしい。カベルネソービニオン、ソービニオンブランとかもできるのかな。
富山北日本放送 白エビとほたるイカと岩ガキ
>苦手なんだよね、牡蠣は。フライが限界 生はダメ あのムニュって感じがダメ
黒部峡谷トロッコ列車が有名と書いてある。
福井放送 幸福度一位になっている。恐竜博物館。
>恐竜には関心がない。
京都放送 自慢は舞子さんの「どすえ」世界遺産  海外旅行者も多い
>中西康晴の奥さんが、京都の舞妓さんの関係でいらっしゃったので、祇園になんどか足を運んだ。舞妓さんの背中の首筋が真っ白。その白いとこをペロって舐めた。何しに行ってるんだ、バカだった(笑)
 盆地で夏暑い。京都会館が懐かしい。エレックの頃だったかな。幕が上がったところで、モニターが一緒に引っかかって持ち上がってしまったことがあった。ああ危ないって(笑)
愛媛南海放送 やはり温泉。サメの切り身を酢味噌で食べる ふかの湯ざらし 鯛そうめん…とか。 
>コンサートでよく行った。四国一周するのに便が良くなくて、バスで移動した。峠の釜めしがあって、そこにいるサンショウウオに挨拶していた。なじみになっていたんだ。

 歌謡曲のリクエスト。よく聴いたな。これは、かけざるを得ない
<暑いですね。歌謡リクエスト小さなスナックという投書>
M1 小さなスナック パープルシャドウズ

■CM明け
  <「わが青春のアイドル」という特集で、ビートルズ、かぐや姫をおさえたという投書>
20位だったらしい。
 1位 西城秀樹 2位 沢田研二 3位郷ひろみ4位  田原俊彦 5位SMAP6位チェッカーズ7位近藤真彦… 17位にKinkikids 19位に森田健作で 20位に吉田拓郎。森田健作には勝てなかった。残念、森田健作に勝てなかったか。県知事だもんね。でもキンキとそうかわらないな(笑)「なんで拓郎はんと一緒なんですか」と怒るだろうな。30位がオフコース。そう考えると吉田拓郎という存在が何だったのかがわかるでしょ。 
 アランドロンと言ってのもわかるでしょ。それは勘違い違い。たけど言い過ぎた。ジェームスディーンにする。
<よもやま話大好きですという投書>
 サッカーは、イニエスタやトーレスに観入ってしまう。ガンバの宮本監督。このウェア黒のポロシャツにグレーのパンツ。すぐにネットを探した。

<楽しみ 春だったね、マスターの独り言、一曲目は何でしょうという投書>
 「マスターの独り言」は入らない。「春だったね」は入っている。一曲目をばらそう。ラテ欄に書いたら怒るよ。
 ファンファーレ。
 「春を待つ手紙」(歌う)これが一曲目だ、この野郎。
 それでどうなんだ2曲目は…。
<コンサート企画 名古屋までゆくのなら大阪や神戸はどうかという投書>
 ディッセル神戸、ガンバ大阪というとイニエスタ対遠藤。関西に観に行かざるを得ない
ウチのヤツと話している。コンサートで行けないのに、サッカーで言ったらプロモーターの上田が怒るよ。いつも東京で僕の車に相乗りして帰るヤツ。大阪フェスティバルホールも綺麗になったのでと頼まれている。
   NHKとにかくサッカー放送やってくれよ。神戸とサガン鳥栖とガンバ大阪の宮本のファッションを意識している(笑)

<せんこう花火、作詞者はどんな方ですかという投書>
作詞者は僕もよく知らない。
   せんこう花火(全曲歌唱)
   いやあいいね。

ベストテイク

 夏が来ると思い出すのは75年のつま恋。日本初の夜通し歌うイベントだった。
ちょうどこの時期でしたね。とにかくオーディエンス主催も異常事態だった。ちょっと前にウッドストックがあったが、あれに影響を受けて、前代未聞何十万人も集まった。
とにかく翌日の朝まで歌うなんて前代未聞だし、とにかく、どうなるのか、行ってみなきゃわからん。
 僕もかぐや姫も、たくさんのミュージシャンもとにかく本音は怖がっていた
怖かった。何が起こるか、5、6万人の観客を観たこともなったし、歌ったこともなかった。みんな震えていた。
 当日のステージに向かう時、宿舎を出たときの地響きというか、歓声が背中に凍りついた。
こんだけの人が攻めてきたらどうしよう、ステージ裏で、出番を待つ30分間。トランザムの連中と怖いよねと言っていた。チトやんが一杯飲もうか?もう何かのチカラを借りたい
そんな感じだった。チトやんがバーボンをくれて小さいカップで貰ったが、とても呑み込めないで、すぐに吐いた。それくらい緊張の極致。足はすくむ 手は震える。
ステージで、ない勇気をふりしぼって「朝までやるよ  朝まで歌うよ」
なんかセンスないね、自分を奮い立たせるための雄たけびだった。
   後で映像を観て、出演者の南こうせつの顔がひきつっていて、笑ってないのにつくり笑顔をしていて、それがわかって大笑いした。
山本コータローのやつがシャツの脇の下が破れている。これもまた凄いつくり笑顔。
とにかく大パニック。落ち着いたのは最後のステージになってからかな。それまでは全然覚えていない。
M2 ああ青春(一瞬の夏) 吉田拓郎

エンディング

喋り過ぎて マイフェイバリットなし。
吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆活気付くRe:第一回のバースデイ・ハワイ。当時は、一緒に行ってくれるパートナーもいなかったし、そもそもおよそ自分には超絶無縁なことと応募すらしなかった。
 御大にとって年齢の節目だけではない、とても大きな転換点だったのだな。そう思うとつくづく、ああ行きたかったし、行かれた皆さんが羨ましい。
 参加者のメールで「気にかけていただいてたんですね」というのがあって笑ったが、こんなふうにファンにやわらかな気持ちを運ぶ吉田拓郎というのは、なかなか観られないかもしれない。「みんな元気でよかった」と繰り返す言葉に旧友の消息を尋ねるような温かさがあった。羨ましいという気持ちを超えて、なんか妙に嬉しい気持ちにもなる。
☆御大にとってあのハワイは一大決心の一端であったことが伺えたし、参加者の方もその思い出を大切にしながら、時を刻んでいることがわかった。仲間同士でいまも誕生日を過ごしているって、なんかとても素敵な時間の重ね方に心が洗われる。
 そうか、あの時にお子さんが生まれたりすると、もう22,3歳だったりするわけなんだね。普通に驚く。LOVE2が始まった年でしょ。こちとら、つい昨日のことのような気がする。着実に時を刻むものさしが身近にあるのとないのでは違うのかな。ともかく行かなかったこちとらにも妙な感慨が湧いてくる。
☆「From T」すまんが、ベストアルバムの選曲と曲順で何ヶ月も番組を引っ張りおって、という黒い気持ちが湧いてきたところだった。
 そこになんと

「春を待つ手紙」が一曲目。えっ一曲目なの? すげぇ。

 これだけでこのアルバムは名盤必至である。これだけで何もいらない。いやそれは嘘だが。でも「春を待つ手紙」が一曲目を飾るアルバムに出会えるとは思ってもみなかった。長生きはするものたと心底思った。 まぁ、選曲と曲順で、私なんかはイチコロだと身に沁みてわかった。
☆ベストテイクが底をついたのなら、毎回弾き語りでいいじゃないか。いい声だった。
☆星紀行の今日の学び
つま恋もハワイも神は第一回目に宿る。
前例がない不安に果敢に突っ込んで行った人々に女神は微笑む。

第65回 2018.7.29

 吉田拓郎です。20年以上前、ハワイのハレクラニホテルで50歳のバースデイパーティをした。たくさんのファンのカップル、50人くらいかな、一緒に楽しい時間を過ごした感激のパーティだった。
 あの夜の料理は、ホノルルのホテルとファックスでやりとりしてメニューからワインの銘柄、シャンパンに至るまで僕が決めた。あれから22年、あの時のカップルの人たちはどういう人生を送っているのだろうかと思う。
 彼ら彼女らは、お互い連絡をとりあって、ウクレレが日本中を回っているという話を聞いた。そんなことをふと思い出した。僕たち夫婦は元気だ。妻のお母さんは亡くなってしまった。あの時は楽しく参加していたが。でも僕たちは元気だ。本当はあちこち痛い重いで大変だ(笑)。助け合って一歩一歩だなと思っている。みなさん毎日どうしているんだろうな。

 さて、みなさんが一緒に呑んでみたい歌手、ミュージシャン、俳優さんを聞いてみた。
20代男 プールのバーで水着の広瀬すずとカクテルを飲みたい
 >不潔だわ(笑)
20代女 菅田将暉くんとオッケーな店で
 >人気があるね。吉田拓郎も26歳の頃そういう対象に一瞬なっていた時期があったと思う。夢か。
30代男 深キョンとバーベキュー
 >バーベキューって今でもやってんの? 深田さんはそういうイメージなのかな。
30代女 左に剛くん、右に光一くんでキンキの真ん中
 >キンキの二人は、話は弾まないよ。番組の後で、毎回焼肉によく行ったけれどゼンゼン話は弾まない(笑)
40代男 ローソクの灯りでテントの中で綾瀬はるかと小声で話しながら缶ビールを飲みたい。
 >缶ビールとはセコイな。なんで小声なんだ。
40代女 安室さんと本音で話しをしたい
 >キツイこと言われそうだぞ。
60代男 五月みどりさんと飲みたい。話きいてくれる
60代女 井上順
 >紳士で楽しい人。でもなんで順さんなんだ。
 吉田拓郎は、誰とも飲みたくない。飲みたい人はひとりもいない。酒飲んで楽しい歌手なんていないし、なんの興味もない。
 業界の人と飲みたくなんかない吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 歌謡曲は、良いリクエストが増えていて楽しみだ。
<西郷輝彦の「初恋によろしく」をリクエスト、星のフラメンコよりもこっちがいいという投書>
 今日はかけないよ。ははは。   
(♪いつでもいつでも君だけ~ワンコーラス歌う)
M1 いつでも君だけを 西郷輝彦

■CM明け
 おっちょこちょい。
<いかつい肩だと思ったらハンガー入れたままだったり、ゴルフ場で子どものパンツだったのでノーパンで帰ったり、「おじさんはくたくただマリちゃんに逢いたいよ」というメールをマリちゃんじゃない私にメールを書いてきたりする、おっちょこちょいおじさんという投書>

<拓郎さんと同じで泳げないけれど、ビーチリゾートでの出会いを求めているが、どうやって泳げもしないのにビーチでオーラだすか教えて欲しいという投書>
僕は、泳げないわけではない、25メートルくらいならノーブレスで泳げる。そういえば、最近の若者は、海に行きたがらないらしいね。
 そういうのは任せて。ハワイのプールで、さも泳ぎは飽きたみたいな顔をする。火照った身体を冷やしているかのように歩き回る。海では、波打ち際に立って  遥か沖を眺めて口笛を吹く(ビリーボーンオーケストラ「星をもとめて」)。そして軽やかにスキップしながら立ち去ってゆく。こういう吉田拓郎は参考になったかい。

 さて、映画ね。
<「シェフ 三ツ星フードトラック始めました」が気に入っているという投書>
もちろん観ましたよ。
「ラ・ラ・ランド」はいい映画だった。ミュージカルが苦手だという人もいるかもしれない。「シェルブールの雨傘」なんてずっと歌だもんね。
「ラ・ラ・ランド」はセリフと歌という感じだが、もう文句なしに素晴らしい。  演奏と歌とダンス。ジャズピアニストのライアン・ゴズリング、女優を目指すエマ・ストーン。やがて彼本来の志向とは違うバンドから誘われて多忙な日々を送るライアン・ゴズリング。エマ・ストーンは売れずに田舎に帰ってしまい、疎遠になって別れる。しかし、その後、ひょんなことからエマ・ストーンの女優の仕事が大成功し、やがて結婚して子どももできる。その後、エマストーンがたまたま立ち寄った場末のジャズバーで、ライアンがいて、初めて出会ったときの曲を弾いてくれる。彼は、かねてからのジャズ音楽に戻って店を開いていた。お互いのかつての日々のフラッシュバック。しかし、彼女は、無言のまま家路へ急ぐ。
 なんて素敵なんだ。映画ってなんてステキなんでしょう。クリントイーストウッド、きっと黒澤明もツボがある。映画っていいもんだな。

ベストテイク

 「ウィンブルドンの夢」。ワールドカップは燃えたね。終わってからもイニエスタ、トーレス、ヤットさんとサッカーに夢中だ。
 素晴らしいテクニックだったのは、優勝したフランスの19歳のエムバベ。彼には釘付けだった。6歳の頃から100年に一度の天才と言われていたらしい。ジャパンも面白い試合で、考えるところがある試合だった。
 テニスもウィンブルドン。ドイツのケルバーが優勝したね。シモナ・ハレブとかが早々に敗れてしまった。
 そしてジョコビッチの復活。ナダルとの準決勝は、歴史に残る。ジョコビッチには勝てないな。
 僕の夢、君の夢って、橋幸夫みたいだな。夢はオトナになってかなえられたのだろうか。あるいはまだ夢の途中の人、そして夢をあきらめた人いろいろいると思う。
 広島の頃は、ビートルズのようにバンドで世界に出て行けるのではないかと自信はあった。ビートルズになるんだと夢があった。その夢は、東京にナベプロに売り込みに行って消えた。その日、当日のうちに消えた(笑)
 この曲の音がリミックスされている。音が、古いバージョンと比べてみるといい。ということはわかるでしょ。
M2 ウィンブルドンの夢

マイフェイバリット

 男性のみなさんは、女性を好きになる時、どういうポイントがあるか。
 例えば、女優でいえばオードリー・ヘップバーン。痩せて、キュートでコケティッシュな感じ。それと、マリリン・モンローは、バーン、バーン、バーンという感じ。お尻を振りながら・・・・・・
 みなさんは、どちらでしょうか。オードリー・ヘップバーンかマリリン・モンローか。吉田拓郎はマリリン・モンローです(笑)

 ジャクリーン・ビセットが好きでした。「ディープ」とか、あと「スティーブ・マクイーン」とも共演したし、ジャクリーンケネディ・オナシスの役を演じたこともあった。
 そういう僕を許してください
 今日の曲は、「ムーンリバー」いい曲だね。「ティファニーで朝食を」。ヘンリー・マンシーニの素晴らしくムーディな演奏。ピンクパンサーとかグレートレースなどの映画音楽もそう。
 昔は、映画音楽がヒットしていた。「S盤アワー」とかもあったよね。
 1953年の映画「シェーン」の「遥かなる山の呼び声」。高倉健の映画だけれど、こっちがオリジナル。
M3 遥かなる山の呼び声   ビクターヤングオーケストラ
 映画音楽は心に残る。

 「黒澤を励ます100人の会」というのがあって、フォーライフの社長の頃に出たことがあった。淀川さんもいたりして。その時、黒澤さんに「なんで日本の映画音楽はチャートに出ないんだろう、音楽にお金をかけてほしい」と若気の至りで言ったことがあった。
 次は、戦場にかける橋。こういう映画音楽もヒットした。
M4 クワイ河マーチ
 皆さん身体にしみこむようにご存知でしょう。
 次は僕が主演している映画、アランドロン(笑)が素敵だった。スニーカーに素足でコットンパンツ、シャツを出して、なんてカッコイイんだと憧れた。「太陽がいっぱい」謎な女優マリー・ラフォレ。この映画以外では観ない。この曲を聴くとどうしても吉田拓郎の顔が浮かんでくる(笑)。どっかで勘違いしているな。
M5 太陽がいっぱい
 ということで、「ムーンリバー」。先週の「大利根無情」その前は「We are the world」そして「ムーンリバー」ということで(笑)。なんといったらいいのか、無節操(笑)
M6 ムーンリバー

エンディング

マイフェイバリットの予想がつかなくなった。幅が広がりすぎている。ベストテイクは、底をついている(笑)。アルバムの話になってしまうし。むつかしい立場にたっている。
恥ずかしいファッション、髪型。高校受験で一度だけ丸坊主にしたことがあったが、似合わなかった。一緒に呑めるんだったらどんな芸能人がいいか。
吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆今日は個人的なことだ。もともといつも個人的だけれど。特に他人様には超絶どうでもいい個人的なことだ。
 ちょうど母校の高校野球の地方予選の決勝戦があった。いわゆる野球強豪校ではない地味なフツーの公立高校だったので、降って湧いたような大騒ぎであった。ホントに僅かの時間だったが、私のように、普段は母校のことなんか顧みもしない薄情な卒業生たちも、準決勝あたりから、みな興奮し色めきたった。
 自分には、昔も今も、まったくの無縁だと思っていた「甲子園」が、急に目の前に迫ってきたのだった。新聞もテレビもネットも無名な母校の名前を連呼しておる。あらぁぁ人生ってこんなこともあるのね。
 決勝戦の試合は惜敗であった。うーむ、ここまで甲子園に近づきながら。みなが悶絶した。
 でも、選手たちは、逆転されても、チャンスに凡打でも、みんな笑顔だった。最初、笑ってんじゃねーよと思ったが、失策した選手を迎えるベンチもまた全員さわやかな笑顔だった。これは彼らの夢の宴なのかもしれない。真夏で、地獄の炎天下だけれど、そこだけ”春の風が吹いていたら”みたいな感じだった。
 そんな夜のベストテイクは偶然にも「ウィンブルドンの夢」だった。ワールドカップもウィンブルドンも、ああ、そして甲子園にも出たかったよね。ぴったしじゃないか。
 御大は言った。キミの夢、僕の夢、夢をあきらめた人、途中の人。そして夢なんか見ようともしなかったおじさんにも、真剣に夢を見る人の夢は、おこぼれのように降り注ぎ、音叉のように波及してくるものかもしれない。
 ちょうど、ハレクラニの御大50歳のパーティの素晴らしさはその現場にいらした方々でなくてはわからないものだろうけれど、その果実は、その場にいけなかった私たちにもいろんなかたちで届いてくるのと同じようなものだ。
 リミックスは、たぶんエルトン永田さんのピアノがクリアになり、御大のボーカルがくっきりと出て、ストリングスが、スタンドバイミーのように美しくフィーチャーされていたような気がする。違ったらごめんな。
 そんな「ウィンブルドンの夢」を聴きながら、今日残念な思いをした、すべての卒業生たちに、この曲を聞かせてやりたいと心の底から思った。そして選手たち・・・彼らが、おじさんになった時、この曲を聴いて欲しいと切に願った。

☆☆☆星紀行 今日の学び☆☆☆
    夢を見ている人を大切にしよう。少なくとも邪魔はしないようにしよう。

第64回 2018.7.22

 吉田拓郎です。大変な雨とか、いろんなことが起こっている。僕もゆかりの地なので思いを馳せて胸が痛む。ゆかりのあるところ、ないところ関係なく心からお見舞い申し上げます。広島の知りあいは、皆、何度か電話で連絡して安全の確認ができた。
 まったく予想外のことだけれどこれからは心しなくてはならない。もう昔のような、のどかな♪麦わら帽子はもう消えた~♪山は白銀、朝日を浴びて~という感じで四季を愛でていたような季節感はもうない。そういう気持ちというか覚悟を強く持つべきなのだと思う。地球全体がそういう時代だ。雨風を恐怖として認識しなくてはならない。
 ウチの人と話していたが、昔はベランダは広いほどいい、食事したり、いろいろできるし、と思っていたけれど、この頃は大量の雨が降ったら逆流して大変なことになるかもしれないと考えると「ベランダはいらないよね」という気にもなる。
 実は我が家はバスルームに一枚張りのガラスを境にセットしている。しかし、地震が着たら真っ先に割れそうなので、二枚張りのつっかえ棒付きに替えてもらった。あり得ないことが起きる地球環境。

 さて「From T」の発売日が日一日と近づいている。喋りたい気持ちを抑えている。先週ベストテイクでかけた「マスターの独り言」は入っていません(笑)。どうなのよ、言っちゃって。悩んだんだよ。結構頭が痛かったんだ。フォーライフの年数が長いので枚数が多くて選ぶのが大変だった。みなさんがどう思うかはわからないが。デモテープがいいね。自分で言うけれど、いいね~。楽しいアルバムになったな。曲順もひっくり返るように、えーここにこれが出てくるのか、といろいろ構成してある。

<新アルバムを遠足前の小学生のように嬉しそうに話す拓郎さん、ツアーね楽しみですという投書>
 今回は、名古屋に行きそうだな。90パーセントくらい確実。おいおい。しかしこれが黙っていられるか。それにしてもメンバーが忙しい。先日ハイクアウトとコンサートの打ち合わせをした。東京国際フォーラムは、今度はいつものように二回は取れない。一回だけだ、その代わり名古屋に行く。

 喋ってはいけないことを我慢できない。これから曲目、コンサートも相当前に白日の下に晒されるでしょう。

 夏の髪型、ファッション。長いスカートや僕の嫌いなガウチョが流行だけど、昔はサーファーみたいで「ヤッホー」というのがない。今考えると昔のファッションは恥ずかしい。

 30代男   パンクバンドに憧れて 鼻ピアス
 >いたね
 30代女  渋谷のカリスマ店員に憧れて ガングロ
 >いたわ  真っ黒なの
 40代男  ヤンキー漫画に刺激を請けて中学でパンチパーマ
 50代女  バブル時代で  ワンレン、ボディコン
 60代男  80年代  テクノカット

 僕は上京して 新宿厚生年金会館の小ホールで、広島フォーク村のコンサートをやった。その時、七部袖のグリーンのシャツにパンタロンだった。後輩のK君という、いつも僕のファッションに文句つけるサータレから「拓ちゃんどこで買うたとね 変じゃがね」と言われた。当時住んでいた新高円寺の5,6軒先の洋品店で吊るしてあったものだった。

 髪型、生まれて初めてカーリーをかけてみようと思った。思わなきゃ良かった。
行きつけの店で「パーマかけて、カーリーにして」とお願いした。くるくる巻かれて巻き終わった時の姿の無様なこと。自分でも笑ったね。石立鉄男さんをもっと短くしたみたいだった。カーリーにするには、相当髪の毛が長くないといけない、そうでなかったのでツルンと髪の毛が上がってしまった。コンサートがあって、帽子だか、ヘアバンドだかして歌った。まぁ、センスがなかったな、て、いつもつまづいている吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 歌謡曲のメールがたくさん来ている。こんな曲知らないというのもあって、ここで聴かせてもらうとイイものが多い。みなさんが愛している歌手の中で、びっくりしたのは、ちあきなおみのファンが多い。普通はリクエストが重なることはないんだけれど、34人いる。だからといって、ちあきなおみをかけるわけではないんだな(笑)。そこがこの番組のひねくれているところなんだ。
<平浩二のバスストップという投書>
 この人はスナックで歌っているのかな。三連の曲だな。知っている。
M1 バスストップ 平浩二

■CM明け
 今回のアルバセのデモテープは聴き応えがある。皆さん知らない曲が結構ある。人に作った曲で島倉千代子さんに作った「もみじ」が入っている。小田和正の関係で頼まれたと思う。これがいいんだ。島倉さんは可愛らしく歌っているけれど、僕のは男臭い。南沙織のも入っているし・・・詳しくはライナーノーツを読んでくれ。我慢できない。

<週末だけ寝室をともにするという投書>
 面白い。刺激的だね。ロマンチックかもしれない。
<30年ぶりの高校の同窓会、男はハゲとかいえるけど、女性にはうかつなことが言えないという投書>
 こういう事は拓郎さんに任せなさい。
「あ、キミ山田君」。何でセリフになるんだ。昔のドラマ「おはよう」で天地真理に「オトナになったおまえ」「あ、おにいちゃん」というシーンを何回も撮ったのが忘れられない。
「山田君、見違えたよ」というのはどうだい。

ベストテイク

 ずっと好きだったリズム。レゲエというのがある。
 ♪ひと晩立てば 政治家の首がすげ変わり(アジアの片隅で)
 レゲエとかスカのリズム、これがもっと日本に広がるかと思ったのに。祭りのお囃子とかとも共通するのに。もっともレゲエバンドは今もあるし、東京スカパラダイスオーケストラとかもある。大好きだ。
 サンプルとして、
M2 無人島で 吉田拓郎
 懐かしいね。ライブでやりたいな。高揚するね

 次はロスアンゼルスでレコーディングした時、ブッカー・Tのアレンジで、当時はレゲエと気付かなかったけれど
M3 いつか夜の雨が 吉田拓郎
 懐かしいね。歌いたくなってくる。ipodの気分。入れればよかったかな(笑)
 この指・・・じゃないこの曲もスカっぽい。次のライブでは是非歌いたい。もうわかるよね。
M4 この指とまれ 吉田拓郎

 こういうリズム感は日本てば定着しなかった。こういうノリで、ボブ・マーリィやスティービー・ワンダーやサードワールドでは総立ちになる。いいな。

 さて今日のメインは、意外と知らない人も多いか。ウチの奥さんもこの間聞いてたら「あら、知らなかった」と言っていた。これはテレビの主題歌にもなったんだ。レゲエ・スカで身体が自然に動いてくる。
 我ながら歌詞がいい。この詞はいいよ。
 ドラム島村英二、ベース松原秀樹、キーボード中西康晴、ギター徳武弘文
M5 純 吉田拓郎

マイフェイバリットソング

 We are the World。ボブ・マーリー、チャック・ベリー。ボブ・ディランと来て、今日はいきなり「大利根無情」だ。Ipodにも入っている。歌謡曲のフォルダの一曲目だ。1959年の年間第1位ということだが、当時は知らなかった。最近になってテレビの「日本の歌」みたいな番組で詞って好きになった。三波春夫のこのセリフ。セリフといえば加山雄三とかが有名だが、吉田拓郎にもハートブレイクマンションというのがあって、恥ずかしいねセリフは。
 この三波春夫のセリフが痺れるね。平手造酒って、漫画とかに出てきていて知っていたけれど架空の人だと思っていた。実際にいたんだね。
  お玉が池の北辰一刀流千葉周作道場の四天王といわれた剣客だけど、酒乱で破門され、胸を患って、博徒の笹川繫蔵の用心棒となる。大利根川原の決闘に馳せ参じようとするが、明心住職が「そんな身体で無茶してはいかん」と引き止める。
それに対して、「止めて下さるな妙心殿 落ちぶれ果てても平手は武士じゃ、男の散りぎわだけは知って居り申す。行かねばならぬ。」
   これを聴かないと毎晩眠れなくなってしまった。
 
M6 大利根無情 三波春夫

エンディング

 皆さんのメールとハガキのおかげで今回も一位だった。再来週はまたスペシャルウィークだ。プレッシャーになるので普通にやろうと言った。でも、fromTの情報が漏れるのではないかと言っている。
 ラテ欄に「普通にやります」と書け。書かなかったら裏切りものだ(笑)。
吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆久しぶりの放送だったが、その間に、私たちの生活の根元を揺るがすようなことがありすぎた。「東京の長く暑い夜」のとおり”地球はもうすぐ終わり”かもしれない。「心配して(知り合いに)何度も電話した」という御大。何度も電話する御大のまごころが救いのように感ずる。

☆髪型。カーリー。これは80年代というより78年のカーリー試作期の話と思われる。社長時代だったので髪が短く「つるん」と盛り上がっている。カーリーを戻して、十分長髪にしてから翌年79年春に「カーリー改良完成形(早口言葉みたいだ)」をお披露目することになる。

☆前回の放送でコンサートツアーが遠のいたのかと思ったら、かなり現実化しつつあるのね。良かった嬉しいよ。フォーラム2回がダメなら、武道館とかはダメなんだっけ。昼夜2回公演でもいいっすよ(爆)。それにしても名古屋か。いいぞ、いいぞ。「ふと気がつけば全国ツアー」を目指して欲しい。

☆今日の放送で一番嬉しかったのは「From T」 に「紅葉」の本人歌唱が入っているという情報だ。デモテープなれど快哉を叫びたい。どれだけあの曲が好きかはuramadoに書いたが、そんなのよりも本家本人のライナーノーツだ。

☆本人がライナーノーツを書く日が来るなんて思っても見なかった。uramado 「裏」にしといて良かった。本家の表と裏の対みたいじゃないか(爆)。おい。

☆レゲエ。いいよね。さらりと歌うだけで、「アジア」は血を沸騰させてくれる。なにげにバリバリなレゲエの「ハネムーンへ」をスルーした吉田拓郎。なんでだ。

☆「純」。だから前から名作だって、ずーっと言ってるでしょ御大。それに前回、ライブでやるとか言ってたんで、期待してたんだぜ。とにかく「純」は好きだぁぁぁぁ。お願いだから「どけぇ」は、語尾を上げて、シャウトして、蹴散らす感じでお願いします。

☆セリフは恥ずかしいとおっしゃるが「ハートブレイクマンション」。いいセリフだったじゃないか。「真夜中のタクシー」も名作である。とても恥ずかしかったのはライブでの『そんなことより運転手さん、前からキリンがぁぁぁぁ、今度はゾウがぁぁぁぁ』と絶叫していたときだけだ。

  ☆星紀行今日の学び
「止めて下さるな妙心殿。落ちぶれ果てても拙者はファンじゃ、
       行かねばならぬそこをどいて下され、行かねばならぬのだぁぁぁぁ」
 拓郎ファンとしての自分の人生を振り返ってみると、妙心殿がやたらたくさんいた気がする。みなさんはそうじゃないですか?

第63回 2018.7.8

 吉田拓郎です。世の中は、というか地球は、サッカーで盛り上がっている。ジャパンは惜しくもベスト16にとどまったけれど。それでも直前に監督交替があって新監督西野さんは時間のない中で頑張った。噂によると前監督との間では選手の不満が相当にあったという噂がある。そういう状況でのワールドカップは、いろんなことありました。例のポーランド戦の残り10分。ジャパンもポーランドもどちらも責めない、客はブーブー。この決断というのはなんでしょうね。いろいろ激論で騒いだけれど、決勝に進んだのでいいというということでしょうか。
 良い試合だった。乾、原口のゴールが素晴らしかった。今回のワールドカップは、とてもスリリングで楽しかった。前回のブラジル戦は、まったく面白くなかった。あの時のジャパンは前哨戦がすごく強かった。これはベスト8かと思ったけどがっかり。今回は、もしかしてもしかしてと思わせてくれた。選手たちは頑張ってくれた。
 試合には出られなかった東口、中村、遠藤 、大島。東口ゴールキーパーが気に入っている。個人的には彼が先発と思っていたが、出場できなくとも陰に日向にチームを応援しながら、黙々と練習していたという話を聞いて、涙が出そうになりました。 

 4年に一度だけど、4年後は、すげー歳とっちゃう。2年に一度にしてくれないか。待てないよ。

 さて、心に願っていたアルバム、夢のようなアルバムが実現して、マスタリングもジャケットも完成した。ジャケットは、かわいいイラストで、自宅でデモの雰囲気が出ている。
 自宅でのデモテープは、スタジオみたいなサウンドではないけれど、逆にそこがホットで、目を瞑るとそこでギター弾きながら、ピアノを弾きながら、そこで歌っている感じがある。エコーもかけてないし、目の前でライブで歌っている感じ。実にいいんですよ。自画自賛というよりホントにいいんだ。こんな企画が実現するとは思っても観なかった。これが手元に届くなんて。もともと70年代の通信販売の零細弱小レコード会社から始まった自分にとって、ひたすら音楽をやってきて、こういうアルバムができることがイベントだと思っている。実現できて夢のような気分でいる。
 ベスト盤ではない。僕の中でも、本意ではないベスト盤が出ているけど、自分で曲を選んだ覚えはない。ベスト盤ではないが、僕が常日頃愛してやまない曲たちだ。
 よく言っているように、みなさん、趣味趣向は違うから、この選曲には異論がある人がいると思う。でも音楽は好き嫌い。このアルバムでは僕の個人的な思いを通させてもらう。
 曲順・曲目は発売まで言わないことにした。しかし、エイベックスも、拓郎さんが喋ってしまうのはしかたないと言っている。俺の場合、黙ってられないんだよ(笑)

 「春だったね」は「ライブ73」ではなくて「元気です」のものがはいっている。もともと田口さんという人に書いた詞が、すっとんでいて面白いなと思って、これをディラン風にしてみたいなと思って、レコーディングの時に松任谷正隆に、口で♪トゥーントゥトゥトゥとフレーズで伝えて、弾いてもらった。そういう風景が心から消えない。だから(僕を忘れたころにぅぅぅ まどをたたいてぇ)。ディランを意識しているこの歌い方。この得たい方がここで確立された。自分でもそれでゆこうと思った
 毎週こうやっていると喋ってしまう。番組止めようかな。発売まで番組を中止しようと思っている吉田拓郎のラジオでナイト。

■タイトル
 黙っていられないから、エイベックスの人から全然意味ないじゃんと言われそうだ。

 先日、石川鷹彦と話をした。2、3年前に倒れた。いま彼は病気で不自由な生活を送っている。電話して、会話は難しいので僕が喋った。鷹彦、フラマン(フラットマンドリン)弾けよ、俺のギター弾いてくれよ」と言ったら、「おーおー たくろう」と笑ってくれた気がする。嬉しかったです。みんな元気にやってほしい。

<FromT予約した、ツアーが楽しみという投書>
 人の忙しさも、人の体調も知らないで(笑)。♪人の気もしらないでぇぇ。今作った歌。ツアーについて言えることは…言うんじゃないか(笑)
 日程等は、バンドのスケジュール。こいつらが忙しい。カースケとか。こいつらが一番の音楽の理解者だと思っている。リハも楽しいので彼らとやりたい。しかし、大変な人ばっかりでスケジュールがきつい。しかも会場が空いていない。オリンピック関係のイベントとかがあって、日程がむつかしい。何泊もホテルは好きじゃない。ごめんよ、パッと行きたい。今回は9か所くらい予定している。ほぼ全国ツアーだよ、はははは。
 主要6大都市。いま日程をもう少しなんとかならないか。2、3か月済ませたい。誰かみたいに半年とか1年もずるずるとできないよ。ごめんよ(笑)。

<拓郎さんと違って口下手で、女性をほめられない、今日のメイクは自然 どうせ厚化粧という投書>
 確かに達者かもしれない、あなたは、裏目に出たね。言葉が不自然なんだよ。日常の中で普段からメイクのことを口にしていないからだ。改まって褒めたりすると不自然。
「ああねいいね」(笑)「あ」いいね。「それ好きだな」…僕もダメかな(笑) 
 軽く独り言のように言うのはどうなんだ。難しいね。とにかく、ほったらかしはダメ。よくかかわって相手の変化を気にすること。
<定年後ビアガーデンが楽しみ、ミュージシャンが良く演奏していたことがあったが、拓郎さんも経験あれのですかという投書>
 僕もビアガーデン好きでした。バーボンの時代、ブランデーの時代いろいろあっけど、ビールの時代もあった。アマチュアの頃、広島の朝日会館の屋上で、ザバチェラーズで演奏した。僕はドラム で、ビアガーデンで演奏していると、店長から音が大きすぎると言われて電源を切られた。ドラムだけで歌っている状態になった。電気を切られたロックバンドほど情けないものはない。そこの出演料が1000円か2000円。終わってビール飲んで、ギャラが飛んでしまって、とぼとぼと歩いて帰ったものだ。情けない。

<宅配で「ごちそうさま」といった拓郎さんですが、自分も事務所を出かけるとき「いただきます」と言ってしまったという投書>
 またあった。一昨日、花屋さんが七夕なので小さなガラスのケースに入った竹の贈り物を届けてくれた。「ありがとうございます」といって紙切れを受け取った。それは、花の事を書いた説明書だった。しかし、宅急便でハンコを押す習慣があって、ついハンコ押そうとしている自分がいた。「印鑑いりません」「そうですか」といいながら、それでもハンコ押した。当然、花屋さんは、その紙をもっていかない(笑)。どうしてこういうことに。こういうおっちょこちょいのメールあったらください。

ベストテイク

 今週は 95年「Long time no see」の「マスターの独り言」。六本木のバーのマスターがモデル。ピアノが一大あって、千代の富士と何度かお会いしたことがある地下のバー。マスターがピアノを弾いてくれて、”ムーンリバー””夏の日の恋”をリクエストしていた。薄暗いバーで、客もいつも5、6人かな。千代の富士から相撲のチケット貰ったのかな。
 マスターは、50代で独身。人生経験観豊かな人で、愚痴を聴いてもらっていたこともあった。From Tのライナーノーツに書いたが、僕は詞を書く時に妄想を勝手にストーリーとして描く。子どものころから学校を休みがちだったけれど、・・・・ああダメだよ、拓郎さん喋っちゃ。
 このコーラス、♪悪くない、悪くない~の追っかけコーラスについても今度のライナーノーツに書いてある。だからここでは話せません。ひとりでやっているコーラスの秘密が書いてある。
M1 マスターの独り言 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 今週は、I-podにも入っている” We are the world”
 もともとは、イギリスでボブ・ゲルドフ、フィル・コリンズ、スティングがエチオピアの飢餓を救おうということで始めた。ハリー・ベラフォンテが、これをアメリカでもやろうということでたくさんのミュージシャンが集まった。
 前にも話したけれど、ボブ・ディランがスティービー・ワンダーに歌い方を教わったりしててる(笑)。個人的には、ブルース・スプリングスティーン、シンディ・ローパーとかが熱唱していて良かった。こういう凄い人が一堂に会して、本当にありえない、まさにエンターテイメントの底チカを感じる。レコーディングは、夜の10時から朝の8時まで続いたらしい。
 とあるカントリー・シンガーが、スティービー・ワンダーの発案で、スワヒリ語を歌うことになったところが、猛反対して帰っちゃったりしたこともあったらしい。最大のテーマは、プリンスとマイケル・ジャクソンと共演だった。この二人が、一緒に並ぶのか期待された。しかし、プリンスはドタキャンした。
 これは決してプリンスとマイケルの確執ではなかった。シーラ・Eは当時、プリンスの恋人だったが、このレコーディングに呼ばれていた。ソロとコーラスの順番を待っていた彼女に、プリンスに電話してくれと頼んでいたそう。電話に出たプリンスは「シーラ・Eは歌ったのか」「まだ」「おまえがもし歌わないなら行かない」とこいうことだった。
プロデューサーは、シーラ・Eをだましてプリンスの出しにしていた。彼女にソロを歌わせるつもりはなかったようだ。そのうちシーラ・Eも帰ってしまったので、結局プリンスは来なかった。そのパートは、ヒューイ・ルイスが歌っている。
 プリンスとマイケル・ジャクソンが揃ったら、大変だった。どうなってたんだろう。

 この曲を僕のi-pod入れている。音楽のチカラ、エナジー、願い、ミュージシャンの実直な姿を感じる。
M2 We Are the World

エンディング

来週はワールドカップ決勝戦でお休み
・歌謡曲 よろしいものよろしくないものいろいろ揃った ・映画 ・おっちょこちょい
 お相手は吉田拓郎でした。

個人的思いつきと感想

☆石川鷹彦さんの話には不覚にも涙が溢れた。ショックでもあった。しかし、盟友である御大の心情こそいかばかりか。それにもかかわらず、普通のトーンで、「嬉しかった」とその様子を私たちに話してくれたことを思うと、自分ごときが泣いちゃダメだと思い返した。話してくれて、伝えてくれてありがとう御大。

☆人の気も知らないでライブを待ってしまうのは自分とて同じだ。そうか。9本は見事な全国ツアーだ。ハラショ。あとは御随意にだ。北は北千住から、南は南千住まで、東は東浦和から西は西浦和までであっても、御大が全国ツアーといえばそれは全国ツアーなのだ。>意味わかんねーよ。

☆We Are the Worldは素晴らしい。それと一緒にしてはいけないのだろうが、We Are the World とくれば All Together Nowである。これも日本音楽界における夢のような祭典である。
 かの国が”We are the ones who make a brighter day, so let's start giving”とくれば迎え打つわが国は”今こそその手に小さな勇気を持て”である。遜色はない。あの素晴らしい伝説の国立競技場の一夜はきちんと文化の記録として残すべきではないか。

☆We Are the World同様にAll Together Nowのいろんな舞台裏の話が聴きたかったよ。あの歌の順番はどうやって決まったのか。なぜ”さだまさし”の次が”吉田拓郎”なのか。その他、今だから聴けるいろいろな逸話。例えば”中島みゆきが帰っちゃった””矢沢永吉が”来なかった” “加藤和彦を怒らせたので松山千春が呼ばれなかった”とか(全部、星紀行の妄想ですので信じないで下さい)

☆星紀行今日の学び
   浮き足立ってはならぬ、次のワールドカップを待つように
                   腰をすえて次のライブをひたすら待つべし
 

第62回 2018.7.1

 吉田拓郎です。寝室の話です。
<60歳で来月結婚、つきあって20年、同居して6年で頃合いになったので結婚の運びとなったという投書>
 ほよぉぉ(笑)。おめでとう、いいタイミングだね。
<寝室は同じ部屋です、シングル二つでしたが、不都合なこともあるのでくっつけて寝ているという投書のつづき>
 新婚だから、行き来しないといけないから(笑)大事な問題だよ…勝手にしろよ、このぉぉ(笑)行ったり来たり(笑)
<50年の専業主婦、怖いものは物忘れ、体力、身体の不調、気力の衰え、ついでに減ってゆく貯金という投書>
 (笑)ライブの映像に出てくるスクワットしながらのゴミ捨て。回数を増やしているがキツイ。歳をとるっていいことないね。

 さて、カラオケ、どうなんだろ。僕はカラオケ行きませんが、歌える曲はたったひとつです。
10代女 荻野目洋子のダンシングヒーロー 
20代女 西野カナ 会いたくて会いたくて
30代男 B'zのウルトラソウル
30代女ラジオ業界 天城越え 上司が喜ぶから
40代男 全部抱きしめて 老若男女みんなで歌える >みんなで舌を噛んじゃうよ
40代女 安室奈美恵 ヒーロー
60代男 ラブミ―テンダー エルビス・プレスリー
60代女 かもめはかもめ 研ナオコ 作詞・作曲中島みゆき
70代女 人生いろいろ 島倉千代子

 僕はカラオケだめだけど歌うとなると、♪生きてる限りはどこまでも探しつづける恋ねぐら(一番フルで歌う)
 吉田拓郎は、城卓矢「骨まで愛して」これ一曲。歌詞を観ないで歌えるのはこれだけ。骨まで愛してから逃れられていない吉田拓郎のラジオでナイト。
■タイトル

 音楽出版社から印税の通知がくる。カラオケとかでどんな曲が歌われているかがわかる。襟裳岬は、演歌として今も歌われている。悲しいのもある。マイナーな音楽出版社で、こんな曲作ったっけというのが。1円単位である(笑)。

さて今週も、皆さんのリクエストに対していろいろ(笑)
<アネット・ファニセロの「パイナップルプリンセス」、映画「リロ&スティッチ」のテーマですが、昔、田代みどりという方がカバーしていたらしいという投書>
 キミ17歳でどうして田代みどりを知っているんだ。本当に17歳か。パイナップルプリセンスといえば田代みどりなんだよ。田代みどりを措いといてパイナップルプリンスはないの。広島の翠町中学の時、電気屋でアルバイトをして、レコードプレイヤーを買った。その時一緒に買った最初のレコードが、忘れもしないテイチクの田代みどりのパイナップルプリンセスだった。ということで、今日かけるのはアネット・ファニセロではなく田代みどりのパイナップルプリンセンス。
M1 パイナップルプリンセンス 田代みどり

■CM
 さぁ、音楽でいうと(ファンファーレ)本日お話ししたいことがあります
アルバム「FromT」 発売日、いいたくないな、決定したですよ。そんな日本語使ってしまっただよ。
 これが安いんだ。エイベックスは泣いたな。この値段間違ってないか、曲数からしたら考えられないぞ。
 8月29日だ。驚いたか。
 形態はCD3枚組で、この時代にアナタ4,500円 安いなぁ。
 ここにメモがあるが、吉田拓郎自らが厳選した究極のプレイリストがCDとなって発売決定!
本作はレーベルの枠を越え、ソニーミュージック、フォーライフミュージックエンタテイメント、 インペリアルレコード、エイベックスの各社協力のもと、4社音源が同一収録された 初のセレクト・アルバムで、(ここが恥ずかしい)吉田拓郎が日常、就寝前に聴いているという(笑 公表しちゃうの?)リアルな自らのプレイリスト27曲からなる「思い入れのある作品」「もう一度聴いて欲しい歌」など、 吉田拓郎が愛した曲ばかりを収録。更には必読の吉田拓郎が今作の為に書き下ろした全曲の楽曲解説(ライナーノーツ)も掲載!

 また今回、特別付録「Tからの贈り物」として収録された未発表のデモテープ音源は、1990年代、逗子で楽曲制作の為に使用していた一室  一室  秘密の部屋っぽいスタジオでなく一室(笑)で録音された、貴重な既発作品14曲+未発売作品1曲(全15曲)となっており、こちらのデモ楽曲にも吉田拓郎本人が全曲ライナーノーツを書き下ろしている。
 吉田拓郎は今、何を聴いているのか...どんな作品を好んでいるのか...。吉田拓郎と同じ気持ちになる事が出来る(そう、同じ気持ちになりたいと願いを込めている)
『拓郎本人の企画作品』 ! !
 ソニー7曲
 フォーライフ7曲
 インペリアル6曲
 エイベックス7曲
 選ばれた曲は皆さんが思っているのとは違う。ベストテイクの曲とかがメインだけど他にもある。必ずしもヒット曲とかシングル曲とかというベスト盤とは違う。要は、i-podで就寝前に楽しんでいる、好きでたまらない曲。

 選曲が、難しかったんだよ。50曲以上あって、そこからソニー7、フォーライフ7、インペリアル6、エイベックス7に絞ることが大変だった。自分を虐めながら、ここで気を許しちゃいけないんだと涙を呑んでカットした。何であの曲がないんだと皆さん思われるかもしれないけれど、ライナーノーツを読めばその根拠がわかる。
 そして特別付録のデモテープ逗子の頃のもので、出来上がりとして、個人的に気に入っていて、思い出深い曲であること、これらも僕が、今再びもう一度聴きながらいい気分に浸れる音源を集めた。
 曲順も会社別ではなく、バラバラにして新旧混ぜて僕の自由に並べている。続け聴くと僕のi-pod状態になる。
 とにかく曲によって音が違う。音量というか聴感。ソニーの古いのと一番新しいエイベックスとは音圧聴感が全然違う。これをスタジオで同じに聴けるようにエンジニアと調整をした。聴感、音量が違和感なく聴けるように。
 そのままだと凄い音のレベルが違う。古いCDとか家でかけるとわかると思うけれど。それが マスタリングで聴きやすくなっている。デモテープも音量を揃えた。
 曲順はびっくりするよ。というかワクワクするよ。ここにメモっている。言えないけれど。一枚目の一曲目がね。二枚目がこれで始まる、そして最後にこれを持ってきたか。あああ、もう、いーわないっと。

今週のベストテイク

 2006年つま恋のコンサート。その時のラストナンバーを何にするか、つま恋の合宿所で直前まで悩んでいた。普通はスタンダードで、客席も一緒に唄える「落陽」とか、あるいはデビュー曲「イメージの詩」とかいろいろ考えた。
 特に意表をついて、ロックバンドをやっていたころオフコースの松尾と清水バックにかぐや姫の「神田川」をロックアレンジでやっていた。それをやろうかなとも考えた。意外に受けるかもしれないと一瞬考えた。しかし、よく考えたら「神田川」演奏したら、南高節が、間違いなくステージが飛び込んでくる。あいつの性格からして絶対飛び込んでくる。せっかくの最後のステージが水の泡になってしまう。やめといてよかった。

 そこで「聖なる場所に祝福を」というタイトルが気になった。なんだ「この聖なる場所」は。自分にとっても、1975年のつま恋は忘れられない場所だし、みんなもそうだろう。これいいな、これにしようか…これで行ってみたらどうだろうとなった。「なんで」と思った人もいたかもしれない。でもこのタイトルが良かった。
 しかしながら、この「聖なる場所」は、岡本おさみさんが書いた詞。岡本さんによると 岡本さんの書いた舞台劇の最終日に、すべてが終わった後、会場で打ち上げパーティがあった。そこの風景を見ながら、ここは聖なる場所だと思ったそうだ。これ聴いたらどう思う?「なーんだ、つま恋のことじゃないのか」と思わない? つま恋でもなんでもない自分の舞台の打ち上げパーティのことなんだよ。曲とか音楽とかはそういう不思議なもんでしょ。言われないとつま恋の歌と思うでしょ。説明されると違うもの。でも心の中でもイメージをふくらませてしまうことがよくあるでしょ。僕の歌でも勝手に思ってるけれど違うんだってば(笑)。そういうことが、よくあるんだよ。
M2 聖なる場所に祝福を 吉田拓郎

今週のマイ・フェイバリットソング

 梅雨なので雨にまつわる曲。僕にもたどり着いたら雨降りという曲がある。
僕の時代も雨の歌が多かった。すぐに浮かぶ4、5曲を聴いてみたい   
 雨といったら映画だね。最近の映画ラ・ラ・ランド。こんど話そうと思ったけれどいい映画だね。アカデミー授賞式で作品賞で間違えられちゃったよね。でも、エマ・ストーンも主演女優賞とったし、ライアンゴズリングも良かった。この映画でも歌われていた。
ジーン・ケリーの雨の中を歩く名場面が浮かんでくる。
M3 雨に唄えば ジーン・ケリー
 映画のシーンが浮かぶね。名作中の名作。ラ・ラ・ランドもよかったけど。映画音楽でこういうのは最近はないね。  

 次は、口笛が良くてね。(歌う)ジャスト・ウォーキング・レインもっと、高い声に。
いいんだ、フィーリングが 1956年にジョニー・レイがカバーしてアメリカで二位、イギリスで一位になったという。
M4 雨に歩けば ジョニー・レイ
 いいフィーリングで歌ってんな。

 リクエストも来ているけれど、カスケーズ悲しき雨音、ついついギター出してしまう(歌う)大好きだったな。中学時代FENで聴いて、いい曲だと思ったらヒットしたな 。好きじゃないけど雷の音のSEがあったりした。雷嫌いな話したよね。
M5 悲しき雨音 カスケーズ
 いやあ、いいな。好きだな。1979年の映画さらば青春の光のサントラにも使われた。
この映画「明日に向って撃て」この曲を使うかどうか現場ではもめたらしい。バート・バカラックこの選曲に議論があったらしい。キャサリンロスとポールニューマンとの自転車の場面にあうのかどうか。それに西部劇なのにどうなのかと問題になった。いい曲だ。歌ったのは、たまたまB・J トーマスが暇だったかららしい。
M6 雨に濡れても B・J トーマス

 やっぱ雨の曲には名曲多い。CCRクリーデンスクリアウォーターリバイバル。これもまた名曲。1971年シングルが発売され、ビルボードで8位になった。ギターのストロークがどの曲にも(実演)エイトビートのストロークが聴こえる。ジョン・フォガッティだっけ。
M7 雨をみたかい CCR クリーデンスクリアウォーターリバイバル

エンディング

歌謡曲 寝室 映画
お相手は吉田拓郎でした

個人的思いつきと感想

☆「骨まで愛して」はここまで来たら、御大の音楽的天分の粋を集めて、最強のアレンジに、最強のミュージシャンを集めて、究極の完成カバー音源を残すべきではないか。プロアマ問わず、もしかすると城卓矢さんご本人も含めて、世界で誰よりもこの歌に愛とソウルをこめているのは吉田拓郎なのではないかと思う。

☆いよいよ「From T」の概要が公表される。デモテープも15曲。よかったそんなに減らないで。
 何がイイって、吉田拓郎自身が、どんな曲をどんなふうに編成したか、もう言いたくて、言いたくて、教えたくて、教えたくて、うずうずして身悶えしている感じが、ビンビンに伝わってくるところだ。昔からそうだった。新曲、アルバム、ライブを届ける前に、嬉しくなった御大が、中味を話したくて、うずうずしている瞬間があった。実は根本的にサービスの人である御大は、吉報をすぐに届けたくなってしまうに違いない。昔は、それに耐えきれずに、新曲レコーディング前からデモテープを流しちゃったり、スタジオから直で録音したての曲をラジオで放送しちゃったり、ライブでも嬉しくて、へーきでセットリストをバラしてしまっていた(爆)。
 しかし、歳月を経て、少し老獪なじいさんになった拓郎は、昨日はぎりぎりのところでかろうじてネタバレを止めおったな。
 これから8月29日までは、言いたくて仕方ない御大にとっても、聞きたくて仕方ない私らにとってもある意味至福の蜜月がつづくのだ。

☆確かに、つま恋のラストの「聖なる場所に祝福を」の選曲には驚いたが、反面で妙な納得感ととても充足感もあった。神田川じゃなくて良かった。南さんという前に、あのロックロールの”ウェー神田川”はホントに評判がよかったのだろうか。全然イイと思わんぞ。
 岡本おさみさんの詞の「聖なる場所」の意味が初めてわかった。でもだからってガッカリしないよ。ますます素敵な詞だと思うぞ。あらためて聴く「聖なる場所に祝福を」が一層胸にしみた。そりゃあ一般Pだから詞の真意や背景などはわからない。わかりようがない。それでも、いろんな言葉を手掛かりに、それが誤読であろうと、自分仕様の思い入れをカスタマイズできるところに御大の音楽の素晴らしさがある。

☆「雨に歩けば」。ああ、これは浜田省吾の曲で大好きな「Walking in the rain」だ。パクリとかそういうことではない。魂の相承だと思う。この曲のスピリットが、「雨に歩けば」を深く愛した浜省と感応同交したものだと思う。いみふ。ともかく「雨に歩けば」と「Walking in the rain」を結ぶ紐帯みたいなものが見えたのが嬉しい。

☆「悲しき雨音」の冒頭の雷の音のSEのことを言っていたが、87年海の中道ライブの「冷たい雨が降っている」の時、雷のSEが入らなかったか。現場には行けずにラジオで聴いただけだからわからないが。

☆先週の木曜日の夜、神楽坂を歩いていて、すれちがいざまに「クリーデンスクリアウォーターリバイバル」という言葉が耳に飛び込んできた。御大のかつてのマイフェイバリットを思い出して、思わず振り返ると、かなりご高齢で仕事帰りの酔っぱのおっさん二人が、ごきげんで話しながら歩いていた。いいなぁと思った。ぐでんぐでんに近いけど「クリーデンスクリアウォーターリバイバル」ってちゃんとていねいに言ってるの、嬉しそうに。いいよね。
 そしたら、今回、御大がラジオでかけてくれたのでまた嬉しくなった。それにしても、御大にしてもCCRと略称せずに「クリーデンスクリアウォーターリバイバル」と言っているのが印象的だ。演劇青年が「スタニスラフスキーシステム」と言ったりするのとたぶん同じだ。略しない愛情というものがあるに違いない。私たちも「古い船を今動かせるのは古い水夫じゃないだろう」「今度は一体何回目の引っ越しになるんだろう」、略せずに誇りをもって言いたいものだ。なんだそりゃ。

☆星紀行今日の学び
  ディランに”地下室”があったように、吉田拓郎には”一室”があった。
        あのどこか切なかった90年代前半を輝かせておくれ。

☆おばあちゃんと孫のCM変わったな。